バディ【変身】! 《宝石魔女 ルチル》です!」
そこに立っていたのは、蒼いドレスに黄金のラインの入った、もう一人の魔法少女だった――!
「《宝石魔女 ルチル》……まさか!」
「はい! これが、私。魔法少女ルチルです!」
びっくりした。名前がるちる――ルチルだから、まさかとは思ったけど、【変身】するなんて!
「下準備として、もう1度《ハイパーエナジー》! ではお見せします、これが私の戦い方です! ライトに《サファイア“アフェクション・コーラス”》を、ゲージ1でレフトに《ルビー“デュアル・クリムゾン”》をコールします。そしてキャスト、《輝きの城 クリスタルキャッスル》を【設置】!」
(G0→4→3)
るちるちゃんの後ろに現れたのは透明な結晶で出来た城だった。それが輝くと共に、目の前の魔法少女達に力を与える。
『あれ、クリスタ。小――』
『ルビーお姉さま! しーッ、しーッ!』
現れたルビーが何か言おうとしたのをサファイアが止めた。……何を言おうとしたんだろう。まあ、大体察したけど。
「……つ、続けましょう! 《輝きの城 クリスタルキャッスル》のキャストに誘発されて、《ルビー“デュアル・クリムゾン”》の効果が発動します。【2回攻撃】を得て、相手にダメージ1です!」
『この1発が全て! デュアル・バレッタ!』
ルビーのピストルから弾丸が放たれ、思わず身構えた。
「痛っ! ……あれ? ダメージが、無い?」
(L14→15)
「私の力は、人を傷つける力を癒しの力へと変えるのです。つまり、私が与えるダメージは全て回復になります!」
「なっ……!」
「私のターン中に新代先輩がライフを回復した事により、サファイアとクリスタルキャッスルの効果が発動します。サファイアの効果で1枚ドロー、クリスタルキャッスルはゲージとライフ+1して1枚ドローです! 連続キャスト、《そろそろ本気を出すぜ!》、《その輝きを重ねて》、《輝きの共鳴》!」
(G3→4→2→3 L5→7 手0→2→4)
「ドローしたカード2枚がどちらもドローカードっ……!?」
「さあ、フィナーレです! 《輝きの城 クリスタルキャッスル》に重ねて、それは真の姿を現します! 《大魔法クリスタルキャッスル “マジカル・トゥエルブ”》を【設置】! アタックフェイズ、私の[魔法少女]は結晶の城の輝きを受けて攻撃力を+2000! サファイアで新代先輩を攻撃します! その時、クリスタルキャッスルの効果で、私達のライフを+2!」
(L7→9)
まずい、まずいまずい! るちるちゃんの狙いは間違いなく
「その攻撃はボディで受けるよ! それにしても、私達のライフを回復させて、何をするつもりなの!?」
(L15→17→18)
「決まっています、誰も傷つかずに私は勝負に勝って見せます! 私で先輩に攻撃です! 再び私達のライフを+2!」
(L9→11)
「ダメージを受けなきゃ、ライフも増えない! キャスト、《マジカル・スフィア》! ダメージを0にしてゲージを+1! ……仕方が無いけど、ヘリオドーラの効果でゲージとライフを+1して1枚引くよ。そして私が[魔法少女]の魔法を使ったので、ゲージ1を払ってドロップゾーンから《宝石魔女 シルバニア》をコール!」
(G0→2 L18→20→21 手札2→3)
『ま、また私、盾なんですか!?』
「ごめんね、今度埋め合わせはするから! ヘリオドーラは押し出し!」
涙目で私を見つめてくるシルバニアと、手を振って
「ルビーでシルバニアに攻撃です!」
(L11→13)
「助かったよ、シルバニア」
(L21→23)
『パフェで我慢してあげます……』
そう言ってシルバニアはルビーに倒されてしまった。
「ルビーで【2回攻撃】です!」
(L13→15)
「ゲージ1でキャスト、《マジカル・シールド》! 攻撃を無効にしてライフ+1、1枚ドロー! ……えっと、るちるちゃんのライフが15で、私のライフが26か。とんでもなく増えちゃったね……」
(G1→0 L23→25→26 手2→3)
「はい! ……実はまだ、もう1枚だけ欲しいカードが引けていないんです。だから、これが私と新代先輩の運命のカード……キャスト、《奇跡だって起こせるんだから》!」
そのカードは、このターン中に使った[魔法少女]の魔法の枚数だけデッキの上からカードを見て、その中から[魔法少女]のカードを1枚までを手札に加え、中から2枚までをゲージに、ライフを+1して残りをデッキの下に戻すカード……! このターンに使った[魔法少女]の魔法の数は――――。
「私がキャストした魔法は2種類のクリスタルキャッスル、《その輝きを重ねて》、《輝きの共鳴》の4枚です。つまりデッキを4枚見て、その中から1枚を手札に、2枚をゲージに、ライフを+1して、1枚をデッキの下に戻します」
(G3→5 L15→16 手2→3)
引いたカードを見て彼女の口元が緩むのが分かった。……ここまで、かな?
「……この2枚で、先輩を越えます! ゲージ1を払ってキャスト、《必殺大魔法 “プラチナ・キャンディ”》! 私のドロップゾーンにある[魔法少女]全てをデッキの1番下に戻して、私達のライフを+5です!」
(L16→21)
「ライフ30越えたの初めてなんだけど……、ライフの合計は、52?」
(L26→31)
「そうです。そしてこれで、最後です! 私が名前に「ルチル」を含むモンスターに【変身】していて、お互いのライフの合計が50以上なら、ゲージ3を払って放つ必殺技――! キャスト、《必殺大魔法 ネバーネバー・ハッピーエンド》! 私は、ファイトに、勝利します!」
空から、雪と共に白い光が降ってくる。それは、どこか温かくて優しい光だった。私はその光に包まれ、そして――――。
GAME END! WINNER 日向るちる!
*
「先輩! ありがとうございました!」
ファイトが終わり、るちるちゃんが頭を下げてお辞儀をした。私も礼をして、るちるちゃんと握手を交わす。
「ありがとうございました。それにしても、負けちゃったか。……勝ちたかったんだけどね」
「いえ、私が勝てるなんて思いませんでした。いい思い出になりました!」
「そっか。……もう帰るの?」
私がそう尋ねると、るちるちゃんは……少しだけ寂しそうな顔をして頷いた。
「はい。大好きなお姉さまが、私を待っていますので」
「じゃあ、またね。彼女によろしくって、伝えてくれるかな?」
「分かりました。それではまた、いつか――」
「うん、またファイトしようね!」
もう1度お辞儀をした後、るちるちゃんは室内へと戻り、喧騒の中に紛れてしまった。今から追いかけてもるちるちゃんはきっと見つけられないだろうし、彼女は自分の家に帰ったのだと思う。
私は首をふるふると降って感傷を飛ばし、両手で握りこぶしを作る。
「うん! 負けたままじゃダメだね! まずは、約束通り日下部君と――ファイトしなくちゃ!」
そう言って、私もパーティへと戻っていく。何人かは立食にも飽きてきて所々でファイトを始めていた。
「――ルミナイズ、『輝石魔法少女団』!」
「――ルミナイズ、『黄金へと至る竜』!」
「「バディファイト! オープン・ザ・フラッグ!」」
まだまだ、聖夜は終わらないのだ。
今までの中でかなり長い話になりました。即興で書いたのでライフ計算で頭がぐるぐる……。
彼女は、お姉さまの影を追う優しいヒーロー。今はまだ、自分の中の光に気づかないけれど、いつか、きっと――。
次は本編が投稿出来たら、いいなと思います。