どんな手を使っても良いと言われると容赦なく実力で相手を叩き潰す狼の様な存在だ。
そしてどの様な存在であっても彼にとっては少年少女。若すぎる。
「早速二時間目の授業を始めたいところですが、えっと・・・遅れて来た生徒がいるようなので紹介します」
おどおどしている山田教師に紹介され、自己紹介を始める
「旅神 命です。どうぞよろしくお願いいたします。本来ならば皆様より年上なのですが、ちょっとしたアクシデントにより皆様と同年代となりましたので、あらかじめ伝えておきます」
この中には知り合いが二名…あ、三名居るので前もって説明する。
「命さん!?」「命兄さん!?」
「「「「「キャアァァァァァァア!!!」」」」」
「皆様元気がよろしいようで・・・元気が良いのは良いことですよ」
少しうるさい気もしますが、これくらい元気があるのは良いものです。
「男の子!!!いや、男の人よ!!!」
「優しげな目、優しい口調・・・精神は年上っ!!!」
「あれ?旅神って聞いたことがあるような・・・」
「ああ、私ジオニック社の社長も勤めていますので・・・もっとも今は交代してますが」
「「「「エェェェェエ!?」」」」
ちょっと困ってきました・・・
次は何を聞かれて何と答えればベストなんでしょうか?
「静かにしろ!!!」バンッ
千冬ちゃんが生徒さんを静かにしてくれた。
助かった・・・
「ああ、ありがとう千冬ちゃん」
「「「千冬ちゃん!?」」」
あれ?何か不味いこと言いましたか?
「ここでは織斑先生だ!!!」
不意に背後から殺気が!!!
あ、出席簿ね・・・
「おおう…危ない危ない」
白羽取り成功・・・
面で来るか側面で来るかで迷いましたが正解だった様子で・・・
「くっ相変わらず勝てない・・・」
何と戦ってるんです?貴女は
・・・あ、私か
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【まぁ、時間は過ぎ、二時間目と三時間目を挟む休憩になりましたとさ】
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「命兄さんじゃないか!!!」
休み時間束ちゃんに無事着いたことを報告しておこうと何時ものタブレットをいじっていると、不意に聞き慣れた声に話しかけられる。
「おや、一夏少年じゃないか」
話しかけてきたのはすぐ隣に住んでいた織斑 一夏少年。
織斑 千冬ちゃんの弟さんで、昔からの付き合いだ。
「いやぁ、久しぶりだな・・・ジオニック社五周年記念パーティー以来じゃないか?」
別にそんなことしなくても良いのになれないスーツを着て来ていたのをよく覚えている。
「兄さん、何でまたこんな所に?」
「ん?あぁ、君が…
「ちょっと、よろしくて?」
「へ?」
私が喋ろうとすると不意に声をかけられ、
一夏少年が間抜けな声を出した。
声の主を見てみると、パッと見
「あ、私の苦手なタイプだ」
と、わかってしまう程の今時オーラを発した女生徒だった。
「何か用か?」
一夏少年が返す
ああ、一夏少年…このタイプにその返事の仕方はタブーだ。
「まあ、なんですのそのお返事!!!私に話しかけられただけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないかしら?」
ああ、ほら
だめですよこのタイプの女性は面倒なのですから・・・
有能でも爪を隠そうとしない悪い例です。
下手したら有能でもないかもしれない。
「悪いな、でも俺君の事知らないし」
「ええ、私も存じてませんね」
生憎新型のPCや車の設計や、束ちゃんのお世話で忙しかったので。
ISを取り扱ってないのでそこら辺には疎いんですよ。
そしてこの女生徒・・・一夏少年の発言と私の発言を聞いてまた不機嫌そうに・・・
「この私を知らない?このセシリア・オルコッとを?イギリスの代表候補生の私を!?」
代表じゃないのか・・・候補生なのか。
いくら私でも知ってるぞ代表候補生になれても結局候補生停まりの女性は沢山居ると。
「あ、ひとつ質問良いか?」
「ん?」
「何ですの?」
「代表候補生って何だ?」
ああ、心配してここに来て良かったかもしれない。
早速爆弾投下しましたよ?この人・・・
「あなた本気でおっしゃってますの?」
「ああ、本気だ。知らん」
仕方ないのでそっとフォローを入れる
「代表候補生とは読んで字の通り、国の代表の候補生だ」
