閃乱カグラ 忍の生き様外伝 忍少女とのドキドキな日常生活♪   作:ダーク・リベリオン

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第6話 商店街でお買い物

昼下がりの商店街、いつも活気で賑わう楽しい場所

 

 

そこに佐介と彼に抱えられているナナ、その付き添いでついてきた飛鳥がやってきた

 

 

目的は昼飯の具材を買いにだった

 

 

ちなみに今回は荷物を持つということもあり、背中に抱っこ紐にナナを乗せた状態である

 

 

「あぅぅ~♪」

 

 

「ふふふっ、興味津津って顔してるね?」

 

 

「うん、だって今日はナナにとって初めてのお出かけだからね。目に映るものがなんでも珍しいんだよきっと」

 

 

「確かにわかる気がするな~。私も初めて来る場所とかに行ったらワクワクが止まらないもん」

 

 

無邪気にはしゃぐナナの姿を微笑ましく思うのだった

 

 

「ところで佐介くん、今日はどういったものを作るつもりなの?」

 

 

「そうだね~…今日は少しさっぱり系のものを作ろうかなって」

 

 

「さっぱり系か~、例えば?」

 

 

なにを作ろうとしてるか飛鳥が訪ねた

 

 

「そうだね。今日は暑いし、冷やし中華でも作ろうと思うんだ」

 

 

「冷やし中華か。うん、確かにこの時期にはピッタリだね。美味しいし」

 

 

お昼が冷やし中華だと知って思わず食欲がそそられてしまった

 

 

「ちゅるちゅる?」

 

 

「うん、そうだよちゅるちゅるだよ」

 

 

「ちゅるちゅる、ちゅるちゅる~♪」

 

 

答えが当たったことにナナは嬉しそうにはしゃいでいた

 

 

「さぁ、早く八百屋さんに行こう」

 

 

「うん」

 

 

佐介たちは善は急げといきつけの八百屋に向かっていく

 

 

商店街の通り道は賑わう人々が波のように溢れていた

 

 

その中をはぐれないようにと手をつないで進んでいく

 

 

「飛鳥ちゃん、はぐれないようにしっかり手を握ってようね」

 

 

「う、うん。そうだね…(はぁ~、佐介くんと合法的とは言え手を繋げてる…幸せ♪)」

 

 

「っ?飛鳥ちゃん、どうしたの?顔が赤いよ?」

 

 

「ふぇ?な、なんでもないよ!」アタフタ

 

 

はぐれないようにと言うためとは言え意中の相手に手を繋がれて嬉しんでいるとそれに気づいた佐介に心配されかけ、飛鳥は慌ててて訂正した

 

 

そんなこんなで八百屋にむけて歩き続けていると佐介がぴたっと歩みを止めた

 

 

「パァパ?」

 

 

「どうしたの佐介くん?」

 

 

「あっ、いえ、その…あれって」

 

 

動きを止めた佐介の視界に映ったのは向かい側からこちらに向かって歩いてくる顔見知りだった

 

 

「おや、佐介くんじゃない。こんにちは」

 

 

「八百屋のおばさんにおじさん?」

 

 

佐介たちに挨拶してきたのは今まさに向かおうとしていた八百屋の店主御夫妻だった

 

 

「おばさんおじさん、どうしてここに?お店は?」

 

 

「それが…ね~」

 

 

普段ならこの時間は店で品を売っているはずの2人がここにいることが不思議で仕方がない佐介に対し、おばさんは苦笑いしながら視線を隣の主人に向ける

 

 

「痛ててて」

 

 

「おじさん?大丈夫ですか?」

 

 

「あ、あぁ…だ、大丈夫じゃよ」

 

 

「いったいなにが?」

 

 

おじさんが松葉杖をついて腰の痛みにうんうん唸っている

 

 

「実は今朝、開店の準備をしてたらちょっとヘマやらかしてギックリ腰になっちゃったのよ」

 

 

「ぎ、ギックリ腰!?だ、大丈夫なんですか?」

 

 

「まぁ、ということもあって今この人を病院に連れてく途中なのよ。ごめんなさいね家に来るつもりだったんでしょ?」

 

 

「えっ、えぇまぁ…でもそれより今はおじさんのほうが心配ですよ」

 

