私の偉大な食卓。   作:高任斎

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そういえば、焼き鳥のタレは自作したことがないなあ。


22:気が付けば焼き鳥丼。

 砂肝が好きだ。

 あの歯ごたえが好きだ。

 あの独特の食感が好きだ。

 砂肝だけをフライパンでじっくり炒めると、じわりとにじみ出てきる旨みがまとわりついて粉のようになっていく……あの味が好きだ。

 もう我慢できねえと噛み付いたら、中身がまだ生焼けでしょんぼりする感覚もまた良し。

 砂肝は何故、あんなに火の通りが悪いのだろう?

 

 

 と、いうわけで。

 閉店間際のスーパーで、親の仇のように売られていた焼き鳥の盛り合わせ10本セットを購入。

 気が付くと、砂肝だけ食べてしまった自分を発見してしまう。

 母親の食育に問題があったわけではなく、全部空腹が悪いのです。

 

 よし、ご飯を炊こう。

 そして、焼き鳥を串から外していく。

 作るのは焼き鳥丼だ。

 あれ、それって乗せるだけにならないか?

 うむ、どうせならひと手間かけよう。

 というか、半分は親子丼にしてしまおう。

 今夜は、焼き鳥丼と親子丼で、ダブル丼だ。

 

 じゃあ、何はともあれ玉ねぎのスライスだ。

 フライパンに油をひいて、しんなりするまで炒めて、焼き鳥を投入……コロッケ丼と同じ作業じゃねえか。(笑)

 溶き卵に、ダシ醤油と……焼き鳥についてるタレを混ぜ込んで、とろりと半熟に仕上げます。

 

 まだご飯炊けてねえっての。

 

 はいはい、ありがちありがち。

 んじゃ、焼き鳥丼の付け合せに、大根おろしでも作るかね。

 

 さて、小さめの玉ねぎをもう一個スライスして、オニオンスープでも作りますか。

 うわい、ご飯炊けちゃったよ。

 タイミング悪いな、今日は。

 

 んじゃ、手抜きオニオンスープにしよう。

 鍋の底にバターをひとかけら。

 玉ねぎを炒めて……チキンスープの素を半分投入。

 鳥づくしだよ、言わせんな。

 お湯入れて、残りの半分投入。

 なんだか楽しくなってきたので、冷凍庫の食パンをちょっとちぎって、クルトンっぽく散らしてみたりする。

 

 さあ、焼き鳥丼と、親子丼と、オニオンスープ。

 丼と言いながら、お茶碗サイズだけどな。

 でも、見かけはリッチ。

 

 さあて、焼き鳥丼は……大根おろしが余計だったかも。(笑)

 親子丼は問題なし。

 というか、焼き鳥のタレとたまごとの親和性は一体何なのか?

 そういや、知人も焼き鳥の缶詰で親子丼とかよく作るとか言ってたなあ。

 オニオンスープで口直し。

 少し、バターのパンチが効きすぎたか。

 今日はいま一つ、料理の出来がよろしくない。

 不味いわけじゃないんだけどね。

 適当クッキング魂を燃やすと、こういうことも起こる。

 

 多分、最初の砂肝食い尽くしで、ボタンをかけ違えたんだろうなあ。

 

 

 




焼き鳥の缶詰を使った親子丼。
もう、そのまんまです。
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