閃乱カグラ 忍の生き様外伝 忍少女とのドキドキな日常生活♪   作:ダーク・リベリオン

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第8話 ビアフェスでのおしごと

昼下がりの商店街

 

 

そんな街の中を紫苑、四季、夜桜が歩いていた

 

 

「いや~本当助かったよ2人とも、何分急だったからさ~」

 

 

「気にしなくていいよ。丁度暇してたし」

 

 

「それに困った時にはお互い様ですよ」

 

 

「し、紫苑ちん、夜桜ち~ん…やっぱり2人とも頼りになるよ~♪MKだよ~♪」

 

 

道中、2人の心優しさに四季は感銘を受けながら抱きついた

 

 

3人が商店街まで出向いたのには訳があった

 

 

事の発端は逆上ること数十分前の事だった

 

 

その時刻、雪泉と叢、美野里は外出中であり、紫苑と夜桜が居残っていた

 

 

「……ふぅ~、今日ものどかだね夜桜」

 

 

「えぇ、そうですね…あっ紫苑、おかわりはいかがですか?」

 

 

「あっうん、じゃあもらおうかな」

 

 

「はい♪」

 

 

紫苑は縁台に腰掛けながら隣に座している夜桜が淹れてくれた緑茶を美味しそうに飲んでいた

 

 

こうして静かな雰囲気に和んでいた時だった

 

 

「はぁ~、どうしよう~、本当にどうしよう~」アセアセ

 

 

「「っ?」」

 

 

そこに困ったように苦悶の表情を浮かべながら四季が部屋にやってきた

 

 

「う~ん、どうしたら~?…ヒトミもシズエも都合悪いっていうし、ユウだけじゃ人手が足りないしな~」

 

 

何やら深刻そうな顔を浮かべる四季の態度を見て心配になった紫苑と夜桜が声をかける

 

 

「四季、どうしたの?そんな浮かない顔して?」

 

 

「何かあったんですか?」

 

 

「あっ…紫苑ちんと夜桜ちんktkr!これで勝つる~!」

 

 

「「えっ?」」

 

 

すると自分たちに気づいた四季が先ほどとは打って変わり、希望に満ち溢れたような笑みを浮かべていた

 

 

2人は何事かと思うのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなやりとりもあいまって紫苑と夜桜は四季に釣れられるがまま街中を歩いていった

 

 

「お、ここだここ。2人とも~ついたよ~」

 

 

歩き続けること数分、ようやく目的地についたようである

 

 

「ここは…?」

 

 

3人がやって来たのは広場でそこはいつもなら静かな場所なのであるが今日はなぜか大賑わいだった

 

 

よく見ると入口の横に看板が建ててあり、そこには「本日ビアフェス開催」と書かれていた

 

 

「四季さん、これはいったい?」

 

 

「詳しいことはあとで話すからともかく行こう」

 

 

と言いながら賑わう人ごみの中を進んでいく3人はとあるテントキャンプにやってきた

 

 

「ちょり~っす、ユカ~アカリ~、ぉくごめぇ↓~おまたせつこ~♪」

 

 

「あっ、四季~」

 

 

「やっと来た~」

 

 

テントに着くと四季はそこで準備をしているフェス用のコスチュームに身を包んだ二人組のもとへやってきた

 

 

「四季、この人たちは?」

 

 

「そういえば顔を見るのは初めてだったよね。じゃじゃ~ん、これらはあたしのマブダチのユカとアカリだよ~」

 

 

「これら言うなし!…とりまそれはさておき、ちょりっす、四季の友達のユカで~す♪」

 

 

「同じくアカリで~す♪」

 

 

自己紹介をされるとともに息のあった動きで同時にピースサインを送る

 

 

それを見ていた紫苑と夜桜はこの乗りからして間違いなく四季の友達だと思うのだった

 

 

「ところで四季、後ろにいる人たちってもしかして?」

 

 

四季の後ろにいる紫苑達に気がついたユカが徐ろに訪ねてきた

 

 

