バックアップってやっぱり大事なんだなぁ
灰神は今、炭竈と鯛薪と共にあすなろ園の皆が保護されている場所へ向かっている。
最後のお別れを言うためだ。
学園都市初の
「後、北西15m先にあなたが研究機関のお預かりになったことを伝えなければならない一団がいるb「灰神くん!?」
「園長先生・・・」
外へ出て、鯛薪に
「良かった、良かった。目が見えるようになってから灰神くんだけいなかったから、皆心配したのよ」
「っ、・・・・・・・」
園長先生は灰神を逃がさないように少し強めに抱き締め、頭を撫でる。灰神は人の暖かい温もりに身を寄せようとするも、直ぐに突き放す。
園長先生やあすなろ園の皆は灰神が原因で自分たちがテロに巻き込まれたことなど知るはずもなく、一番の末っ子が一人居なくなったことのように本気で心配したのだろう。涙の後が頬に残っていた。
「!?・・・急にどうしたの。皆と一緒に早く帰りましょう?」
黙ったまま行き成り突き放した灰神に驚きながらも気遣うように優しく問い掛ける。
「あの「私が直接言います」・・・わかったよ」
炭竈が事情を話そうとするのを遮り。真っ直ぐ、園長先生の方を向く。
「園長先生、私・・・俺はあすなろ園の皆のおかげで普通の子供みたいな生活ができて・・・。1ヶ月もなかったけど・・・・。それでもすっごく幸せだった」
「・・・え"俺"?
急にどうしたの?」
園長先生は一人称を変え、いつもとは違う口調で喋りだした灰神に戸惑う。
「今回のテロの原因は
「何を言っているの?灰神くんはまだ、
灰神が園長先生の目の前で
「黙っていてごめんなさい。でも、大丈夫。
俺、
待っててくれますか?」
「・・・驚いたわ。全く、子供はみんないつの間にか親離れをするって言うけど、早過ぎるでしょう・・・・。
そういう決め台詞は大きくなって彼女ができてから言いなさい。いつでも帰りを待っているから・・・。安心して行ってらっしゃい」
「・・・行ってきます」
そうして、そのまま灰神は鯛薪に連れられ、着の身着のまま直接伊豆舞総合研究所へ向かうこととなった。
あすなろ園にある私物や着替えは炭竈が
第一〇学区にある、かなり大きな大学程の敷地を持つ研究所に着いた時に、セミロングの白衣姿の40代の女性が迎えていた。
「初めまして、この伊豆舞総合研究所の局長、
理事長・・・と言っても代理の人だけど話は聞いているわ。
この研究所は、学園都市の秩序と最先端技術を守るための実行部隊を管理する所の中でも能力者を軸とする
ついこの間のテロの時に、あなたに此処を紹介した2人もこの研究所の出身でね・・・良く手伝いに来てくれるわ。まあ、あのテロリスト達を態と泳がせて最後にはあれほどまでの規模になるまで放っていた理事会の半数が(物理的に)解雇処分されちゃったけどね。・・・さて、早速で悪いけど、あなたの能力をこれから詳しく系統立てて測るための検査を受けて貰っても構わないかしら?」
「大丈夫です。問題ありません」
今思い起こせば、あのテロは灰神を
まあ、遅かれ速かれこういう機関のお預かり所になる覚悟は有ったが、こんなにも早くしかも
「こっちよ」
灰神の能力を徹底的に検証するための広い保健室のような部屋へ案内された。
部屋が仕切りにより幾つか分かれており。その部屋には、それぞれ担当者と思われる数名の研究職員とESPカードや電光装置、巨大な分度器に細長い鉄板の付いた少し変わった測定機器や他にも色々な機器が置かれていた。
「取り敢えず今日一杯 、全部の検査を一通り受けて貰って。一週間以内には能力の系統がわかる筈だから、それ専用の
「はい」
取り敢えず、灰神がどの系統の能力に属するのか決めてから正確に測定を行うようだ。
「それじゃ、あなた達この子の測定のデータを後でまとめて届けて置いてね」
「『はい』」
「右へ45°・・・・誤差3mmです。
次はESPカードを使った
隣りの測定場所へ移動して下さい」
「はい」
「それでは、私が持っているカードの模様を当ててください。コレは?」
「・・・
灰神には、 能力者が無自覚に発する微弱なフィールド=AIM拡散力場 が存在していないため普通の機械検査では、能力を判定するのは不可能である。
そのため、こうしたアナログもしくはマクロ的な測定を最初に行わなければならないのだ。
「この5つのボタンの内、次に光るだろうと思う場所のボタンを押してください。それでは、始めます」
・・・・先ず、思い出して貰いたいのだが灰神は安神院さんの特典チートに因り"念能力"と"見聞色の覇気"を習得しているため、このような閉め切られた室内では、ESPカードを見ている測定担当者の思考やオーラの動きを何の障害も無く、集中して感知できる。
つまり。
「伊豆舞博士、検体の測定結果の報告書です」
「ありがとう・・・・・流石、あの
灰神の測定結果を見て、伊豆舞は部屋に居る研究員に何かを確認するように呟く。
「我々も驚きました。何度も測定記録を見直して、念の為通常の三倍程時間を掛けて調べましたので間違いは、ありません」
「長年色々な能力者の検査をしているけど。こんなデタラメな測定結果は初めてよ」
机に置かれた灰神の測定結果はALL "A"
評価の"A"それ自体は、なんら問題は無い。能力者の各能力はそれぞれ"
問題はその下の特記事項。
"ESP測定テストに於いて全ての的中率
『