私の偉大な食卓。   作:高任斎

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ケチャップ、たまねぎとウインナー。
良くネタになりますが、ナポリタンってほとんど食べたことが無いような。


53:パスタ?スパゲッティ?

 小腹が空いたので、ちょっとコンビニへ。

 

 これが現代の、都市部のライフスタイルなんでしょうけど、地方出身の私は、食糧を備蓄するタイプです。

 インスタントラーメンとカップラーメン(3ヶ月から半年ぐらいで、定期的に入れ替え、消費)とか、乾麺に米など、まあ、水が無かったら自滅するラインナップともいいますが、コンビニに足を運ばなくても何か食べることが出来るように用意しています。

 

 ただ、備蓄するのも気をつけないといけなくて……ふと、モノをチェックしてみるとパスタ1キロが二袋、賞味期限だか、消費期限だかが迫っていて、焦ったりします。

 

 2キロかぁ。

 そうめんならともかく、パスタ2キロって……同じ乾麺なのに、ちょっと手間がかかる気がするのは不思議。

 

 それにしても、私が子供の頃は『パスタ』なんて言葉は聞いたことが無くて、当然のように『スパゲッティ』でした。

 良く言われる、『ナポリタンは日本産』なんかも、遠い世界の食べ物ってイメージで……実際、地方の人間がナポリタンを食べようとしたら、都市部の喫茶店に足を運ぶしかなかったのでは。(地方の昭和世代イメージ)

 

 あの時代、多くの子供の食の世界を広げるのはいつだって学校給食だったように思います。

 もちろん、地域によってメニューと言うか、味はもちろん、調理にも違いはあったんでしょうが……今の若い人にわかりやすく言えば、『薄い、ケチャップパスタ』です。

 それが、私にとっての『スパゲッティ』。

 

 ただ、私の認識としては……『スパゲッティ』の作り方はこうなります。

 

 たっぷりのお湯で『スパゲッティ』を茹で、ざるで水気を切り、フライパンに油をひいて、ケチャップと混ぜながら炒めます。

 

 ああ、外国の焼きそばなんだな、と。(震え声)

 

 フライパンに油を多目にひかないと焦げ付くのですが……私の好みは、表面をパリッとさせた『スパゲッティ』。

 堅焼きそばかな。

 

 実際、大学生になってからも『スパゲッティ』の認識はさほど変わらず、『ナポリタン』をきちんと知った程度で……『パスタ』って言葉が浸透し始めたのは90年代の後半からじゃないのかなあと。

 イタリア料理、イタ飯などの言葉の普及とともに、『パスタ』という言葉が、料理が受け入れられていったと考えると、ちょうど私の世代は過渡期にあったのかもしれません。(地方民補正あり)

 

 

 というわけで、懐かしのスパゲッティからスタート。

 まあ、麺好きにとっては、料理の違いなんて、ご飯にかけるフリカケ程度の認識だったりしますし、ケチャップか、ソースか、醤油か、マヨネーズか、あたりは全部『スパゲッティ』です。

 

 さて、懐かしの味を確認したところで、パスタ料理へと移行。

 冷凍アサリに、オリーブオイル……ボンゴレですね。

 アサリじゃなく、二枚貝を使ったパスタってのが本来の意味らしいので、アサリのボンゴレってのが正しいんでしょう。

 

 え、ボンゴレ『ロッソ』とボンゴレ『ビアンコ』は別物だろって?

 

 ははは、私の『スパゲッティ』と同じで、ひとりひとりが、自分の心の中に『ボンゴレ』を持っておけばいいんです、きっと。(目そらし)

 

 うろ覚えですが、『ロッソ』はトマトベース、『ビアンコ』は白ワインベースのソースだったと思います。 

 

 さて、タカのつめはないから、ラー油で代用……たぶん、イタリア料理人が憤慨するレベル。

 ボンゴレの基本は、『ソースの旨み』だと思うんですよね。

 なので、アサリを使うなら、アサリの旨みをきちんとソースに反映できるかどうか。

 

 その一方で、パスタ料理は、パスタ同士がくっついたりしないように、油を絡めるのが必要なわけで、ソースの旨みをパスタに吸わせる、絡めることと、油でパスタの表面をガードするという、矛盾する部分をどう克服するかではないかと。

 

 一番簡単なのは、アサリをたっぷりと使って、問答無用でアサリの旨みを出させること。

 この、アサリの旨みを出す過程の、フライパンでの蒸し焼きと言うか、そのための水分に白ワインを使うか、トマトを使うかってのが、『ロッソ』『ビアンコ』の違いになるわけで。

 アサリの旨みに、ワインの旨みを足すか、トマトの旨みを足すか、ですね。

 とすると、日本人の原風景、醤油を使うってのも全然ありなんですが……さらりとした、液体感の強いソースにすると、パスタに絡むかどうかに不具合が出てきます。

 そういう意味では、カルボナーラはチーズのとろみで無理矢理パスタに絡めると言うのはいいすぎか。

 

 というわけで、バターと、醤油でいきます。

 このゴールデンコンビは無敵だ。

 少量の油でいため、醤油とバターを加えてふたをして、弱火でアサリを開かせます。

 アサリに火を通しすぎると、硬くなるのと同時に、旨みがソースに逃げすぎてしまうので、弱火で長く熱するのがいいように思います。

 

 あとは、茹でたパスタを絡めながら温めなおし、さあ、おあがりよ。

 おかわりもいいぞ。(封の空いていないパスタを眺めながら)




パスタサラダは、あれはあれで作るのが面倒。
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