私の偉大な食卓。   作:高任斎

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本気でブリのアラを使うと難しい。


21:さらりとブリ大根。

 ブリ大根の主役は、大根だ。

 

 ……異論は認める。

 

 ブリ大根において、ブリと大根がひと切れずつ。

 どっちを選ぶと聞かれたら、私は大根を選ぶ。

 ブリ大根はブリを使った料理としてやたらめったら有名だが、あれは大根を美味しく食べる料理だと思う。

 というか、有名もなにも、ブリ大根って郷土料理なんですね。

 とはいえ、ブリといえばまず私の頭に浮かぶのは富山県。

 いわゆる、氷見の寒ブリだ。

 シルクロードならぬブリロード(富山~糸魚川~高山~野麦峠~松本)によって、お正月を祝うためにせっせと内陸に運ばれた話は、誰もが耳にしたことがあるだろう。

 あとは、九州、玄界灘のブリなど……。

 まあ、養殖も盛んで市場に出回るブリの7割ぐらいは養殖だと聞いた記憶がある。

 養殖が盛んなのは圧倒的に九州だったはず。

 これは、もともと西日本における消費量が圧倒的に多いからだ。

 ちなみに、ブリよりも小さなイナダは、関西だとハマチと言わないと通じない。

 

 さて、文字数稼ぎはこのぐらいにしておこう。(笑)

 ブリ大根である。

 本来は、ブリのアラと大根を煮込む料理だったらしいが……スーパーで切り身を買う小市民にとっては、ブリの切り身と大根を煮込む、なんちゃってブリ大根になりがち。

 ブリのアラならともかく、ブリの切り身を使ってのブリ大根の場合、『簡単にできるブリ大根』などというレシピもへったくれもない。

 ブリ大根の臭み消しとか、あれはブリのアラを使うから難しいのであって、切り身を使う場合は……。

 しかも、自分でブリをさばくわけでもなく、他人が用意した切り身。

 

 普通に作ってください。

 

 まあ、この時期というか、いわゆる寒ブリは脂がのっていて、調味料をハジキます。

 あと、血が臭みを放つので、あらかじめ塩をしておいて、熱湯をかけて、余分な脂と血を除きましょう……ってのがほとんどでしょうか。

 

 でも待って欲しい。

 ブリの身を焼いたり刺身にしてモリモリ食べて、最後に残されたアラを大根と煮込む。

 アラに含まれるコラーゲンが、煮凝りとして旨みを閉じ込めて、全部美味しく喰らい尽くそうというのがブリ大根のコンセプトだと私は思う。

 

 余分な脂?

 そんなものはない。

 全部おいしく食べよう。

 

 というわけで、好みは分かれるかもしれませんが、ブリ大根。

 塩をしておいたブリの切り身を、大根おろし(水気はきっておく)に埋めます。

 そして鍋で大根を煮込んで、しばらくしてから引き上げ、大根おろしに埋めておいたブリを煮込みます。

 砂糖に醤油、酒にみりんに、生姜、このあたりは定番で。

 さあ、大根を戻して、コトコト行こうか……というか、保温鍋でやればいい気もする。

 

 冗談抜きで好みが分かれますが、最初にブリの切り身を埋めておいた大根おろしを、仕上げの際に容赦なく鍋に投入。(笑)

 あははは、煮汁の色が色だけに、みぞれ鍋にはならないよ。

 

 これ、フリじゃないですから。

 冗談抜きで好みが分かれます。

 これだ。

 これこそが、適当クッキング魂だ!

 

 

 




大根、美味しい。
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