私の偉大な食卓。   作:高任斎

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まあ、煮汁というか煮物に寒天とかゼライスブチ込む方法でもいいんですが。


20:偽りの煮凝り料理。

 鶏皮が好きだ。

 店で売ってるのを見かけると、無性に嬉しくなる。

 わりと好き嫌いが分かれる食材のようだが、その理由を聞いてみると、彼らの『好きになれない理由』が私の『好きな理由』だったりするのが面白いところである。

 まあ、好き嫌いが分かれる食材だからこそ、安く買えるのは有難い。

 みんな大好きなら、高くなりますからね。

 

 野菜炒めに混ぜると、味に深みが出る。

 煮物に入れると、ちょいとアクとりが面倒になるが、これまたうまい。

 フライパンで、カリッカリに炒めてやると、ちょっとしたオヤツにもなる。

 

 さて、そんな私大好き鶏皮さんなのだが、某時期からのコラーゲン旋風に被害を受けた。

 コラーゲンたっぷり。

 お肌にもいい。

 そんな言葉に騙されて……踊らされて、いろんな意味で頭が痛かった。

 

 それほど単純ではないのだが、あえてモデルを単純化する。

 お肌にいいというか、お肌を保持するために必須のビタミンC。

 水に溶けやすく、熱で壊れる、わがままお坊ちゃんのようなビタミン。

 ある栄養素を2つ合体させると、ビタミンCになる。

 そして、この栄養素を3つ合体させると、コラーゲンになる。

 

 酸素原子に例えると、わかりやすいと感じる人もいるかもしれない。

 酸素原子2個で、酸素分子。(ビタミンC)

 酸素原子3個で、オゾン。(コラーゲン)

 

 あくまでも簡略化したモデルとしてのおはなしです。

 

 美肌にコラーゲン。

 コラーゲン食品が各メーカーから大量発生。

 

 当時はその手の表記に罰則がなかったせいか、各メーカーが好き勝手書いてましたが、最近は消費者が誤解しやすい書き方をするように気を使っています。

 

 肌の保湿効果を高めるコラーゲンを含んだ食品です。

 

 ……こんな感じに。

 それを食品として摂取したとしても、肌に効果があるとは書かれていません。

 そして、コラーゲンの働きそのものの説明としては間違ってません。

 食品は化粧品とは違います。

 ビタミンCを含んだ化粧水や保湿液、コラーゲンを含んだモノを塗りたくるのと、食品として摂取するのは違います。

 

 食品としてコラーゲンを摂取すると、そのほとんどが栄養として吸収できずに排泄されます。

 ぶっちゃけ、身体の中を通り過ぎていくだけです。

 摂取したコラーゲンが消化器官から、そのままお肌に移動したりしません。

 そもそも、栄養として吸収されるってことは、コラーゲンが一度分解されなきゃおかしいじゃないですか。

 つまり、美肌を目指してコラーゲンをせっせと摂取しても意味はないです。

 コラーゲンを体内で作り出す原料となる、ビタミンCをせっせと摂取してください。

 コラーゲンたっぷりの料理そのものが好きと言うならいいのですが、『健康のために』とか『美容のために』とかいう理由で頑張って食べるのは、ある種の不幸と言えましょう。

 

 

 と、いうわけで、鶏皮とか牛スジとか。

 おでんなどの煮物に入れると、ゼラチン質が溶け出して、煮凝りになります。

 この煮凝りが、いろんな料理に使えると言うわけで。

 

 ははは、コラーゲンたっぷりですよ。(笑)

 

 鍋物や煮物の煮汁を煮凝りとしてとっておくと、便利です。

 熱してから溶き卵を入れ、それから蒸せば、『なんちゃって茶碗蒸し』の出来上がり。

 まあ、旨みの詰まったダシ汁みたいなもんですね。

 煮凝りそのものとして食べても美味しい……。 

 

 

 




最近の話で思いつくのは納豆ですね。
納豆食べて、そのまま効果があるならわざわざ医薬品として開発したりしません。
ちなみに、普通に食してもその成分は胃酸などでほぼ死滅。
『納豆には〇〇に効果のある成分が!』などと、消費者に積極的に誤解させようとするスタイルが、資本主義。(笑)
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