IS学園に入学したので皆に眼鏡をかけてもらいたい   作:陽夜

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偽りの次回予告(2回目)


7.金髪美少女を眼鏡っ娘にする準備は整った

 

 

〜クラス代表決定戦当日〜

 

戦いの日がいよいよきてしまった。天気は快晴、そして時間はもう放課後。まずは今日まで僕と一夏が何をしてたかを軽く話そうか。

 

僕は特に面白いこともなくひたすら勉強していた。簪さんだけじゃなく山田先生にも放課後や昼休みに色々と聞きに行ったりしたよ。何でも親身になって教えてくれるからついつい頼っちゃった。

…べ、別に眼鏡かけてる人と長い時間一緒に居られるから勉強頑張ってたわけじゃないよ?本当だよ?チガウカラネ、ウン。

 

一夏はどうやら箒さんと剣道三昧だったみたい。夜一緒にご飯食べる時ヘロヘロになってたよ彼。一体どんなしごきを受けたのかなぁ。

まぁ昔から箒さんは剣道に関して厳しいところあったからしょうがないのかな。きっと鬼のようになって剣を振っていたんだろうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちーちゃんは引っ込んでてもらえるかなぁ。今は私がゆーくんとお話してるんだからさ」

「部外者はさっさとご退場願おうか。桐崎の専用機さえあればお前はもう用済みだ」

 

IS学園に直接専用機を持ってきてくれた束さん。それはいいんだ。だがしかし、そうなるとピットで千冬さんとご対面することは避けられなかった。

そして気がつけば二人は威圧感だけで人を殺せそうなくらいにまで昂ぶっていた。はぁぁ。もう僕には止められないよ。

 

「随分と偉そうな口を聞くんだね。いくらちーちゃんでもそんなこと言われたら捻り潰したくなっちゃうなぁ」

「上等だ。何なら打鉄でも借りて派手にやろう。生徒達の前で無様に叩き潰してやる」

「そっちこそボコボコにされて泣いたりしないでよね。ブリュンヒルデさん?」

 

いや待って二人とも。落ち着いてください。貴女達に暴れ回られたら手がつけられなくなっちゃいますから。今すぐに挑発したり睨み合うのをやめてください。視線の間でバチバチに火花を散らすのをやめてください。

 

「千冬姉が勝つに決まってるだろ。俺の自慢の姉なんだからな」

「姉さんを甘く見るなよ。千冬さんといえどIS開発者である私の姉には敵わんさ」

 

そして傍らでは二人の弟と妹が姉論争を始める始末。君ら姉のこと好き過ぎじゃない。それと一夏はまだしも箒さんが束さんを支持するのもちょっと意外だし。

 

収拾がつかなくなって今にも戦場になりそうなピットに入り口から癒しの女神が入室してくる。砂漠を一瞬でオアシスに変える我らの副担任山田先生だ。

 

「お、織斑君、届きましたよ!織斑君の専用機が…きゃあっ!」

「ッ、危ないっ!」

 

むにゅんっ

 

「ひゃあっ⁉︎」

「あっ、ご、ごめんなさい!」

 

やっちまった。駆け足で戻って来た山田先生がこけたので正面から支えようと腕を伸ばしたら胸を鷲掴みにしてしまった。

 

「い、いえ、大丈夫ですよ。気にしないでください桐崎君」

「え、でも…」

「これ以上引きずられる方が私は恥ずかしいのでこの話はこれで終わりです。い、いいですね?」

「は、はいっ!」

 

僕としたことが女性に恥をかかせてしまった。反省しなくては。

…こんな時に不謹慎かもしれないけど、ちょっと頬を赤くして胸元を隠す仕草をしてる山田先生めっちゃ可愛いんですけど。眼鏡から覗かせる上目遣いの視線も加わってより魅力がアップしてる。

 

 

『めっ、ですよ。こういう事は大人になってからじゃないといけません。…だから、今はこれで我慢して。ね?』

 

