閃乱カグラ 忍の生き様外伝 忍少女とのドキドキな日常生活♪   作:ダーク・リベリオン

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※注意、この回は斑鳩の深刻なキャラ崩壊をえがいております


これらが苦手な方、または推しの方は注意してください


それでもいい方は、ゆっくり見ていってね♪


第10話 殿方の匂いは乙女をダメにする

その日の夜、斑鳩は寮の自室のベットの上に座りながら困ったような顔を浮かべていた

 

 

 

「…はぁ、やってしまった。わたくしまたもややってしまいました」ショボーン

 

 

大きなため息を吐きながら再度斑鳩は自分の前に置いてあるものに目がいった

 

 

彼女の目の前にあるもの…それはタオルだった

 

 

なぜタオルのことでこんなにも悩んでいるのか

 

 

というのもこのタオル、普通のタオルではなかった

 

 

「…」ゴックン

 

 

つばを飲みこむとともに斑鳩がそっとタオルを手に取る

 

 

「あっ…あぁ……っ!?い、いけませんわわたくし!こ、このようなことはことは本来してはならないことですのよ!?」

 

 

必死に自問自答し、内なる自分を抑えようともがく

 

 

「~~…っ?」チラッ

 

 

しかし、その手に持つタオルを見るたびに内なる自分が悪魔の囁きを唱えるかのように衝動がこみ上げていく

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 

ダメだとわかっている。わかっているのに思いに反して手がタオルを鼻先に近づける

 

 

そして堪えきれずに斑鳩は行為を起こす

 

 

「……すんすん……すうぅぅぅぅ~!!」

 

 

鼻先に持ってきたタオルの匂いをくんくんと嗅ぎだしたのである

 

 

「はぁ…はぁ…すはー!すーはー!すーはー!は、はひぃ~♪だ、ダメ、やっぱり堪りません!」

 

 

匂いを嗅ぐ度、斑鳩はハイなテンションになっていく

 

 

「くんくんくんくん…すはーすはー!はぁ、はぁ、はぁ、ふひ、ふひひ…」

 

 

徐々にそれは歯止めが効かなくなるほど激しくなっていった

 

 

「あぁ…あぁぁ~…佐介さんのにおい~、におい~」

 

 

ここで斑鳩の口から語られたこのタオルの正体、それは佐介が使っていたタオルだったのである

 

 

「はぁ…も、もう、本当にたまりません…佐介さん…佐介さん……佐介さぁ~ん…くんくんくんくぅぅぅ~~ん!」

 

 

タオルから漂う佐介の汗の匂いが斑鳩を興奮させていくのだった

 

 

 

 

 

数分後、ようやく落ち着いたように斑鳩が一息つく

 

 

「ふぅ~~……今日も堪能してしまいました。佐介さんの匂いを……」

 

 

そうしてしばらく優越感に浸っていた彼女だったが

 

 

「……って、にゅあぁぁぁぁぁ~~~///!?!?」

 

 

ハッと我に返り自分がまたも人として恥ずべきことをしてしまったと猛烈に頭を抱える

 

 

「はぁ…うぅぅ、ダメダメですわわたくし…どう足掻こうと結局は誘惑に負けてしまいます~」エグエグ

 

 

ベットの上で激しくのたうち回る

 

 

「…どうしてこんなことに」

 

 

斑鳩は頭を抱えながら自分がどうしてこうなってしまったのかを思い返す

 

 

事の始まりは数日前に逆上る

 

 

 

 

 

 

[数日前]

 

 

 

「ただいま戻りました……ってあら?」

 

 

外出していた斑鳩が寮に戻るとし~んと静かな雰囲気が漂っていた

 

 

「みなさんお出かけしてしまったのでしょうか?」

 

 

部屋を見て回るも誰もいないことから出かけているのだと悟る

 

 

しかしそのうち戻るだろうと得に心配することもなく、ちゃっちゃと1階での用事を済ませて自室に向かおうという考えに至る

 

 

そう思い立ち、リビングに出向いた時だった

 

 

「あら?」

 

 

不意に斑鳩の目に止まったのは机の上にちょこんと置かれたハンカチだった

 

 

「これ…佐介さんの?」

 

 

手に取り見てみるとどうやら佐介の私物のようだった

 

 

「置き忘れでしょうか?」

 

 

返してあげようにも当の本人がいないので困り果てる

 

 

「…それにしても、このハンカチ」

 

 

斑鳩は手にしている佐介のハンカチをマジマジと見る

 

 

「(佐介さんが使ってらっしゃるハンカチ…)」ゴックン

 

 

マジマジとハンカチを見つめながらこれが佐介が使っているものだと感じる度に彼女の中に妙な好奇心が生まれ始めた

 

 

佐介が普段から使っているこのハンカチにはそんな彼の汗の匂いなどがこれでもかというほど溜め込んでいるに違いない

 

 

考えれば考えるほど気になる。好奇心が疼いて仕方がない

 

 

「(…ちょ、ちょっとだけ…なら)」

 

 

もはや斑鳩は湧き出る好奇心を抑えきることができなかった。ゆっくりと鼻先にハンカチを近づけすんすんと匂いを嗅いでみる

 

 

「(っ!?)」ビリッ!!

