遊戯王 超融合 時空を越えた絆Ⅱ   作:ミスタータイムマン

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Scene2 イマジナリーナイツ

「くっ!」

天城カイトLP1300 手札2枚 場 伏せカード1枚

機械騎士C LP3500 手札4枚 場 伏せカード3枚

 

「こいつら・・・」

神代凌牙LP900 手札1枚 場 ビッグジョーズ

機械騎士B LP3000 手札5枚 場 伏せカード2枚

 

「強ぇえ・・・!」

九十九遊馬&アストラルLP1000 手札3枚 場 ガガガガードナー

機械騎士A LP4000 手札5枚 場 伏せカード1枚

 

 

アストラルは思う。

彼らはただただ純粋に強い。まるで格上を相手にしているようだ。一方でデュエリストとしての気迫は全く感じられない。何だこのチグハグさは?

 

カイトの前の機械騎士がカードを引く。

 

「私はレベル3のチューナーモンスター《スチーム・シンクロン》にレベル5の《ターレット・ウォリアー》をチューニング。シンクロ召喚!《スターダスト・ドラゴン》!」

 

「シンクロ召喚だと・・・?!」

 

カイトの前に現れたのは、輝く翼をもつ水色のドラゴン。しかも未知の召喚法に驚きを隠せない。

 

 

 

「私は手札から《O-オーバーソウル》を発動。特殊召喚!《E・HEROネオス》!」

 

「これは、伝説の?!」

 

シャークの前に現れたのはアカデミアの英雄の象徴たるヒーロー。

 

 

「私は手札から《古のルール》を発動。特殊召喚!《ブラック・マジシャン》!」

 

遊馬とアストラルの前に現れたのは伝説の初代決闘王(デュエルキング)が従えたとされる黒き衣に身を包んだ魔術師。

 

「六十郎のじいちゃんの所で見た木の像?!」

 

「そうだ遊馬。《ブラック・マジシャン》に《E・HEROネオス》、デュエルモンスターズに関わる者ならば知らない者はいない伝説のカード達だ」

 

「あのドラゴンは?」

 

「私も初めて見る。だが、他の伝説のカードにも勝るとも劣らないオーラを持っている!」

 

それにシンクロ召喚。恐らく未知の伝説のカード!

 

何故、カオスから伝説のカードが・・・。

形勢はこちらが圧倒的に不利。

まるで伝説のデュエリストそのものを相手にしている感覚だ。

 

 

ブワン

 

 

「首尾は順調のようだな。さて後は・・・」

 

突如空間が開き、中から黒と白の仮面を被った金髪の男が姿を表す。

 

「お前が元凶か!」

 

「いかにも、私はパラドックス。カオスを求める者」

 

パラドックスと呼ばれた男は傲岸不遜な態度のまま、指をさしている遊馬を見下ろす。

 

更に空間が歪み、オレンジの髪の人影が飛び出る。

 

「よっ、と。パラドックスの旦那。目的のヤツ、連れてきたぜ」

 

「ベクター!」

 

ベクターの腕にはぐったりとした青い髪の幼い少女が抱えられていた。

 

「イリス!ベクター、貴様!」

 

その言葉に口元を三日月のように歪める。

 

「怖い顔すんなよ、ナッシュ。俺もこのカオスが欲しいのさ。 バリアン領は守りが手薄だったから簡単だったぜぇ」

 

イリスは、生前のシャーク―ナッシュに従うバリアン世界の残留思念の1つだったと記憶している。アストラル世界と融合したバリアン世界はバリアン領としてアストラル世界の端に存在している。おそらく、皆と別れた後向かったのだろうと推測できる。

 

「ベクター、なぜ彼女を捕らえた?彼女は凌牙に従うただのバリアンのはずだ」

 

「さぁな、旦那が言うにはカオスの力を得るために必要らしいぜ」

 

「ベクター!」

 

パラドックスの叱責にヒョイと肩をすくめるベクター。

 

「ま、そういうこった」

 

「死にゆく者に対して話しても無駄だな。やれ!『イマジナリーナイツ』達よ!」

 

黒き魔術師、光の戦士、風のドラゴン3体の『伝説』が攻撃を放とうとする。

 

 

絶体絶命の窮地。そこへ―――――、

 

 

 

「ちょっと待ったー!」

 

 

バリィイン!!

 

 

燃えるような赤と緑の髪の少年が赤、黒、白、紫の4体のドラゴンとともに空間の裂け目から飛び出す。

 

4体のドラゴンはベクターたちの近くに降り立ち、威嚇するように咆哮を上げた。

 

「ムッ!」

 

「パラドックス!お前の思い通りにはさせない!」

 

眉を吊り上げながらパラドックスを指差す少年。

 

「榊遊矢か。だが一足遅かったようだな。我々の目的は既に達している」

 

少年が従えているドラゴンによく似た4枚のカードを見せつけるようにかざす。

 

「よくも覇王眷龍たちを!そのカードを返せ!さもなくば、俺のドラゴンたちがお前を砕く!」

 

「フム、デュエル外の形勢はこちらが不利なようだな。行くぞ。ベクター、ナイツ達よ。 今こそ儀式を完遂させるのだ」

 

ゆらりと陽炎のように消え失せるパラドックスとベクター達。

 

「あのまま続けていたら、我々の敗北は可能性が高かった」

 

「助かった・・・ということか」

 

カイトは唇を噛み締める。

 

暗雲が立ち込める白亜の城の彼らとの実力差であるかのように壁のように高くそびえ立っていた。

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

「ところでお前は何者なんだ?パラドックスのことを知っていたみたいだったし」

 

