とりあえずキバって行こうか   作:ゴランド

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今回はちょっぴり東崎が反省します。人は反省して強くなるんだと思います(自分勝手な意見)





25話 聖・剣・破・壊

 

 

あれから数日が経ち、東崎達は悪魔側と教会側の二手に分かれ、エクスカリバーの捜索を行っていた。

 

そして現在、東崎達はと言うとローブを羽織り謎の集団神父の格好をしていた!

 

 

「迷える仔羊にオメグミヲー迷える仔羊にオメグミヲー」

 

「先輩、途中から飽きてませんか?」

 

「そうだぜ?もうちょっと真剣にやろうぜ?」

 

「えー……我らは神の代理人。神罰の地上代行者 我らが使命は我が神に逆らう愚者を、その肉の最後の一片までも絶滅する事……AMENッ!!!」

 

「怖ぇぇえええ⁉︎何なのお前の神父に対するイメージ!殺伐とし過ぎてねぇか⁉︎」

 

 

早速、東崎の口から悪魔と異教徒ぶっ殺す宣言を聞いた匙はイッセーの背後に隠れる。どうやらイッセーと匙はどこか気が合ったらしく、東崎に対し仲が良い事を見せつけて来る。

 

 

「と言うかさ、本当にこんな作戦で来るの?その……フリードって人は?」

 

「あぁ、多分来ると思うよ………ところで、東崎君ちょっといいかい?」

 

 

東崎の問いに木場が答えるとお返しと言わんばかりに今度は木場が問いかける。

 

 

「どうして君は何も言わずに手伝ってくれるんだい?」

 

「?」

 

「あの時、君は皆と違ってファンガイアとしての立場がある。何故関係の無い君が手を貸してくれるんだい?君には他にも目的があるって言うのかい?」

 

「えぇ……、そう言われてもなぁ」

 

 

東崎は苦虫を噛み潰したような表情を見せる。

 

 

「えっと……ハッキリ言うと僕はに関係無い事だしぶっちゃけどうでもいい事だよ」

 

「………」

 

「でもさ、別に僕は復讐が悪い事って言いたいわけじゃないよ。過去の自分と向き合う事でもあるし……それに復讐を果たすんなら他人の力もあった方が効率的でしょ」

 

 

そう言うと東崎はフードを深く被りブツブツと「オメグミヲー」と呟き始める。

そんな様子を見ていた木場の顔にフッと笑みがこぼれる。

 

 

「やれやれ……素直じゃないんだね」

 

「東崎ってさ、意外とツンデレな所があるんだぜ?」

 

「へぇ、それは意外だね」

 

神よ(黙れ)この悪魔達に祝福を与えたまえ(十字架打ち込むぞ)!!」

 

「「頭がァッ⁉︎」」

 

 

イラッと来たのか東崎がお祈り+十字架(手作り)を投げつけるコンボによってイッセーと木場の2人は頭を抑えながら悶絶する。

 

「……バカばっか」

 

そんな様子を呆れるように見る小猫だがすぐにその表情は笑みへと変わる。先日までのギクシャクした関係が嘘のように見せるその光景は小猫にとって喜ばしいものであった。

 

 

「……あ、あれ?もしかして笑ってる?」

 

「………! 来ます」

 

 

匙が無自覚に笑みを浮かべていた小猫に問い掛けるがそれを遮るようにとある人物が彼等の前に訪れる。

 

 

「上から来るぞ気を付けろ!!」

 

 

その人物から殺気を感じ取ったのか東崎が叫ぶとその場の全員は戦闘態勢に入る。 すると上空から白髪の男が歪んだ笑みを浮かべながら剣を振るって来る。

 

 

「神父の一団にご加護があれってネ!!」

 

 

そこに木場が魔剣を創造しその者の初撃を防ぐ。その男の正体にグレモリー眷属であるイッセー、木場、小猫が目を見開く。

 

 

「フリードッ!」

 

 

この男の正体はフリード。はぐれ神父であり、ある意味イッセー達の因縁深い相手である。

 

 

「おんやぁ?その声はもしかするとイッセー君かい?よくよく見るといつぞやののイケメン君にチビのペチャパイ────

 

 

瞬間、小猫から怒りのオーラが溢れ出す。

 

 

