結「ところでみんなの家族って誰がいるの? 私は、モンスター研究家のパパと、遠い国に出張しているママがいるよ。……百花ちゃん、無理して全部言わなくていいからね?」
百「心配しなくても大丈夫よ。私には父と母、それに分家から養子になった兄様が居るわ。今は両親から離れて、住み込みのお手伝いさんと二人暮らしね。時折兄様が様子を見にやってくるわ」
結「…………」
輪「私は~、お父さんとお母さんで~、4兄弟の末娘なんですよ~。後~、庭にはたくさんの動物たちがいるんです~」
結・百・輪「(……普通の家庭が一つもないね(ないわね・ないですね~))」
そんな訳で後編です。シェンちゃんのバディは一体どんな効果なのか!
日下部大
手札4/ゲージ5/ライフ8
纐纈詩縁
手札3/ゲージ6/ライフ6
「私のターン、ドロー! チャージ、アンド、ドロー! さあ、ショウタイムデース! センターにバディコール! 《逆天機関 パーペチュアル》デス!(L6→7)」
『マスターの認証を確認。逆天機関、起動を開始します』
コールされたのは人形の様な精巧な姿の少女だった。
「パーペチュアルはライフが6以下ならコールでき、ゲージ5を払う必要がありますガ、私の場の【設置】された必殺技1枚にツキ、相手のゲージからコールコストを払うことができマス。私のゲージから3枚、日下部クンのゲージから2枚を払いマース!(G7→4)」
「なっ、俺のゲージから払うだと!?(G5→3)」
「《逆天機関 パーペチュアル》はボイジャーW・サイズ3・攻撃力8000・防御力6000・打撃力2・【2回攻撃】のギアドールのモンスターデス。この子は“永久機関”という能力で、何度でも復活できますヨ!」
「「「無限蘇生能力!?」」」
永久機関の能力にクラスのみながざわつく。
「何度でも復活するだって!?」
「それじゃあ、どうやってファイターを倒すんだよ!」
「……ねえ、百花ちゃん。あの“永久機関”の効果、どう思う?」
「まあ、何かしら突破方法があるでしょうね。そもそも復活できたとして、日下部君の場には【貫通】と【2回攻撃】できるカードが2枚もある。それを分かっていてあのカードを出したんでしょうけど……」
「キャスト、《ギア・イグニッション》でゲージ+4(G4→8)。更に《ギア・アクセル》で2ドローデス。ゲージを1払って、パーちゃんでゴールデンエイジ・ドラゴンにアタックデス!」
「ゴールデンエイジ・ドラゴンは【ソウルガード】で復活」
「【2回攻撃】ですヨ!」
「キャスト、《ドラゴンシールド 太陽の盾》! ゲージとライフを+1!(G7→8 L8→9)」
「ムーブエンド、デス」
日下部大
手札3/ゲージ8/ライフ9
纐纈詩縁
手札3/ゲージ7/ライフ7
「俺のターン、ドロー。チャージ&ドロー! ……このまま、攻撃に入る!(G9→8) 俺と相棒で《逆天機関 パーペチュアル》に連携攻撃!」
「【対抗】無シ、ライフですヨ(L7→3)。そして、パーちゃんは“永久機関”で復活、私にダメージ2デス(L3→1)」
「これで終わりだ! 俺達でもう1度攻撃!」
「――この時を待ってましタ! 《逆天機関 パーペチュアル》……」
「纐纈さんが動いた! 【逆天】が来る!」
「 逆 天 デ ー ス ! 」
「《逆天機関 パーペチュアル》の【逆天】は、ゲージ2を払うことで“お互いのライフを入れ替え”マス!」
「「「――お互いのライフを入れ替える【逆天】!?」」」
「つまりあれか、俺のライフは1になって!?(L9→1)」
「私のライフは9になっテ、攻撃と“永久機関”で3になりマース(L1→9→3)」
「……色々驚きの連続だったが、俺と纐纈さんとのファイトもこれで終わりだ。――ファイナルフェイズ!」
「…………!」
「必殺コール! ゲージ3(G8→5)を払い、ゴールデンエイジ・ドラゴンを必殺モンスタ――」
「 カ ウ ン タ ー フ ァ イ ナ ル ! ! 」
纐纈さんの宣言によって、世界の全てが静止した。ここは、“カウンターファイナル!!”の使用者のみが動ける世界。私もたった1度だけ受ける側で体験したことがあるけど、まさかここでそれが見られるなんて。
「そうデスネ。“永久機関”に対抗するには必殺技、それも必殺モンスターが最も適していマス。だからコソ、このカードが生きるですヨ。私のセンターに“永久機関”を持つサイズ3のモンスターがいるナラ、ゲージ3と私の場に【設置】された必殺技全てを破壊シ、その枚数分ノダメージ――2点を与える必殺技! キャスト! 《最終起動“モータルエンド・パニッシャー!!”》デーーーース!」
「う、うぉおおおおおおおお!!(L1→0)」
必殺技を解体して造られた、歯車でできた大剣が日下部君に襲い掛かり、そして……ライフを全て弾き飛ばした。
WINNER! 纐纈詩縁!