 

佐介はおじさんを心配そうに気にかける

 

 

「ありがとうな佐介くん。また今度来てくれ、そのときはお詫びにサービスするから」

 

 

「おじさん」

 

 

「さて、そろそろ時間だから私たちはこれで」

 

 

「あっ、そうでした話しを長引かせてしまって申し訳ございません」

 

 

腕時計で時間を確認すると御夫婦は病院に向かいはじめる

 

 

「そうだ。ねぇ佐介くん」

 

 

「はい?」

 

 

「もしかして一緒にいるのは佐介くんの奥さんかしら?」

 

 

「っ!?」

 

 

ナナを背中に乗せてる姿を見ておばさんは彼女たちが佐介の妻と子と勘違いしてるようである

 

 

「ちちちち、違いますよ!彼女は僕のおさなななじみで、この子はわけあって預かってる子でして!?」アタフタ

 

 

「うふふ、冗談よ…それじゃね。ほら行きますよあなた」

 

 

「お、おう」

 

 

「ではね♪」

 

 

からかうだけからかって御夫婦は今度こそ病院に向かって歩いて行ったのだった

 

 

「…さて、どうしたものか」

 

 

「うん、困ったね」

 

 

「あぷ~」

 

 

行こうとした場所がやってないのでは物が買えない、ものが買えなければ冷やし中華を作ることもできない

 

 

佐介たちはどうすべきかと途方にくれるのだった

 

 

 

 

 

 

 

ここは商店街のとある一角、その場所に移動式の屋台の店で野菜を売る者たちが

 

 

「はい、おまちどうさまです。品はこちらになります!」

 

 

「はい、お買い上げありがとうございます。またお越しください!」

 

 

訪れた客たちに品物を渡し、お金を受け取り、笑顔で返事という見事な接客対応で次々と応対していく

 

 

「いや~。大した売れっぷりだな」

 

 

「あぁ、なんでも元々ある人気の八百屋店の主人が腰痛めちゃって野菜が買えなかったらしい、理由はどうあれこりゃ、濡れ手に泡だぜ」

 

 

「だよな~。…あっ、もうこんな時間だ。ここは俺がやっておくからお前先休憩してこいよ」

 

 

「そっか?わりぃな。じゃあそうするわ」

 

 

相方の好意に甘え、少年の側らは弁当をもって奥の方に

 

 

「長老。飯の時間です。一緒に食べましょう」

 

 

少年の目線の先にはタバコをふかし、反対向きにしたビール瓶などを配達するカゴに腰掛ける帽子をかぶった老人がいた

 

 

「あぁ、わかった。おや?勘二は?」

 

 

「もう少し仕事をしてからくるそうです」

 

 

「ふむ、そうか。では頂こう」

 

 

理由に納得した長老は少年とともに持ってきたお弁当を食べ始める

 

 

「聞いてくださいよ長老、今日の売上は今までにないくらいですよ。わざわざ遠出した甲斐がありましたね♪」

 

 

「ほほほ、わしらの畑で作った野菜じゃぞ?当然じゃて」

 

 

いい意味で予想外の売上にはしゃぐ少年を見て長老もご満足だった

 

 

「そう言いえば」

 

 

「なんじゃ?」

 

 

「勘二から聞いたんですけど、長老って本当に昔、山賊だったんですか?」

 

 

少年はふと以前にあった話題を思い出し、徐ろに訪ねてみた

 

 

「あぁ、本当じゃよ。自慢するわけではないが当時、わしは多くの部下を従える山賊団の頭領じゃった」

 

 

「…でも、なんでそんな山賊団の頭領が今やいなか村の村長したり、こうして街に出稼ぎに出てるんです?」

 

 

本人の口から事実を聞いた少年は同時に浮かんだ疑問を長老に訪ねてみた

 

 

すると突然長老は若干険しそうに額から汗をたらした顔を浮かべ、語りだす

 

 

「…あれは今から三年前じゃった。いつものように皆で通りがけの旅人を襲った時のことじゃった。1人は20代の女、1人はお前さんくらいの少年じゃった。わしらはそいつらから身ぐるみを奪おうとした…じゃが!」ガタガタ

 

 

 

 

バキン!バコン!ドダダダダダダダダダダ!!!