───じゃなかったお嬢さん!……ったく今夜も楽しく神父狩りだと思ったのに……いや、ソイツは本物か?まぁ首チョンパしちゃえばどいつもこいつもおんなじだけどねぇッ!」

 

 

するとフリードは後方にいる東崎に向かって剣を振りかぶる。

 

 

「東崎!変身前のお前でも直撃を喰らえばタダじゃすまねぇ!避けるォ!」

 

「松岡さん……⁉︎」

 

「お前何言ってんの⁉︎」

 

 

うわ言のように何かを呟きながらボーっとしている東崎に対しイッセーはツッコミを入れる。

するとギリギリのところで東崎は白刃取りでフリードの剣を受け止める。

 

 

「………あれ?」

 

 

するとどうしたのだろうか、ガクリと東崎はその場で膝をついてしまう。

そこに木場が創造して魔剣でフリードを攻撃するが軽い身のこなしでその場から飛び退き斬撃を難無く躱してしまう。

 

 

「これはイリちゃんと戦った時と同じ力が抜ける感覚……聖剣?」

 

「だとするとアレは……!」

 

「その通りでござんす!こちらの聖剣ちゃんは天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッド)!その能力は──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────速さを向上させる力!」

 

 

 

──ザシュッ!

 

 

「……ッ⁉︎」

 

「東崎君!」

 

 

一瞬の内に東崎の肩が斬られ鮮血が空に舞う。「ぐっ」と苦しそうな声を漏らしながら東崎はその場で膝をつき、木場が駆け寄るがそんな隙を見逃してくれないだろうフリードは更なる追撃を行う為、聖剣を振りかぶる。

 

 

「ハッハッハーーー!1人脱落ゥーーー!!」

 

「伸びろラインよ!……そして────」

 

 

すると匙の手元から謎の黒いラインが伸び、フリードの脚に絡みつく。そのままグッと力を込めてラインを引っ張るとフリードは弧を描くように地面に叩きつけられる。

 

 

「────らぁッ!!」

 

「ガッ……⁉︎くそっ……ウゼェなコレっ!」

 

 

フリードは脚に絡みつくラインを斬ろうとするがまるで実体が無いように聖剣による斬撃はすり抜けてしまう。

 

 

「どうだ兵藤!これが俺の神器(セイグリッド・ギア)黒い龍脈(アブソーション・ライン)』だ!この神器は拘束した相手のパワーを吸い取る事が可能だ!」

 

 

ニッと笑いながらイッセーに自身の黒いトカゲを模した籠手を見せつける。

 

 

「クッソ!ざけんじゃねぇぞこのクソ雑魚悪魔が!テメェらの自主規制(ピーーー)を引き裂いて自主規制(ピーーー)してから自主規制(バギュゥン!!)してやるッ!!」

 

「あのさ、なんでこう教会の戦士って頭がバグっているような人材ばかりなの?」

 

 

怒りに我を忘れているフリードの様子に東崎は呆然とする。

この短期間で出会った教会キャラが色々とネジが紛失している性格をしている為、そう思うのも仕方ないだろう。

 

すると東崎はハッととある事に気付く。

 

 

「って事はアーシアさんも……」

 

「東崎ィ!何言ってんだアーシアがそんないけない娘になる訳ないだろうが!と言うかそんなの俺が許さねぇ!」

 

イッセー君(性欲の権化)が1番危なっかしいんだよ!」

 

「なんだとこの野郎!」

 

「やるか?この性犯罪者予備軍!」

 

「先輩達、今は喧嘩しないでください」

 

 

──ドッ×2(腹パン)

 

 

ギャーギャーと口論をし始める東崎とイッセーに小猫が物理で仲裁を行う。「おごご……」と腹を抑えその場に崩れる赤龍帝とキバ。とても哀れな姿である。

 

 

「テメェら仲良く漫才ですか?アハハハウケるーーーーと言うわけでさっさと死んでちょーだい!」

 

 

とフリードはこの中で最も弱いと判断したのだろう。再び東崎に狙いを定め聖剣を振りかぶる。

それに対して東崎はフリードが迫り来るなか空に向かって叫ぶ。

 

 

「キバットォ!!!」

 

「おう!キバって───(ガシッ」

 

「コウモリガード!!!」

 

「えっ、何g─────危ねぇッ⁉︎」

 

 

──ガギンッ!!

