私の偉大な食卓。   作:高任斎

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コロッケには、人間が生きていくうえで必要な全てが詰まっている。


3:喜びのコロッケ丼。

 揚げ物食いてえ。

 

 1人暮らしの人間にとって、天ぷらをはじめとした揚げ物料理は鬼門だ。

 まず何よりも、料理が終わったあとの油の処理が面倒だ。

 

 先に言っておく。

 そのまま流しに流すな。

 誰とは言わん。

 

 じゃあ、トイレに流せば。

 絶対にやめろ。

 というか、その発想がどこから来たか、小一時間ほど問い詰めてやる、そこに座れ。

 これも誰とは言わん。

 

 水の汚染はもちろんだが、排水口というか、排水管が詰まるぞ。

 炒め物なんかの時も、できればクッキングペーパーでフライパンの汚れを拭ってから洗うのがエチケットだ。

 ちなみに油の処理。

 自治体によっても違うから確認して欲しいが、例のアレで固めたり、密封容器に詰めて袋に入れたり、雑誌に吸わせて袋詰めして燃えるゴミってとこか。

 なあ、そこで凍らせて捨てるって発想がどこから来るの?

 溶けたら油にもどるよね?

 ゴミ捨て場が大惨事なんですが。

 せめて、せめて凍らせた油をビニール袋に入れるという発想はなかったのか?

 誰とは言わん、私の知人の名誉にかけて。

 

 というわけで、スーパーなんかで出来合いのものを買って食べるのが当たり前になってくる。

 ただ、出来合いのものを買って食べる時に気になるのが、あのベタっとした食感だ。

 揚げ物の衣のサクッとした食感がどこから来るかというと、あれは高温の油で熱することによって、衣の中の水分が蒸発することによって起きる。

 ダンボールみたく、衣が空洞を含んだ軽い構造になるからだ。

 そしてこれは、時間経過とともに、空洞に油が染み込む。

 サクッ、が、ベタっ、に変わる理由である。

 天ぷらで、揚げたてが一番うまいと言われる所以がそこにある。

 

 熱したフライパンに油をひかずに、出来合いの揚げ物を再加熱すると、余分な油が飛んで、食感がよくなる。

 ただし、良くなる、程度だ。

 

 

 というわけでコロッケを買ってきた。

 3個で100円、良い買い物したぜ。

 我ながら安い人間だ。

 幸い今日は時間に余裕がある、ひと手間加えた料理を作ってみようと思った。

 反省と後悔は、失敗した時にするもんだ。

 

 飯を炊く準備。

 炊き上がるまでに、コロッケに手をかける。

 玉ねぎ、だし汁、卵。

 玉ねぎをしんなりするまで炒める。

 これとは別に、コロッケを油なしのフライパンで加熱。

 3個は多いからコロッケを1個除いて、そこに、炒めた玉ねぎと、だし汁を加えたとき卵を投入。

 コロッケのサックリ感を少しでも残したいのなら、周囲を包むようにすればいい。

 ちなみに私は、どろっとした感じが好きなので、容赦なくコロッケの上からいく。

 油引いてないから、時間かけすぎると大惨事になる。

 トロリと半熟、量と火力にもよるが1分もかからない。

 個人的には、フライパンを持ちあげたまま、強火の遠火でやるといい感じがする。

 

 ああ、クソ。

 ちょっとタイミングが悪かったか。

 ご飯が炊き上がるのを待ち、どんぶり飯に、コロッケの卵とじをのせて……。

 

 コロッケ丼の出来上がりだ。

 

 うまいぞ、多分。

 

 

 あ、マジで美味いわこれ。

 やっべ、もう一品なにか食いたくなる感じ。

 そうだ、さっき取り除いたコロッケがある。

 バランス悪ぃぃぃぃ!

 でもコロッケは良い。

 コロッケうまい。問題はない。

 

 

 まあ、親子丼の鶏肉の代わりに、コロッケが入ってる感じだ。

 私はともかく、コロッケ2個はバランスが悪いと思う。

 ほかの揚げ物と組み合わせると面白いかも知れない。

 そのあたりは、各個人の適当クッキング魂を燃やすことで対応してくれ。

 

 あれ、オチがねえぞ、この話。

 

 




ごくたまに失敗する。(笑)
個人的に、白身魚のフライ丼は良い。
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