学園一の美少女達は何故かヤンデレで学園一のイケメン達に何故か兄と呼ばれる件について 作:白黒モンブラン
毎回こんな風に投稿出来たら良いものをな…。
昼休み。
上宮と食事を終えた後、俺は自販機で買った缶コーヒーを片手に屋上に向かっていた。
聞けば屋上は基本的に開いているらしく、出入りは自由の事。
ベンチとか置かれているらしく、場所としては最適。
その事を上宮から聞いた俺は現在屋上に向かっている訳だ。
「しかし当たるとはな…」
自分で買った缶コーヒーとは別の缶コーヒー。
これはあのスロットで当たったもので、別のを選んだ訳だ。
誰かにあげようかと思ったが、その場に知る人物が居ないので仕方なく二つを手に歩いていた。
階段を上がっていくと屋上の出入口に到着。
だがドアは半開きの状態まま。どうやら先客がいるみたいだ。
―――ヤンキーなら即座に撤退だな
そう思い、ドアを開ける。
視界に広がるのは青い空に、住宅地と大きなビル。
そして鉄柵の傍に立つ男子の姿があった。
後ろ姿だけでは誰とは言えんが、その姿には少し見覚えがあった。
「あれ?君は…」
ドアが開いた事に気付いたのか、その男子はこちらの方へ振り向き、俺を見た途端そう言った。
もしかしてとは思っていたが…こいつか。
名前は知らんが、一応俺の中ではイケメンと名付けている。
同じクラスの人間であり…
「新幡君…だよね?」
「そうだ。おたくは…」
「ああ、俺は前本 昴。宜しく、新幡君」
そしてクラスにいるイケメン達のその一人だ。
まさか、こいつが屋上に居るとはな…。
流石に想定していなかったが…まぁヤンキーよりはまだマシか。
それにだ、ここまで来てまた階段を下りるにも面倒だ。
「ああ、こちらこそ。ここで一服したいんだが構わないか?」
持っている缶コーヒーを前本に見せる。
「構わないよ。もしかして転校してからここに来ているのかい?」
「いや、今回が初めてだ」
前本との距離を少しだけ開けて、鉄柵に凭れる。
缶コーヒーの蓋を開け、一口だけ飲む。
変わらない味が口全体に広がり、肩の力を抜くと同時に息を吐く。
時崎に言われたがマジでおじさんだな、こりゃ。
今まで気にしなかったが…。
と、そういえばもう一本どうするか…あいつにやるか。
「おい」
「何かな?」
「ほら、やるよ」
空いている手で缶コーヒーを前本に投げ渡す。
前本はそれを片手で受け止め、不思議そうな表情を浮かべていた。
「良いのかい?」
「下の自販機のスロットで当たってな。二本は流石に要らんからな、お前にやるよ」
「下の自販機のスロットって…ああ、あれか」
「そう、アレだ」
「よく当てたね?俺も何度かあの自販機で買った事あるけど、一度も当たった事ないよ。新幡君は運が良いみたいだね」
「運というよりかは、あれは確立だな。いくつかは忘れたが…」
「それでも当たったんだ。運が良いと思えば良いんじゃないかな?」
「まぁ…そうかもな」
またコーヒーを口に流し込む。
その隣で前本も缶コーヒーの蓋を開けて、飲んでいた。
静かな時間が流れる。
聞こえるのは街中の物音と校内から聞こえる誰かの喋る声。
田舎と比べると幾分か騒がしいが、それでもこの静かな時間もまたアリだなと思えた。
また暇があれば、ここに来るとするか。
「どうだい?学校に慣れたかな?」
「そうだな…ぼちぼちと言った所だな」
「そっか。新幡君は新しい所でもあまり物怖じしない感じかな?」
「さあな。意外とそうかも知れんぞ」
初っ端から学園一の美少女の一人と仲良くなって、悩みを解決して…。
何かやっている事、アレだな。アニメかラノベの主人公みたいだな。
悪い気はせんし、そもそも親父も昔はそうだったと言っていた。
それで母さんと出会って、恋仲になって今に至るとか…。
恋仲どうかはこの先分からんが…誰かを助けるというのはきっと血の影響なんだろう。
自分のお人よしは大概とか言っているが、だからと言ってそれを嫌と思う事は意外となかった。
心のどっかでは、それでもいいと思う自分がいるんだろう。
―――難儀な性格してるよなぁ…全くよ
まぁ…それでも良いか。それが人であり、俺なんだから。
「何だか良い顔しているよ、新幡君」
「見るなよ」
「良いじゃないか。何か良い事でも?」
「さぁな…。良い事かも知れんし、悪い事かもな」
「嘘だね。良い事なんだろう?」
缶コーヒーを口に含んだ時、涼しい風が吹いた。
屋上に居ればそれは当然だが、何故かそれが優しく感じた。
髪が風に揺れ、一度目を伏せてそっと静かに笑う。
「お前の様に勘が良いのは苦手だよ」
「あいにく勘が良い方だからね」
「そうかい。ならそういう事にしておいてくれ」
「なら、そうしておくよ」
前本も静かに笑っていた。
何だ、お前も良い事あったんじゃないのか?
何てそれを問う事なく、静かに時間は流れていく。
「それにしてもあれだね。新幡君とは仲良くなれそうだ」
「奇遇だな。俺もそう思っていたよ」
「なら、今後ともよろしく。新幡君」
「ああ、こちらこそ」
その時は何にも思っていなかった。
だが知ってしまう。
関係ないと思っていた二人が抱える悩みというのを…。
放課後。
バックを背負い、教室を出ようとする。
さて今日の晩飯はどうするか…。
何てことを思っていると、廊下にある人物がいた。
何故このクラスだと知ったのかさておき、そこに居たのは携帯を操作し、壁に凭れる時崎の姿があった。
何をしているんだと思っていると、こちらに気付いたのか時崎が携帯をしまいこちらにやってきた。
「待ってたよ、先輩」
「待つも何も、そんな約束していない筈だが?」
「してるよ。ほら、今朝の約束」
確かにしたが。
あれば暇な時だったんだが…。
もしかして放課後なら暇と思ったのか?
「まさか今からか?」
「うん、今から。マックで良い?あそこなら近いし。ほら、行こ」
そう言うと時崎は俺の手を握り、引っ張っていく。
やだ、この子積極的過ぎ。
クールな性格しているのに、行動力ありすぎじゃね?
「少し待ってくれるかしら?」
「ん?」
俺を引っ張る時崎を呼び止めたのは、上宮だった。
今から帰る様子だが、どうかしたのだろうか?
上宮は一度俺たちの姿を見た後、時崎に微笑みながら話しかけた。
「久しぶりね、時崎さん。前の中学以来かしら?」
「うん、久しぶり。上宮先輩」
「ええ。新幡君とどこかに行くなら私も参加して良いかしら?」
はい?
あの~上宮さん?何故その考えに至ったんですか?
新幡君、全然分からないんですが?ねぇ?
てか時崎がそれを許すとは…
「ん、良いよ」
あ、良いんだ。
そこは止めないのね。
普通そうすると思ってたのですが?
あれか?俺がおかしいのか?
嘘だと言ってよ、バーニィ。
「じゃあ、行こ。ほら先輩行くよ」
「まて、引っ張るな…!俺は犬か!?」
「あら?それなら首輪を…」
「やめろぉッ!?」
そんな趣味なんてねぇよ!
そんなこんなで俺は時崎と上宮と共に学校近くにファーストフード店に向かう事になった。
美少女二人に囲まれてファーストフード店に行く新幡君。
何て羨ましい(血涙)
自分もそんな学校生活送りたかった…