安心院さんは、なじみがありません   作:吉野家牛丼18世

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安心院 なじみ。

長名  なじみ。

一人称がどちらも、ボクのボクっ娘。

双方、不明点が多い。
スキルを持つ安心院さんと恐らくアブノーマルと見られるコミュ力を持つ長名。

これより、長名なじみは安心院さんの端末の一体であり、悪平等の一端であると考えられる。

___『ガバ理論 序』より。


謎の転校生です。

私立伊旦高校。県内でも有数の進学校...であるけれど、なんと試験は面接だけ。(実際は体面上で筆記もあるらしいけれど)まぁ、ともかく。合格基準はズバリ「個性」

 

「なら、7932兆1354億4152万3222個の異常性(アブノーマル)と、4925兆9165億2611万0643個の過負荷(マイナス)、合わせて1京2858兆0519億6763万3865個のスキルを持つ僕が受かれないはずがないさ!!」

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

「あ、古見さん。おはようございます」

 

《おはようございます》

 

綺麗なノートに、綺麗に書かれた挨拶。彼女は古見 硝子(こみ しょうこ)。頭脳明晰で、とても美人。ただ、一つ言うなら極度のコミュ症であるということだ。だから、人前で喋ることはおろか、固まってしまうことさえある。が、この通り、筆談でならなんら問題はない。外見相応の綺麗な文字で応答してくれる。

 

「あ、聞きました?なんでも転校生が来ると_____」

 

「なんだってぇぇぇぇ!?」

 

机の面がものすごい勢いで僕の顔にぶつかる。もちろん、痛い。この原因は考えられるのはアイツしかいない...!!

 

「なじみ!!いい加減になぁ!」

 

「そんなことはどうでもいい!どういうことだい!?只野くん!!なんで転校生のことを黙ってるんだ!君とボクの仲だろ!?まさか、ボクの体だけが目当てで...!!」

 

「うるさい、やかましい」

 

そんなこんなで、彼女(?)は幼馴染の長名 なじみ。いや、僕だけじゃない。親の転勤という理由、加えて強烈なコミュ力...!!その為にあらゆる人の幼馴染...そして、性別不明!言動不一致!ついでに虚言癖!!信用ならない奴が、このなじみだ。

 

「どうせ、お前の幼馴染じゃないのか?」

 

「只野くん....それがね、今回はボクでさえ知らない人だ」

 

「知らない?忘れてるだけだろ?」

 

「それなら、まぁ有り得なくもないけど。というか、ボクも転校生が来るって言うのは知ってた。でもね、ボクはおろか、《ボクの幼馴染》でさえ誰も知らなかった...って言えば事の大きさがわかるかな?」

 

「な、なんだって!?」

 

《どういうことですか?》

 

袖をちょいちょいと引っ張られ、ノートを古味さんから見せられる。

 

「あ、スイマセン。置いてきぼりにしちゃって...」

 

《いいですよ。それより、長名さんの幼馴染じゃないと、何がいけないんでしょうか?》

 

「そうですね、そこです。なじみはこの学校の生徒全員と幼馴染です。それは古見さんも含まれます」

 

《昔会ったことがあるのは覚えています》

 

「昔の話は止そうよ、只野くん....」

 

「まだトラウマなのか?まぁ、ともかくです....そんな凄まじく広い交友関係を持つコイツが知らないことも、コイツの幼馴染の誰か一人が知ってる。そう思いませんか?」

 

《そうですね。じゃあ、転校生というのは一体?》

 

 

「それは、僕から言おうか?」

 

「うおあ!?」

 

「うわ!?只野くんが盛大にスっこけた!写真撮らなきゃ!!」

 

突如僕の背後で聞こえた声に驚いてひっくり返してしまった。あぁ、なじみがそんな僕を撮っているのが聞こえる....古見さんもそんな心配そうに見ないでください、僕は大丈夫です...それと、ウチの高校とは違う制服の....

 

「誰!?」

 

「わー、やっぱり只野くんは普通だね....」

 

「やー、その噂の謎の転校生が僕だよ!安心院(あじむ)なじみ。親しみを込めて安心院(あんしんいん)さんと呼んでよ」

 

「あ、安心院さん?」

 

僕、只野 仁人(ただの ひとひと)はただの人のはずだ....だけれど、どうも僕の友人たちは只者ではすまないようだ...

 

 

 

 

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