バディファイト! ~フューチャーヒーローズ~   作:雪咲

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 えっと、遊戯王で知っている方はお久しぶりです。雪咲と申します。

 このたび、やっと書けたバディファイトの二次創作を公開する事ができました。

 ……魔法少女になりたい主人公が巡る物語をお楽しみに!

 ……あ。オリカの効果はいずれ公開するため、もう少しお待ちください。




序章:魔法少女誕生?
第1話「魔法少女を夢見る」


 いつか見た、私の夢。それは未来の欠片、一人の少女が蒼い竜と一緒に世界の平和を守る物語。

 

 何故だか分からないけれど。私には、近いうちに素敵な何かが起こる気がしたんだ――。

 

 

 

 

 

 

「ゲームエンド! ウィナー、帆風リン!」

 

「お相手、ありがとうございました」

 

 私のライフが0になってファイトが終わった。今日の対戦相手である帆風リンちゃんは、優雅な所作でお辞儀をした後、「大丈夫~?」とこちらに駆け寄って来る。

 

「大丈夫だよ。やっぱりリンちゃんは強いね。ありがとうございました!」

 

「ありがとう~。蒲公英ちゃんがいいタイミングで来てくれたからね~」

 

 リンちゃんは、公式の場とかだと育ちの良いお嬢様っぽくなるけど、いつもの彼女はもっぱら、どこかふわふわとした掴み所の無い子だ。

 

「またファイトすることになったらよろしくね?」

 

「ええ、是非~。では、失礼します~」

 

 リンちゃんは再びお辞儀をした後、別の対戦相手を探しに行った。今回の対戦相手・帆風リンちゃんはダンジョンWの風属性使い。落ち着いたファイトスタイルで押せば引き、引けば押す様な変幻自在な戦い方をする。リンちゃんと入れ替わりに、先程まで私達の審判をしていた親友・千歳百花ちゃんがやって来た。

 

「また勝てなかったね。結ちゃんから見て敗因はどう?」

 

「う~ん? 私のデッキはチャージや手札の回りはいいんだけど、ここぞって時の火力が足りないんだよね。必殺技は強いけど、コストが重すぎて使いにくいし……」

 

「結ちゃんが求めているカードが見つかるといいね。取り敢えず、私と1戦する?」

 

「うん!」

 

 私と百花ちゃんはお互いにコアガジェットを構え、お互いに勝負の開始を宣言する。ちなみに私のコアガジェットは魔法のステッキ風で、百花ちゃんは髪を留めるリボン風だ。

 

「煌めく光は少女の希望! ルミナイズ! 『輝石魔法少女団』!」

 

「悉く全てを鎮めてあげましょう。ルミナイズ! 『沈鐘の姫君』!」

 

「「バディファイト! オープン・ザ・フラッグ!」」

 

「ヒーローワールド! バディは《宝石魔女ルビー》」

 

「百鬼夜行。バディは《百竜姫シラユキヒメ》だよ」

 

 私の横に現れたのは紅の髪に二丁拳銃を携えた魔法少女、対して百花ちゃんは珍しいフラッグである百鬼夜行と、純白の和服姿の女性・ユキちゃんが佇んでいる。

 

 コアガジェットが先行後行を決定する。……今回は私が先行みたい。

 

「私のターン、チャージ&ドロー! さっそくゲージを1払い、センターにバディコール! 《宝石魔女ルビー》! 更にゲージとライフをそれぞれ1払って装備、《魔法のメイクセット》!」

 

 早速、私のバディを召喚して魔法のメイクが入った箱を抱える。惜しむらくは、ルビーが本当のバディではないってこと。早く、百花ちゃんやリンちゃんみたいに本当のバディが欲しいなぁ。

 

「確か《魔法のメイクセット》は、攻撃力も打撃力も持たない代わりに手札の「魔法少女」をソウルに入れれば1ドローできて、ソウルの[魔法少女]の魔法が使えるんだよね?」

 

「そう! だから《魔法のメイクセット》をレストして効果、《煌めきのステージ》をソウルに置いて1枚ドロー! そしてキャスト、《ハイパーエナジー》!」

 

「早速出たね、インチキゲージ魔法」

 

 インチキって言われても……。《ハイパーエナジー》でゲージを増やさないと、私のデッキは動かないんだもん。

 

「えっと……。まずはゲージを1支払って、ルビーの効果を起動。次に《魔法のメイクセット》のソウルからキャスト、設置魔法《煌めきのステージ》! [魔法少女]の魔法に反応して、ルビーの効果で百花ちゃんに1点ダメージ!」

 

『ブリリアント・シュート!』

 

 ルビーの銃から放たれた宝石の弾が、百花ちゃんのライフを削る。

 

 千歳百花

 ライフ10→9

 

「1点位なら問題けど、このデッキは、これが何回も来るからね……」

 

「このターンはここまでだけどね。追加でライトに《宝石魔女アイス》をコールして《煌めきのステージ》でゲージを追加。そのままアタックフェイズに入って《宝石魔女ルビー》で攻撃!」

 

「うーん、そのまま受けるよ」

 

