さてさて――るちるちゃんの使うデッキとは?
「「バディファイト! オープン・ザ・フラッグ!」」
「ヒーローワールド! バディは《使い魔 オリハルコン・エーテル》! あれ、るちるちゃんのバディは?」
「ヒーローワールド! 大丈夫です、ちゃんといます。ただ、すぐには見せられないので……」
るちるちゃんは目を逸らして言葉を濁した。いないわけじゃないから問題ない……かなぁ。私は構わないし。
「先行は私が貰うね。チャージ&ドロー! ゲージ1を払い、センターにバディコール! 進化した私のバディ、《使い魔 オリハルコン・エーテル》!」
(G3→2 L10→11)
『早速ボクの出番! 行くよ、ユイ!』
「これが新代先輩のバディ、それに……」
「うん! 更にゲージ2を払って【変身】――《宝石魔女 クリスタ》! 【変身】時効果でデッキから、《星空煌めく夜間飛行!》を手札に。そして《ハイパーエナジー》!」
(G2→0→4)
「新代先輩のエース、クリスタ……」
「さあ、ハルでるちるちゃんに攻撃! 打撃力2!」
『サーヴァント・アタック!』
「ボディで受けます!」
(L10→8)
「ファイナルフェイズ! ゲージ2とライフ1を払いキャスト、《星空煌めく夜間飛行!》で3枚ドロー! そして、必殺技を使った事でハルの“フューチャー・リンク”が誘発、デッキから《大魔法 ブリリアント・ブリンガー!》を手札に! ムーブエンド!」
(G4→2 L11→10 手3→7)
私はムーブエンドを宣言したけど、るちるちゃんが一向にターンを始めようとしない。私が首を傾げると、るちるちゃんは瞳を輝かせて叫んだ。
「すごい――すごいです! やっぱり、目の前で見る新代先輩のファイトは全然違います! でも、私だって負けません!」
「うん、るちるちゃんの全力を私に見せて!」
新代結
手札7/ゲージ2/ライフ10
日向るちる
手札6/ゲージ2/ライフ8
「私のターンです。ドロー、チャージ&ドロー! ゲージ2を払います。愛する心が、幸せを教えてくれる――装備、《魔法の印 ハートエンブレム》!」
(G3→1)
アイテムを装備すると、るちるちゃんの右手にハートの意匠がある魔方陣が浮かび上がる。それは――!
「私と同じ、[魔法少女]デッキ……!」
「はい! 大切な人から貰った、私の宝物なんです。ゲージ1でレフトに《宝石魔女 サファイア》を、ライトに《宝石魔女 プリズム》をコールです。更にキャスト、《輝きの共鳴》でゲージとライフ+1、1枚ドローします。そしてサファイアの効果で、もう1枚ドローです」
(G1→0→1 L8→9 手3→5)
「……使っている私が言うのもあれだけど、相手すると物凄く動くよね。[魔法少女]デッキ」
どんどんと、るちるちゃんの場が整っていくのを見ながら思う。使っている方としては何処かで事故ると動かなくなるので必至なのに、相手から見ると物凄く強い動きに見えるのだから、このデッキって少し損だよね。
「私も《ハイパーエナジー》です。それでは、サファイアとプリズムでオリハルコンに連携攻撃します!」
るちるちゃんの攻撃に若干の疑問を抱きながら対応する。
「ハルの効果、自身の【ライフリンク】を無効化してクリスタのソウルに入る!」
「私はこれでムーブエンドです」
新代結
手札7/ゲージ2/ライフ10
日向るちる
手札5/ゲージ1/ライフ9
1体ずつ攻撃すれば、私にダメージを与える事だってできた。それでもるちるちゃんはハルを退かすことを優先した。何が狙い?