「ありがとうございまシタ。いいファイトでしたヨ!」
「こちらこそ、いいファイトだった。しかし……“カウンターファイナル!!”か。彼奴以外に使う人を初めて見た」
「そうですカ? ボイジャーWは必殺技が強いワールドダカラ、“カウンターファイナル!!”もあるんですヨ」
目の前で戦っていた二人が握手を交わす。
「次は負けねぇ」
「次だって買って見せますヨ!」
「……はいはい。もうすぐお昼休み終わるのだから、机を片付けなさい。ほら、皆も手伝って!」
百花ちゃんが指示を出し、皆が慌てて机を元に戻していく。私も参加して、本日のお昼休みは終わってしまった。
*
「皆さんお強いですネ。大会が楽しみデース」
放課後、詩縁は一人で後者を帰っていた。向かうは彼女を待つ車。数日は迎えの者が家まで送っているのだ。
そんな彼女の帰宅を遮るように一人の人影が道を塞いだ。
「誰デス? 帰れないですヨ?」
「いや、ごめんごめん。ちょっと君に用事があってさ、今日のお昼休みのファイトを見てたんだ。――僕たちのチームに入ってくれない?」
「それは構いませんガ、どうして私ですカ?」
「お恥ずかしながら、頼める人がいなかったんだよ。それで、一か八か纐纈さんに頼んでみようと思ったんだ」
「そうですか。……私は構いませんヨ? あなたのお名前は何ですカ?」
「僕は……、ルイ。界道ルイだよ。よろしくね、纐纈さん」
「ハイ! 一緒に優勝を目指しまショウ! ……では、私は迎えが来ているのデ」
そう言い残して、詩縁は去っていく。
「彼女は僕たちの“目的”にとって、必要なピースだ」
一人残されたルイと名乗る少年はどこかに向かってしゃべり始める。
「こちらは僕に任せろ、代わりに他は頼むよ? 竜誠」
「畏まりました、ルイ様。共に我が主の悲願を成し遂げましょう」
いつの間にか、隣にはあの時の男が立っていたのだった。
《逆天機関 パーペチュアル》
モンスター
サイズ3/攻撃力8000/打撃力2/防御力6000
クラン:ボイジャーW 属性:ギアドール/雷帝軍
このカードは君のライフが6以下の時にのみコールできる。
【コールコスト】ゲージ5を払う。この時、君の場に【設置】されている必殺技の数まで、相手のゲージからも払える。
“永久機関”このカードが破壊された時、君の場に他のモンスターが無ければ、このカードを[コールコスト]を払わずにコールし、君にダメージ2! このダメージは減らない。
【逆天】(ゲージ2を払う)君と相手のライフを入れ替える。
【2回攻撃】
『完全なる世界、完全なる肉体、完全なる魂。それらを求め続けた結果、この世界は朽ち果てかけた』
『シェンは絶対に倒させません。バイタリティ・スワップ!』
シェンちゃんのバディ、パーペチュアルのカード。お察しの通り、パーペチュアルの本来の姿ではありません。パーペチュアルとは“永久”を表す意味の言葉、その【逆天】はまさに無限の命があるように錯覚させます。
その効果は自分と相手のライフの交換。相手のライフをも利用する。まさに何でも利用するボイジャーワールドらしいカードですね。
次回、遂に大会が始まる……のか? デンジャーWとデンジャーWの戦い!
次回もよろしくお願いします。