らき☆すた〜変わる日常、異世界冒険ウィザードリィ5の世界〜   作:ガイアード

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3階探索中、風の王デジンを目指せ!マッドストンパーとの遭遇と地下寺院

3回で使用する為のアイテムの事を思い出した俺は、当初は3階の探索を主とする予定を急遽変更し、3階で使用すべきアイテムの取得の為に少々危険な4階へと降り立った。

 

とりあえず運良く敵との遭遇もせずに済み、俺達は3階で使うアイテムの”バッテリー”を無事に手に入れて地上へと帰還した。

 

アイテムの鑑定を済ませて俺達は、再度先程のメンバーのまま3階へと赴く。

 

エレベーターを降りて一息ついた俺達は、いよいよ3階の探索へと乗り出す為に気持を引き締めていたのだった。

 

「さて、それじゃいよいよ本格的に探索開始だな。」

 

と言う俺のつぶやきにこなたが

 

「そうだね。は、いいけど、この階では何をするの?」

 

そう聞いて来たので、俺はその言葉に頷くと

 

「まずは回廊を移動して”マッドストンパー”って奴を探す。そして、そいつからアイテムを入手してからこの階にある3つの泉のうち2つへと赴いてそれぞれにアイテムを入手、その後、この場所は地下寺院と呼ばれているんだが、その奥地へと赴いて先程入手したバッテリーを使用する場所へ行きアイテムを入手。最後に2階で入手した宝石のシャクを使用する場所へと赴いてこの階のボスである風の王デジンと戦うって所だ。」

 

そう説明すると、こなたは頷きつつも苦笑しながら

 

「なるほどね。なんにしてもここでもやる事は結構あるねえ・・・。とはいえ、このまま腐っていても仕方ないから行くとしますかー。」

 

と言うこなたに俺も頷きで応え、皆もまた俺の説明に頷きながら

 

「ま、何にしてもやるしかないわね。でも、皆でやれば大丈夫でしょ?ねえ、慶一さん。」

「まあ、御坂の言う通りだな。とりあえず先に進もうゼ。」

「そ、そうだね。でも、何度来てもやっぱり緊張するよ~。」

「大丈夫ですよ、つかささん。私達もいるんですから。皆で協力して進みましょう。」

 

と言う皆に俺も頷いて

 

「そうだな。よし、それじゃ早速行くとするか。」

 

と、皆に出発を促すと、こなたがすぐ近くにあるドアの前に何かを見つけたらしく

 

「待って、慶一君。向こうのドアの側に何かいるよ?なんだろう?ラクダのようにも見えるねえ。」

 

そう言うこなたの言葉に俺をはじめとする全員が視線を向ける。

 

そして、それを見つめるつかさが声をあげた。

 

「・・・トーガ・ラマ?が5匹、それに、修験者(シュゲンジャ)が3匹だね。あれ?どうして私、モンスターの名前がわかるんだろう~?」

 

その言葉に俺はつかさに

 

「ああ、それはおそらくモンスター識別の呪文がかかっているからだろうな。相手の戦闘方法はともかく、名前はわかるようになっているんだろう。」

 

そう言う俺に、御坂さんはモンスターに目を向けながら

 

「なるほどね。で?あいつらとどう戦うの?どの道あいつ等を排除しないと先には進めなさそうよね?」

 

その言葉に俺は頷くと、皆に今回の作戦を伝えて戦闘開始の声をかける。

 

「今回は・・・・・・という訳だ。皆、行くぞ!?」

 

その言葉に全員が

 

「オッケー!それじゃやりますか!」

「おーし!蹴散らして先に進むゼ!」

「手間取ってる暇もないしね。じゃあ、作戦どおりに、っと!」

「みんな、無理しないでね。」

「こちらも作戦どおりにやります!」

 

と声をあげるのを受けて俺はそれに頷きで返すと、敵に向かって走り出した。

 

「おおお!!」「やああっ!!」「どけどけー!!」

 

と剣を抜き放ちながらトーガ・ラマへと突っ込む俺達前衛3人。

 

そして、その後方から

 

「いくよ!モンティノ!!」

 

ブウウウンッ!!

