ソードアートオンライン〜もう一人の英雄〜   作:カタルナ

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どーもーカタルナです!

本当は1月に投稿しようと思っていたのですが、終わらない補習課題、再テストによって遅れてしまいました。申し訳ないっ!(◞‸◟)

もう一つ謝罪しなければなりません。前話でシリカ編をやると言っていましたが、時系列的に黒猫団の方が先だったので、こうなりました。全世界のシリカファンに返す言葉も見つかりません!あと数話後にシリカ編を投稿するので期待しててください!

それではどうぞ!


7話 黒猫団ですか?

最前線 迷宮区───────

 

俺は1層のボス戦での事があってから、ボス戦などには参加しているが、基本的にソロプレイを貫いている。俺は今でも攻略組の中でのトッププレイヤーに位置しており、技の精度や、プレイヤースキルの高さから俺の知らないところで〈剣鬼〉という二つ名がつけられていた。まあそんな訳で誰にも邪魔されなくなり自由気ままにプレイをしていた矢先、曲がり角を曲がった途端、白い装備をつけた三人に出くわしてしまった。

 

「んなっ!」

「あっ、タクみーっけた!って逃げるなー!」

 

その三人はギルド〔血盟騎士団〕に入団しているユウキ、シノン、アスナであった。確かにあの日ユウキとシノンを置いていったのは他でもない俺であるが今はまだ捕まるわけにはいかない。

 

「ユウキは左側の通路、シノンは右から!T字路で囲むわよ!」

「「りょーかい!」」

 

俺は自分のAGIに物を言わせ逃走を試みたが、彼女らもトッププレイヤーなだけあってなかなか引き離せない。さらに某国の軍の精鋭部隊のような連携によって捕らえられてしまった。俺は捕らえられたまま連れてこられた先は最前線の主街区の喫茶店だった。

 

「ギルドみたいなギスギスしたところ入りたくないよう。」

 

「え?タク何言ってんの?ボク達別にギルドに入れようとかいうつもりはさらさらないんだけど。」

 

「そ、そうか、なら良かった。ユウキとシノンの顔も見れたし、俺は最前線に戻るとするかな!」

 

俺は席を立ち、最前線の迷宮区に向かって歩こうとすると。両腕を二人にがっしりと捕まえられた。

 

「あのねぇ、私たちがタクのことをどれだけ心配してるか分かってていっているのよね?」

「俺が生きてることくらい、フレンド欄を見ればわかるだろ。」

「そういう意味じゃない!ったくもうこの朴念仁!」

 

ユウキは俺の顔に全力のビンタを食らわせどこかへ歩いていってしまった。状況が読めずに呆けていると、シノンが近寄ってきて鳩尾に渾身のストレートを見舞われてしまった。

 

「いい加減分かれ、このアホ。」

 

シノンもその一言を言い残してユウキの後を追いかけていってしまった。

「グフッ、一体なんだよいうんだ・・・。」

 

最後にアスナがシノンが消えるタイミングを見計らって俺に話しかけてきた。

 

「タク君大丈夫?」

「全く大丈夫じゃないっす。」

「あはは・・・。でもあの子たちも悪気があるわけじゃないからね許してあげてね。」

「それはごもっともです。今度は俺から会いに行くとユウキとシノンにつたえといてください。」

「ふふ、わかったわ。ところで、今日はタク君に頼みたいことがあるの。」

 

話の内容はキリトを最近最前線で見かけることが少ない。だから親友である俺にキリトがどこに行き、何をしているのか調査してもらいたい他のことであった。

 

「なるほど。確かに最近あいつの顔見ねーな。」

「このままじゃ、攻略のペースが落ちてしまうわ。」

 

アスナの言っていることは確かに正論なのだが、二人の鉄拳制裁を食らった拗ねている俺はいつもより意地悪だった。

 

「なんで、アスナ自身は探さないんだ?」

「えっ?」

「いや、俺よりも先に気づいていたのになんで自分で探さずに俺に頼みにきたんだ?」

「あっあのね、私にはKoBの副団長としての役割があるからいそがしいのよ!」

「嘘だな、ユウキとシノンにもサポートしてもらってるんだろ?自由時間はあるはずだが。」

「無いったら無いのよー!」

「どうした?顔が赤いぞ?もしかして、キリトに会いに行くのが恥ずかしいのか?お前キリトのことすk「やめてぇぇぇぇぇ!」」

「やめてって言ってるのにぃ。ふぇぇぇぇぇん!」

 

