とりあえずキバって行こうか   作:ゴランド

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今回はいつもと比べて短いかもしれません……




15話 開戦

レーディングゲーム当日。

 

ゲームは異空間で作られた駒王学園のダミーで行う。

そして修行を終えたメンバー達は各々レーディングゲームの準備をしていた。

 

だが、開始時刻の10分前になっても東崎は現れなかった。

 

「何やってんだ東崎のヤツ……」

 

リアスの未来がかかっている一戦だと言うのに東崎が来ていない事に内心不安になるイッセー。

 

すると部室の魔方陣が光りだし、グレイフィアが現れる。

 

「皆様、準備はよろしいですか?」

 

「ええ、いつでもいいわ」

 

「え?でも、部長!まだ東崎のヤツが来てないんですけど…?」

 

「大丈夫よ」

 

慌てる一誠に対しリアスは余裕の笑みで返した。

しかし、グレイフィアが冷静に告げる。

 

「ですがゲーム開始の時間は変更できません。残念ですが、現時点で東崎様は失━━」

 

 

 

ガッシャァァァァンッ!!!

 

 

「「「「「「⁉︎」」」」」」

 

 

「すいませーーん!遅れましたッ!」

 

 

失格と言いかけたグレイフィアの言葉を遮る声が聞こえた。

いや、声と言うよりも窓ガラスを壊す音に遮られた。

 

最後のガラスをぶち破れ〜〜と言う感じに東崎が窓から突入してきたのだ。

 

「あ、いや東崎?なんで窓から?」

 

「すみません。ちょっと、家にいるペット?達の世話をしていて遅れてしまいました……あれ?なんか頭から熱いナニカが…」

 

リアスが頭にガラスの破片が突き刺さりドクドクと血を流しながらも呑気な東崎の行動に呆れ額を抑える。

 

グレイフィアは少々驚きながらも淡々とレーディングゲームの説明をする。

 

「開始時間になりましたら、この魔方陣から戦闘用フィールドに転送されます。ゲーム用に異空間で作られた使い捨ての空間ですから、どんな派手なことをされてもかまいません。存分に修行の成果を発揮してください」

 

「痛てて……異空間って凄いな……あたた、塔城さんもう少し優しく……」

 

「東崎先輩、ジッとしていて下さい。まだガラスの破片が頭に刺さってます」

 

「あわわわ!血が!血が出てます!」

 

東崎は先程の窓を壊した拍子に負った怪我を小猫とアーシアに治療してもらいながら説明を聞き、悪魔の技術に関心する。

ちなみにその隣でイッセーが恨めしそうに睨んでいる。

 

「ちなみに、この戦いは魔王ルシファー様もご覧になられますので」

 

すると部室の緊張感はさらに高まるのが分かった。

特にリアスが心底驚く様子を見せる。

 

東崎も魔王ルシファーと言う名前に聞き覚えがあった。

合宿の時、リアスから教えてもらった四大魔王の1人だ。

 

「そう。お兄様も…」

 

その言葉にイッセーは一瞬、耳を疑った。

 

「え?あ、あの。今、お兄様って…」

 

「部長のお兄さんは魔王様だよ」

 

戸惑うイッセーに裕斗がさらりと答えた。

それに対してリアスの表情は複雑そうに見える。

 

「魔王!?ホントですか、部長!?」

 

「…ええ」

 

「キバット、知っていた?」

 

「知ってた」

 

「教えてくれても良かったのに……」

 

東崎はそんな事実を隠していたキバットに対しむっと口を尖らせる。

 

紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)こと、サーゼクス・ルシファー。それが今の部長のお兄さんさ。サーゼクス様は大戦で亡くなられた前魔王、ルシファー様の後を引き継いだんだ」

 

祐斗の説明で、魔王の名前は現在では個人名ではなく役職として機能していると理解した。

 

「それでリアスさんはグレモリー家の跡継ぎに…」

 

「そうだったんだ…」

 

「…………」

 

イッセーが納得している隣で東崎の表情が先程と比べて引き締まっている事が分かる。

 

東崎はおそらく四大魔王がリアスの身内と言う事実に納得出来ていないのだとイッセー達は考える。

それもその筈、本人は気にしていないと言っていたが魔王と言えば悪魔の頂点。

 

同族を殺した仇なのだ。

グレイフィアもその事を察知したのか東崎を見つめている。

 

そんな風に思われている東崎本人と言うと

 