 

と修験者(シュゲンジャ)に呪文封じを敢行するつかさ。

 

そして、上手く相手の魔法を封じることが出来たのかつかさは

 

「上手くいったよ~みんな~。」

 

と俺達に報告を飛ばしてくれたの受けて俺達もそれに頷きながら次の行動へと移る。

 

そして、みゆきも後方から魔法を放つ。

 

「行きます!マダルト!!」

 

ビュォォォォッ!!

 

と、俺達の目標であるトーガ・ラマへと今使える最大の攻撃呪文を使うみゆき。

 

パキキキィンッ!!ウォォォォ!!ズシャッ!!

 

「マハリト」「メリト」

 

ボウゥゥゥン!!キュキュキュン!!ドドド・・・

 

「うがっ!?」「くうっ!!」「うわああっ!!」「うぉっ!あぶなっ!!いたたっ!!」「あうっ!!」「くっ!!」

 

最初のみゆきの魔法で3匹のトーガ・ラマを仕留めたが行き残ったトーガ・ラマの放つ反撃の魔法を受けてダメージを受けてしまう俺達。

 

だが、俺達前衛3人はそれでもひるまずに残りのトーガ・ラマにすかさず斬撃を叩き込んだ。

 

「このっ!そらあっ!!」

 

ズバッ!ビシュッ!!

 

横薙ぎに切りつけて、返す刀で袈裟斬りに斬りつけ、俺は残り3体のうち1体を倒す。

 

「お返しよ!えいっ!!」

 

シュバッ!!ドシュッ!!

 

斜めに切り払い、胴体を突き刺して2体目を仕留める、御坂さん。

 

「さっきのお返しだっ!!」

 

ザンッ!!ドズッ!!

 

最後の1匹に首を斬りつけて更に脳天に剣を突き刺してとどめをさした。

 

オオォォォッ!!ドスン・・・

 

と断末魔の叫び声を上げてトーガ・ラマは崩れ落ちた。

 

魔法が使えなくなったと悟った後に残された修験者(シュゲンジャ)は俺達に向かって物理攻撃に切り替えつっこんで来ていたが、そこにさらにみゆきの魔法が飛ぶ。

 

「仕留めます!ラハリト!!」

 

ゴウウオッ!!ドドドッ!!

 

と、火炎系最大の魔法を修験者(シュゲンジャ)に叩き込むと、敵はその一撃で倒れ伏した。

 

全ての敵を倒して俺達はとりあえず集まって

 

「ふう。皆お疲れさん。やっぱり魔法はきついな。あいつはこの階じゃ1.2を争う厄介な敵だしな。倒せてよかったよ。」

「そうなんだ?面倒ね、まったく・・・火傷しちゃったわよ・・・つかささん、治療お願いできる?」

「御坂はまだましじゃねえか?私らはちょっと前にもさっきの魔法くらってるしな。ダメージと痛みはわかってはいんぞ?とはいえ、何度もくらいたくはねえけどなあ・・・。」

「同感ー。熱いのとかきついよー。つかさーこっちも治療お願いー。」

「は、はわわっ!ちょちょっと待ってこなちゃん~。今美坂さん治療してるから~。」

「つかささん。後でこちらもお願いできますか?何にしても魔法を受ける前に仕留める事が出来るのが1番いいのかもしれませんね。とにかく、一度これで落ち着けそうですが・・・。」

 

と言うみゆきの言葉に、俺も最後につかさの治療を受けながら

 

「そうだな。とにかくあいつらにはあまり出会わない事を祈るしかないだろう。あいつ等だけのグループで出てきた時はマダルトで仕留めれそうだからその時はみゆきに任せるぞ。」

