Fate/Grand Order 凡夫なりし月の王 作:キングフロスト
※タイトル間違えちった。てへぺろ!
すみませんでした……。
(投稿当時のものとは変更済みです)
大橋に侵入した私とアルテラ。ここは既に敵のテリトリー内であり、言い換えればアーチャーであろう敵サーヴァントの掌の上である。
いつ狙撃されてもおかしくない状況で、警戒心を最大限にまで奮い立たせて、来るであろう攻撃に怯まぬよう勇気を持って進んでいく。
「………、攻撃が来ない?」
もう橋の中心まで来たかという頃になっても、一向に狙撃がない。それどころか、敵のそれらしき気配すら感じられなかった。
「妙だな。敵がアーチャーであるとして仮定するが、遠距離攻撃を得意とするアーチャーといえど、出自が特殊な英霊でない限りは気配遮断など持たないはずだ。だが、サーヴァントの気配など微塵も無い。確かに、そこかしこに戦闘があった跡らしきものこそあるがな」
アルテラの言葉に、私は周囲を観察してみる。手すりは所々ひしゃげ、通路も傷だらけだったり穴が開いていたりしている。
見上げてみれば、鉄の柱は大きな鉄球でも直撃したのかと疑いたくなる程に曲がってしまった箇所さえある。
ここで、敵サーヴァントによる狙撃が行われたのは間違いない。しかし、その敵サーヴァントが見当たらない。
この情勢から考えられるのは一つ。
「マシュに攻撃の悉くを防がれ、今も追撃している……?」
「そのマシュマロ? とやらがサーヴァントで、それも盾の英霊であるのなら、その可能性は十分にある。敵が居ない理由を挙げるとするなら二通りだ。一つは先程の敵のように何らかの理由で撤退した事。そしてもう一つは、お前が言った通り今も追撃している事」
「撤退の可能性は低いかも。マシュに遠距離への攻撃手段は無いし、オルガマリーの魔術が英霊相手に決め手になるとも思えない。防戦一方の相手に敵が撤退する理由がまず皆無だもの」
それに、三人の遺体がこの大橋には無い。川に落ちたという可能性も否めないが、狙撃に当たって死んでしまったのなら血痕が有るはず。それも大量に、だ。
それが無いのならば、誰も死んでいないし、致命傷も負っていないと考えられる。
「マシュが頑張ってるんだよ、きっと。なら、早くみんなの元に行かないと。敵も、距離に関係なく戦闘を行えるサーヴァントが居ると分かれば、迂闊に攻撃は出来ないはず。攻撃すれば自分の位置を知らせるようなものだからね」
「……お前、魔術に関してはほとんど素人だが、やはりそっちの方面での才能はあるようだな」
目を細めて、感心したように達観した顔で私を見てくるアルテラ。なんだろう、褒められているはずなのに、軽く貶された感がある気がするのだが。
「三人を探すにしても、闇雲に動いてたら時間が掛かりそう。分かりやすく戦闘が行われているような音でもあればいいんだけど……」
悠長に構えている余裕はない。確実に、尚且つ手っ取り早くマシュの援護に回る必要がある。
と、その時。
「……聞こえたか、我が虜? 何かが大きな音を立てて崩れる音だった。方向からしてここから北東辺り、か? どうやら敵は派手にやっているらしい」
壮大な破壊の音を撒き散らしているのは、大橋よりかなり離れた北東の方面。ビルの倒壊、もしくは巨大な鉄球を用いて建物を壊しているような音が聞こえた。
離れているのにこれほどはっきりと聞こえたという事は、かなりの威力を持った一撃が放たれているという事だろう。
アルテラの言う通り、まず間違いなく敵もみんなも、そこに居る。
「行くよアルテラ。みんなを助けに!」
「分かっているとは思うが、あまり期待しすぎるなよ。私とて、この霊基でどこまで戦えるのかは分からないのだから」
橋を渡りきり、目的の方面へと進む私たち。ビルなど高層化の進んだ対岸とは違い、こちらは住宅街や小さな商店街、学校といったようにこの街の基本的な生活圏となっているらしく、破壊の残骸からもそれが微かに読み取れた。
だが、やはり破壊の限りを尽くされ、その面影はほとんど無い。生きている人間はおろか、草木や小さな動物などといった生命の息吹も、一つとして残されていなかった。
見たままの感想を述べるとするなら、まさしく“死の街”とでも呼ぶべきだろう。欠片もない生に比べ、死はそこら中に溢れかえっている。
「!! また聞こえた!」
音は絶え間なく──という訳ではなく、一定の間隔で断続的に鳴り続いていた。そして、進むにつれて音が近くなってきており、そろそろ目的地にまで到着する頃合いかもしれない。
「近いな。もうさほど距離は無いだろう。で、どうする? 遠距離攻撃は出来なくはないが、威力は俄然として低下している。あれほどの破壊の音を奏でる暴威に打ち勝てる道理も無し。何か策が無ければ自ら矢に射られに行くようなものだぞ」
……確かに、対策は必要だろう。無策で飛び込めば敵の良い
単純に合流すればいいというだけの話ではなくなった。確実に敵の猛攻、その脅威を排除する手立てを考えておく必要がある。
さて、どうするか……?
