許せる方々だけどうぞ。
伊豆舞総合研究所、第一〇学区に建立するその施設に十年以上出入りして来た灰神にとっては最早懐かしの実家の様なものだ。途中で特徴的な花飾りの女生徒とぶつかったが、ことが事なので平謝りをするとすぐに路地裏へと入り込み施設へと
奥へと進むと高校の寮に入ってから左程変化のない、地味な見知った白と鉄色の廊下を小走りで進む。
「ああ、またやっちゃった。あれ、灰神くん?」
所長室を目指し廊下を曲がると初めて会った時から加齢を感じさせない濃いベージュ色のスーツを着たおっとりとした女性がしゃがみ込み床に散らばした書類を拾っていた。
「如月さん?」
「あれー、珍しいね灰神くんが
「ええ、今日は少し野暮用が有りまして・・・。そちらは相変わらずお変わりのない様子で」
鉄色の床に絨毯のように散らばった書類をベクターで摘み上げ変わらない如月氏に若干憐みの視線を向けてしまう。
「あ、あははは。お恥ずかしながら」
「一気に済ませますね・・・はいどうぞ」
散らばっていた資料用紙が灰神の
「あう、ありがとう」
「伊豆舞博士は、いらっしゃいますか?」
「博士ならいつも通りの自室に居る筈だけど」
彼女は立ち上がりながら、自分の情けなさに気落ちしながら頭の上に置かれた書類の束を受け取ると両手で抱えながら礼をいい、灰神の質問に答えた。
「わかりました」
「あ、灰神君」
「はい?」
早速目的地に向かう灰神を引き止めた如月は始めて会った時から変わらない普通の、明るくなるような笑顔で挨拶をする。
「お帰りなさい」
「・・・ただいまです」
絶え間の無きキーボードを叩く乾いた音が響き渡る一室のドアからノックがした。
「どうぞ」
この書類部屋の主である伊豆舞は、入室を了承し一旦自分のパソコンから目を離すと入ってきたのは、入学手続きの都合上、養子扱いとなっている現学園都市第六位の灰神柳だ。
「失礼します、お久しぶりです。伊豆舞博士」
「いつにも増して早い到着ね。はい、これが頼まれていた大まかな組織図と所属研究員のリストよ」
「ありがとうございます」
「いいのよこれくらいの我が儘、可愛い義息子の顔が見れるのなら安いものよ」
電話の連絡を入れた時と比べていくらか冷静になった灰神の様子を見て伊豆舞は軽く口を叩く。
つい先刻、基本的に表に感情を出さない灰神の様子には驚きを隠せなかった。
暗部関連の仕事以外は絶対に連絡を入れない彼がこちらに調べて欲しいものが在ると一方的に捲くし立てて来たのだ。
いつもなら、暗部の実行部隊と連絡役は顔合わせなど無いが当時四歳から
それでも互いの大まかな行動パターンを先読みすることができるくらいの付き合いがあることには変わりない。
といっても彼は、あらゆる意味で世間一般から逸脱していた。
角の生えた頭と赤黒い髪と瞳といった容姿も然る事ながら、ありえないほど精神が同年代と比べて成熟していた。かけ離れていたと言ってもいい。最初は、物静かな大人しく礼儀正しい子だと思った。
未確認の情報ながら木原と角沢の混成研究所に脱走する際、ほとんどの職員を殺して壊滅させたという内容が資料に記載されていたがとても信じられなかった。
だがその異常に気づいたのは彼を暗部の実行治安部隊員の一員として扱い最初の学園都市内に不法侵入した侵入者の抹殺依頼が来たときだ。
学園都市の暗部に所属する能力者たちの大半が過酷な実験に参加した
だが彼は、サポーターの援助を待たずに、ほぼ単独で二時間足らずでその日の依頼を済ませてしまったのだ。
殺人に対してなんら躊躇が無い四歳児など異端でしかないのだが、日常的に『最先端科学』という異端に触れている伊豆舞自身にしてみればバグが発生した程度ことと、軽く見ていた。
人間の慣れとは、時に狂気に匹敵する。
彼女にとってみれば、灰神柳という
「親権を書類上持っているだけでしかも養子の受け入れ理由が『行き遅れを取り戻したいという』愉快なものでなければ感動する在り来たりな台詞ですね」
厭味なのか、純粋な感想なのか分からない敬語の混じった平坦な口調であしらう。
「煩いわね!!
