彼女のどこか憎めない感じが好きです笑笑
「ふふふ・・・見なさい夕陽」
「サターニャさんそれって・・・」
「最近はエコバックを持ってくるのが当たり前になってきた世であえてコンビニ袋を貰ってやったわ!どう?最高に悪魔的じゃない?」
「悪事がしょぼいよ・・・」
彼女は胡桃沢=サタニキア=マクドウェルさんここ最近仲よくなった子だ、どうやら彼女も悪魔らしく月乃瀬さんともどうやら知らない中ではないらしい。
まぁ確かに最初のインパクトが強すぎる。でもどこから来るのか分からない自信はちょっと羨ましいとも思う。
なんで彼女と仲良くなったかと言えばそんな大したことでは無い、僕と彼女の昼食場所が同じだっただけだ。僕はこの学校に友達と呼べる人はいるのだがどちらも女の子なので食事まで一緒に食べるのは何となく抵抗があり一人で食べていた。
そして彼女もどうやら一人で食べているらしく場所が被ってしまい立ち去ろうとも思ったが、彼女がメロンパンを食べようとしたら学校に迷い込んだ犬にメロンパンを取られ自分のメロンパンを分けたことがきっかけで自然と食事を一緒に食べるような中になった。
「さて次はどんな悪事を働こうかしら。そうだわ今度はペットボトルのキャップをつけたままゴミ箱に入れるなんてどうかしら!?」
「う、うん・・・いいんじゃない、かな?」
「なら夕陽さっそく食事が終わったらいくわよ!」
僕も一緒なんですねサターニャさん・・・
サターニャさんは食べ終わったゴミをしっかりコンビニ袋に入れ包んだ。ここはゴミをポイ捨てした方がまだ悪魔っぽいよって伝えた方が良いのだろうか。
今のサターニャさんは地球にとってはいい人なので伝えない方が地球のためかもと思い言うのを僕はやめた。そんなことを思っていた僕の手をサターニャさんは握り引っ張ってゴミ箱へと走り出す。
女の子に初めて手を握られたので以上にサターニャさんの手の感触が生々しく伝わってきた。
女の子の手ってこんなに柔らかいんだな・・・
僕たちは自販機横のペットボトルのゴミ箱の前に到着する。するとサターニャさんは悪魔のような顔をしながら、キャップの分別場所にペットボトルのキャップを置かずそのままゴミ箱にペットボトルを捨てた。
やりきったサターニャさんの顔は満足そうに腰に手を当て僕を見てくる。
いや、だから小っちゃいよサターニャさん・・・
「私ってホントアクマよね~これなら大悪魔になる日も近いわ!」
「うん、うんそうだね・・・」
こんな事でホントに大悪魔になれるのかな?
そんな疑問を浮かべてるとガヴリールジュースの缶を片手にこちらに向かって歩いてきた。どうやらあちらも僕に気づいたらしくだるそうに手を振ってくる。
「夕陽じゃん。どうしたのこんなところで?」
「う、うんちょっとごみを捨てに・・・」
「あ、そうなの?じゃあ私と一緒か」
どうやら、ガヴもここに空き缶を捨てに来たようだ。
「これ初めて買ってみたけどさマズくてマズくて。夕陽いる?」
「い、いやいいよ」
「あっそ、このジュース悔い改めろ」
そういってガヴリールはゴミ箱に空き缶、じゃなく中身の入った缶をそのままゴミ箱に投げ捨てた。その缶は綺麗な弧を描きゴミ箱から外れた。
ガヴリールは缶の行方など気にもせず僕らの元を去っていこうとする。缶は地面に転がると中身のジュースがこぼれ出てくる。
サターニャさんはこぼれているジュースを見ながら固まってしまっていた。
サターニャさんよりガヴリールの方がよほど悪魔に見えてしまうのは僕だけなんだろうか。
ハッと我に返ったサターニャさんは去って行こうとするガヴリールの背中を追いかけた。
「ちょっとガヴリールっ!」
「うわっサターニャ・・・」
サターニャさんがガヴリールを呼び止めるとガヴリールはあからさまに嫌な顔になった。
「なんの用?」
「なんで嫌そうな顔するのよ!ってか夕陽に話しかけた時私いたでしょ!?」
「関わりたくなかったら、あえて無視してたんだよ」
「なっ!」
ガヴの言葉に顔を真っ赤にするサターニャさん。
そうこの二人は犬猿の仲なのだ。まぁ犬猿って言ってもサターニャさんが一方的にガヴリールをライバル視してるところがあるだけなのだが。
サターニャさんはどうにかして自分のペースに戻したいのか、大きく咳払いをしポーズを決める
「ふふ・・・私がわざわざ忠告しに来てあげたんだから感謝しないさい。」
「だからなにをだ、早く言え」
「ジュースこぼれてるよガヴ」
「何で言っちゃうのよ夕陽!?」
何かごめんね・・・
サターニャさんがそんなに教えたかったなんて知らなかった。ガヴリールは自分のこぼしたジュースに気づきあちゃ~と呟いた。
「あー夕陽やっといてくれない?」
「う、うんまぁいいけど・・・」
「ちょっとアンタ天使でしょ!?自分でやりなさいよ!それに夕陽もなに自然にガヴリールの言う事聞いてるのよ!」
あれホントだ、基本誰かのお願いは出来るだけ聞いてきたのでもしかしたら断れなくなっちゃったのかも。
「ごめん、世話焼きの延長で言う事聞いちゃった」
「いい夕陽?これは世話焼きじゃないわ、パシリっていうのよ」
パシリ・・・それは嫌だな。今まで言う事は必ず聞いてきたけど、これからはガヴの言うことだけはよく考えてから返事しないと。
「じゃあサターニャもよろしく~」
「あっ!」
サターニャさんと僕が話している間にあくびをしながら去って行った。あわてて再び引き止めようとしたが、既に距離は離れてしまった。
しばらくガヴリールと掃除をし始めた僕にを交互に視線を送ると結局近くの雑巾を取って一緒にこぼれたジュースをふき取り始めた。
「くっ奴は私の最大のライバルね!」
「確かにガヴリールはサターニャさんの上をいってるからね」
「今は負けていてもいずれ私が上を行くわ!」
どうやらサターニャさんは諦めていないらしく、拳を強く握り上に突き上げた。
「そのためには夕陽。あんたも協力しなさい!」
「うん、出来るだけ協力するよ。ガヴにはもっと天使っぽくなってほしいし。」
掃除が終わると二人で飲み物を買い、また昼食をとった場所に戻ってきていた。僕とサターニャさんにとってのお気に入りの場所になっていた。
「あっそうだ、サターニャさん」
「ん?どうしたの」
「ありがとうね、ガヴのこぼしたジュースの掃除手伝ってくれて」
「べ、別に私もガヴリールに頼まれたから・・・そ、掃除しただけよ!他意はないわ!」
僕が笑顔で感謝をのべるとサターニャさんは頬を少し染めながらそっぽを向いて答える。
そうかサターニャさんは恥ずかしがってるんだな―――――
―――――結局自分もガヴリールのパシリをさせられてしまったことを。
僕には分かるよ、鈍感なんかじゃないからね。