 

そう言うと、みゆきも俺に頷きで返しながら

 

「わかりました。トーガ・ラマが出てきた時にはお任せ下さい。」

 

そう返してくるみゆきに俺も頷いて

 

「任せるよ。それじゃ皆、そろそろ行くぞー。」

 

そう声をかけると、皆も動き出す俺について動くのだった。

 

扉を抜けて道なりに回廊を進む俺達。

 

その距離は今までの階よりも心なしか広さを感じていた。

 

「結構長い回廊ね。この階も結構広そう・・・。」

「確かに。複雑に入り組んでいないからまだ楽かもしれねえけど、結構長いぞ?」

「そうだねえ・・・ちょっと疲れて来たよ・・・目的地はまだかなあ?」

「前よりは体力はついた気はするけど、それでもちょっときついかも~・・・。」

「ファイトですよ、つかささん。っ!皆さん、敵です!!」

 

最後のみゆきの言葉に再び身構ええる俺達。

 

最初の目的地の扉につくまでに俺達はスコーピオン、キングコブラ、ヘルハウンド、ミノタウロス、デーモンドッグ、ワーボアー、ロッティドベイパーとの連戦を繰り返した。

 

そして、ようやく目的地の扉の前へと辿り付く。

 

その頃にはかなり疲弊をしていた俺達は、ひとまずそこでキャンプを張り、体を休める事にしたのだった。

 

「ふう・・・ちょっと戦闘の回数が多いな、こりゃきつい。」

「ここに来る前に鍛え直しておかなかったらかなりきつかったわね。まあ、この後を考えると少し頭が痛いけど・・・。」

「敵が出過ぎだゼ・・・ちっときついぞ?慶一、このまま突っ走って大丈夫なのか?柊妹と高良の魔法が心配だぞ。」

「流石に3階は並じゃないねえ・・・私もちょっときついや。アイテムは結構手に入ったから鑑定してもらうのが楽しみだけどね。」

「はあ・・・はあ・・・き、きついよ~・・・」

「大丈夫ですか?つかささん。とりあえずは今のうちに体を休めましょう。まだ先は長そうですし・・・」

 

と言うみんなの言葉を聞きつつ、俺はみさおの問いかけに

 

「まあ、なんとかなるだろう。俺達でも対処が厳しい敵はそういないようだし、ここまで出会いまくるのは運が悪かっただけだと思うしな。それじゃあ、少し体を休めてそれから動くか・・・ん?なんだ?」

 

そう答えつつ、近くで響いた音に俺は耳を澄ましてみた。

 

・・・ン・・・スン・・・ドスン

 

この音にこなた達も気がついたらしく、皆それぞれに緊張の表情を浮かべつつ

 

「何?この音は・・・」

「何か近づいて来てねえか?」

「慶一君、ひょっとして敵?」

「え?また~?少し休ませてよ~・・・」

「向こうから来ます!」

 

そう言う皆の言葉を聞きつつ、こなたの言葉に俺は首を振って

 

「いや、違う。この足音の主は敵じゃない。つかさ、カツの準備をしておいてくれ。相手が現れたら早速交渉するぞ。」

 

と、そう答えつつ、つかさに魔法の準備を促すと、つかさは頷いて

 

「え?うん、わかったよ。すぐに準備するね~。」

 

そう言ってつかさは魔法の準備をはじめ、他の皆も俺の言葉にほっと表情を緩ませていた。

 

そうしているうちに足音の主は俺達の前に現れる。

 

皆はその姿に思わず身構えたが、俺はそんな皆を手で制しつつつかさに合図を送ると、つかさも頷いて足音の主にカツを唱えた。

 

魔法は上手く相手に効いたようで、相手はこちらを見据えつつ立ち止まる。

 

俺は、それを確認しつつ、相手に声をかけた。

 

「やあ、アイテムを持っていたら見せてもらえるかな?必要なものがあったら引き取らせてもらうよ。」

 

