とある淘汰の転生憑鬼   作:syuu

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12本編 幼少期10 統括理事会が公式に認めた

3時間前灰神side

ベクターウイルスの感染を250人程終わらせているとき不意に、背筋が凍り付くような感覚が通り抜けた。

すると、小さなスプレー缶のようなものが幾つも転がる音がし。見聞色の覇気で、状況を把握しようと調べるとそれが閃光発音筒(スタングレネード)だと分かり、すぐに目と耳を塞いで光と音から守った。

光が収まった途端に黒く塗り潰された駆動鎧(パワードスーツ)を着込んだテロリストであろうと思われる集団が、目や耳を押さえて倒れ込んでいる人達を連れ去って行く。

「これはっ、 と、   少しヤバいな」

灰神は急いで(ベクター)を天井へ伸ばし、ヤモリのように張り付きながら、テロリスト共がこの(フロア)から出て行くまで"絶"で気配を殺していた。

 

 

やがて、全員が出て行ったことを確認し、(ベクター)で壁を伝いながら音を立てないようにゆっくり降りる。

「ったく、バカな人達だな。選りに選って、俺がいるところで騒ぎを起こすとか余程死に急いでいると見るな。

人数は・・・・なんだよこの規模と装備、戦争でもする気か?」

テロリストの人数やあすなろ園の皆がどこに集められているのか状況を確かめるために(ベクター)を使った疑似的"円"で人数をざっと確認したところ、800~900人程の武装したテロリストを感知したのだ。

「学園都市の上層部と暗部は何をしているんだ?」

と、灰神は愚痴をこぼす。

取り敢えず2、3人捕まえて尋問を試みようと通路へ出て行きテロリスト共の行動を感知しながら静かに近づく。

すると。

「おい、目標(ターゲット)はいたか?」

〔いや、集められた人質の中にはいない〕

「ちゃんと、確認したのか?」

〔一応、子供には全員被り者を取るように言ったが"角の生えている子供"は一人もいない〕

「わかった、こちらも捜索を続行し発見次第連絡する」

〔了解〕

テロリストが、おそらくこの空港いた人達が集められている場所で何やら灰神を探しているかと思われる通信を行っていた。

「そっちは、どうだ?」

「いや、向こうでもまだ見つかっていない」

「一度、隣を捜索しているB―3班と合流する。いいか、奴はまだ4歳の子供だが統括理事会が公式に認めた学園都市初の超能力者(レベル5)だ!!

 人質は我々の手の中だが油断するな」

「しかし、1ヶ月前の原因不明あの衛星と第一三学区の防衛監視システムの一時停止と、『木原』と『角沢』の混成研究所を潰したのが本当に今回の目標(ターゲット)の仕業なのか?

未だに信じられない」

「信じるのも疑うのも個人の自由だが我々の任務は目標(ターゲット)の確保だ。それに、情報が偽物(デコイ)の場合は手筈通りに人質を一人一人ずつ処分する映像を流せばいい」

灰神は、この会話を聞いて首から腰に掛けて刃物を押し当てられているような感覚に陥る。自分が超能力者(レベル5)に認定されたことに就いてではなく、奴らの目標(ターゲット)が自分であることに関してでもない。

灰神が原因であすなろ園の皆(かぞく)が危険な状況に巻き込まれてしまうことに、恐怖と怒りが灰神の精神を蝕んでいた。

「そっちはどうだ?」

 

「いや、隠れている一般人を2、3人発見しただけだ」

どうやら、テロリストは6人集まり合流したようだ。

灰神は、静かに(ベクター)を伸ばしながら近づいていく。だが、その目の中には殺意を宿していた。

 

「・・・!?おい、そこの子供!今から3つ数え終わる前に両手を頭に付けて後ろを向け!!」

テロリストの一人が近く灰神に気付き、無抵抗を表すように指示する。

灰神は、流れるような動作で従う。

「そのまま、じっとしていろ」

一人が灰神に近付きニット帽を取ろうと手を伸ばす。

 