 

 

東崎いつものようにキバットを呼び出し、それに応じたキバットを鷲掴みにすると盾代わりにする。

驚愕するキバットは自前の顎の力でフリードが振りかぶる聖剣を受け止める。

 

そこへ小猫が蹴りを繰り出すが天閃の聖剣によってスピードが向上したフリードに命中することは無かった。

 

 

「───何しやがる莉紅!いきなり盾代わりってそりゃねぇだろ!つーかどんな状況だよコレ!」

 

「エクスカリバーを破壊する為に戦ってる」

 

「成る程、単純明快で分かりやすい───って馬鹿!お前、俺の知らない所で何やってんだよ!」

 

 

キバットが自分の待遇に対して莉紅に申し立てるが、本人はそれを尻目にフリードと木場の戦いに視線を向けている。

 

騎士の特性によりスピーディーな戦いを行える木場だがフリードも天閃の聖剣により木場以上のスピードで戦っている。

更に悪魔は聖なる力に弱い為、フリードが優勢となっている事が分かる。

 

匙が先程から神器によりフリードの力を吸い取っているがそれを含めて優勢となっている事からフリードの実力がどれ程のものかを語っている。

 

 

「……行くよキバット変身だ」

 

「〜〜と言うわけで俺は──っておい!俺の話ちゃんと聞いてたか?……って聞いてる風には見えねぇなチクショウ!」

 

 

半ば諦めたようにキバットは東崎の手にガブリと噛み付くと、紅のベルトにぶら下がる。

 

 

「変身」

 

 

すると東崎の姿は紅と銀の異形の姿へと変身を遂げる。それを間近で見た匙はギョッと驚き目を見開く。

 

 

「そ、それが……キバの姿か?」

 

「キバ……へぇーーーーーっ?お前が噂のファンガイアの生き残りってヤツ?」

 

 

するとフリードは聖剣をベロリと舐め、新たな獲物の登場に対して笑みを浮かべる。新たな獲物に定められたキバは接近戦を行う為、フリードに向かって駆け出す。

 

 

「それじゃあ第2ラウンド開始といきますかねぇ!」

 

「僕も忘れるn「邪魔なんだよ悪魔君!!」

 

 

隙を見せたフリードに木場は魔剣を振りかぶるが、フリードは懐に隠していた銃を取り出し木場に向かって発砲する。

光の弾丸を魔剣で防ぐ木場を尻目にフリードはキバに向かって聖剣を振るう。

 

 

「莉紅!エクスカリバーを直で触るのは避けろよ!力が抜けていくから面倒くせえぞ!」

 

「分かった」

 

 

キバットの言葉にキバはそう返すと器用に聖剣による攻撃を腕輪、肩当て、膝といった鎧の部分で防いでいく。

ガギン!ガギン!と剣と鎧が激しくぶつかり合い火花を散らす。

 

そしてキバはフリードの攻撃のを防ぎながら反撃を加えていくが───

 

 

──ブォン!

 

 

「どこ狙ってんだぁ……っとぉぉおっ!」

 

 

キバの攻撃はフリードに当たる事はなかった。フリードの持つ天閃の聖剣は持ち主のスピードを格段に上げる能力を持つ。

フリードは人間だが、聖剣の能力によって木場と同等、もしくはそれ以上のスピードで戦闘を行う事が可能となっている。

 

キバの鎧の基本形態(キバフォーム)はスピードよりのスペックとなっているがそれすらをフリードは上回っている事となる。

 

 

「先輩!」

 

 

──ブォン!

 

 

すると小猫はコチラに向かって何かを投げて来る。おそらく援護のつもりなのだろう。

東崎はそれを確認した後、すぐさま飛び退こうと───

 

 

「───………ぁぁぁぁぁぁあああああああああッ!!?」

 

「⁉︎」

 

 

以外ッ!それは人!と言うかイッセー!