そう言うと、相手は一度は立ち止まった状態でいたが、すぐにその場で足踏みをし始めつつ俺に

 

「いいとも。こういうものがあるけど、これでいいかな?」

 

と、俺の前に差し出して来たのは、アヒルの形をしたおもちゃのようなものだった。

 

俺はそれを一瞥して、それが必要なものだというのを確認し、相手に6000ゴールドを支払い、そのアイテムを手に入れた。

 

そして、相手から他に色々な情報を聞き出し、一通り情報を得ると、その相手は再びダンジョンの奥へと姿を消したのだった。

 

一連の交渉を見ていた皆が俺に声をかけてくる。

 

「ねえ、慶一さん。さっきのはなんなの?アイテムも買い込んでいたみたいだったけど・・・」

「私は敵かと思ったゼ。思わず攻撃しそうになったしな。慶一が止めてくれたからよかったけど。」

「だねえ。私も思わず身構えちゃったよ。それに、なんだかじっとしていられない感じだったよね?一端は足を止めたけど、すぐに足踏みしだしたしさ。」

「どうみてもモンスターにしか見えなかったよ~・・・でも、お話が出来るって事は敵じゃないんだね?」

「なんでしょう?姿は確かにモンスターのようでしたが、中身は私達に近いような気さえしましたが・・・」

 

その皆の言葉に俺は苦笑しつつも、さっきの相手の事やアイテムに関して説明をする事にした。

 

「うん。あれもこの迷宮の住人の1人なんだ。あれの本当の名前はわからないんだが、噂によれば、彼はどこかの国の王子らしいんだ。俺達がここに来る前にこの場所へとやって来た彼はこの迷宮の奥に住む悪い魔法使いの所為であんな姿に変えられてしまったらしい。さらには両足に奇妙な呪いまでかけられたらしくてね、ああやって足踏みしていないと足が痒くてどうしようもないんだそうだ。で、そんな風にしながらいつかその呪いを解きたいと考えている彼があんな風に足踏みをしながら迷宮を彷徨っているのを冒険者が見かけてそれが噂になり、あれに出会う度に足踏みをしている姿にいつしかマッドストンパーと言う名前がつけられたそうだ。」

 

そこまで説明してから一端言葉を切り、俺はさらに先を続けた。

 

「で、俺は、先程あれからアイテムを購入すると同時にいくつかの情報も仕入れる事になった。まずアイテムなんだけど、こいつは今後ダンジョン内にある泉の探索には欠かせないものだ。そして、仕入れた情報だけど、ここには彼をあんな姿にし、更には呪いをかけた魔術士がこのダンジョンにいる、という事を教えてもらった。そいつとは今後、係わる事になりそうだからね。そして、その魔術士がもう1人魔法と呪いで姿を変えさせた者がいるという事らしい。その者はどうやらこの世界で勇者の称号を持っている者だったらしいけどね。名前をマイティ・ヨグというらしいが、どうやらそいつも助ける事になりそうだな。」

 

と、一応の説明をする俺につかさとみさお以外の面々は

 

「なるほどね。とはいえ、あれが王子様ねえ・・・にわかには信じられないわね・・・それと、あの人、でいいのかしら?をあの姿に変えたのって、魔術士って言ってたけど、それって”ソーン”の事なの?」

「勇者様ねえ・・・そんな人もこの世界にいたんだねえ。とはいえ、この世界じゃ誰もが勇者になれる可能性はあるよね。」

「まだまだ、私達のやるべき事はあるのですね。それと、重要アイテムという事なのでしたら、一度地上に戻るべきでしょうか?」

 

と言う3人とは別にみさお達はしきりに頭を捻って

 

「んー?なんだか訳がわかんねえぞ?もっと私にもわかるように説明してくれよー。」

「わたしも頭がこんがらがりそう・・・」

 

と言う2人に俺は苦笑しつつもそれぞれに答える。

 

