ってかサブタイ考えるの難しすぎる笑笑
「ん~お昼かー!」
四時間目の終わりのチャイムが鳴り挨拶が終わると月乃瀬さんは大きく背伸びをする。背伸びが終わると彼女は僕とガヴリールの方を向き提案をした。
「ガヴ、紅君今日は学食ってところに行ってみない?」
そう提案したが隣の席であるガヴリールは哀愁漂う顔で窓を見ていて月乃瀬さんの言葉に反応しなかった。
「なに哀愁な感じだしてんのよガヴ・・・」
「・・・いや私達下界に来てしばらく経つでしょ?」
どうやら僕のついて行けない話になったようだ。やっぱり下界って言うんだから空の上にあるのかな。でも空の上って言えば宇宙があるのがこの世の常識だから、やっぱり空の上とは違った場所に存在するのかな。
「実際に来て思ったんだけど人多くない?人間ってこんなにいらなくね?」
「天使とは思えない発言ね・・・」
月乃瀬さんが突っ込むのも分かる気がする。
僕もいつもガヴリールと話していると時々天使らしくない言葉がでてくる。
思ったけどもし神様が人多すぎだから選ばれた人間だけを存在させようなんて言ったらどうしよう。僕真っ先に消えそうなんだけど・・・
月乃瀬さんは深くは聞かないことにしたのか話を戻すために僕とガヴリールを見て再び同じ提案をした。
「それより!今日は学食で食べに行かない?」
「えぇ~自ら人混みに行きたいとかドMなの?」
「ちがう」
ぼ、僕もあまり人が多い所は苦手だ。でも学食って学校の施設だから学生なら使いこなしてみたいから行ってはみたかったんだよね。
「どう?紅君も一緒に」
「う、うん僕も行ってみようかな」
「まぁ行ってもいいんだけどお金かかるんでしょ、いくらまで出してくれるの?」
「何で奢ってもらうのが前提なのよ」
えぇ~と駄々をこねるガヴだったがおいて行かれるのも嫌らしく、しょうがないなと折れた。月乃瀬さんはすごくうれしそうな顔をしている。すごい楽しみなんだな月乃瀬さん。
そういえばサターニャさんあの場所で待っているのかな、何か一人にさせるのはものすごく申し訳なく感じた。
「あのさ月乃瀬さんサターニャさんも誘っていい?」
「いいわね!私も誘おうと思ってたのよ」
月乃瀬さんも同意してくれた。良かったねサターニャさん今日は友達と食事がとれるね、ホントは皆で食事したいんだってこと僕知ってるよ。いつもサターニャさんは一緒に食べてる女の子を見て羨ましそうにしてたから。
「でもさサターニャっていつもどこで食べてるの?」
「そういえば見かけないわね」
「僕知ってるよ」
「何で夕陽が知ってるんだよ」
「僕いつもサターニャさんと二人で食べてるし」
その瞬間二人がびっくりしたような顔をして僕を見る。いやそんなにびっくりするような事じゃないと思うんだけど。
「お前サターニャと『二人っきり』で食べてたのか・・・」
「いや、僕だって一緒に食べる人ぐらいはいるよ」
「だから、二人に変な噂が流れてたのね」
変な噂?何のこと言ってるんだろう・・・最近は良く昼休みも悪魔的行為のために一緒に行動してることは多いが全部そんなに悪魔っぽい悪い事してないからな。
「変な噂って?」
「・・・サターニャと夕陽がお菓子を食べさせあってたとか聞いたな」
「それはサターニャさんがどこから手に入れたかは判らないけどそうすると『見てしまった人がもがき苦しむ行為』って言ってたから手伝っただけだよ?」
するとガヴと月乃瀬さんはどこかホッとしたような憐れむような目で僕を見る。何なんだろう彼女たちの感情が全く分からない。
「紅くんこれからは私達とお昼食べるわよ」
「でも、サターニャさんが可哀そうだし・・・」
「じゃあサターニャも一緒に食べましょ?そしたら変な噂もなくなると思うわ」
サターニャさんが月乃瀬さん達と食べれると思えばきっと嬉しいだろうし僕は問題ないけど。
「わ、わかったよ」
「じゃあ早速サターニャの所に行きましょ」
僕は二人を引きつれてサターニャさんのいつ場所に向かった。
彼女はいつも通り屋上に続く階段で一人おにぎりを食べていた。
「お前らいつもこんな所で食べてたのか」