 千歳百花

 ライフ9→7

 

「アイスは手札に戻ってムーブエンド。百花ちゃんのターンだよ」

 

 新代結

 手札3/ゲージ6/ライフ10

 

 千歳百花

 手札6/ゲージ2/ライフ7

 

 百花ちゃんのターンだけど、あのデッキは1ターンが長いんだよね。

 

「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

 

「メイン開始時、ルビーの効果を起動! これで[魔法少女]の魔法を使えば百花ちゃんに1ダメージ!」

 

「構わないよ。まずは《怪鳥ハーピー》をセンターにコールしてゲージを+1。そしてゲージ3とハーピーの上に重ねて、センターにバディコール!」 

 

「来た! 百花ちゃんのバディモンスター!」

 

「おいでませ、百竜に愛された鬼姫様! 《百竜姫シラユキヒメ》!」

 

 千歳百花

 7→8

 

 私と百花ちゃんの間に強い風が吹き抜ける。それが吹き止むと、そこには彼女のバディである純白の着物を身に付け、紅色の杖を持った女性が立っていた。彼女のバディ《百竜姫シラユキヒメ》ことユキちゃんだ。彼女は、バトルフィールドに現れると百花ちゃんに微笑みかけた。

 

『百花、共に参りましょう』

 

「ええ、《百竜姫シラユキヒメ》ことユキちゃんはサイズ3・攻撃力7000・守備力5000・打撃力2、【ソウルガード】と【2回攻撃】を持ってる。そしてユキちゃんの“百竜復活の舞”。手札を1枚デッキの下に置いて、ドロップゾーンからサイズ2以下の[鬼姫]か[百鬼]をコールできる。私はゲージ1を支払って、レフトに《復讐の黒槍 クロユリヒメ》をコールよ!」

 

「あ、やばっ! そのカードは!」

 

「そう、クロユリヒメのサイズは元々2。でも、ユキちゃんとクロユリヒメの効果でサイズはそれぞれ-1されてサイズ0でコールできるの」

 

 現れたのは綺麗な黒い槍を抱きしめる美しい黒装束の女性。彼女は本来サイズ2だけど、自身とユキちゃんの効果でサイズが0になってる。これで百花ちゃんの白黒コンボが完成した……!

 

「連続キャスト、設置魔法《飢えたるヤミゲドウ》、《穢されし淵神の祠》。さらに《殲滅者グラシャラボラス》をライトにコールして、淵神の祠で1ドロー。アタックフェイズに入るね。ユキちゃんでルビーにアタック!」

 

「(攻守アップと反撃を与える《絶対に負けられない!》は使えない……)キャスト《マジカルシールド》で攻撃を無効にしてライフを+1! さらにルビーでダメージ1!」

 

 ユキちゃんの攻撃はバリアに弾かれ、クイックドロウで百花ちゃんに弾丸を打ち込む!

 

 新代結

 ライフ11→12

 

 千歳百花

 ライフ8→7

 

「でも、ユキちゃんには2回攻撃がある!」

 

『堪忍なさい!』

 

「あうぅ、ごめんね。ルビー……」

 

 ユキちゃんの杖に叩かれて、ルビーは倒されてしまった。

 

「グラシャラボラスとクロユリヒメでそれぞれ攻撃!」

 

「ライフで受ける!」

 

 新代結

 ライフ11→8

 

「ムーブエンド。でも結ちゃん、分かっているよね」

 

「分かっているけど、引いてから考えてみるよ」

 

  新代結

 手札2/ゲージ4/ライフ6

 

 千歳百花

 手札2/ゲージ0/ライフ7

 

 

「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

 

 苦笑いで百花ちゃんが空中に文字を書きだす。

 

「メイン開始時、【対抗】……。行くよ、《復讐の黒槍 クロユリヒメ》……!」

 

 その構えは……!

 

 

 

「 逆 天 殺 !」

 

 

 

 荒ぶる鷹のポーズ!

 

「おさらいしよ? 《復讐の黒槍 クロユリヒメ》はワールドによって異なる逆天殺を持つ。手札1枚とライフ1をコストにしてこの子がいる限り、自分の表のカード全てにカタナWなら打撃力+1と『貫通』を、百鬼夜行なら相手モンスターのコールに反応する“爆雷”を与える。つまり……」

 

 千歳百花

 ライフ7→6

 

 私は百花ちゃんのフィールドのカードの枚数を数える。えっと……。

 

「百花ちゃんの場の《百竜女王シラユキヒメ》、《復讐の黒槍 クロユリヒメ》、《餓えたるヤミゲドウ》、《穢されし淵神の祠》、《殲滅者グラシャラボラス》、更にグラシャラボラスには“爆雷”に反応する“爆雷“を持ってるから、コールしたら合計6ダメージ?」

 

「そういう事。だから結ちゃん、頑張ってね?」

 

「無茶言わないで!」

 

 何かコールしたら残りのライフが2になっちゃう!