「まあそれは置いといて」
「ちょっと自分から話を振っておいてそれはないでしょ!?」
「関連施設のリストは間違いなく全て入っているんですね?」
互いにからかいがいがある相手がいる状況ではあったが、今回の灰神が見つけた異常事態は自身の取りこぼしが原因である可能性もあるため早々に切り上げさせ、やや言葉を冷たくしながら真面目に答えて貰いたく神妙な顔付きになった。
「そこはうちの情報屋の信用に関わるぐらいの精度だから安心しなさい。流石に今から新たに所属するチームはわからないけど離反した組織のメンバー程度の情報なら漏らすことなく転載されているわよ」
「助かります、ところでこの後、暗部関連の依頼は何かありますか?」
「今のところ特に入ってはいないわね。夏休みが近づいているせいか一般の学生が粋がってバカやる事件が例年より多いくらいかな」
「そうですか」
と、情報源を確保し中身の確認を急ごうと出口へと向かう。
「念のために確認するけど、この実験を止めるつもりが無いのは本当なのね?」
ただの確認、というより本当に心配していたのだろう。彼女は仕事机の端に追いやられたカップを手に取り一口飲むと灰神に声を掛ける。
「探している人達がいるだけですので極力干渉しないつもりですけど、なにか?」
暗に、必要に迫られれば遠慮なく殴り込みに行くと、とても楽しそうな笑顔で伝える。
「そこは、不干渉を断言して欲しかったわね」
「それでは、無線LANの繋がっていない端末を借りますよ」
「えー、そこ普通シカトする?」
答えがわかっていながらも本心を隠しそのまま目の前の問題に突っ込む養子のドライな返答に若干落ち込んでいた。
「何か依頼が入ったら携帯の方に連絡をください・・・場所って変わってないですよね?」
「さぁ?私は基本此処で書類仕事しているから施設の構造管理とかは如月ちゃんに任せっきりなのよ」
「大丈夫なのですか?」
主に持ち前のドジっ子属性(如月秘書)による二次被害的な意味合いで彼は興味有り気に少し驚きながら聞いてきた。
「それが全然平気なのよ。あの子、自分が何かをする時はいつも失敗するけど他人に出す指示はどれも効率的で失敗がないからもう驚き。正しい使い方を発見したときは本当に良い拾い物をしたと思ったわ」
「意外です。てっきりまた半壊して4、5回程改装したものかと思ってたので」
「・・・妙にリアルな見解どうも、誰かに案内させる?」
「いいえ、問題有りません。一日、
―――
イギリス、ロンドンのバッキンガム宮殿内部に広がる議会場にはこの国の各権力を代表する三派閥のトップと各派閥に数人ずつ今回の議題の関係者が揃っていた。
政治を司る王室派、武力を受け持つ騎士派、宗教とその信徒を統括する清教派。この三つの権力は丁度三竦みの様に互いに牽制し合う相性が存在している。
王室派は騎士派に強く、騎士派は清教派に強く、清教派は王室派に強い。三つの最大派閥がバランスを取ることによって平等な立場となり互いの異なる意見を取り込むことによりこのイギリスは今に渡る歴史を刻んできた。
「第四十二回、『ノイの子供たち』に関する報告会を始めるとしようか」
王室派のトップ、現英国女王のエリザードはイギリス王室を象徴する切っ先も刃の無い剣カテーナ=セカンドを片手に添えながら本日の議題を口にし、開会を宣言した。
十二年前からイギリス国内に抱える問題となり定期的に行われているディクロニウス達、当人とその親族との間柄や生活に最新の注意を払っていた。
『ノイの子供たち』とは、ディクロニウスたちのことを指している別称だ。現在では彼らディクロニウスは、一般家庭にまでその出生は確認されているが、十三年前の第一波と呼ばれるディクロニウスが世界中で生まれ始めた当時、彼らは皆強い権力を持つ親の元で生まれた。