「それは変な噂も立つわね・・・」
まだその話してたんだ。僕達はサターニャさんの前に立った。
「やっと来たわね・・・ってガヴリール!ヴィネット!何でここに!」
「夕陽に教えて貰ったんだよ」
「夕陽裏切ったわねっ!」
「ごめん、サターニャさんもみんなと食べたいんじゃないかと思って」
僕がそういうと一瞬嬉しそうな顔をするが、やはり一緒に食べる友達がいないと思われるのが嫌なのか首をブンブンとふる。
「えっと、別に友達が夕陽しかいないとかじゃなくて・・・そう!むしろ私は夕陽と二人で食べたかったと言いまうか他の下等生物と食べるなんて私からすれば愚の骨頂というか!?」
「サターニャさん僕もサターニャさんのいう下等生物なんですが・・・」
「あっ!いやそうじゃなくて・・・夕陽といるのは嬉しいんだけど・・・」
サターニャさんが言い訳しようとすればするほど言葉がおかしくなる。サターニャさんには僕は食べる場所が一緒それだけの仲なのだから。
「と、とりあえずあなた達とじゃれ合ってる暇はないのよ!」
「あっそうじゃあ三人で行ってくるから」
サターニャさんの返答をあっさり受け入れたガヴリール、どうやらめんどくさくなってきてしまったのかそのまま踵を返し学食に向かおうとする。ガヴリールは僕と月乃瀬さんの手を取り引っ張って歩いて行く。
するとサターニャさんは慌て始め僕たちの所に走って着いてきた。
「ちょっ今回は特別に行ってあげてもいいわよ!」
サターニャさんはやはり素直について行きたいとは言わなかった。そしてガヴも何も言わなかったが来なくていいとも言わなかった。なんだかんだで二人は似た者同士なのかもしれない、今みたいな素直になれない所もだけどなんだかほっとけない所とかね。
僕達が学食に来るときには既に大勢の学生で賑わっていた。
「ここが学食ね」
「美味しそうなにおいが・・・」
先ほどまであまり乗り気ではなかったガヴリールも学食の良いにおいがした途端幸せそうな顔をしている。
「来たのはいいけどまず何するの?」
「私も初めてだから分からないのよね」
「えっ、ヴィーネが知ってるんじゃないの?」
どうやらここに始めてきたのは僕だけじゃないらしく、ガヴリールも月乃瀬さんも学食での食事のとり方が分かっていなかった。困ったなここまで来て食べずに帰るのも嫌だな。
するとサターニャさんが僕の肩を叩いた、私の出番とばかりに胸をドンドンと叩いた。
「学食のことなら何でも聞いてちょうだい」
おぉ、今日のサターニャさんはいつもより頼りになるような気がする。
「サターニャ学食来たことあるの?」
「初めてよ!」
なんだか急に頼りたくなくなってきた。そういえばそうだった、いつもサターニャさんがこんな顔をしてる時はうまくいかず空回りしている。
「だけどこの学校の形態は掌握してるわ、それもすべてガヴリールあなたに遅れをとらないためにね!」
そうガヴリールに指を指しながら答えるサターニャさん。
そういえばサターニャさんと二人でよくお昼に学校を回ってたな、地図を僕が描いてあげたりもしたな。
ガヴリールはドヤ顔をしているサターニャさんを見て呆れたような顔をする。
「・・・お前ホントバカだな」
「バカっていうな!」
どうにか庇ってあげたかったがガヴリールの言葉に納得してしまい、出遅れてしまった。
サターニャさんは話を戻そうとして咳払いをすると自販機のようなところに連れてきた。というか話をそらしたのってサターニャさんだったような。
「いい?学食ではまず券売機という物で食券というアイテムを手に入れるのよ。それがここよ」
すごい、あれからちゃんと自分で勉強してるんだ。今日は彼女の自信あふれる目に期待してもいいかもしれない。
「サターニャさん僕たち食券の買い方分からないからお手本見せてくれないかな」
「お、お安いごようよ!」
そしてサターニャさんは券売機の方を向きお金を入れて数秒固まる、なにを買うのか迷ってるのかな。そして一回大きくうなずくといきなりまとめ買いと書いてある場所の四人のボタンを押し、続けざまにうどんのボタンを押した。