俺はちょっといじめすぎてしまったらしい。アスナがその場にへたり込んで大粒の涙を流して泣いてしまった。

 

「あ、あのアスナさん、僕もちょっとやりすぎたと思います。依頼受けるから気を取りなおしてください。ほんとすんませんでした。」

 

俺はアスナが泣き止むように宥めたり謝ったりしていると、背後から息が止まるくらいの殺気が俺を包み込んだ。振り返るなと俺の本能が叫んでいる。しかし抵抗も虚しく後ろから伸びてきた手が強制的に振り返らせた。そこには、どこかに行ってしまっていたはずのユウキとシノンが佇んでいた。

 

「「タ〜ク〜」」

「ヒェッ、な、なんでしょうか?」

「ボクたちがいなくなった後にこんなことになってたなんてねー。」

「今日はたくさんお仕置きされる日だねぇ。タク。」

「「歯ァ食いしばれ!」」

 

憤怒のユウキとシノンは俺に向かって片手剣最上位ソードスキル《ファントム レイブ》と短剣最上位ソードスキル《エターナル サイクロン》によって空高く吹き飛ばされ、頭から地面に叩きつけられた。

 

「さっ、アスナ、こんなクズほっといて本部に戻ろ!」

 

最後に、アスナが本部に戻る前に一言耳元に爆弾を置いていった。

 

「んじゃキリト君のこと頼んだわよー。これからも困ったらタク君のこと頼りにするから。もし断ったらKoBの副団長を泣かせたってことアインクラッド中に広めるから。」

 

そう言ってアスナはスキップをしながら帰っていった。

 

「なんでこうなるんだよコンチクショウ!」

 

俺の叫びは虚空に響いただけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの会話から数時間後、キリトの居場所はすぐにわかり、その場所へ行ってみると、そこは中層のとある酒場だった。窓からこっそり覗いてみると、キリトを中心に数人のプレイヤーが囲んでおり雰囲気的にパーティをしているようだった。

 

(あれは、月夜の黒猫団か。)

 

月夜の黒猫団とは、メンバー5人の小規模ギルドで、同じ部活のメンバーだけで組んでいるギルドである。原作でもキリトと仲良くしていたが、キリトにギルドに対するトラウマを植え付けてしまったギルドでもある。

 

(さて、どうしたものか。)

 

俺はそのパーティの中に入るべきかそっとしておくかを迷っていると、キリトが酒場のドアを思いっきり開けた。

 

「そこで見てるやつ、出てこい!」

(チッ、見つかってしまったか、こうなったら出るしかないな。)

「俺だ、キリト。」

「ん?どうしてタクがここに?」

 

俺は酒場の中に入り、数時間前のアスナから半ば強引に受けさせられた依頼の内容を説明した。

 

「つまり、俺のことが心配でアスナが俺を探していたということか。」

「そいこと。」

 

俺の依頼のことを一通り話し終え、今度はキリトが黒猫団との関係を話した。

 

「ふむ、ということは黒猫団のピンチに間一髪間に合ったということか。」

「ああ、たまたま見かけたのがラッキーだった。」

 

俺とキリトは情報交換をし終え、関係のない俺は酒場から退散しようとすると、黒猫団のササマルという男が話しかけてきた。

「あのー、もしかして攻略組の〈剣鬼〉のタクさんですか?」

 

ダッカーはちょっとした好奇心で聞いた質問であったのだろうが、俺はその質問にすぐに答えることができなかった。

 

俺は今までこの世界で過ごして一つわかったことがある。それは、この世界がSAOの世界ではあっても、俺が前世で読んでいたSAOの世界ではないという事だ。恐らく、転生したばかりの俺がキリトと関わったことから始まり、ユウキとシノンとも会いSAOの中に引き込み色々な場面で俺という異分子が干渉してしまったことで、原作とは違った展開になってしまったのだろうとをいうことだ。