その中には現代にまで生き残っている各十字教徒の政界や業界に少なくない影響力を与える要人の子も少なくなかった。角の生えた子達は、まるで自分を生む親を選べるかの如く権力の強い親の元に生まれ落ちていたのだ。
調べれば、統計学の知識がある者には自然発生した事柄ではなく何者かによる人為的な操作によるものだということは、噂程度ではあるが十四年前から細々と囁かれていた。
だが、イギリス清教は
「では、まず最初は難きし議題から消化せしめけるの」
清教派のトップ、ローラ=スチュアートが自身の身長の二,五倍もある金髪を優雅に払いながら清教派のシスター達に予め用意させておいた資料をこの場にいる参加者全員に配らせる。
「これは?」
表のように並べられた名前の羅列にところどころ赤や黄色の蛍光ペンに塗り潰されているカラフルな用紙と潜水艦が浮上している海上写真付きの資料が合計二セットずつ、この会議場内にいる者に配られ第一王女リメエアは、最初に読んでいた占いコーナーのある雑誌を余所に置き疑問の声を上げる。
一セット目の資料は、過去十三年間に渡り調査されてきた頭部に突起骨と両親と似ても似付かない赤色系の髪と瞳を持つ
その資料を見るや王室派のトップエリザード女王は王剣カテーナ=セカンドを片手にバトンを扱うように器用に振り回しながら心当たりを呟く。
「最初のこれは、我がイギリス国民の中でちょっと愉快な個性を持つ子供達全員の名前だな」
「この赤く色付けされている者達は・・・」
騎士派のトップである多少若作りをした形跡の見られるが三十代中頃の美男子である
「過去に
「正しかりけるのよ」
第二王女キャーリサが憎らしげに呟くのとは対称的にローラはいつも通りの余裕のある涼しげな顔で周りの反応を観察する。
「それよりも問題なのは、二枚目の潜水艦の方だと思うのだが。この写真を見る限りではこの風景はスコットランドの最北岬によく見られるモノとお見受けするが・・・この浮上している潜水艦は、我が軍の型とはだいぶ異なるがこれは一体?」
「それを含めて此度の議題を説明せしめけるの。まず、この潜水艦に付きしことなりけると先週各地で起きた一斉幼児行方不明事件の中枢、司令塔兼潜伏場と思いて粗方間違い無しけるの。しかも」
ローラは、獲物に狙いを定めた悪い笑顔を浮かべ。
「フランス軍とスペイン軍の統合艦と見て間違いなしけるのよ」
「なぜ清教派が『軍事』を受け持つ騎士派を差し置いてこのような行動したのか説明を願おうか」
騎士団長の口調こそは柔らかいものであったがローラに向けられている怒りの感情は米神に浮き出ている血管のせいで隠しきれていない。宗教派閥である清教派と王族を守る騎士派はその成り立ちから互いに相性が悪く仲違いをすることが度々あるがこの二人の場合は個人のレベルで馬が合わないと考えたほうがいいだろう。
「ハイハーイ、それについては私が説明しマース」
清教派の席に座っていたカジュアルな赤い上着に紺の長いスカートを履いている金と銀の混じった髪の四十歳前後の女性がこの場の空気とは無縁な明るい声で立ち上がる。テオドシア=エレクトラ、イギリス清教所属の魔術師で北欧系神話をベースに術式を組むがメインとなる魔術をコロコロ変える拘りがないというか飽きっぽいというか掴みどころがわからないとよく同僚に言われる。ちなみに四男八女の立派なお母さんだ。
今回の議題になっている事件の被害者親族清教派代表としてこの場にいる。
「先週の事件デハ、イギリスに密入国した連中が港町を中心に誘拐をしてまシタ。被害者の家族や目撃者の証言から複数の魔術師が探知されないギリギリの軽い暗示をツカテ真夜中に外へと連れ出しレンタルしたワゴン車に詰め込ムといった連携して子供たちを攫ったみたいデス」
「ハーメルンの笛吹き男みたいですね」