それはまさしく南斗人間砲弾の如く、真っ直ぐコチラに向かって叫びながら突っ込んで来るその姿を思わず二度見してしまう。

 

このままではイッセーはフリードへと成す術なく聖剣で斬られるのがオチだろう。

ここは親友として東崎は彼を助け─────

 

 

「あ、無理だコレ受け止められないや」

 

 

──るのは諦める事にした。

 

 

「ふぜけんな東崎コラァァァアアアアアア!!?」

 

 

そのままイッセーはフリードの元へ飛んでいくがフリードは難無くその場から数歩動き、砲弾と化したイッセーを避けるとフリードの後方に居た木場の方へと真っ直ぐ飛んで行く。

 

 

「くっそ!木場、俺の力を受け取れぇぇぇええええええ!」

 

【Transfer】

 

「……!ありがたく使わせて貰うよ!」

 

 

木場は手に持つ魔剣を地面に突き刺し神器の名を叫ぶ。

 

 

「魔剣創造!」

 

 

すると溢れんばかりのオーラを放ちながら沢山の魔剣が生きているかのように地面から生える。更にその魔剣は徐々にフリードが居る場所へと範囲を広げていく。

 

フリードは手に持つ聖剣で生えてくる魔剣をガラス細工のように粉々にするが地面から次々と新たな魔剣が生え、いや創造されていく。

 

 

「チッ、鬱陶しいなコレッ!!」

 

 

舌打ちしながら聖剣を振るう。例えフリードが持つ聖剣が自身の素早さを大幅に飛躍させたとしても人間には限界がある。

それに加えて匙の神器によって力を徐々に吸い取る事によってフリードの身体能力は最初の方と比べて落ちている事が分かる。

 

 

「東崎君、僕が足止めをしている内にフリードを倒してくれ。ただし聖剣は傷つけないでくれよ。それ(聖剣の破壊)は僕の役目だからね」

 

「──やれやれ、注文が多いな……ガルルさん!獣人の力お借りします!」

 

 

「よし、『ガルルセイバーーーーッ』!!!」

 

 

肩をすくめながらキバは青のフエッスルをキバットに吹かせる。

すると空の彼方から落ちて来た狼を模した彫像が青い剣『魔獣剣ガルルセイバー』へ変形する。

 

ガルルセイバーを掴んだキバの身体は青を基調とした姿へと変わり、スピードを特化させた形態『ガルルフォーム』へとフォームチェンジを行った。

 

 

「………今回はちゃんと遅れずに来たね」

 

『…………』(ドキドキ)

 

「それじゃあ、この活躍次第でドックフード生活を免除する事にしようか」

 

『FOOOOOOOOOOOOO!!!!』

 

 

雄叫び(狼郎側)を上げながらフォームチェンジを終えたキバ。月光に照らされながらキバはガルルセイバーの刀身をキバットに噛ませる。

 

 

「キバット、いきなりだけどトドメと行こうか」

 

「っしゃあッ!『ガルルバイト』!!!」

 

 

刹那、辺りが赤き霧に包まれる。一瞬何が起きてるのか分からなかったイッセー達だが、その中で匙はとある事に違和感を覚える。

 

 

「……?(あれ?今日って()()()だったけか?)」

 

 

そんな匙を尻目にキバは手に持っていたガルルセイバーを自身の口に運ぶと腰を低くしながら構える。

 

キバは獲物を見据えるとそのまま駆け出し始め───

 

 

 

「何をしているフリード」

 

 

 

キバの動きが止まった。

不意に聞こえて来た声に反応してしまい、足を止めてしまったのだ。その場にいた全員もその声が聞こえて来た所へ視線を向ける。

 

そこには神父の格好をした初老の男性が居た。見覚えの無い人物の登場に困惑するイッセー達だったがその中で木場だけは憎悪を抱いた表情でその者の名を呟く。

 

 

「──バルパー・ガリレイッ!!」

 

「いかにも私がバルパー・ガリレイだ」

 

 

その者、バルパーは木場の言葉に肯定するように頷くとフリードに視線を向ける。

 

 

「何をしている、貴様に渡した因子をもっと有効に活用したまえ。体に流れる因子をできるだけ剣に込めろ。さすればさらに聖剣の切れ味は増していく」

 

「なっほど……そらよぉッ!」

 

 

フリードはバルパーの言う通りにすると匙の籠手から伸ばされていたラインがブツリと断ち切られてしまい、拘束から抜け出されてしまう。

 

 

『チッ……莉紅!このまま決めるぞ』

 

「逃したらエクスカリバーの破壊も全部パァか……仕方ない。エクスカリバーごとフリードを斬るッ!!」

 

 

おそらく聖剣も折ってしまうだろうが、逃しては元も子もないと判断したキバはフリードとバルパーに向かって口に咥えたガルルセイバーを振り下ろす。

振り下ろされた刃は確実にフリードの首を捉えた。

 

 

────筈だった。

 

 

 

━━━ブォンッ!!!