するとガシャンと食券が四枚出てくる。・・・まぁ四人分まとめ買いすればそうなるよね。
「なんで、私達もうどんを食べなきゃいけないのさ」
「あ、アンタ達の分まで選んであげたんだから感謝しなさいよ!」
「まとめ買いって書いてあったのに字も読めないのか」
「ぐっ・・・」
ガヴリールは目の前に出されたうどんを前にサターニャに文句をいう。
「罰としてお前の奢りな」
「そんな!?」
「それ位で許してあげなさいよ」
「そ、そうだよガヴ。サターニャさんもわざとじゃないし、何なら僕が全部払おうか?」
「いやあなたもやめなさい。二人とも調子に乗っちゃうわ!」
別に嫌じゃないから構わないんだけど・・・
僕は月乃瀬さんに止められ自分の食べ物のお金は自分で払う事となった。
僕達のお腹は音を鳴らし限界に近かったので僕は割りばしを四つ手に取り三人に配る。すると渡した途端サターニャさんがいきなり僕に怒り始めた。
「ちょっと夕陽!一本で食べれるはずないじゃない!」
「サターニャ割り箸知らないの?」
「それ半分に割って使うのよ?」
「そ、そうだったわね。こんなの常識中の常識よね」
サターニャさんは三秒ほど割り箸を見つめた後割り箸を横に折った。
「サターニャさんその形状でよく折れたね・・・」
「逆にすごいな・・・」
「う、うるさいわね!早く食べなさいよ」
僕は今度はサターニャさんにあらかじめ割って割り箸を手渡した。サターニャさんはお礼を言うと今度は箸ではなく違うものをじっと見つめだした。
僕が彼女の視線を追うととても赤いものが入った瓶だった。
「ナ・ナ・ア・ジ・カ・ラ・コ?なにこれ」
「七味唐辛子だよ、サターニャさん」
「お前学校以外の形態は何も知らないんだな」
これからは学校の事より先に普通の事を教えていかないといけないなと僕は使命感に襲われた。
「七味唐辛子はその名の通りだよ、七回かけると丁度いい辛さになる辛子のことだよ」
「ちょっとガヴそれって――――」
ガヴリールは月乃瀬さんと僕の口を両手を使って抑えた、そして既に時は遅くサターニャさんのうどんの上には山盛りの七味唐辛子がのっていた。
「「うわぁ・・・」」
「ぷぷ・・・」
僕と月乃瀬さんはその山盛りの七味唐辛子を見て声が漏れた、だがガヴリールは笑いが我慢が出来ないのか漏れるような声が出てきている。
そんな様子を知ってるのか知らずかサターニャさんは僕たちに気にせずその禍々しいうどんをすすった。そして味をじっくり味わった後に言った。
「・・・・おいしいっ!」
今度は勢いよくうどんをすすり始め、食べるスピードも速くなっていく。
「この辛さがうどんの旨味を引き立ててるわ、悔しいけどなかなかやるわね・・・」
「そ、そうでしょ?」
サターニャさんは夢中で再びうどんをすすり始める。ガヴリールは残念そうな顔をしている、どうやらガヴリールが望んだ展開にはならなかったようだ。
「もっと面白い展開を期待してたんだけどな~」
「あてがはずれたわね」
「まぁいいや伸びる前にさっさと食べよう・・・ってない!?」
いつの間にかガヴリールのうどんは彼女の元から姿を消していた、辺りを見わたせば直ぐに見つかったのだがあった場所が問題だった。
すでにサターニャさんの手元にあり七味唐辛子を先ほどより多くかけられていた。
「七回なんかじゃ足りないわよ、もっとかけた方が良いわ」
「ちょっと、ひいいいいいいい!?」
結局ガヴは七味唐辛子のかけられたうどんを食べることは出来ず、代わりに僕のうどんと交換することになった。
僕は涙を流しながらそのうどんを食べることになり、舌の痛みは未だに引かずサターニャさんには泣いて喜んでると勘違いさせもっとかけられと散々だった。
僕は机に突っ伏している所をヴィーネさんに頭を撫でられあやされ、ガヴリールに何度もあやまられてしまった。
「ゆ、夕陽悪かったよ・・・」
「い、いいんだ。ぼ、僕から言い出した事だから」
どうにか気にしてないように振る舞うが結局涙が出てしまい状況は変わらなかった。
本当に申し訳ない・・・