「まあね。俺も最初は信じられなかったよ。でも、ああやって話が出来る相手だしね。少なくともモンスターじゃないって事はわかるよ。それと、彼に魔法をかけたのは”ソーン”じゃない。イビルアイズと言う奴だ。こなた、確かにそうだな。ゲームをクリアしたなら、そのキャラクターは勇者と言っても過言じゃないだろうしな。それと、みゆき。とりあえず未鑑定状態でもそのアイテムは使えるから心配はない。余程にやばくならない限りは引き返さずに探索を続けよう。みさお、つかさ、後で簡単に説明してやるから一端頭を切り替えてな。とにかく、そろそろ動くぞ?」

 

俺のその言葉にこなた達も納得しつつ頷く。

 

つかさたちもとりあえずは頭を切り替えてくれたようで、俺の指示に頷きで答えてくれたのを見て、俺はさらに先へと動きだした。

 

最初の目的の扉を潜り抜け、今度は迷路のようになっている通路を道なりに左の方へと歩みを進める俺達。

 

途中にトラップもいくつかあったものの、リトフェイトのおかげでダメージだけは受けずに済んでいた。

 

そして、通路の行き止まりの扉に前にやってくると、俺はこなたとみゆきに扉の開錠を頼むのだった。

 

「こなた、みゆき。ここののドアの開錠を頼む。俺達は周囲を警戒しておくから、終わったら声をかけてくれ。」

 

そう指示を出すと、こなたとみゆきは俺の言葉に頷いて早速ドアの開錠に取り掛かってくれた。

 

その間に俺達は周囲を警戒し、いつでも戦闘が出来るように周りに気を配っていた。

 

少し経ってこなたとみゆきから声がかかる。

 

「終わったよ、慶一君。まずはこの先に行くんだね?」

「お待たせしました。では、このドアの先に進みましょう。」

 

と言う2人に俺も頷きで返して御坂さん達に声をかける。

 

「御坂さん、みさお、つかさ。ドアが開いたから進むぞ。さあ、こっちだ。」

 

と言う俺の言葉に3人共背後に気を使いつつ集まってくるのを見つつ、俺は鍵の開けられたドアをくぐった。

 

その後に皆が続いて入ってくるのをちらりと見つつ、俺はその先にあるもう1つのドアを開き中へと足を踏み入れた。

 

そこには小さな泉が少し不気味なたたずまいを見せていた。

 

それを見た御坂さんが俺に声をかけてくる。

 

「ねえ、慶一さん。ここに何かあるの?ちょっと不気味な感じの泉だけど・・・」

 

と言う言葉に俺は頷きつつ御坂さんに

 

「ああ。ここの泉の底にいる奴に用事があってね。そいつが今回探索している重要アイテムの1つを持っているのさ。そして、さっき手に入れた重要アイテムがここで役に立つ。と言う訳で、早速行って来るから皆は戦闘準備のまま待機でよろしく。」

 

その言葉にこなたは少し心配そうに

 

「だ、大丈夫なの?何をする気かは知らないけど、無茶だけは勘弁してよ?」

 

そう声をかけてきたこなたに俺は軽く笑いながら

 

「はは、大丈夫さ。とりあえず警戒状態は維持しておいてくれ。頼んだぞ?こなた。」

 

その言葉にこなたは頷いて

 

「わかったよ。それじゃ気をつけてねー。」

 

そう言うこなたに俺も頷きで返した後、俺は先程”マッドストンパー”から手に入れたアイテムを身につけておもむろに泉へと飛び込んだ。

 

こなたside

 

とりあえず鍵のある扉までは何とか辿りついた私達は、慶一君が指示するままにその後について扉の中へと足を踏み入れた。

 

そして、そこに広がっていたのは小さな泉であり、どうやらここが私達の目的地の1つでもあるようだった。

 