 

 

「⁉︎」

 

「外れた⁉︎」

 

「い、いや、当たった筈だ!でもフリード達が()()()()()()()()⁉︎」

 

 

振り下ろされた刃は空を切っただけで、そこには誰も居なかった。先程までフリードとバルパーが居たのをその場の全員は目撃している。それならば何故か?

 

 

「ざんねーん!答えはもう一つの()()()()()()()ちゃんでしたぁ!」

 

 

離れた場所からフリードの声が聞こえて来る。全員が声の聞こえてきた方向へ視線を向けると、そこには"2本の聖剣"を手に持ったフリードとバルパーの姿があった。

 

 

夢幻の聖剣(エクスカリバー・ナイトメア)!』

 

「次狼さん知ってるのか?」

 

『あぁ、アレは幻覚を生み出す聖剣でな、どうやら俺達はまんまと奴等の幻影によって惑わされていたという言うワケか……!』

 

 

「そう言う事!もっと遊びたいんだけどー、そろそろ行かなきゃならないんでバイチャ────

 

 

フリードは懐から手の平サイズの球体を取り出し、そのまま地面に叩きつけようとする。

が、フリードに向かって影が飛び出し月の光によってキラリと輝く刃が振り下ろされる。

 

 

「チッ……仕留め損なったか」

 

「ぐっ、テメェ等何もんだ……?」

 

 

間一髪のところ、フリードは振り下ろされた刃を聖剣で防いでいた。そこに現れた影の正体は東崎達が良く知っている聖剣を構えたゼノヴィアだった。

 

 

「やっほー、イッセー君。私も来たわよ!」

 

「えっ⁉︎イ、イリナ!お前等どうして此処に……!」

 

「元々、彼女達と協力する手筈でしたから」

 

 

そう言う小猫の手元にはケータイが収められており、彼女がフリードと遭遇した時にゼノヴィア達に連絡したのだろう。

 

 

「反逆の徒め、神の名の元に断罪してくれる…!」

 

「ハッ!俺の前で神の名前なんて出すんじゃねぇよ!」

 

 

そう言うとフリードは二本の聖剣を振るい、ゼノヴィアを払い除けた直後手元にあった球体、閃光玉を使用する。

すると目の前の視界が真っ白に染め上げられ、気がつくとフリードとバルパーの姿は何処にも無かった。

 

 

「くっ、追うぞ、イリナ!」

 

「えぇ、行きましょう!」

 

「ちょっと⁉︎深追いは危険─────」

 

「大丈夫よリッ君!神の名の元に絶対に失敗はしないわ!」

 

「いや、何言っt─────」

 

「逃すが聖剣!」

 

「君もか!!?」

 

 

止めようとする東崎の言葉を振り切り、2人はそのままフリード達を追いかける。木場も2人の後を追うような形で走り去ってしまう。

 

 

「くそっ!何やってんだよ木場の奴!俺達も追うぞ!」

 

 

舌打ちしながらイッセーも走り出そうとするが、変身を解除した東崎は彼の襟首を掴み走り出すのを抑える。

 

 

「何すんだよ!木場の奴を放っておくのかよ!」

 

「うん、それも大事だけどさ。まずはアッチにどんな言い訳をするか考えたらどう?あと匙君も」

 

「「はぁ?何を言って────」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセーこれはどう言う事かしら?」

 

「匙。状況を説明しなさい」

 

 

 

 

ギギギギと首を動かしながら後方の聞き覚えのある声へと視線を向ける。

そこにはオーラを放出させながらコチラを見る主人達が居た。

 

 

「ぶぶぶぶ部長ォォ⁉︎」

 

「かかかか会長ォォ⁉︎」

 

 

「あ、こんばんは先輩方。今夜は良い月ですね」

 

「いや、お前は何しれっと挨拶してんだよ!」

 

 

呑気な東崎の態度にイッセーは思わずつっこんでしまうが、リアス・グレモリーと支取蒼那の眼光が鋭くなる。

 