「そだよ。じゃんじゃじゃ~ん♪ユカ達にも紹介するね。まず左にいるのが夜桜ちん♪真面目でちょ~っと頑固っぽいとこもあるけどめ~っちゃ頼りになるんだよ~♪」

 

 

「一言よけいじゃ!?…うっうん、え~、少し茶々が入りましたが改めまして夜桜です」

 

 

「お~、礼儀たたしい!しかもかぁいい!」

 

 

「うんうん!」

 

 

夜桜の態度と印象にユカとアカリの評価も好印象だった

 

 

「ねぇねぇ、もしかして右にいる銀髪の人ってまさか?」

 

 

「ふっふ~ん、アカリってばおめが高いね~?そう、右にいるのが紫苑ちん!街を歩けば10人中10人が振り向くほどの逸材なのだ~!」

 

 

「高らかにそんなこと言わないで!恥ずかしい///!?」

 

 

思わぬ紹介に紫苑は顔を赤らめる

 

 

「やっぱり、話しには聞いてたけど、すんごい美少女だね」

 

 

「それあたしも思ってた~。これは美人すぎてまじありえんてぃ~♪四季が羨ましいよ~」

 

 

「当然しょ♪」

 

 

「あの~、君たち~?」

 

 

勝手に自分の話題で盛り上がっている3人に思わず突っ込みを入れる

 

 

「ところで四季、そろそろ説明してくれるかい、ここに来た目的を?」

 

 

「あっ、すっかり忘れてためんごめんご、実はね、2人に来てもらったのは一緒に手伝いをしてもらうためだったんだよ」

 

 

「「手伝い?」」

 

 

四季が紫苑たちを連れてきた理由は手伝いをしてもらうためなのだと語る

 

 

「え~、実はっすね。もうわかってると思うっすけど今日はビアフェスの日でお客が集まるんですよ。うちらバイトとしてその手伝いをしに来たんです」

 

 

「でも困ったことにバイトに来るはずの子達が電車の人身事故の影響ですぐには来られなくなったみたいなんです。もう開宴まで時間ないのに」

 

 

「そんなわけで応援にあたしが名乗りをあげたんだけど残りの穴を埋めようにもなかなか人数が揃わなくて、そんなこんなで困ってたら紫苑ちんたちがいてくれたから声をかけたってわけ」

 

 

「なるほど」

 

 

理由を知った2人は納得した様子だった

 

 

「紫苑。ここは彼女たちのためにもわしらも一肌脱ぐべきですね」

 

 

「うん。そういうことなら僕たちも強力するよ」

 

 

紫苑と夜桜が快く引き受けてくれたことにホッと胸をなでおろすのだった

 

 

「じゃあ開宴まで時間ないしそろそろ着替えてもらおうか」

 

 

「そうだね。準備しなきゃ「てなわけではーいコレ!」……」アセアセ

 

 

ここで紫苑は青ざめる。ユカ達が出してきたのはもちろん女性用のフェス用の衣装だった

 

 

「し、四季」

 

 

「うにゅ?なに紫苑ちん?」

 

 

「あっ、あれ以外の服ってないのかな?あるならそっちにしてもらいたいんだけど?」

 

 

「な~んだ、そんなことか、もちろんあるよ。ちょっと待ってて」

 

 

その言葉に紫苑はホッとした

 

 

「はい紫苑ちん!」

 

 

「……えっ?」サメザメ

 

 

四季が見せたものはさらに派手で女の子感が強調されていた服だった

 

 

「ちょちょちょちょ、四季、僕が言ってるのはこういうのじゃなくてだね!」

 

 

「あれあれ~?紫苑ちん忘れてない~?自分の今の格好」

 

 

「格好……あっ」

 

 

指摘を受けた紫苑はようやくわれに返る。自分は今月閃の制服を着ている

 

 

つまり今自分は周囲には女性として見られているということだ

 

 

「こんな人の多い場所で男用の更衣室に行ったらバレるのは確実だよ~?それでもいいのかな~?」ニヤ

 

 

「……」アセアセ

 

 

紫苑はまんまと四季に乗せられていたのだと気づかされた

 

 

「紫苑、往生際はやめて諦めてください。大丈夫。着替えの際はわしらが手を貸しますから」

 

