☆一般職男子   作:みさお

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<入社研修>、<先輩と後輩>

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「また、ダメだったか」

僕は不採用通知を投げ捨てた。

三流大学、しかも僕は二浪している。

本命の大学が諦めきれず二浪までしたが、結局ダメで滑り止めの大学に入ったのがいけなかったのか。

もう、ほとんどの会社の入社試験は終わっている。

残るは中小企業だが、やっぱり、大企業に入りたい。

大学入試で失敗したんだ、ここで挽回したい。

周りにも自慢できるし、女と付き合うにも、勤め先のブランドは大きい。

なんとかならないものか・・・

 

ふと、求人情報が目に留まる。

『三つ葉商事 一般職急募 男女問わず ※総合職への転換制度あり』

これは・・・

 

去年、男女雇用機会均等法が再改正され、総合職と一般職の男女採用数の均衡を図ることになった。

政府の指導により、大企業には目標数値が設定されている。

これは、実際には一般職の男子募集ではないか。

それに、総合職への転換制度もあるって書いてあるし、取り合えず、一般職で入社して、総合職を目指すという手もあるんじゃね。

一筋の光が見えた気がした。

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<入社研修>

4月になった。

今日から入社研修だ。

少し郊外にある研修所で、二週間の宿泊研修。

久しぶりに9時から5時まで、みっちり講義。

ふう、こんなの高校以来だ。

結構疲れる。

それに、たまに運悪く指されることがある。

なんだか、しどろももどろになって、うまく答えられなかった。

恥ずかしい。

後から考えると、十分答えられる質問だったのに。

アフター5は、女子たちと飲み会のセッティングに奔走する。

これは、サークルで鍛えたお手の物、数少ない男子を集めて、連日合コンだ。

んっ?

今日の講師役の社員は、なんか見覚えがあるぞ。

誰だったか・・・

「もしかして、センパイじゃないですか?」

 

 

<先輩と後輩>

「えー、ひょっとして、たっちゃん?」

講師役の彼女は、高校時代の一年後輩だった。

星野 龍子(ほしの りゅうこ)

龍の字をもじって「たっちゃん」て呼んでいた、高校時代の部活の後輩。

実は結構いい雰囲気になりそうだったこともある。

勇気がなくて告白はしなかったけど、当時、彼女も僕に多少は好意があったんじゃないかと思う。

彼女は僕の本命志望の大学に現役合格して、入社二年目だと言う。

しかも、特選抜で今年、主任になったんだって。

「すご~い」

僕は素直に感心して、驚きの声を上げた。

「こら、今はあたしが先輩社員なのよ。ちゃかさないで」

「ごめんなさい、セ・ン・パ・イ」

二人で大笑い。

まるで、高校時代に戻ったみたい。

     

【挿絵表示】

 

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