慶一君は私達にこの場で戦闘準備をしつつ待っているように言い置いて、いきなり泉の中へと飛び込むのを見て私達はその様子に驚きの表情を見せていた。

 

そして、私達はそんな慶一君の行動に

 

「うわ!いきなり飛び込んだわよ?大丈夫なのかしら・・・鎧とか結構重いわよね?」

「・・・それってやべえんじゃねえのか?今頃慶一溺れてたりしねえよな?」

「んー・・・たぶん大丈夫じゃない?慶一君の手に入れたアイテムがなんなのかを思い出したし、まず溺れる事はないと思うよー?」

「え?そうなの?こなちゃん。それならいいけど・・・」

「確かに普通に見れば自殺行為に等しいですね。私もちょっと焦ってしまいました。泉さん、慶一さんの手に入れたアイテムの事について聞かせていただいても構いませんか?」

 

最後にそう言うみゆきさんに私は頷きつつ、軽く説明をはじめた。

 

「いいよー。慶一君が”マッドストンパー”から手に入れたアイテムっていうのは名前をゴムのアヒルっていうんだよ。この世界では奇妙な事なんだけど、水泳のスキルも重要になっていてね、そのスキルが低いと溺れて死んじゃうんだ。でも、さっきのゴムのアヒルがあれば、この世界では絶対に溺れる事はないんだよ。慶一君がそれを身につけて潜ったから、だから、大丈夫だと思った、って訳。」

 

そう説明すると、皆もその事に関心している様子が見て取れたが、そういうやりとりをしているうちに激しい水音が響き、水底から飛び出してて来た慶一君が剣を抜き放って泉を睨みつけているのが見て取れ、その様子に私達も思わず身構えると、そのすぐ後に泉から何かが飛び出して来たのだった。

 

慶一side

 

ゴムのアヒルを身につけ、俺は泉の底を目指す。

 

何故かこのアイテムを身につけると鎧の重さすらなくなるのは不思議ではあったが、それでも溺れずに底間でたどり着く事ができたのだった。

 

水底は地上よりも更に不気味な雰囲気をかもし出し、俺は周りに目をやって周囲の状況を観察した。

 

すると、闇に光る無気味な眼が視界に入り、それが俺の探す相手と確信した俺はすぐさま水面へ向けて浮上を開始した。

 

すると、そいつもそんな俺の様子に気付いたらしく、俺を追いかけて来始めたのを見て、俺はぐんぐんと水面へと泳いで行き、そして、その勢いのままに泉を飛び出してすぐさま剣を抜き放って俺を追って来た者とすぐさま戦えるように身構えた。

 

そして、そんな俺に気付いた皆もまた、それぞれに俺が睨みつける泉の方へとそれぞれの武器を構えて身構えているのが見えたので、俺はすぐさま視線を泉に戻すと、泉の水面が激しい水音を立て、そこから1体のモンスターが飛び出して来た。

 

「皆、行くぞ!?でやあああっ!!」

 

そう言って俺は剣を振り上げ真っ先に突っ込んでいく。

 

その後ろから御坂さんとみさおも

 

「了解!せえええいっ!!」

「覚悟しろよー!?うりゃーっ!!」

 

と叫びつつ突っ込んで行き、こなたはその背後から飛び道具を構え

 

「おー。半魚人だね、あれって。ま、なんにしても私達に出会ったのが運の尽きと諦めてもらうよ!」

 

ビシュビシュッ!ドスドスッ!!

 

そう言いながらクロスボウを打ち込むこなたに、完全にふいを衝かれたモンスターはその矢を受けてしまう。

 

ギャアアアッ!!

 

とダメージに叫び声を上げつつも、剣を振りかぶって来た俺達の攻撃をとっさに回避し、横っ飛びするモンスター。

 

だがそこにつかさの僧侶系攻撃呪文が炸裂した。

 

「当たって!!バデイアル!!」

 

ブンッ!パアアッ!!ヒュンッ!!