「俺は榊遊矢。ペンデュラム次元から俺のドラゴン達を奪ったパラドックスを追って来たんです。ええと、あなた方は?」

 

遊馬たちは手短に自己紹介を行った。

カイトはすぐにDパッドを操作して城の構造を調べ始める。その様子を遊矢はジッと表情で見つめる。

 

「どうした?」

 

カイトは、作業がひと段落すると遊矢に振り向く。

 

「ああいえ。あなたが友人にそっくりだったから、つい」

 

遊矢は何でもないとパタパタと手を振る。

 

「そうか?みんな、あの城の構造がわかったぞ」

 

カイトはDパッドに虚空に城のデータが表示させる。

 

「あの城はどうやら階層構造になっているようだ。最上階が最もカオスの濃度が高い」

 

「モンスターを実体化させて直接行くのはダメなんですか」

 

「それは難しい。カオスの中央部分から周囲に空間の歪みが見られる。城を登るしかない」

 

「1階ずつ上がるしかないってことか」

 

顎に手を当て眉を寄せるシャーク。

 

「それなら早く行こうぜ!」

 

「待て、遊馬。おそらく1階ごとあの機械の騎士―『イマジナリーナイツ』が守っているはずだ。何かしら情報を集める必要がある」

 

「けどアストラル、あいつらのことを知ってるやつなんて・・・あっ」

 

アストラル達は遊矢に視線を向ける。

 

「遊矢、キミは奴らの情報を何か知らないか?」

 

「はい、あのイマジナリーナイツが使っているデッキ。あれは他の世界、異なる時代の伝説の決闘者たちのデッキのコピーなんです」

 

「何だと!」

 

「詳しいことは、ええと・・・、零児」

 

遊矢のデュエルディスクを操作するとノイズ混じりの画面にメガネをかけた青年が映る。

 

『では私から説明しましょう。事の発端は3日前、様々な時代、様々な世界に強大な混沌の力がエネルギーが出現しました。その影響によって我々の世界はいくつかの世界と部分的なつながりができてしまいました。一部の場所で電波や回線が混線している状況にありましたが、他の世界の決闘者達と連絡をとることができました。我々は情報を交換していく中で“パラドックス”という決闘者が背後にいることが分かったのです』

 

「あの白と黒の仮面のヤツか」

 

『パラドックスは別の世界で倒されたはずですが、カオスの力を受けて復活したようです。さらに奴はデュエルモンスターズのほぼ全てのカードを所持。更にデッキから元々の使い手のデュエリストのデュエル人格の再現まで可能にしています。伝説の決闘者のデュエル人格とそのデッキをもつアンドロイド、それが“イマジナリーナイツ”です』

 

「なるほど、つまり我々が戦っていたのは文字通り伝説の決闘者そのものということだな」

 

「はい。ですが、オリジナルと異なるのは決闘者としての気迫がない。この一点が我々を勝利に導く鍵だと考えています」

 

「必要以上に臆することはないということだな。 どんな相手だろうと鮫のように引きちぎるまでだ」

 

掌を拳に打ち付けるシャーク。

 

「説明助かるよ、零児。本当はもっとたくさんのデュエリストを連れて行きたかったんだけどね。ここの座標はうまくセットできなくてさ。ちなみに俺は、俺のドラゴン達が奴らに奪われた覇王眷龍との繋がりがあったから追ってこれたんです」

 

「そうとわかれば行こうぜ、みんな」

 

「「「ああ!」」」 「はい!」

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

 

城の階段を駆け上がる5人。階段の壁をオーロラのような光が照らしていた。

 

「扉が3つあるぞ」と、遊馬。

 

扉には左には戦士が、真ん中に魔術師が、右にドラゴンが描かれていた。

 

「おそらく、それぞれの扉の先は扉と対応したイマジナリーナイツがいるはずだ」

 

凌牙は左、遊馬は中央、カイトは右を選んだ。

 

「俺はどれを選ぼうかな?」

 

「遊矢は我々と来てほしい」

 

「俺は大丈夫だぜ?アストラルもいるし。シャークかカイトの方がいいんじゃ」

 

「魔術師の扉、我々が戦うのはおそらく初代決闘王、武藤遊戯のデッキだろう。このメンバーの中でも別格だ。最も戦力が必要になる筈だ」

 

アストラルの言葉に遊馬はハッとなる。

 

「いくぞ」

 

扉に手をかける遊馬達。

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

遊馬と遊矢が扉を開けるとそこには砂漠が広がっている。

 

「どうやら内部には異空間が広がっているようだな」

 

周囲に金色の砂埃が舞う。

 

「そういうこった。ようこそ俺たちのフィールドへ」

 

目の前に現れたのは黒い翼を生やしたバリアンの姿のベクターとイマジナリーナイツ。

 

「ベクター!」

 

「お前ら1対2でやろうなんて考えてるみてぇだから、俺様が来てやったぜ!これで2対2。タッグフォースルールでタッグデュエルだ!」

 

「カオスを取り込んでバリアンの姿を取り戻したのか。やるぞ遊馬、遊矢」

 

「「「「「デュエル!」」」」」

 

遊馬・アストラル&遊矢:LP4000 Ⅴ.S. ベクター&イマジナリーナイツcode Y.M.:LP4000

 




今回の敵はパラドックスとベクターでした。
特殊な理由により蘇ったという設定。
ちなみに伝説の決闘者たちのデッキは、パラドックスの時代の物です。スターダスト・ドラゴンに関してはZ-ONE経由です。
イマジナリーナイツの疑似人格も遊星の人格を作り上げたZ-ONE由来です。
ベクターはいつもの芸風。
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