「…………、よし。いい、アルテラ? 今から作戦を言うよ───」
走る。ひたすらに。ただ走る。
音はもう近い。すぐそこまでに迫っている。
「はっ、はっ……! 見えた!!」
瓦礫から瓦礫へと身を隠しながら走っていた私たちは、ようやく仲間たちの姿を視界へと捉えた。
上空への警戒を怠らず、背後の立香とオルガマリーを守りながら後退を続けるマシュ。
「見つけたな。あれが、お前の新しい仲間とやらか。さて……」
アルテラは視線を鋭く、盾を構えて敵の攻撃へと備えるマシュを注意深く観察する。
すぐにでも助けに飛び出して行きたいところだが、それを私はグッと堪える。今はまだ、その時じゃない。
機を逃してはならないのだ。
そして、やはり凶弾はマシュたちへと目掛けて襲い掛かる。立香の頭を狙って放たれたそれを、マシュは機敏に弾いてみせる。
だが、その一撃一撃が必殺であり必滅の威力を伴っているため、盾は弾いたと同時に大きく弾かれる。
「くっ……!!」
盾を手放してしまえば、その時点でマシュを含めた三人全員が死を迎える事になる。故に、マシュは盾を弾かれようと決して手からは放さない。
一撃だけでもあれほどの威力だ。デミ・サーヴァントと言えどもその細い腕には想像を絶する負荷と、彼女の心にも絶大なる死への恐怖を与えているのは想像に難くない。
それでも、マシュの援護に向かわないのには、理由があった。
「アルテラ。敵の攻撃はどの方向から来てたか分かった?」
息を潜め、マシュたちにすら気付かれないように気配を押し殺して確認する。アルテラはといえば、マシュ、そして攻撃が有った方へとゆっくりと視線を這うように移動させると、その眼差しはとある一点で固定される。
「……捉えた。遠すぎて視認が難しいが、サーヴァントらしき姿がある」
「どれどれ……、よし。私も把握した。じゃあ、タイミングに合わせて行くからね」
距離がかなり離れているため微かにしか見えないが、人影のようなものが校舎らしき建物の屋上に立っている。
これで手筈は整った。あとは、タイミングを見計らい、作戦を実行するだけだ。
「今助けるよ、マシュ、立香。そして───オルガマリー」
さっきの攻撃から一定の間隔で、次の凶弾が放たれる。それを、やはりマシュは死に物狂いで弾き返す。
おそらく、もう何度も繰り返してきたはず。近く、そのサイクルもマシュのスタミナ切れで終焉を迎えるだろう。
でも、今ので攻撃から攻撃へのインターバルは掴めた。やるなら、次……!!
「ああぁっ!!!」
三度目の攻撃をマシュが弾く。今だ!