今まで、資料を読んで黙っていた第三王女ヴィリアンが小さく遠慮がちに呟いた。
「はい、使われた術式には英国式特有の匂いやアレンジが見られず、すぐに外来の魔術師の仕業であるとわかりまシタ。どうヤラ、奴らは対象を限定することで必要最小限に規模を抑えて探知から逃れていたようデス」
「なーるほど、それで
キャーリサが写真の資料を人差し指で叩きながら説明を行っている二人を交互に見る。
「我が
「デスが、私たち
すぐさま、イギリス清教は地元の魔術師に連絡を入れ現場の調査を急がせた。現地に派遣された本隊が地元の魔術師と合流した時にはなんと驚くべきことに浮上した潜水艦と今まで誘拐された子供たちと見られる三十三人が地元の魔術師の所有物であると思われる小型のプレジャーボートに乗せられていたのだ。
全員、体の小さい三歳から十二歳であったがそれでも乗り切れないためか非常用のゴムボートを括り付けてその上に比較的年長の子供たちを乗せていた。
地元の魔術師の話では、連絡を受けてボートで指定された場所に向かうと軍艦のような潜水艦が海上に見え始めその上に何人かの子供の人影を確認すると急いで近くにボートを止める。
すると、一番背の高い男の子が服を脱いで下着一枚になると大きなオレンジ色の
引き上げると、男の子は泣きじゃくりながら魔術師に救援と保護を求める内容をかろうじて伝えて泣き疲れたのか船室の端っこで眠っていた。
魔術師が軽化と簡単な風の魔術で海の上をアメンボのように海の表面張力とのバランスを保ちながら潜水艦の上部に到着するとぞろぞろと三十人余りの子供達が次から次へと艦内から出てきたのだ。眠っているのか意識の無い子もおり仕方なく抱きかかえて潜水艦と運ぶ。水面歩行の術式は基本一人用なのだが足が沈む前に次の足を出すといったややハードな運動をして久しぶりに汗を掻いたのは実に五年ぶりであった。途中、船内の面積が足りなくなり、ゴムボートを膨らませて全員をボートに乗り換え終えると魔術師は潜水艦の中を調べたが・・・。
「そこには、外傷の見当たらない乗組員の死体と二、三残っていた攻撃魔術らしき痕跡が見付かったみたいデス。その中に目撃証言と重なる誘拐犯の魔術師らしき容姿の死体が確認されまシタ」
「つまり、魔術を用いた集団誘拐・・・否拉致に騎士団や私設軍ではなく他国の軍部が関わったということか」
「まあまあ、我々の国の宝である子供達を狙ったこの事件は運が良いのか悪いのか清教派があくまで魔術師の仕業として処理したため潜水艦を死体ごと押収出来たのは僥倖でしょう」
リメエアが資料を最後まで読み終えたのか、二つの資料を端に置き手には自分の持ってきた雑誌があった。
「それで、
「案の定、今まで通り魔術的要因による死因は一切確認出来無しけるの」
「そもそも、
魔術による事件の後始末は、『必要悪の教会』の管轄である。しかしこのディクロニウスたちが関わった事件に限り科学的医学に頼らざるを得ない。
なぜなら、彼らに害をなした者達は例外なく不自然な自然死を迎えているのだから。
「フランスとスペインの方からは何らアクションがないってことは、最初から期待していなかったか。もしくは無期限の極秘任務ってやつかしら」
そもそも何故彼らディクロニウスが狙われるのか、それは十三年前イギリス清教の魔力探知に異常な数値の『
観測地点は、世界中の各医療施設や児童施設内で近くの魔力に対し敏感な一般人が
イギリス清教は迅速に調査を行いイギリス国内の子を人道的保護をし年単位に及ぶ検査を行った。一応、過去に類似した魔力が検索されたが確証がなかった。
流石に生後間もない赤子、しかも要人の娘や息子に無理やり魔力を練らせて属性を調べる訳にもいかず意思の疎通がある程度可能な年齢となるまで待つしかなかったのだ。