 

あ、やばい。試合前なのに妄想が捗って鼻血が出そう。一体何をしてくれるんですかね先生。事と次第によっては余計我慢できなくなりそうな気がします。いや、我慢したくないっていうのが本音かな。

 

「…ふーん。ゆーくんはおっきいおっぱいが好きなんだねぇ。そんな情熱的な目で見つめちゃってさ。私じゃ物足りないのかなぁー?」

「あ、あの、束さん?どうしてこっちに寄ってくるんです?」

 

口は笑ってるのに目が微塵も笑ってないんですけど。まさか山田先生で妄想してるのを勘付かれた…?

ゆっくりとこっちに歩いてくるのが死までのカウントダウンに見えてきたよ。天災怖い。

 

「おい桐崎。貴様教員に手を出すとはどういう事だ」

「手を出したっていうのは語弊があるような…「ん?」ナンデモナイデスハイ」

 

大事な生徒に向けていいプレッシャーじゃないですよね先生。僕のこと獲物か何かだと思ってます?この後狩られるのかなぁ。

思わず言い訳を引っ込めちゃったし。世界最強怖い。

 

「後でゆっくりお話しようね。ゆ、う、く、ん?」

「…はい」

 

未来の嫁からの言葉に僕はただ頷くことしかできなかった。

なんか僕、将来的に束さんの尻に敷かれる気がしてきた。だって逆らえる気がしないんだもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、これで準備おっけーだよ」

「ありがとうございます束さん」

 

流石は束さんと言うべきか。時間もかからず全ての基本準備が終わった。今僕は一夏より先に専用機に搭乗している。後は出撃するだけだ。

 

「優」

「ん?どうしたの?」

「俺との試合もあるんだからな。そこの所忘れるなよ」

「あはは、わかってるよ一夏」

 

内心楽しみにしてるんだよ。君とこうして"戦う"ってことをするのは初めてだから。僕は剣道はやってなかったからね。

 

「………」

「箒さん」

「ッ、な、なんだ?」

「えっと、何かエール的なものを頂けると嬉しいのですが…」

 

美少女からの応援って欲しいよね。力になるし。

 

「…勝った時に褒めてやる。だから負けるなんてことは許さん」

 

なっ、後からご褒美パターンだとっ⁉︎

そんなこと言われたら負けられないじゃないか。箒さんは僕をやる気にさせるのが上手いね。

 

「桐崎」

「はい」

「負けるなとは言わん。だが初心者なりに足掻いてみせろ。いいな」

「頑張ってくださいね桐崎君。私応援してますから!」

 

教師が片方に肩入れしていいんですか山田先生。まぁ僕は嬉しいけども。

千冬さんも千冬さんなりの言葉で今の僕がまだスタートラインにいることを改めて実感させてくれた。

 

「アリーナに着いたら機体についての説明が音声で流れるようにしておいたから。ちゃんと聞いておいてね」

「わかりました。何から何までありがとうございます束さん」

「いいんだよ気にしなくて。私が好きでやってることだからね!」

 

あの束さんが僕のサポートをしてくれてるんだ。少しは良いところを見せられるように頑張ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピットから飛び立ち僕はアリーナに降り立った。辺りをぐるりと見渡すけど誰もいない。どうやらオルコットさんはまだ来ていないみたいだ。

 

『あーあー。聞こえてるかなー?』

「うわっ、た、束さん⁉︎」

『これは録音音声だよ。私が直接喋ってるわけじゃないからよろしくねー』

 

いきなり声が聞こえてきたからびっくりした。多分これ周りには聞こえないようになってる…よね?