 

「「何か言う事は?」」

 

 

「「すみませんでしたァッ!!!」」

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

それから匙君とイッセー君のダブル土下座を見た後、僕達は別の所へ移動した。

さっきから匙君は土下座したままプルプルと震えており、その姿がとても面白────いや、見てて哀しくなってくる。

 

 

「匙、貴方がこんな勝手な真似をするなんて困った子ですね……絶版にしますよ?」

 

「ヒェッ」

 

 

そんな匙君の横でリアス先輩はイッセー君に事件の顛末を聞き出しているようだ。

 

 

「ようするに、祐斗はそのバルパーを追って行ったのね?」

 

「はい、多分イリナとゼノヴィアも一緒だと思います。何かあったら連絡をよこしてくれると思うんですが…」

 

「復讐の事で頭がいっぱいになっている祐斗が悠長に連絡をよこすかしら」

 

 

確かにリアス先輩の言う通りだ。あの木場君の様子じゃバルパーとエクスカリバーの事しか考えてないんだろう。

……折角、和解出来たと思ったんだけどな……。

 

 

「小猫」

 

「…はい」

 

「どうしてこんなことを?」

 

「…祐斗先輩がいなくなるのは嫌です」

 

 

搭城さんは静かに彼女の思いを口にした。それについても同感だ。僕だって友人がいなくなるのは嫌だ。

するとリアス先輩の表情が困惑の色に変わる。

 

 

「過ぎたことをあれこれ言うつもりはないけれど、ただ、あなたたちがやったことは大きく見れば悪魔の世界に影響を与えるかもしれなかったのよ?それはわかるわね?」

 

「すみません、部長」

 

「…ゴメンなさい、部長」

 

 

……この人、いや悪魔はやっぱり非情になりきれないんだよな。

迷惑をかけちゃったな……。

 

 

「ごめんなさいリアス先輩。エクスカリバーの破壊に便乗した僕にも責任があります」

 

「……えっ?」

 

「少なからず調子に乗っていたんだと思います。心の中で何処か『どうにかなるだろう』と他人事のつもりで手伝っていたんだと思います」

 

 

僕にはファンガイアの血が流れている。その影響なのか他種族を見下してしまい、まるでテレビの外側から覗いているような感覚で他人と接してしまう。

だからこそ、エクスカリバーをすぐに破壊できなかった。

 

 

────いや、しなかったのだ。

 

 

「だから、大半の責任は僕が受けます。どうぞ煮るなり焼くなり好きにしてください」

 

「………そう、それじゃあ"アレ"と同じ事をさせて貰うわ」

 

 

リアス先輩が視線を横に移す、僕もリアス先輩と同じ方向へ視線を向けると

 

 

━━━バシンッ!バシンッ!

 

「あなたには反省が必要ですねッ!」

 

「うわぁぁぁんッ?!ごめんなさいィッ!許してください、会長ォォォッ!アヒンッ⁉︎イッタイ尻ガァァァァアアアアッ!!?」

 

 

匙君が支取会長に尻を叩かれていた。よく見る手には青い魔力がこもっている。

 

………マジか。

 

 

「すみません。せめて他のヤツは………」

 

「ダメよ尻叩き1000回は絶対よ」

 

「………分かりました」

 

 

仕方ない……か。甘んじてリアス先輩の罰を受けるとしよう。

 

あぁ、嫌だなぁ……。あんな辱めを受けるのは色々な意味で傷が残るだろうな……。

と言うかリアス先輩の魔力って滅びの力宿ってんだよなぁ。尻が消滅しなきゃいいけど。

 

 

「待ってください部長!そもそもの責任は俺にもあります!」

 

「……私もイッセー先輩と同じ考えです。だから罰の半分は私が受けます。だから………」

 

 

イッセー君、搭城さん………。

 

 

「………分かったわ。小猫お尻を突き出しなさい。東崎もよ」

 

「ッ!部長!コレは俺が考えた計画なんです!せめて小猫ちゃんだけは……!」

 

「いくわよ2人共」

 

 

さて……そろそろ覚悟決めないとな。これから1ヶ月はまともに座れる生活は送れないだろうなぁ。

 

 

「ごめん、搭城さん」

 

「大丈夫です東崎先輩。それに……私、嬉しかったです」

 

「え?」

 

 

それってどう言う………。

そう言おうとした直後、リアス先輩の手が上から下へと搭城さんの尻に向かっていくのが視界に映る。

 

そして────

 

 

「……んっ!」

 

「終わりよ小猫。さて、東崎キバっていきなさい」

 

 

あ、あれ?思ったより痛くなさそう?と言うか搭城さん一瞬だけど感じていなかっt─────

 

 

━━━バシンッ!!!

