何の景色か
坂を登りきると、そこには大きな広場がありそこでトロワをはじめとして
広場に足を踏み入れたその時、トロワ達の姿が消えた。
「———あれっ・・・トロワ?どこに行ったのさ?」
さっきまでいたのに急に消えた。それに空の風景も変わっていて、青空から夕空に変わっていた。他にも変化があって落ち葉の数や色、それに加えて雑草の育ち具合も変わっていた。一瞬しか見ていないから本当がどうか分からないけど。
少し奥へ進んでもトロワ達は見つからない。あそこは別の世界への入口だったりするのだろうか?そういうのだったら浪漫あるんだけどなぁ。ないですよね。
「わーい!」
ん?子供の声だ。トロワ達みたいに遊んでいるのかな?
「今度は———の鬼ね〜」
鬼ごっこかな?けど、子供の入れ替わりの時に名前を呼んだようだけど、聞き取れなかった。いや違う。これはノイズが入ったって感じだ。この子達をボクは知らないのにどうして・・・?歌とかでノイズが入るのは分かるけど、これは歌でも何でもない。ただの会話のはずだけど。
「さっきようやく鬼を変わったばっかなのに、すぐ狙うのはずるいよ〜」
鬼になったの子もどこかで見たことがある。というより、ここでボクは遊んだことがある。だからこの子達を見たような気がするのかな。けど実体験したような感じがしない。どうしてもこの違和感が気になる。その時にはボクの頭の中にはトロワ達の事は消えてしまっていた。
「小学なら分かるが、もう中学だぜ?本っ当あいつらは元気がいいのか、精神レベルが低いのか・・・」
また別の場所から声は聞こえてきた。そちらを振り向くと、見たことはないが会ったことがあるというこれまた矛盾した感じに襲われる。言葉じゃ思うように説明できない感じだ。
「どんな時でも遊ぶ心があるのは良いことだと思うんだが、
ロシン?あて字名か何かかな?そのロシンという少年は頭を横に振って違うと返す。
「俺にもガキの頃はあったし、友人と仲良く遊ぶこともよく分かる。だが状況を理解してるとは思えないんだよ。
「だからこそだろ。———と蒼井はこの絶望的状況の中で発狂してないだけ凄いと思わないか?そのおかげで俺達はまともでいられているかもしれないんだからな。
ロシンを注意した少年・・・?違う。少女?大人ではないことは分かるのだけれども、はっきりと認識できない。けれどもその人も見たことがある。
悩んで顎に手を当てながら考えていると、服の端を引っ張られたのでその方向を見るけど誰もいない。風がそう感じさせるのかな?
もう一度引っ張られるが、それは先ほどよりも強いものでそれで風ではないことは分かるのだけれども、どこにもいない。
「いつまでそうやって現実から目を逸らすの?」
無理矢理胸ぐらを掴まされ腰の高さまで身体を引っ張られる。そこで初めて認識した、引っ張った相手は眼球がないが大きく目を開いた子供だった。
「逃げてるわけじゃない。もう嫌だからこうしてるんだ」
何のことなんだ?ボク自身は分からないけれど、冷暗所の時と同じで身体が勝手に動く。
「それが逃げてると言わず、なんて言うのさ」
「そんなこと———」
「もし君がそれを逃げてないとしてもこれは、これだけは事実なんだ。
手が頭を抱える。これもボクじゃない、勝手に動く。何の話かなんて聞きたくない。
「・・・・・・逃げたいなら今まで通り逃げればいいさ。あの時とは違って
子供はそうボクの目の前で嘲笑しながら消えて行ったけれど、ボクはそれが怖くてそこで身体を縮こまってしまった。