「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー! ゲージ2を払い、手札の[魔法少女]をソウルに入れる事でライトにコール、《大宝石魔女 ヘリオドーラ》! ヘリオドーラはヒーローとレジェンドの二つのワールドを持つサイズ3/攻撃力7000/防御力6000/打撃力2、【2回攻撃】【ソウルガード】を持つヒロイン/魔法少女/星のモンスター!」
(G3→1 手7→6)
『さあ! 太陽の様に輝きましょう!』
出てきたのは橙色の髪の太陽を模した杖を持つ[魔法少女]。
「更にレフトにコール、《宝石魔女 アイス》。キャスト、《輝きの共鳴》でゲージとライフ+1と1枚ドロー。それに呼応してヘリオドーラの効果でもゲージとライフ+1と1枚ドロー!」
(G1→3 L10→12 手4→6)
『太陽の光よ!』
ヘリオドーラが杖を天に掲げると、太陽の光が私に力を与える。……もう日は沈んでいるけどね。
「まずはヘリオドーラでるちるちゃんに攻撃!」
「キャスト、《今度は私が助ける番!》! サファイアをセンターに移動して攻撃対象になり、サファイアの効果で1枚ドローします!」
(手4→5)
ヘリオドーラの攻撃をサファイアが代わりに受ける。もちろん非力なサファイアがヘリオドーラに勝てる筈もなく破壊され、……それに呼応するかの様に、るちるちゃんの右手が光だした。
「《魔法の印 ハートエンブレム》の効果です。私の[魔法少女]のモンスターが相手によって破壊されたとき、私のライフを+1します!」
(ライフ9→10)
「ライフが元に戻った……? まだまだ、ヘリオドーラの【2回攻撃】!」
「ゲージ1を払って、《宝石魔女 プリズム》に攻撃を誘導します! そしてプリズムが破壊されたので、ハートエンブレムでライフ+1です」
(L10→11)
「まだまだ、アイスと私でそれぞれ攻撃!」
「アイスはボディで、新代先輩には《マジカル・スフィア》をキャストです! ダメージを0にしてゲージを+1します! ……新代先輩のゲージは3で《大魔法 ブリリアント・ブリンガー!》は使えません。これでムーブエン――」
(G0→1)
「ファイナルフェイズ! いくよ、ハル!」
『任せて! クリスタ――ユイをアシスト!』
「え、え? 何が始まるんですか?」
ハルの姿がオーラへと代わり、私――クリスタを包み込んで強大な力へと変わっていく。目の前でるちるちゃんがうろたえてる。もしかしてあの時のファイトをるちるちゃんは見ていなかったのかな?
「『ドラゴンフォース開放――必殺コール!
「《クリスタ“ドラゴンフォース・砕けぬ意志の型!”》はヒーローワールド/サイズ3/攻撃力7000/防御力5000/打撃力2・【必殺変身】【ソウルガード】を持ち、ハルがソウルにあるなら、私に【必殺変身】! 私は効果では破壊されず、手札に戻されず、効果を無効化されない。更に、手札の[魔法少女]の魔法を捨てる事で、スタンドしてライフを+1する能力を持つよ! 私でるちるちゃんを攻撃!」
「きゃっ!」
(L11→9)
「手札を捨ててスタンド! 2回目の攻撃!」
(手5→4 L12→13)
「きゃぁっ!」
(L9→7)
「もう一度スタンド!3回目の攻撃!」
(手4→3 L13→14)
「きゃぁああああ!!」
(L7→5)
「……ここまでかな、私はこれでムーブエンド。《宝石魔女 アイス》は効果で手札に戻るよ。……るちるちゃんの力は多分こんなものじゃないでしょ? さあ、君のターンだよ」
新代結
手札3/ゲージ0/ライフ14
日向るちる
手札4/ゲージ1/ライフ5
「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー。……来ました!」
るちるちゃんの表情が変わる。いいカードが引けたみたい。彼女の[魔法少女]デッキの動きは一体――!?
「行きます! 私はお姉さまに届くまで、何度だって願い続けます! バディ【変身】! 《宝石魔女 ルチル》です!」
そこに立っていたのは、蒼いドレスに黄金のラインの入った、もう一人の魔法少女だった――!
カード効果先行公開。
《宝石魔女 ルチル》
モンスター
サイズ1/攻撃力4000/打撃力2/防御力2000
クラン:ヒーローW 属性:ヒロイン/魔法少女
【コールコスト】ゲージ2を払う。
このカードが場にいるなら、君があらゆるダメージを相手に与える代わりに、その数値分だけ相手のライフを回復する!
【変身】(ゲージ2を払う)
「それは、みんなの幸福を願い続けた。優しすぎた少女のヒーロー」
「願い、求め、行動する。ただ、みんなの幸せの為に――!」
るちるちゃんのデッキは[魔法少女]でした。実は名前がヒント、速攻でばれる可能性はありました。彼女の求める強さは相手を倒す強さに非ず、それは祝福であり、そして――。
さあ、次回がクリスマスファイトの最終回。二人のファイトは一体何処へ向かうのか!