昨日は学校の登校日でした。
それじゃ Redhi Go-!!
東京新都経済特区は、かつての行政区分でいえば東京都江東区・江戸川区あたりから
足立区・葛飾区、そして埼玉県南東部にかけて再開発したエリアである。
その墨田区内に春賀家の持ち家はあった。
本来はヨーロッパの洋館をイメージしたという、立派なお屋敷だ。
しかし、長く住人不在だったため、家は廃屋同然に成りはて庭は荒れ放題の幽霊屋敷
となっていた。
ハルはこの家をある程度綺麗にしたあと、認識阻害の結界をはり、地下室を己の工房
兼自室とした。
「この家も、親父が死んだ後以来だなー。」
簡易倉庫兼資料室とした書斎を眺めつつ、ハルは呟いた。
まあまあ立派な書棚には、代々好事家が多かったという春賀家の蔵書とハル自身の
所有する魔術書などがぎっしりと収まっている。
「あ、親父の奴此処にしまってたんだ。」
書斎の重厚なデスクの引き出しを開けてハルは気付いた。
なかに銀製の嘉懐中時計があった。見覚えがある。晩年の父がよく手元において、
しみじみ眺めていた品だ。ちなみに、只の時計ではない。
父にとっては商売道具のひとつ、『時計仕掛けの魔術師』である。
家業を継いだハルも、同じ道具を結構使っている。
「思った通りいいやつだな。使わないなら僕にくれって言ったのに・・・」
銀時計は直径10cmほどの円形で、懐中時計としては大きめだがハルはポケットに
ねじ込んだ。
今使っているものより高級品だし、形見のひとつぐらい持っててもいいかと思ったから
だ。
その後、高校関係や≪S.A.U.R.U≫関係で連日忙しくなり、新生活の準備がひととおり
終わったのは四月となり、明日から高校が始まるという日。アーシャが「今日からよろし
くお願いします!」とやってきた。
「まあ、約束だしどうぞ。」
ハルは若干呆れながら、アーシャを招き入れた。
「結構綺麗ですね。春臣のことだから男ひとり生活できる程度かと思ってました。」
「君が来ると分かってて掃除しなかったら大変なことになる。部屋はじょうし「どうい
う意味ですか!?」・・・ご想像にお任せするよ。とにかく、部屋は常識で考えて大丈夫
という部屋を適当に使ってくれ。 後、この家にある刀剣類には勝手に関わらないことを
おすすめするよ。」
「なぜですか?」
アーシャは心底不思議そうに聞いてきた。
「僕が平行世界に行ったのは、しってるだろ?」
「はい。その世界で死従とかいう吸血鬼になって、その世界の魔術を学んで使えるよう
になったんですよね。」
「そう。その世界で僕は剣術も学んだんだけど、一応一人前の褒美兼帰る時に師匠が
土産して、魔剣を4,5本くれたんだよね。後、死従としての力や欲求は封じてるからね。」
ハルはため息混じりに言った。
「魔剣、ですか?」
「そう。魔剣。その中に二本とてつもない呪いのかかった奴があってね。ティルヴィン
グとダーインスレイヴって知ってる?」
「確か、ティルヴィングは鞘から不用意に抜くと兄弟や仲間の誰かを斬らなければいけ
なくなるという伝説の魔け・・・まさかその剣を!?」
「そう。どこで手にいれたか知らないけどオリジナル。ちなみに、ダーインスレイヴは
一度鞘から抜くと生き血を浴び、完全に吸うまで鞘に納まらないという魔剣。
こっちもどこで手にいれたか知らないけどオリジナルだよ。どっちも、北欧神話の魔剣
だね。」
「そんなものが、この家に・・・!」
「そっ、書斎に置いてあるから一応注意ね。」
その後、色々ルールを作って夕ご飯(アーシャ料理)を食べてお風呂に交代で入ったあと
色々話し合ってこの日は寝た。
そして次の日。ハルは高校へ登校した。
今回は特にありません。