 

モンスターの着地点を狙っての攻撃だったが、その攻撃はかろうじてかわされてしまった。

 

「ああっ!外しちゃった!!みんな、ごめん~。」

 

と背後で俺達に謝罪するつかさに苦笑しつつ、俺達は再度モンスターに切りかかる。

 

「ちょろちょろすんな!いい加減倒れてろっ!!」

 

ブンッ!ビシュッ!!

 

と、俺の振る剣がモンスターの体を浅く捕らえた。

 

ギャアアアッ!グアアッ!!ビュッ!ガキンッ!!

 

その攻撃に思わず反撃を返すモンスターだったが、俺は上手くその攻撃を剣で受け止めて力を横に流す。

 

その動作に思わずたたらを踏むモンスターに御坂さんの追撃が襲い掛かるのだった。

 

「逃がさないわよ!?それっ!!」

 

ビシュッ!ズバッ!!

 

と袈裟斬りに剣を振り下ろす御坂さんの攻撃を、モンスターはもろに受けて更に怯みを見せる。

 

「おっと逃がさねえぞ!!こっちも食らえってヴァ!!」

 

ドシュッ!!

 

と、モンスターの死角をついてみさおも斬りつけに行くと、そちらに対応しきれずにモンスターは更にダメージを体に受けた。

 

グアアッ!?

 

と、予想外の位置からの攻撃に何が起きたのか瞬時には理解できない様相のモンスターに、みゆきのとどめになる魔法が炸裂した。

 

「今です!!ツザリク!!」

 

ヒュンッ!ズドオッ!!

 

と、魔法使いが単体に攻撃する中でも一番の威力を持つ魔法がモンスターを直撃し、モンスターは

 

グオオオオオオッ!?ドサッ!

 

と断末魔の叫びと共に倒れたのだった。

 

「ナイスだ、みゆき。」

 

俺がとどめをさしたみゆきにそう声をかけると、みゆきは照れながら

 

「いえ、その・・・恐縮です。」

 

と答えるのを見て、こなた達もみゆきにサムズアップして見せていた。

 

俺達はひとまず武器を納めつつ、モンスターの落とした宝箱の側へと集まって、こなたの宝箱の罠の開錠を待つ。

 

その間に俺達は先程の戦闘に関しての軽いやりとりをするのだった。

 

「それにしても、中々素早い奴だったわね。あそこでモンスターがバランス崩してくれなかったら危なかったかも。」

「だな。正直よく攻撃当てれたなあって思ったしなー。でも、御坂もいざという時は能力使うつもりだったんじゃねえのか?」

「うーん・・・正直それはするつもりはなかったわね。こんな水辺でしかも泉の周りにも水が飛び散った状況じゃ私の能力使ったら、逆に皆が危険になる可能性の方が大きかったしね。漏電させてパーティ全滅、じゃ洒落にならないでしょ?」

「そうだな。御坂さんが能力を抑えておいてくれて助かったよ。俺も少しだけその事は心配だったしな。」

「大丈夫よ。その辺りの事はちゃんとわかってるから。」

「それなら大丈夫かな?なんにしても無事に済んだから何よりだ。」

「ねえ、ゆきちゃん。御坂さんの能力そんなに危なかったの?」

「ええ。下手をすれば私達全員がモンスターごと感電の恐れもありましたからね。水場では電気は怖いですよ。」

「・・・どんだけ~。」

 

と、つかさとみゆきのやりとりが済んだ所でようやくこなたの罠解除が済んだらしく、こなたが俺に声をかけて来た。

 

「慶一君、終わったよー。中にはなんだか禍々しそうな像みたいなのが入ってたけどこれが重要アイテム?」

 

その言葉に俺は頷いて

 

「ああ、そうさ。主には4階で必要になるものだけど、今のうちに確保しておけばこの階での用事はほぼなくなるしな。とりあえずは一端ここでキャンプにするか。」

 