 

 

「あッーーーーーーーー!!?」

 

 

なんで!!??なんか搭城さんと僕の差おかしくなかった!!?物凄く痛いよ!尻叩きで出しちゃダメな音が出たんだけど!!??

なんかアレだ。ガ◯使の罰ゲームを思い出した!人間って恐ろしい事思いつくなぁッ!!

 

 

「あらあらフフフ、リアスったら優しいのね」

 

 

優しいの!!?アレで!!?

 

 

………………

 

 

………………

 

 

………………

 

 

 

「って言うか居たんですか姫島先輩……!」

 

「えぇ、とても面白s───皆が心配で来てしまいました」

 

 

あれ?なんだろう。一瞬変な言葉が聞こえたような気がする。

 

 

「小猫、東崎。貴方達の自分の行いに反省する態度に免じてこれくらいで勘弁するわ」

 

「部長………なんか僕だけおかしくなかったですか?」

 

「あら?東崎。貴方だって男でしょ?女の子の前で弱音吐いちゃダメじゃない」

 

 

えぇーーー………そうなると横で現在進行形の形で弱音吐いている匙君はどうなるんだろう。

 

 

「ふふ、でも自分のやった事に責任を感じ反省する事はとても立派な事なのよ」

 

「部長、ありがとうございます……」

 

「さすがリアス部長だ。厳しくて優しいお方だ」

 

「さて、イッセー。次は貴方の番よ」

 

「うっす!それじゃあお願いしまーす!」

 

 

なんか喜んで尻を叩かれに行ってるのってどう見てもマゾのそれしか見えない。

でも……なんだろう。自ら尻を突き出してるイッセー君を見ているとなんか心の底から変なものが湧き出てくるような……。

 

 

「それじゃあ残り998回、全部受けて貰うわね」

 

「えっ」

 

「あら?そもそもの責任は貴方にあるんでしょう?それに───男の子が弱音を吐いちゃダメでしょ?」

 

 

イッセー君の顔がみるみる内に青ざめていく。

するとコチラに顔を向けて助けを求めるような表情を見せてくる。

はそれに対してニッコリとサムズアップ。イッセー君はキラキラとした表情で笑みを浮かべる。

 

………直後、僕は親指を下に向け首を切るような動作をする。

 

 

「おい東崎この野郎!!なんか反省して好感度アップさせるような事言って、どう言う了見だテメェッ!!?」

 

 

 

ごめんイッセー君。やっぱり人の本質って言うのは変えられないものなんだよ(笑)

 

 

 

 

 

 

……だけど少なくとも今回の事件、僕は真面目に取り組むつもりだよ。

 

 

キバの鎧、そしてキバット………これは僕の本来の力では無い。だけど神様、リアス先輩達の為に使わせて貰います。

 

 

 

 

 

「それじゃあ行くわよイッセー」

 

「えっいや、あの、ちょっ、待っ───────

 

 

 

この後、無茶苦茶イッセー君の尻が腫れた。

 

 




〜〜おまけ〜〜


━━バシンッ!バシンッ!

「あっ!ちょっ⁉︎痛ッ!!!」

「…………!」(ゾクリ)


━━バシンッ!バァンッ!!!

「いったぁぁぁぁぁぁぁあああッ!!?」


「…………ゴクリ」

「東崎君」

「は、はい、何ですか⁉︎姫島先輩⁉︎」

「フフフ、分かってますわ。貴方は私と同じ素質を持っている」
 ↑
ガサゴソと何かを取り出す。

「今、貴方が求めているものはコレでしょう?」

つ『鞭と蝋燭』


「えぇ、分かってますわ。でも頭で否定しても身体は正直。さぁ!今すぐ私と共に世にいる豚共にご褒美を授ける為【S道】を歩んで行きましょうッ!!さぁ!今すぐに!さぁッ!!!」


この後、全員から止められた。

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