 

(ここでダッカーにどう言うべきか・・・。)

 

しばし俺は悩んでいたが、結局、キリトもこの場にいるということで誤魔化しが効かないことを悟って、俺は本当のことを話した。

 

「ああ、確かに俺は攻略組のタクだ。〈剣鬼〉ってのは初耳だがな。」

 

「やっぱり!こんなところで攻略組の方にお会いできて光栄です!キリトさんってこんな凄い人と知り合いだったんですね。ん?キリトって・・・。」

 

喜んでいたダッカーが俺がキリトの知り合いという点から何かを思い当たる節があるようで考え事をし始めた。しばらくすると、ハッとして俺とキリトを交互に見て、驚愕していた。

 

「ま、まさか、キリトさんって〈黒の剣士〉のキリトさん?」

「ったく、バレたのタクのせいだぞ。ああ、キリトだ。よろしくな。」

 

最終的に二人とも自分の正体を話し終え、俺も交えてのパーティとなってしまった。

 

 

 

 

 

パーティの終盤に差し掛かった頃、黒猫団団長のダッカーが俺たち二人に頼みたいことがあると言ってきた。

 

「キリトさん、タクさん、差し出がましいかもしれないですけど、俺たちに修行と、サチに片手剣を教えてもらえませんか?」

 

ダッカー曰く、いずれは強くなって攻略組として戦いたいのだが、自分たちのギルドのメンバーには片手剣使いなどの前衛職がいない為、パーティーのバランスが悪くなっているとのことであった。確かに、戦闘時に、パーティーのバランスが悪いと連携が取りづらくなり、返って味方の足を引っ張ってしまう。そこで、槍使いのサチを片手剣に変更させたのだが、上手く扱えずに悩んでいた所、俺たちに白羽の矢が立ったということだ。

 

「キリト、やってみる価値はあるだろ?」

「そうだな。攻略組としても、メンバーが増えるのはありがたい。わかった、引き受けよう。」

 

そして、明日の昼から修行を行うこととなり、パーティーはお開きになった。

 

 

 

 

パーティーが終わり、ホームに帰るため、キリトと一緒に転移門広場に向かっていた時のことだった。

 

「なあタク、明日からどうする?」

「うーん。とりあえずキリトはサチに片手剣を教えてやってくれないか?俺は残りのメンバーに修行つけてやっから。」

「ま、ほどほどにな。無理だけはするなよ。」

「わかってるって、すこーしだけレベルを上げさせるだけだからさ。」

「お前のすこしってのは常識人からしたら次元が違ってんだよ!」

「へいへいわかりましたよ。コワれ無いように調整しますから。」

「おいコワれるとはどーいう意味かな?」

 

そんな他愛もない話に花を咲かせていると、転移門前に到着した。

 

「あっ!忘れてた!」

「どうしたんだ?」

「アスナへの報告のことだよ。」

「タクのお陰で思い出したぜ。俺からメール送っとくからタクは無しもしなくていい。」

 

そう言って、キリトはフレンド欄からアスナに連絡しようとしていた時、無性にキリトとアスナのことを弄りたくたってきた。

 

「メールじゃなくて、直接会いに行けばいいじゃ無いか。」

「ど、どうしてだよ。」

「メールよりも、直接話した方が理解しやすいだろ。それにアスナが一番心配してたしな。なんだ?アスナに会いたく無い理由があるのか?」

「いや会いたくは無いわけでは無いんだけどな・・・。」

 

俺が問い続けているとそれに答えるかのようにキリトの顔も赤くなっていく。もうそろそろフィニッシュと行きますかな。

 

「どうせ暇なんだろ。愛しいアスナ様の元にに行ってやれ(笑)」

「これ以上言ったら殺す!」

 

恥ずかしさが限界突破したキリトはとうとう剣を抜いて襲いかかってきた。しかし、俺が転移する方が早かった。

 

「こんちくしょー!」

 

キリトの叫びはアインクラッド中に響いたとか無いとか。

 

 




いかがだったでしょうか。

次回は最初からオリ展開にしようかと思います。ご期待ください!

感想・質問・評価よろしくお願い致します!

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