私の偉大な食卓。   作:高任斎

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まあ、夜は仕事の可能性が高いですが。


34:年を越せないそば。

 脱サラオヤジのラーメン屋。

 定年オヤジの手打ちそば屋。

 

 一時流行りましたが、今はどうなんでしょうね。

 外食産業に限った事ではありませんが、競争が激しいということは厳しいものですよ。

 

 

 ということで、大晦日といえばお蕎麦でしょう。

 私は麺類が好きなんですが、蕎麦はちょっと毛色が違うなあという気がします。

 素麺やうどんには、麺そのものの味を求めるんですが、蕎麦は麺の味じゃなくて……食感というか、上手く言えません。

 

 手打ちそばですか?

 もちろんやったことがありますよ。

 うどんもやりました。

 うどんは面白かったんですが、蕎麦はあんまり熱中できませんでしたね。

 

 

 ……上手くできなかったから。(笑)

 

 うどんはね、下手くそでもそれなりの味になるんですよ。

 でも蕎麦は……なんというか、味じゃなく、食感を楽しむ食べ物ってのがよくわかるんですよ。

 こう、ぼそぼそとして、粉っぽくて、なんというか、全く救われないというか。(笑)

 だからこそ、手打ちそばを上手にできるようになった人は、舞い上がってしまうのかなあ、と。

 

 店を出すには、そこがスタートラインなのに。

 

 

 というわけで、私たちは大人しく乾麺か、スーパーで売られている生そばを使うことにしましょう。

 

 寒い冬だからこそ、ざるそばに日本酒だ……なんて言い出す知人がいますが、ここはシンプルに。

 ただし、そばつゆというか、ダシに力を入れてみますか。

 

 基本は、自作するダシ醤油って感じですかね。

 水を使わないのがポイント。

 醤油、みりん、酒、鰹節に、昆布、干し椎茸など。

 醤油、みりん、酒は、1対1対1ぐらいで。

 昆布や干し椎茸は、小さく抱いてから投入……使う前に、水を切った布巾で拭くのは基本。

 

 まあ、ぶっちゃけ、材料全部、鍋に入れる。

 この状態で8時間ぐらい放置。

 つまり、お昼頃に鍋にぶち込んでおく。

 

 日が沈んで、紅白歌合戦が始まって、夕飯食べて……さて、いきますか。

 加熱。

 煮立たせてから5~10分ぐらい。

 そのまま冷ますんだけど、ちょっと味見。

 これをザルで越せば、ダシ醤油としては完成。

 ただ、そばつゆとしてはもう一声。

 というか、好みは分かれると思います。

 

 そばつゆに使う分量をわけてから。

 砂糖投入。

 かき混ぜて、また放置。

 

 

 さてさて、行く年来る年だ。

 そばつゆを軽くかき混ぜてから、また味見。

 ここで、どのぐらい水を加えるかはお好みで。

 基本的に温めるので、冷たい時点で味が濃いと感じるぐらいじゃないと、パンチが弱いです。

 

 さって、別の鍋に水を張り、お湯を沸かして。

 そばを投入。

 袋そばなら温めるだけ、乾麺を使うなら、7分のやや硬い程度。

 一旦水で洗って放置。

 

 そばつゆを加熱。

 煮立つ直前に、そば投入。

 ここでもし『醤油の香り』が目立つようなら、失敗してます。(笑)

 個人的な好みとしては、鰹の香りがすっと鼻にくる感じ。

 

 うん、やっぱり年が明けちゃったよ。

 年越しならぬ、年明けそば。

 

 

 まあ、市販のめんつゆ使えやという話もあるけれど。

 自分で手をかける。

 そういう特別な日じゃないかと思います。

 

 

 




来年は、どんな季節料理があったかなあ。
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