(サーゼクスってあれ……?どっかで聞いた事のあるレベルじゃないんですけど。なんて言うか、すっごい聞き覚えのある名前なんですけど……確かに部長と同じ髪の色してますし……まさかね……)

 

 

当たらずとも遠からずだった。

 

 

しばらくして彼らの目の前に新たな魔方陣が現れた。

それを見て全員が一層気を引き締める。

 

「そろそろ時間です」

 

グレイフィアに促され、リアスが立ち上がる。

 

「行きましょう」

 

リアスを先頭に全員が魔方陣に集結する。

そして光が彼女たちを包み込む。

 

「東崎」

 

リアスが東崎に呼びかける。

 

「好きなように動いて頂戴」

 

 

レーディングゲーム開始。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

転移した先は駒王学園を模した疑似空間だった。

 

そして、リアス達の拠点となる旧校舎の森の中に4つの人影が現れた。

ライザーの“兵士”、シュリヤー、マリオン、ビュレントの3人だ。

 

「ふふふ、まさか誰もいないなんてね」

 

「これはチャンスね。一気に攻め落とすわよ」

 

彼女達の目に旧校舎が映り始める。

レーティング・ゲームのルールでは“兵士”が敵本陣に到着すると“昇格”することが可能になる。

攻め込むチャンスだと思った彼女達は足を進める。

 

「ん?何かしらアレ?」

 

すると"兵士"の1人マリオンが視界の端に何かが落ちている事に気づく。

彼女は勝手にその落ちているモノを探りに足を進める。

 

「ッ⁉︎コレはッッ!!」

 

彼女はソレに目を離すことができなかった。いや、どうやれば目を逸らす事が可能だろうか?

 

だが、彼女は気付かなかった。

 

 

背後から近づいて来る人影に━━━━

 

 

 

 

 

 

 

 

「━━━羽を出せ」

 

 

「へ?」

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

その頃、体育館にてイッセーと小猫はライザー眷属の"兵士"3名、"戦車"1名と激闘を繰り広げていたッッ!!

 

「先輩は"兵士"をお願いします。私は"戦車"を」

 

「あぁ!【ブースデッド・ギア】スタンバイ!」

 

【BOOST】

 

「「解体しまーす!」」

 

「行きます!」

 

チェーンソーを構える双子のイル、ネルと棍使いのミラの"兵士"達がイッセーの前に立ち塞がり、小猫の前には同じ"戦車"の雪蘭が対峙する。

 

イッセーは敵を前にしてニヤリと笑う。

 

「それじゃリベンジも兼ねて、行くとするか!」

 

「バラバラになっちゃえーーーッ!」

 

「よっと!」

 

「このーーっ!」

 

「危なっ!」

 

イッセーは危なげに2人のチェーンソーによる攻撃を避ける。

そして、ミラがイッセーの背後から襲いかかる。

 

「貰った━━━!」

 

「よっ!」

 

ガシッ

 

しかしミラの攻撃は楽々と防がれる。

 

「なっ⁉︎」

 

「東崎と比べれば大した事ねぇな!!!」

 

【BOOST】

 

二段階目の強化によってイッセーは掴んだ棍を手刀で折り、そのまま掌底をミラに叩き込む。

 

「ぐっ!」

 

「このーーッ生意気!」

 

「次はお前等!!」

 

イッセーは2人の攻撃を楽々と躱しながら2人の身体に触れる。

イッセーがチラリと小猫の方へ視線を向けると小猫はマウントを取り雪蘭を拘束していた。

どうやら、既に決着がついたようだ。

 

イッセーも自身の勝負に決着をつける事にした。

 

「さて、こっちもフィニッシュと行くか!」

 

イッセーは左腕を上に掲げる。ニヤリと悪い顔をしながら叫ぶ。

 

「喰らえ俺の新必殺技!『洋服崩壊(ドレス・ブレイク)』ッ!!」

 

 

━━パァンッ!!!