というか束さんが声入れたんだ。機械の声と違って落ち着きはするけど、なんか緊張感が足りないから気が抜けちゃいそう。

 

『それじゃあ説明するよ。この機体は二つのことに特化させてあるんだ。まず一つ目、今ゆーくんは普段とは違う眼鏡をつけてるよね?』

 

専用機に乗る前に眼鏡を外してくれと束さんに言われた。疑問を持ちながら言われた通りにして専用機に乗ると、装甲を身体に纏うのと同時に新しい眼鏡が装着されたんだ。度もちゃんと合ってるやつがね。

 

『その眼鏡はね、"自分に飛んでくる攻撃の軌道やコースを瞬時に予測して視界に表してくれる"っていう優れものなんだよ!ビームでも斬撃でもパンチでも攻撃だったらなんでもおっけー!でも相手の機体の動きは示すことはできないから注意してね』

 

…なんか凄そうだぞ。でも攻撃が見えたとしても避けられなかったら意味ないよね。結局は僕の操縦技術次第ってことになるのかな。

 

『そして二つ目は他のISとは比べ物にならない程の"機動力"!とにかく速さを追求したんだよ。敵から見たら一瞬でゆーくんが消えたように感じるくらい速いんだぜ!』

 

なるほど。速さが回避だったり攻撃のサポートになるわけか。これは良い。

 

『あ、詳しい原理は秘密ね。でもゆーくんの身体に負担がかかるようなことはないから安心して。私の未来の旦那様を傷つけることは絶対にしないよー』

 

う、うむ。なんか照れくさいなぁ。嬉しいんだけども。

 

『さ、説明はここで終わりっ。今日はゆーくんの初戦ってことでまずは"ISの操縦に慣れる"のと"相手の攻撃を避ける"ことを目標にしようか。頑張ってね!』

 

束さんも千冬さんと同じで勝てとは言わないんだね。あの二人は先を見据えてる気がする。戦いは成長するための過程であると教えてくれてるんだと僕は思う。

 

『あっ、そうそう。もう一つ言うことがあるのを忘れてたよ』

 

ん、なんだなんだ?

 

『ふふっ、ゆーくんが頑張ったらお姉さんからちゅーのご褒美があるかもしれないよ。だから一生懸命戦うように!それじゃあ、また後でね〜』

「…ずるい人だなぁ。束さんは」

 

勝ったらとは言ってないからね。頑張ったらだからね。これは期待できるぞ。うん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふ、ふふふふふ」

「(えっ、いつの間にオルコットさん来てたの?)」

 

録音音声を聞き終えて意識を外に向けると正面にさっきまでいなかったオルコットさんが俯いて立っていた。な、なんか肩震えてない?頬もぴくぴくしてるしもしかして怒ってらっしゃいます?

 

「お、オルコットさん…?」

「…わたくしが何度話しかけても無視ですのね。これは完全になめられていますわよねぇ…」

「え、いや、そういうわけでは「ッッ、今更何を言っても遅いですわぁ!ぼっこぼこにしてさしあげますから覚悟なさい‼︎」

 

ビシッ、と指を突きつけられ宣言される。そんなに長い間無視しちゃってたのか。束さんボイスの機体解説が始まったのと同じくらいにアリーナに降りてきたのかもしれないな。

 

さて、此処で話を変えよう。皆は僕が戦う理由はわかっていると思う。それを改めてオルコットにもちゃんともう一度伝えておこうか。"約束"を忘れられてたら困るし。

 

「オルコットさん」

「…なんですの」

 

綺麗な金色の長い髪。そしてその怒っていても整った顔立ち。

ああ…きっと眼鏡が似合うんだろうなぁ。

 

 

「覚悟するのは貴女の方ですよ。僕の前で眼鏡をかける心の準備をお忘れなく」

 

 

ーー全ては眼鏡っ娘のために。さあ、僕達の戦いを始めようか。




皆気づいてるか。この主人公、まだ眼鏡かけてない束さんに既にデレデレなんだぜ。眼鏡属性プラスされたら一体どうなっちまうんだよ()

次回予告→8.クラス代表ではなく眼鏡っ娘をかけての戦い
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