「なんだ、ただの候補生か」
「ええ、ただの候補生です・・・オットシマッタ」
つい口が・・・こう・・・ツルッと
「入試で唯一教官を倒したエリートをただのよばわり!?」
「え?俺も倒したぞ?教官」
ほう、やるじゃないですか一夏少年
おお、驚いてる驚いてる・・・
どれ、追い討ちをかけてみますか・・・
(命は案外お茶目です)
「女生徒の中で唯一って事なのでは?」
追い討ちをかけると同時にチャイムが・・・タイミング良いですね
「また後できますわ!!!逃げない様に!!!」
と、言い残した女生徒は自身の席に帰っていった。
寮で生活するのに逃げるも何もないでしょうに・・・
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【千冬ちゃんはうっかりさん】
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「ああ、忘れていた・・・」
授業も半分を過ぎようとしていたとき
千冬ちゃんが頭に『!?』マークを出し、突如口を開いた。
「クラス代表を決めるのを忘れていた・・・そうだ、今決めるとしよう」
案外うっかりなところ多いですからね彼女
「自薦他薦は問わない。誰か立候補者は居ないか?」
するとどっと生徒が騒ぎ始める
「はい、織斑君が良いと思います」
「あ、私も!!!」
「え?俺!?」
明らかに動揺を隠せていない一夏少年
「ふむ、織斑か。誰か、他にいないのか?いないのなら無投票当選となるが・・・」
「ちょっ!?」
「推薦された者に拒否権はない」
・・・ご愁傷さまです一夏少年
「私は旅神さんが良いかな・・・」
「え、私も私も」
「旅神さんって代表って感じがするよね」
当たり前ですよ社長ですもの・・・え!?
「わ、私もですか!?」
「ふむ、この二人で投票か・・・」
「納得がいきませんわ!!!」バンッ
また貴女ですか・・・
「ほう、どういう事だ?」
「その様な選出方法は認められません!!!男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ!!!」
「どういう意味だよ!!!」
ああ、噛みついた
放っておけば良いものを・・・
「言葉通りの意味ですが?そもそもクラス代表とは実力でなるもの。つまり私ですわ!!!大体、文化としても後進的なこの島国で暮らさなければならないこと自体、私にとっては屈辱的で」
「イギリスだって不味い料理で何年覇者だよ。そんなに嫌ならこなけりゃいいじゃないか」
「あ、貴方!私の祖国を侮辱しますの!?」
「先に言ったのはどっちだよ」
子供の喧嘩ですね。
放っておきましょう。
「決闘ですわ!!!」
「おう、良いぜ?それで俺はどれくらいハンデをつけりゃいいんだ?」
あ、何かまた爆弾を投下しましたよ?
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【辺りが爆笑の渦に飲み込まれた。】
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「な、何だよ。おかしな事言ったか?」
「織斑君、それ本気で言ってるの?」
「男が女より強かったのって大昔の話だよ?」
「今、男と女が戦争したら一週間持たないっていわれてるんだよ?」
「今からでも遅くないよ?ハンデつけてもらいなよ」
「ほう、ならば本当に戦争しましょうか?」
突如声が上がる
「無論、世界を巻き込むわけではなく貴女と私で・・・」
そこには先程までとは違い、
黒かった目がハンターグリーンに怪しく光る命が席を立っていた。
「言ったからにはハンデも付けて頂きます。私は試合当日、どんな手を使っても良いと」
そこには旅神 命ではなく
ジオンのハンター
ミコト・リョガミが立っていた。
「まさか・・・今更辞めるなどとは言いませんよね?」
重く苦しい空気が流れる
突如千冬が焦り出す
「まっまさか!?おい、やめろ」
「まさかぁ・・・【無理】です」
殺気に満ちた笑顔を作る
「うっ・・・わかった。次の月曜に行う。」
「了解です。さぁて、私はどれくらい持ちますかねぇ・・・皆さんの言い分ならまぁ、ものの数秒ですかね?」
【そう言いつつ、機体調整の為にタブレットを取り出す命だった】
うん、すまない前編後編に別れているんだ。
謝って許されるとは思っていないけど
次回、遂にバトルです。