 

「うぅ~」

 

 

完全敗北、最初から紫苑には勝ち目などないのであった

 

 

しぶしぶ夜桜と四季に連れられ更衣室に向かうのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてビアフェスが開宴した

 

 

開始早々からやってきたお客で大賑わいだった

 

 

「これと、これをお願いね」

 

 

「はいは~い、ご注文あざ~っす♪」

 

 

「生のおかわりくださ~い」

 

 

「かしこまりました。ただいまお持ちしますね」

 

 

次々と押し寄せるお客からの注文の嵐の中を四季と夜桜がハキハキとこなしていく

 

 

「すごいわね」

 

 

「うんうん…でも一番すごいのは」

 

 

その様子を傍から見ていたユカ達が唖然とする。しかし彼女たちの目を一層引いたのは

 

 

「お待たせしました。生二丁です。ごゆっくりお楽しみ下さい♪」

 

 

「あの~。注文いいですか~?」

 

 

「はい、ただいま承ります…はい、はい。ご注文承りました」

 

 

2人と同等かそれ以上の働きをしているのが紫苑だった。大ジョッキを四つ持って何往復するのも朝飯前、それ以外の雑務もテキパキとこなしていた

 

 

「さすが四季のファミリーだね」

 

 

「只者じゃないよ」

 

 

「ウチラも負けてらんないわね!」

 

 

「そうだね!」

 

 

紫苑たちの気迫に負けないぞと言わんばかりにユカ達も仕事に精を出すのだった

 

 

 

 

 

 

やがてフェスも終わり、会場も落ち着きを取り戻していった

 

 

「みんな、本当にありがとう、おかげで助かったよ~」

 

 

「オーナーも喜んでたね。ぜひうちで働いてみないかって言われたしねw」

 

 

「そ、それは勘弁してほしいかな~」

 

 

自分たちの本職が疎かになるのは願い下げなので煮え切らない顔を浮かべる

 

 

「でもさ、紫苑ちんの接客対応なかなかに様になってたよ」

 

 

「ちょ、四季!?」

 

 

「確かに、わしも感心してしまいました」

 

 

「夜桜まで!?」

 

 

みんなにからかわれ紫苑は小っ恥ずかしくなってしまった

 

 

「じゃあウチラそろそろいくね」

 

 

「また何かあったらヨロ」

 

 

「うん。じゃお疲れーしょん♪」

 

 

わかれの言葉をかわすとユカたちは帰っていった

 

 

「2人とも今日は本当にありがとね♪」

 

 

「いえ、気にしないでください、大変でしたがやりがいはありましたし」

 

 

「そっか、じゃあ次回も手伝ってもらおうかな~」

 

 

「ぼ、僕としてはもう勘弁してほしいんだけど」

 

 

会話が弾む中、紫苑は苦笑いしながらそう呟く

 

 

「え~?どうして?」

 

 

「や、だってあの格好すんごく恥ずかしかったし」

 

 

「でもとってもお似合いでしたよ?」

 

 

「そ、それにフェスに来た人のほとんどから「君、可愛いね」って言われて危うくナンパされそうになったりしたし」

 

 

フェスの短い期間に紫苑はいろいろ大変な思いだったようである

 

 

「まぁ仕方ないって…ほら、こんなに可愛いんだから~」

 

 

「っ!?うわぁぁぁぁぁ!?」

 

 

「うわっと危ない!」

 

 

四季がスマフォを操作して2人に見せたのはフェスで仕事をしている紫苑の姿だった

 

 

それを見た紫苑が顔を真っ赤にして四季のスマフォを奪おうとした

 

 

「やめて!今すぐ消してその写真をーーー!!??」

 

 

「ダメだよ、これは帰って雪泉ちんたちにも見せてあげるんだから~」

 

 

「確かにこんな愛らしい紫苑の姿をわしらだけで独占はよくありませんからね」

 

 

「意味わかんないから!?ていうかそこを何とか!その写真だけは削除してーー!?!?」

 

 

 

こうして紫苑たちのビアフェスでのおしごとは慌ただしく幕を閉じたのだった

 

 

 

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