観測から三年後、過去に膨大な
その属性に対する適性が通常の魔術師の十人分以上の才能があることがわかるとイギリス清教は保護を始めた。
と同時にこれが人為的なモノか自然に起き出したコトなのか。国家機密に調査を始めたのだ、王室派が仕切り、騎士派が調査を行い、清教派が原因究明を模索する。十三年前から度々生まれてくるディクロニウス達に対応する中、四年後ディクロニウス達の出生率が急激に上がる現象が起きたのだ。それから四年周期で出生する比率と地域が急激に増大するようになり、今では一般家庭にまでディクロニウスが生まれるようになったのだ。無論、生まれてきたディクロニウス全員が
「何れにせよ、このような問題は今回の事件をへて激化することは目に見えていけしけるの」
ローラは、騎士派、王室派の面々とは正反対に余裕な態度を崩さない。
イギリス清教が保護を始めてローマ正教も少し遅れてディクロニウスとその親族を半ば無理やりにでも囲い込もうとし、逆に他の十字教に改宗して助けを求めるようなことも起きておりこういった失態は実際にはイギリスにはおいしい結果となる。
「だが、国民を守ってこその王族としては動かずにいるわけにも行かないだろう。魔術関連はそちらの専売特許としても実際には政界に響く問題だ」
「さもありなん、こちらとしては『ノイの子供たち』には未だ解明どころかその存在ですら危ぶまれた『天罰』が確認できしことにことに喜ばしかりけるの」
今回の議題で注目すべき点は、拉致誘拐実行犯と計画した者達が不自然な自然死を遂げていることに確信が持てたことであるとローラは考えている。
過去五十に及ぶ事件の加害者は皆、心臓麻痺、脳内出血、動脈破裂、交通事故、階段等による不慮の事故、それらが全て何ら違和感のなくディクロニウス達が危害に遭うその瞬間に起きていたことが多々あった。
医学的な司法解剖でも魔術による現場検証でも何もおかしなことが見つからないのかおかしいのだ
これらは便宜上『天罰』と称される。
「我々が取りこぼした迷える子羊を狼から守護せし存在がいるのならそれに任せるのも一興。元より完全な組織など存在しえないのだから、不備はなかりけるの」
彼女にしては珍しく、不特定のいるかどうかも分からない存在に掛けるといった楽観的な答えが自信満々と返ってきた。
当然、王室派と騎士派は彼女のその態度に納得行く根拠のない自信に疑問を持った。
対してローラの心境は、余裕に満ちていた。
なぜなら、今回の集団拉致は、彼女がわざと術式探知の穴を空けてこのような一国を治める組織では解決できない状況を作り上げたのだから。
今まで『天罰』存在は現場の末端人員が囁くうわさ程度の認識であったがよくよく調べると先ほど出した資料の内黄色でチェックされた物たちは、イギリス清教という組織ですら見逃していた被害者たち。加害者の死体と被害者の訴えを聞いて初めてその存在が明らかとなり芋蔓式に犯罪が露見した魔術結社も多数存在する。
新しい時代の幕開け・・・。ローラは、少なくとも自分の考えは間違っていないと自身を持って自分の利益を計算する。
元々イギリス清教は、バチカンの支配から脱するためにそのあり方を変えた宗派だ。さらに変化を受け入れるぐらい造作ないそれが、この
狐のように狡猾に微笑むか彼女の笑顔には勝利を確信した者のそれと酷似していた。
『ノイの子供達』
ノイまたの名をノア、二千年にも及ぶ十字教の歴史の中で五大預言者にして
彼の者が天命に従い巧みに創作せしめた方舟は三日三晩の嵐による大洪水の海の上、ランタンに入れられた赤い宝石の光りを道標に洪水を乗り切り、鴉と鳩を放って陸地が存在することを確かめた伝説を持つ。
人類第二の祖先。
世界を飛び回って子供達を助ける
次は、インデックスと接触!!・・・の予定