 

 

その時、斑鳩に電流が走る

 

 

「(な、なに…香り!…こ、これが本当に殿方の匂いなんですの!?…さ、佐介さんの汗の匂い…汗の匂いなんて汚いはずなのに…でも、なんですのこの感じ?)」

 

 

斑鳩自身も何がなんだかわからないといった感覚に支配される。匂いを嗅げば嗅ぐほどにその匂いの虜になっていく

 

 

やめようと思っていても身体がそれを拒み続ける

 

 

「くんくん、す~~は~~、くんくん、くんくんくんく~~ん!!」

 

 

止められない、やめられない、佐介の匂いに斑鳩はもはや打ち勝つことができず、一心不乱に香しき匂いを堪能する

 

 

「ふはぁ~…はぁ…はぁ…、こ、こりぇが、佐介しゃんの…匂い…ふひ、ふひひひ…」

 

 

とうとう佐介の匂いを嗅いでしまった斑鳩はその匂いの虜になってしまった

 

 

「もっと、もっともっと…すぅ~~はぁぁ~~」

 

 

これでもかと斑鳩が佐介の匂いを堪能しているときだった

 

 

「ただいま戻りました~」

 

 

「ただいま~」

 

 

「あうぅ~♪」

 

 

「っ!?」

 

 

その時、突然帰ってきた佐介たちがリビングにやってきた

 

 

「あれ?斑鳩さん帰ってたんだ」

 

 

「うっうん…みなさん、おかえりなさいませ」

 

 

混乱しそうな気持ちを押さえ込み斑鳩は直ぐ様平常心を取り戻し、佐介たちのほうを向く

 

 

「みなさんお出かけしてらっしゃったのですね。姿がお見えになりませんでしたから」

 

 

「あぁ、それはねさっきまで佐介くんと一緒にナナちゃん用の洋服買いに行ってたんだ。ほらほら可愛いでしょ♪」

 

 

飛鳥は袋から買ってきたナナ用の服を見せる

 

 

「まぁ、本当、ナナさんにピッタリですわ」

 

 

「う~♪」

 

 

買ってきた洋服が似合うと褒められ、それが理解できるかのようにナナはぱぁっと笑みを浮かべる

 

 

「…あれ?」

 

 

「どうしたの佐介くん?」

 

 

「ううん。大した事じゃないだけど、たしかテーブルの上にハンカチを置き忘れたような気がしたんだけど?」

 

 

「っ!?」ドキッ

 

 

佐介からそのワードが出た瞬間、斑鳩はこの世の終りのように焦る

 

 

なぜなら話題にでたハンカチは彼女の手の中にあるのだから

 

 

「でもどこにもないよ?…きっと勘違いじゃない?」

 

 

「そうかもしれないね」

 

 

「(ふぅ~)」

 

 

どうやら気のせいということで処理されるようだと知り、斑鳩はホッと胸をなでおろす

 

 

「あぅぅ~」ぐぅ~

 

 

「いけない、ナナがお腹を空かせてますね…じゃあ僕はナナのご飯を用意しますね」

 

 

「私も手伝うね。じゃあ斑鳩さんまた後で」

 

 

「はっはい、わかりました……た、助かりました~」

 

 

物凄いひやひやものだったが、斑鳩は緊張が解けるやその場にへなっと倒れ込むのだった

 

 

 

 

 

これが、事の始まりだった

 

 

 

 

「そう、…あのハンカチから全てが始まってしまったのです」

 

 

ハンカチがトリガーとなり、それからの斑鳩の行為は日に日にエスカレートしていった

 

 

最近はハンカチに始まり、佐介が置き忘れた彼の匂いがするものはバレないよう回収するという蛮行に走り、自室に持ち込み匂いを堪能するというのが日々の彼女の日課になってしまった

 

 

だが、そこはクラス委員の斑鳩、続けば続いて行く度に罪悪感がめぐり、このままではいけないという思いを抱いていく

 

 

「…決めましたわ。今度こそわたくしはこのような行為を脱することを!」

 

 

斑鳩は決意を新たに心に告げる

 

 

「このようなことをしていてはいつか変態のレッテルを貼られてしまいますもの…佐介さんに嫌われるのだけは避けたいですし」

 

 

大好きな殿方である佐介に嫌われるのだけは回避したいと斑鳩は思った

 

 

「さて、では気持ちを落ち着かせるためにシャワーでも浴びにいきましょう」

 

 

心を清らかにするためにもシャワーを浴びに行こうと浴場へと向かうのだった

 

 

 

 

 

 

 

数分後…カッコ~

 

 

 

 

 

 

「くんくんくんくん、すぅ~はぁ~すぅ~~~はぁ~~~…さ、さしゅけしゃんのしゃ、シャチュの…匂い~~♪……ってあれっ!?」

 

 

我に返るもとき既に遅し、彼女の手にはいつの間にか浴場の洗濯機から無意識に拝借していた佐介のシャツが握られ、さらにいつの間にかその匂いをこれでもかと嗅ぐ自分の姿が

 

 

「まっ、まっ、まっ、…またやってしまいました~~~~~~~~~~~//////!!!!!!!???????」

 

 

彼女がこの呪縛から抜け出すのは当分先になることだろう……

 


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