 

 

刹那、彼女達の服が破け裸体が露わとなる。

 

 

「「「イヤァァァァァァァアアアアアアアアアッ!!!」」」

 

全裸となってしまった彼女達は思わず叫びながらその場で蹲ってしまう。

というか、これはしゃーない。

そんな光景をイッセーはいやらしい目をしながら高笑いする。

 

「どうだ見たか!俺の少ない魔力の才能を女の子を裸にする為だけにつぎ込んだ新必殺技!その名も【洋服崩壊だ】ッ!!」

 

「最低!女の敵!」

 

「ケダモノ!性欲の権化!」

 

「……見損ないました」

 

「最っ低………」

 

敵味方問わず全員から冷たい目で見られるイッセー。

その時、アナウンスが鳴り響く。

 

 

『ライザー・フェニックス様の"兵士"三名リタイア』

 

 

その場のライザー眷属は仲間3人がやられた事に驚きを隠せなかった。

小猫も少々驚いている中、イッセーはニヤリと笑みを浮かべる。

 

(お前ならやってくれると信じてたぜ!東崎!!)

 

イッセーと小猫は動けないライザーの眷属を放置して体育館から出る。

 

そして

 

 

━━ドガガガガガガガガガッ!!!

 

 

雷撃が体育館に襲いかかる。

雷撃が止むとそこには見るも無残な体育館の姿があった。イッセーが上空を見上げるとそこには姫島が飛んでおり、彼女の雷撃による攻撃だと分かる。

 

ちなみにイッセーは心の中で姫島を怒らせないように誓ったのは言うまでもない。

 

「やったな小猫ちゃん」

 

「……触れないで下さい」サッ

 

ハイタッチしようとしたイッセーだったが先程の洋服崩壊を見た所為か、小猫は一瞬でイッセーから遠ざかる。

 

「な、なんでそんな態度取るんだよ⁉︎」

 

「最低な技を使われたら困ります」

 

「んな訳無いだろ!!」

 

イッセーがそう言っていると、リアスから全員に配られたイヤホン型の通信機から連絡が入る。

 

 

 

その瞬間

 

イッセーがリアスからの連絡によって気を取られた一瞬、小猫から目を離したその一瞬、イッセー達は小猫に迫る攻撃を気付く事が出来なかった。

 

 

━━ドオォンッ!!!

 

 

「ッ⁉︎小猫ちゃんッ‼︎」

 

小猫が居た場所に爆発が起きた。

イッセーは何が起きたか理解できなかったが、上空にライザーの"女王"がいる事を確認し、攻撃を受けてしまった事を一瞬で理解した。

 

撃破(テイク)。フフフ、足掻いても無駄。貴方達にライザー様を倒す事は不可能よ」

 

「テメェッ!!降りて来やがれ!!俺が相手だ!!」

 

「威勢のいいボウヤね。貴方もさっきのお嬢ちゃんのように爆発してみる?」

「上等だ!!返り討ちにして━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫だ」

 

「「!!」」

 

 

爆煙が晴れていくとそこには、コウモリを模した甲冑を纏った仮面の戦士が小猫を抱きかかえていた。

 

 

「せん……ぱい……」

 

「僕が居る」

 

 

「東崎!お前いつの間に!!」

 

「………キバか!」

 

キバ改め東崎は小猫をその場で降ろすと、ファイティングポーズを取る。

東崎を加えて、三対一と言う状況となった。

"女王"のユーベルーナは苛つきながらも東崎へ言葉を投げかける。

 

「"兵士"達を倒したのはキバ……貴方なのかしら」

 

「えぇ、勿論ですよ。話にもなりませんでしたが…」

 

「ッ!貴様……!」

 

2人の間に互いのオーラがぶつかり合う。

一触即発の雰囲気にイッセーは圧倒されるが、その間に姫島が割って入る。

 

「東崎君、イッセー君、小猫ちゃん。貴方達は木場君と合流を!」

 

「朱乃さん……分かりました。行こうイッセー君」

 

「お、おう。分かった……あれ?小猫ちゃん?」

 

その場から離れようとしたイッセー達だったが、小猫は手にグローブをはめ直しながら姫島の隣に立ち、ファイティングポーズを取る。

 

「私も戦います……先程の仕返しです」

 

「あらあら、フフフ……しょうがないですわね。後でリアスに説明しておかないとですわね」

 

「……東崎先輩、いえ莉紅先輩」

 

「?」

 

小猫は東崎に背を向けながら話しかける。

 

「私の名前は小猫です。いつまでも塔城は嫌です……」

 

「……負けないでね小猫さん」

 

「む……」

 

小猫は東崎の名前の呼び方が気に入らなかったのか頰を膨らます。

そんな事を知る由も無く東崎とイッセーはグラウンドへと向かって行った。

 

 




東崎は一体どうやって三名の兵士を倒したのか!

ネクストコナ◯ズヒント!!

【勘違い要素ダグ】

期待せずに次回をお楽しみに。

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