そして。

ヒュン、と風を切るような音と共に、首が飛んで行った。

 

「「『!?』」」

残りの5人のテロリストは唖然と飛んでいった仲間の生首と、身体が倒れ込んでいくのを見ていた

その切り口からは、血が全開した蛇口のように噴き出す。

「実弾の使用を許可する、撃て!!」

一人が、硬直状態から抜け出したのを皮切りに全員、灰神に発砲を始める。

雨のような銃弾が灰神を襲うも、一発も灰神に届かずに周りの壁や床へと逸らされる。

「尋問するには、人数が少し多いな」

灰神は、(ベクター)をさっき実弾を使うように指示した奴ともう一人以外を全員(ベクター)を振るう高速移動による切断の威力で上半身を吹き飛ばした。

当然、残りの2人の右手を折って首を(ベクター)で押さえつけながら、壁に叩き付ける。

 

 

「もう、あなた達2人しかいませんので簡潔に答えて下さいね。まずは・・・」

灰神は先ず、実弾を使うように指示を出した方のテロリストに質問をした。

『統括理事会と直接交渉』

『学園都市初の超能力者(レベル5)を戦力として取り込む』

『人質は最終手段』

『リーダーは作戦の指示のため放送室にいる』

 

見聞色の覇気により、答えていないことであっても大まかな思考感情を感知したり、動揺や心拍数の変化で嘘は大抵分かる。

一応保険として、もう一人生かして置いたがこの分だと邪魔なだけだな…と。 灰神は最後質問をする。

「最後の質問です。あなた達は、生き残りたいですか?このまま死にたいですか?」

 

「助け"トスッ"

一人が命乞いをしようとした瞬間に脳天に、釘がいきなり現れてテロリスト2人の命を奪った。

 

 

「うわっ、何これグロッ。 鯛薪(たいまき)が言っていたことってこういう事?」

「だから驚くって言った」

 

突然、何もない空間から高校生程の男女が2人現れ、そのうち一人が血塗れの惨状を知っていたかのように言う。

空間移動(テレポーター)

しかも、自分を移動させられるだけの力をもつ大能力者(レベル4)

灰神が、戦闘体制に入ろうと(ベクター)を伸ばすと。

「待て待て、俺らは学園都市の特殊組織の一つ"スナイプ"

君を保護するよう統括理事長に雇われただけたからね。俺は炭竈(すみかまど)大能力者(レベル4)空間移動(テレポーター)

両手を上げ、敵意が無いこと示す。

「正確には今回のテロは、あなたという超能力者(レベル5)を炙り出すためにここまで統括理事会が泳がせたもの。だから私達は理事会に取り込まれる前にあなたと取引をし保護するために統括理事長が個人的に所有している直属のある研究機関に雇われた。

私は鯛薪(たいまき)、同じく大能力者(レベル4)透視能力(クレアボイアンス)

と、女の方が補足する。

「・・・内容は何ですか?」

灰神は嘘を吐いていないことを確認すると取引の内容を聞いた。

「君と同じ施設にいる子達の安全の保証をする代わりにこの用紙にサインをして。この伊豆舞総合研究所に研究権を渡してくれ。それだけでいい」

「・・・私を騙したり、この研究所で非人道的な実験や監禁が確認され次第。あなた達を探し出して殺します」

 

「・・・それで、構わない」

 

「・・・・わかりました。このテロリストのリーダーが放送を流し始めた時に一掃しますので放送が不自然に止まり次第。人質のところにいるテロリストの連中を頼みます」

 

 

 

 

 

[尚、抵抗をする素振り見せた場合、部下に“躊躇なく打て”と命令を出しているので余計なことは一切ご遠慮願いたい。君達の命は統括理j・・・・・・・・・・・

 

 

 

そして、灰神は放送を流しているテロリストのリーダーと、散らばっている900人弱のテロリストを殺した後。

頭が冷え、出来過ぎている話の内容に疑問を持ち。

 

こう呟いた。

 

「くそっ、やられた」

 





これからも『とある淘汰の転生憑鬼』よろしくお願いします(礼)
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