「令呪を以て命ずる! 跳べ、アルテラ!!」
敵が攻撃を行い、そして第四射目が放たれたであろう直後で隙だらけのはずな敵サーヴァントの眼前に、令呪を用いてアルテラを転移させる。
アルテラが消え、僅かの後に再度攻撃がマシュへと降りかかる。そして弾くマシュ。顔の疲れ具合を見るに、もう限界が来ているはず。いや、とうに限界など超えているのだろう。
それでも、限界を越えて二人を守るために戦ったマシュ。なら、早く休ませてやらないと。
すかさず私は三人の前に躍り出る。
「マシュ! もう大丈夫、立香もオルガマリーも、早くこっちに!」
「白野!? 無事だったのか!?」
「驚くのは後! 今は逃げるよ!!」
三者三様に驚愕している様子だが、そんな事は無視してオルガマリーの手を引いて走り始める。
「あっ……!」
「マシュ!」
疲労からよろめいたらしいマシュは、立香が支えて事なきを得る。とにかく、安全な所まで逃げなければ。
「アルテラ、どうか深追いはしないでね……」
令呪により、敵前へと一瞬で移動したアルテラ。そこには、白野の目論見通り、攻撃直後で隙だらけの敵の姿があった。手に弓を持ち、引き絞って間もないであろう、射手の構え。
「なに!!?」
「もらった!」
転移と同時に振り下ろしていた剣で、アルテラは敵サーヴァントへと転移した時点で奇襲を仕掛けていた。
要は、最初から攻撃のモーションに入ったままで転移してきたのである。
「ぐぬぅ……!!」
「入った───が、浅いか」
奇襲は成功した。が、しかし流石は英霊と言うべきか。肩から腹にかけての胴への一閃は、されども驚くべき反射神経を以てダメージ軽減で済まされる。
斬撃の通りが甘いと感じるや、即座に敵サーヴァントから距離を取るアルテラ。
今の一撃で仕留められなかったのは、かなり拙い。いや、ダメージですらたいして与えられなかったというのは痛手ですらあった。
「何者だ。貴様、この聖杯戦争で見た顔の中には居ないな? 新手、いや───イレギュラーが起きたか?」
敵サーヴァント───弓を持つ事からアーチャーと仮定する。
アーチャーは、突如として現れた剣士に対し、訝しむように武器を構える。弓は虚空へと消え、代わりに両手に握られたのは二振りの刀。対を為すように左右の手で白黒に分かれたそれらは、さながら夫婦のようである。
「ああ。そういう事なら、貴様の言う通りだろう。私はこの聖杯戦争の新手という訳ではない。イレギュラーそのものと言っても過言ではない」
極めて冷静に、アーチャーの言葉に返答をするアルテラ。だが、その実は内心で少しの焦りを抱いていた。
弱体化した今の自分で、正規のサーヴァントとどこまで渡り合えるのか。それは彼女自身にも予想がつかないからだ。
「ふん。どうあれ、敵であるなら倒す事に変わりない。予定とは違うが、敵対者を潰せるならそれに越した事はないのでね」
奇襲を受けてなお、アーチャーは余裕を崩さない。それが意味するのは、とどのつまり、今の一撃でアルテラの能力を一部とはいえ見切ったからだ。
一対一でも、勝てる相手である、と。
「フッ。甘く見られたものだな。……お前、その顔には見覚えがある。確か、赤いセイバーの陣営の……」
睨み合いの中で、ふと言葉を零すアルテラに、アーチャーは不敵な笑みをもって答えた。
「なんだ、ならばやはり、アレは
「……貴様が何者であろうと、我が虜を殺させる事だけは許さない。往くぞ、無銘の英霊。貴様は私がここで押し留める」
「いいだろう、英雄もどきの英霊。弱った貴様で、この私が倒せるとは思わんコトだ」
一つ言い訳を。
なんだよ1100万ダウンロード記念って!
おかげで溜まりに溜まってた一部サーヴァントをレベリングしまくりだよ!
しかも、そのすぐ後にセイレム配信て!?
配信当日に行けるとこまで逝ったに決まってるだろ!?
なタイツ声可愛いし、オケアノキャス可愛いすぎだろ爆死するわ!
ティテュバさんエロいしアビーちゃん愛らしいしラヴィも個人的にかなり好き!
というか同行鯖たち熱い展開披露しすぎじゃん!?
と、鬱憤も吐き出したので満足。
まあ、アビーが見た目キャスターなのにクラスも真名も非公開の時点で、予想の斜め上なクラスであるとは思っていたのですが。今回ばかりはもっと上を行っていた。
ちなみに、エピローグ終わってからもシナリオに番外編が有りますので、頑張ってクリアしましょう。
どこかのフリクエ三回終わらせたら出て来ますよ。しかも、番外編という割にはそれなりにしっかりしたヤツで。