そうこなたに答えつつ、皆を見渡しながらそう言う俺に皆も頷き、とりあえずの疲れを癒す為にキャンプを展開する俺達。

 

この階の探索も後半分と言う所まで来ている事を俺は感じつつ、次の場所へ向けて思考を巡らせるのだった。

 

だが、この時、俺達の誰もが気付いていなかった。

 

この階で起きてしまう悲劇の足音に・・・。

 

 

 

 




後書きと次回予告


みゆき「みゆきです。今回はいつも以上に戦闘が多くて大変でした。それでも元の世界に帰る為にも頑張らなくてはいけませんね。」

次回、らき☆すた〜変わる日常、異世界冒険ウィザードリィ5の世界〜

手に入れる3つのアイテム、そして、起きる悲劇

凄く嫌な予感がします・・・大丈夫ですよね?慶一さん・・・


今回出てきたアイテム:ゴムのアヒル、石化した悪魔

ゴムのアヒル:水泳のスキルが存在する今作では水泳のレベルを上げないと現在の水泳レベル以上の深い場所に潜った場合、溺れ死ぬ事になります。

ですが、このアイテムを装備して潜ればどんなに自分の現在の水泳レベルと潜る場所の深さに差があっても絶対に溺れなくなるちょっとチートなアイテムです。

ちなみにこれをつけながら潜っても水泳レベルも上昇するので、気付けば最大の深さまで潜れるレベルになっている事でしょう。

石化した悪魔:これは4階のとある場所に入り込む為に必要なアイテムです。

これを身につけると呪われてしまいますが、4階の重要地点に行くにはそれ以外に方法がないので、仕方なく装備する事になります。

歩く度にダメージを受ける呪いがあるものの、魔法抵抗力は格段に高くなる特性もあるので、悪いアイテムとも言い切れないかもしれません。

今回出てきたモンスター

トーガ・ラマ:らくだのような姿をしたモンスターで、魔法も使ってくる上に結構タフなので3階ではかなりの強敵です。

スコーピオン:その名の通り蠍です。毒を持っているので、うっかり毒をもらわないように注意したい所です。

そんなに強くはないので、魔法で一掃するも良しですね。

ヘルハウンド:この敵は2階にも出るちょっと面倒な相手です。ブレスも吐くので数がいると中々手痛いダメージを受ける事もありますが、3階を歩き回れる冒険者なら問題はない相手です。

デーモンドッグ:ヘルハウンドの強化版みたいな奴で、タフさとブレスの痛さはヘルハウンドよりも上です。数来られるとダメージはかなり痛いです。

ミノタウロス:迷宮に出てくるモンスターでは知名度もかなりある相手ですね。牛みたいな姿をしていて、体力もあり、かなりタフな相手。

でも、大体1体でしか出てこないので攻撃を集中させればすぐに倒せます。

修験者(シュゲンジャ):人間タイプのモンスターで、こいつとトーガ・ラマの組み合わせとかは3階では最悪の部類に入るかと。

とにかく強力な魔法で一掃してしまうか、そっちに魔法を回せない場合、モンティノで黙らせるのが効果的かもしれません。

ワーボア:猪のような姿をしていて、少しタフ。とはいえ、ミノタウロスには劣るし、特殊攻撃もないので、倒すのは楽な相手です。

マカラ:今回の最後に戦闘した半魚人風のモンスターです。泉の1番底に住んでいて、重要アイテムを持っているので、必ず戦う事になります。

ただ、こいつも1体しか出てこないので、攻撃を集中させて終わらせるのがいいかと思います。

キングコブラ:その名の通り蛇です。しかも毒を持っているので、うっかり毒を受けないように注意しつつ倒すのがいいでしょう。

ロッティドベイパー:姿は霧のような形状をしていて、こいつも毒の攻撃は相当厄介です。

なので、出会ったら即座に魔法で排除してしまう方がいいかもしれません。

今回は以上です。
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