故郷から逃げ出して大学でひとり暮らし。
そして、就職を機に関東へ……。
関東へきて驚いたことのひとつに、ネギがあります。
ちなみに、最初はスーパーで見て『なんだろう?なんかネギっぽいな……』って思いました。(震え声)
正直、私は『ネギ』の『細ネギ』しかなじみがなかったんです。
風邪を引いたら、ネギを首に巻くとか、お尻に……とか、意味がわからなかったんですよ。
あと、鍋にネギとかも、意味がわかりませんでした。
『鍋にネギ?薬味に使うのかな?』みたいな。
故郷では、ネギは畑で採ってくるものでしたけどね。
などと、手に入る食材はもちろん、スーパーに流通してる食材も地域によってがらりと変わる……料理の失敗は抜きにして、楽しいなあと思います。
というわけで、ニラレバです。(目逸らし)
ニラを料理に使うときは、ゴミを捨てるタイミングが重要ですね。
生ゴミの部分がめっちゃ臭いますし。
あと、ニラを普通に炒め物に使うと、水分が抜けてべたっと貼り付く感じのものになりがち。
もやしなんかは軽く塩茹でしてから炒めるとシャキッとした食感を残せますが、ニラはそうもいきません。
ニンニクと一緒に炒めてニラ玉など、(ゴミの臭いはともかく)手軽に使える食材なのですが、『美味しく』調理するのは難しいなあというのが、私のイメージです。
さて、そんな私は学生時代、よく外食でニラレバを注文してました。
スタミナがどうこう言う話じゃなくて、『ニラの調理方法』のヒントが欲しかったんです。
なので、自分でニラレバを作ってみるかという話になるんですが……。
なんぞ、これ……。(震え声)
『ニラレバは注文するもので、自分で作るものじゃない』という言葉がありますが、ニラ以上に厄介なのがこのレバー。
レバーの処理が、難しすぎる。
もちろん、今なら情報はあふれています。
レバーの臭い消しの方法もそうですが、スーパーで手に入るレバーは、ある程度きちんと処理されたものがほとんど。
一般的に知られているのは、牛乳に浸けての血抜きですかね。
これは、臭い消しだけでなく、血抜きの時間が短縮されてビタミンなどの栄養素の流出が少なくすむといわれています。(時間は長いけど、浸透圧とかそのあたりの関係で、流出が抑えられる)
まあ、牛乳を使わずにやるなら、流水で5分ほど血抜きをし、沸騰したお湯に10秒ほどくぐらせて……なんですが、これを馬鹿丁寧に時間をかけて血抜きをして調理するとどうなるか?
……なに、これ。(震え声)
アクも味のうちと言いますが、レバーの血抜きを馬鹿丁寧にすると、確かにあの独特の臭いは抑えられますが……味が落ちます。
誤解を承知で言うなら、レバーの風味は『血』の風味でもあるのかなと。
まあ、新鮮なレバーなら、それほど臭わないんですけどね。
知人は、緑茶に浸けるって言ってました。
残念ながら、私は試したことがないです。
つまり、大きな失敗をしたくないなら、レバーの血抜きは時間をかけて丁寧にして……味は落ちるけど、扱いやすい食材にしてしまうのが安全である、と。
とはいえ、ニラも風味が強い食材で……レバーと、ニラと、ニンニクとか、クセの強い食材が集まってるので、ひとつ間違えると大惨事になります。
食べるのは自分ですからね。(震え声)
と、この程度ですむならまだいいんです。
このレバーさん、火を通しすぎると臭くなります。(震え声)
これは、『血』とはまた違った独特の臭いで……いや、マジで『ニラレバは注文するもので、自分で作るものじゃない』という言葉は、金言だと思います。
美味しいニラレバを作るために必要なのは、次の3つ。
手早く、しかしながらしっかりした下処理。
そして、強い(十分な)火力で、レバー、ニラ、ニンニクに対し、適度に火を通す。
クセの強い食材をきちんと整える味付け。
……家庭料理のレベルじゃないんだよなあ。(震え声)
実際、外食でも『これは……』と思う店もありますし。
だが、時代は21世紀。
料理の腕を、科学で、化学で、カバーする時代。
血抜きをしっかりとしてクセをなくしたレバーに、下味をつけるという方向で、味を足してやります。
もちろん、レバー本来の風味かといわれたらアレなんですが。
血の塊を取り除いて流水に軽くさらし、たまねぎをすりおろしたものに浸けこみ、牛乳でゆすぐようにしてから、ダシ醤油と酒とショウガ汁の調味液に浸け込む。
さあ、あとは、火力と味付けだ。(白目)
加熱したフライパンにたっぷりと油を。
刻んだニンニクを半分ほど使って、油そのものに風味をつけてやる。
勝負だ、ニラレバ!
……やっぱり、『美味しい』ニラレバにはならないんだよなあ。(震え声)
やつには、勝てないのだ……。