 

「うぅ……。ゲージを1払って《宝石魔女サファイア》をレフトにコール。コールしたので《煌めきのステージ》でゲージを追加」

 

「“爆雷”! 合計6点ダメージを食らって!」

 

「きゃぁああああ!」

 

 百花ちゃんの場から放たれた6連射の“爆雷”に私は大きく吹き飛ばされた。

 

 新代結

 ライフ8→2

 

「でも、これでこのカードが使える! キャスト《そろそろ本気を出すぜ!》、ゲージ1で2ドロー!」

 

「“百竜復活の舞”、ドロップゾーンにいる《導魔ダインガス》をライトに押し出しコールするよ。ダインガスの効果でドロップゾーンからゲージを+2して、クロユリヒメの逆天殺で“爆雷”を持っているから、《穢されし淵神の祠》で1枚ドロー!」

 

 これで引くに引けなくなった。相手の場には未発射の“爆雷”が一つ。“爆雷”によってライフが大きく削られた所為で次のターンは多分耐えられない。……でも今のドローでいいカードを引けた。

 

「最後まで諦めない! 《魔法のメイクセット》の効果で魔法少女をソウルに入れて1枚ドロー。センターに再び、《宝石魔女ルビー》をコール!」

 

「ダインガスの“爆雷”!」

 

 新代結

 ライフ2→1

 

「ゲージ1でルビーの効果を起動した後、ソウルからキャスト《輝きを重ねて》! 魔法少女のモンスターが2体いればゲージ1で2ドロー! ルビーで1点ダメージ、サファイアで1枚ドロー!」

 

「痛~! ……いつの間にやら手札が5枚もあるね。いいカードは引けた?」

 

 千歳百花

 ライフ6→5

 

 これで手札は5枚。これだけドローしたから欲しいカードを引くことが出来た。後は百花ちゃんに攻撃を通すだけ!

 

「これが私のとっておき! キャスト、設置魔法《AP増幅装置》! 効果で《魔法のメイクセット》の攻撃力を+5000!」

 

「……え? そのメイクセットで攻撃するの?」

 

「これしかないんだもん!」

 

 ……この攻撃が通ってユキちゃんのソウルを剥がせれば、ルビーの攻撃で倒すことが出来てサファイアの攻撃が通る。そうすればファイナルフェイズで――!

 

「アタックフェイズ、私でユキちゃんに攻撃! とぉーーーー!」

 

 メイクセットを振り回して、ユキちゃんに迫る。その時、百花ちゃんの表情は……とても申し訳なさそうだった。

 

「……ごめんね? キャスト、《ゲドウシールド 悪鬼の盾》。攻撃を無効にして、結ちゃんにダメージ1」

 

「……………………え?」

 

 気味の悪い妖怪の表情が張り付けられた盾に弾かれて、私は地面をごろごろと転がる羽目になった。

 

 新代結

 ライフ1→0

 

 WINNER・千歳百花!

 

 

 

 

 

 

「……ぐすん。あとちょっとで勝てたのに」

 

 対戦後、私は教室の隅っこで体育座りになって拗ねた。

 

「あの、そういう日もあるよ。残りの手札は何だったの?」

 

「……《大魔法 ブリリアント・ブリンガー!》、《絶対に負けられない!》、《魔法のメイクセット》、《マジカル・シールド》……」

 

「……あれが悪鬼の盾以外の盾だったら、《絶対に負けられない!》を使ってルビーでダメージを与えて、ファイナルフェイズで《大魔法 ブリリアント・ブリンガー!》の4点ダメージで勝てたね」

 

「完璧に焼き殺されたー!」

 

 泣き叫ぶ私を百花ちゃんが宥めるのにかなりの時間を要したのだった。……ごめんね?

 

 

 

 

「あれが『新代結』様。私達の捕獲対象ですか……」

 

 教室の外で、結と百花のファイトを偵察していたものが居た。

 

「私達の悲願の為、彼女には早く『未来の姿』になって頂きましょう――」

 

 次の瞬間。人影は消え、結と百花のファイトを見ていたものは一人としていなくなった。

 

 そして、ここから物語の歯車は動きだす。

 




《百竜姫シラユキヒメ》
 モンスター
 サイズ3/攻撃力7000/打撃力2/防御力4000
 クラン:カタナW 属性:ドラゴン/鬼姫/百鬼
■【コールコスト】ゲージ3を払い、自分の場のモンスター1体をソウルに入れる。
■このカードがセンターかライトにいるとき、このカード以外の[鬼姫]か[百鬼]のモンスターのサイズを1減らす。
■“百竜復活の舞”【対抗】【起動】手札を1枚、山札の一番下に置く。ドロップゾーンのサイズ2以下の[鬼姫]か[百鬼]のモンスターを【コールコスト】を払ってコールする。“百竜復活の舞”は1ターンに1度のみ使える。
【2回攻撃】【ソウルガード】

 千歳百花のバディことユキちゃん。鬼姫は過去の状況をリピートする力に長けています。ユキちゃんの場合は墓地の[鬼姫]か[百鬼]をよみがえらせます。云わば、小回りと場持ちがよくなった《大首領 アンノウン》。
 まだ紹介していないあるカードと合わせて悪いことができるのですが、それはいずれ……。
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