 

 

 

 

『『『『『『『ぎゃああぁぁぁぁぁぁ!!!????』』』』』』』

 

 

 

長老が目にしたのはその女と少年に滅多滅多にぼこされる部下達の姿、周囲にはだらしもない格好で横たわるものや、飛び散った血が岩などにコベリついていた

 

 

「はぁ…はぁ…お、襲いかかったが運の尽きじゃった。あ…あ、あいつらは恐ろしい、恐ろしい悪魔じゃった!悪魔じゃった!?」

 

 

「ちょ、長老!落ち着いて!?」

 

 

急にものすごい勢いで怯え出す長老を慌てて沈めた

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」ゼーハー

 

 

「だ、大丈夫ですか?」

 

 

「あっ、あぁ…もう大丈夫じゃ……それから、わしらはしばらくものあいだ。その時の恐怖が頭をよぎり山賊稼業が続けられず、各地を彷徨い、行き着いた村に住み着き暮らしだした。それがわしらの村じゃ」

 

 

「な、なるほど、そう言うとでしたか」

 

 

村の誕生にそんな経緯があったとはと少年は息を飲んだ

 

 

「…あっ、そろそろ戻らないと」

 

 

「ふむ、ではわしも行くかの」

 

 

晩をやらせている勘二と後退するべく2人は出向く

 

 

「勘二、交代だ」

 

 

「あっ、了解。じゃあ二人共お願いします」

 

 

2人に晩を託し、勘二は昼休憩に行った

 

 

そうして2人は仕事を開始し、お客に野菜などを販売した

 

 

「しかし、あれからもう三年。何事もなく過ごせる幸せが此れ程まで素晴らしとは昔では考えられないことじゃったろうて」

 

 

「そうっすね。長老もそんな過去のことは忘れて今を生きましょうよ」

 

 

自分にそう言ってくれる者たちの存在に長老は深々と感謝する

 

 

「すみません。ここ八百屋さんですか?」

 

 

するとお客の声が、声の主は佐介と飛鳥とナナだった

 

 

あれから途方に暮れていた彼らがようやく見つけたのがここだった

 

 

「はいはい、そうですよ。なんになさいます?」

 

 

「そうですね~。…ってうわ~どれも新鮮でみずみずしさがいいですね」

 

 

「へへっ、当然ですよ。うちの畑で採れた野菜ですから」

 

 

「なるほど、ではこのきゅうりとトマト、キャベツなどを」

 

 

「はい、かしこまりました……はい、こちらお品物です!」

 

 

少年はテキパキと作業をこなし、野菜の入った袋を佐介に手渡した

 

 

「ありがとうございます。では」

 

 

「毎度あり~」

 

 

佐介たちを少年は笑顔で見送った

 

 

「いや~本当この街はいい街ですね~。ねぇ長老、来年もまたここで物売りにきましょうよ…って長老?」

 

 

浮かれ気分の少年だったが、長老からの返答がない、不思議に思った少年が振り向くと

 

 

そこには今までに見たことないくらい冷汗をかき、がたがたと震え上がる長老の姿が

 

 

「ちょ、長老?」

 

 

「な、ななな…なぜやつがここに!?」ガタガタガタ

 

 

震え上がる長老の眼に焼き付くのは飛鳥とナナと楽しそうにおしゃべりする佐介の姿が

 

 

「あ…あの顔、ま、間違いない!やつはあの時の!?」ガタガタガタ

 

 

その瞬間。再びあの日の惨劇がフラッシュバックする

 

 

「ひ、ひぃぃぃぃ!?こ、殺されるぅぅ!!??み、みんな!逃げろぉぉぉぉぉ!?あっはっはっは~~!!???」ブルブル

 

 

「ちょ、長老!?落ち着いてください長老!?」

 

 

「うわぁっは~~!!!????」ガビビーン

 

 

「ちょ、長老ぉぉぉぉぉ!!??」

 

 

恐怖に駆られる長老の断末魔が商店街中をかけめぐるのだった

 

 

「っ?」

 

 

 

 

余談だが、これがきっかけで以降、彼らがこの商店街を訪れることはなかったという

 

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