私の偉大な食卓。   作:高任斎

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ただのネタです。


38:のり弁は食材。

 のり弁。

 私の偏見かもしれないが、弁当の中では、微妙に扱いというか評価が悪いような気がする。

 定番ではあるんだけど、もしくは定番であるがゆえに、あまり評価されない感じ。

 

 ……などと思っていたのだが、どうやら世代間における『のり弁』の認識が全然違うことが判明。

 

 私より上の世代の人間にとって、『のり弁』とは。

 ご飯におかか、そしてのりだけだったらしい。(おかかも、地域及び世代で差異がある)

 つまり、日の丸弁当よりマシ……というのが、当時の『のり弁』の認識。

 

 その、『のり弁は弁当の中では最低ランク』という認識は、日常生活および、娯楽作品の中で『ネタ』にされ……そのまま『のり弁の評価が悪い』という価値観として、継承されちゃったのではないかと。

 

 ちなみに、私の世代における『のり弁』とは。

 ご飯とご飯の間におかかをはさみ、表面にはのりを置く。

 おかずは、ウインナーだったり、玉子焼だったり……まあ、『ご飯の表面をのりで覆っている弁当』という感じの認識だったんじゃないかなあと思います。

 

 慣れてしまえばどうということもないのですが、これが『初めて』のり弁を食べる時は、ご飯を食べると、中からおかかが出てくるという、『ご飯を掘る楽しみ』がありました。

 なんというか、『今日のお弁当はなんだろう?』というドキドキ感を味わえたかなあと。

 

 ああ、いわゆる『ちくわの天ぷら』を懐かしく思う世代は、こののり弁の世代じゃないかと。

 揚げ物をおかずに入れて、カロリーを確保する感じの……なんというか、ブルーワーカーの昼食のイメージが。

 弁当箱に麦茶を入れて……懐かしい。

 

 

 そして、現在。

 というか、つい先日。

 某スーパーで売り出されていた『のり弁』。

 ご飯の部分はさておき、おかずが、白身魚のフライと、コロッケと、唐揚げと、卵焼きと……。

 

 うん、つい買っちゃった。

 2割引とはいえ、これが300円しないって……逆に心配になるわ。

 

 

 

 まあ、買っちゃったものは仕方がない。

 さてさて、この『のり弁』を使ってご飯を作りますか。

 

 玉ねぎを、半分はスライス、半分はみじん切りに。

 人参は、半分をみじん切り。

 

 みじん切りにした玉ねぎと人参を炒めて、もやしを投入……そしてのり弁のご飯を投入。

 ご飯が温まる程度で火を止め、お皿に移します。

 

 さて、次はコロッケと白身魚のフライを……の前に、玉ねぎのスライスを炒めて、コロッケとフライを投入。

 溶き卵二個分にダシ醤油で味付けして、半分ほどを投入。

 ふんわり感が出るように、残りの半分はダシを足してから最後に回し入れ。

 お皿に移したご飯の上に。

 

 さて、味噌汁は、手抜きで乾燥わかめのみ。

 

 手を合わせていただきます。

 

 この日の夕飯、コロッケとフライ丼(チャーハン風味)。

 

 

 

 

 

 

 のり弁:『ついに、弁当扱いされなくなった……』

 

 

 いや、そもそも量が足りないし。

 でも、あらためてご飯を炊くと30分以上かかるし、弁当のご飯を使って料理すれば、30分はかからないから。

 

 というか、このスーパーののり弁が標準とは思わないけど、コスパが良すぎる気がする。

 

 

 




白身魚のフライと、唐揚げと、コロッケ半分……この3つで、売値は100円を超えているはず。

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