私の偉大な食卓。   作:高任斎

6 / 54
おっと、1日に何食食べるつもりかね?
気をつけたまえよ。


5:喜びの味付けもやし。

「最近、味付けもやしにハマっててな」

 

 知人が楽しそうに話す。

 愚痴や悲しい話はともかく、楽しそうに話す誰かを見るのが好きだ。

 話の内容が自分の趣味と合致していたり、食べ物の話なら尚更好きだ。

 人は私を食いしん坊と呼ぶ。

 

 ほう、その味付けもやしを、どんな料理に使ってるんだ?

 まあ、話せや。

 そら、話せや。

 

「いや、そのままだよ。美味いんだ。酒のつまみにしたり、漬物がわりにしたり。1袋じゃ足りないから、まとめて買ってそれを……」

 

 はい、テンションがやや下がりました。

 

 

 

 恥ずかしながら、この時まで私は味付けもやしの存在を知ってはいましたが、食べたことがありませんでした。

 まあ、食わず嫌いというか、食べずにあれこれ想像するより、食べてから想像する方が楽しい。

 なので、スーパーで見かけたものを、無作為にヒョイっと購入。

 ふーん、調味液も合わせて100グラムチョイで、100円ちょいねえ。

 

 

 実食。

 ほう。

 うん、確かに、美味いね。

 私は辛いものが苦手なんですが、このピリ辛がご飯のお供って感じで。

 ああ、これだけしっかり味がついてるなら、ナムルなんかにそのまま使えるっぽいなあ。

 というか、むしろそういう目的なんじゃね?

 ふん、ふん、まあ、知人の言う、ハマるって言葉もわかる。

 お手軽に、ご飯に一品加えますって感じだし、酒のつまみにもいいだろう。

 まあ、そのこと自体は問題ないし、何も言わない。

 

 

 

 

 

 

 自分で作ろうぜ。

 

 袋の成分表見れば、だいたい想像はつくし。

 それに、だ。

 自分で作れば、同じ金額で倍は食べられる。

 

 いいか、世の中には2種類の人間がいる。

 

 食品の半額セールを見て、『半額ですんだね』と思う人間と『同じ金額で2倍食べられるね』と思う人間の2種類だ。

 

 

 さあ、作ろう。

 美味いというなら、もっと食べたいだろう?

 その過程で、自分好みの味付けを模索しようじゃないか。

 

 この手の加工食品の、『アミノ酸』云々は、基本的にうま味調味料というか、ぶっちゃけだし汁だ。

 なので、ダシ醤油でほぼ代用が利く。

 ピリ辛は、まあ、唐辛子か。

 旨みを加えるという意味で、ラー油がおすすめだ。

 そして、香り付けに多用されるのが、ごま油。

 

 じゃあ、シンプルに……もやしのひげ根とか処理するのが面倒だし、試作だからそのままどーん。

 久しぶりの、適当クッキング!

 洗って、茹でて……まあ、最初だから試しに塩も入れずにやりますか。

 茹でたもやしをタッパに入れて、ダシ醤油、ラー油、ごま油……ふむ、ゆで汁も混ぜてみるか。

 あの感じだと、ラー油が多めなんだろう。

 ダシ醤油だと、醤油の風味が勝つから、ダシと塩が最適解かも……ダシ醤油少なめで。

 

 粗熱をとってから、冷蔵庫で冷やす。

 この過程で、だいたい味がなじむ。

 まあ、早くて2~3時間、夜に仕込んで次の朝ってのが一番いいんじゃねえの。

 で、次の日にそのまま食べきる感じで。

 

 さて、試作はどんな感じかなと。

 

 

 

 

 ほぼそのまんまだよ、チクショウ!

 

 予想通りで、意外性も苦労もないわ!

 

 

 

 私なりの改良レシピ。

 モヤシは、ダシ粉末を薄めに溶かしたダシ汁で茹でます。

 茹でる前にもやしの下処理をするかどうかは、手間と好みを天秤にかけてください。

 茹でたもやしをタッパに詰めて……以降の手間は同じ。

 ダシ醤油とゆで汁(ダシ)、ラー油、ごま油の配分はお好みで。

 量にもよりますが、もやし200グラムにラー油は2、3滴、ごま油は小さじ1杯未満から試したほうが良いかと。

 あと、漬け込む時に、鰹節や干し椎茸を入れたりすると風味が変わりますし、ハムや春雨を一緒に漬け込むと、そのままサラダにもなります。

 

 色々と、自分の好みを追求する楽しみは、みなさん自身のものです。

 

 モヤシの値段にもよりますが、同じ金額で2倍は食べられます。

 ちなみに私は、良いもやしを使って楽しみますが。

 どのぐらい保つかは不明ですが、2日ぐらいでやめといたほうが無難でしょう。

 基本は食べ切りで。

 

 なお、漬け込んだダシ汁の再利用はできません。

 私は、即日にそれを使って炊き込みご飯に利用したりしますが。

 

 




今日はひとまず、これでお別れだ。
みなさんの偉大な食卓に!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。