らき☆すた〜変わる日常、異世界冒険ウィザードリィ5の世界〜 作:ガイアード
御坂side
消えてしまった慶一さんを復活させる方法は本当にないのだろうか?そんな疑問を持っていた私は、ここで動く事が皆への、そして、慶一さんへの恩を返す機会だと考え、黒子と一緒に調べ物好きのみゆきさんに協力をあおいで、私達は情報収集に乗り出した。
みゆきさんにはもっぱら文献を調べてもらう事を任せ、私達は街へと手掛かりを求めて数日間、聞き込み等をする為に走り回った。
そんな事をしているうちに一週間程の時間が過ぎようとしていたが、この日、私達が聞き込み等にも疲れを見せ始め、そんな自分達に喝を入れるためにギルガメッシュの酒場で食事を摂っていたのだが、その時、私達の耳にある冒険者達が話している声が飛び込んで来た。
最初は興味すらもたずにいたのだけど、冒険者の1人が仲間の1人にある事を言っているのを聞いてから、私はこの冒険者達の会話に興味を持った。
その内容は・・・・・・
「・・・にしてもよ、お前も悪運つええよなあ。あの時お前、パーティの盗賊の罠解除に失敗してもろにトラップに引っかかって灰化してさ、慌てた僧侶にかけられた蘇生呪文が見事に失敗して消失(ロスト)したのに、あの時偶然見つけた泉にお前の灰をせめてここで眠ってくれとほおりこんだら、泉が光だして消失(ロスト)したはずのお前が復活したんだもんな。」
その言葉にもう1人の冒険者は苦笑しながら
「はは。俺もお前からその事を聞いたときには驚いたぜ。何しろ、消失(ロスト)してしまった者を復活させるすべはないっていうのがこの世界の常識だったはずが、それを覆したんだからな。まあ、おかげで今こうしてまた飯が食える事に対しては、あの時泉にほおりこんでくれたお前の行為に感謝はしてるが。」
そう言って笑い合う冒険者の会話を聞いて、私はその話に興味を持ち、その冒険者達に声をかけた。
「あのさ、ちょっといい?さっきの話だけど、それってどういう事なのか、教えて欲しいんだけど。」
そう問い掛ける私の後に黒子もまた冒険者達に
「私も是非お伺いしたいものですわね。今のお話にとても興味を持ちましたわ。」
そう声をかけた。
冒険者達は私達を一瞥すると、下卑た笑いを浮かべつつ
「いいぜ?話してやっても。その代わり、俺達にちぃーっと付き合ってくれたらなあ。」
「そうそう。何事もギブアンドテイクってやつだ。それなりのいい思いはさせてもらわなくっちゃな。」
「へへへ、そういう事だ。どうする?お嬢さん達。」
そんな風に言う冒険者達に私達は軽く溜息をつくと
「いいわ。あんたたちがさっきの話の事を教えてくれるっていうのなら、あんた達のいう通りにしてあげようじゃない。」
「そうですわね。とりあえずは外へ出ましょうか。お話はそこで、って事でよろしいですわね?」
その言葉に冒険者達は頷いて
「いいともさ。せいぜい、可愛がってやるぜ?」
「へへ、そっちの短髪の娘は好みだぜ。」
「そっちの娘も中々いかしてるな。へへ、楽しみだぜ。」
そう言って私達の後について店を出てくる。
私達は冒険者達を人通りの少ない場所へと連れてくると
「ここでいいわね。それじゃ、さっきの会話の事を教えてちょうだい。」
「適当な事を言って誤魔化しはご勘弁ねがいますわよ?」
そう言う私達に冒険者達は再び下衆な笑い声を上げて
「その前に、いい事をさせてもらうぜ?話はそれからだ。」
「報酬は先払いでって事になってるんでなあ。」
「なあに、おとなしくしてればすぐに終わるさ。」
その言葉に私達は再び大きな溜息をつくと
「やれやれ、仕方ないわね。それじゃ、報酬の先渡しをしましょうか。」
「そうですわね。それじゃ、おねえさま。」
そう言って私達はお互いに頷きあうと、男達に不敵な笑みを浮かべる。
バチイッ!!バリバリ!!
ヒュッ!ズドズドズドズドッ!!
と、冒険者達のお仕置きに能力を解放する私達。
そして、そのすぐ後には男達の悲鳴があがったのだった。
「ぐわあああ!か、勘弁してくれー!!」
「わ、わかった!話す、話すから助けてくれ!」
「もうしねえ!もうしねえよ!だから、もう許してくれー!!」
そう言って怯えた目で私達を見る冒険者達に私達は
「初めから素直にそう言ってればよかったのよ。これでわかった?調子に乗ると痛い目見るって。」
「私達を普通の女と思い込んだのが間違いの元でしたわね。」
そう言って私は掌に電撃を纏わせ、黒子も冒険者をテレポート能力で縫い付けた杭をちらつかせた。
その私達の未知なる能力に怯えた冒険者は、私達にさっきの会話の事を話し始めた。
「お、俺達はあの時ダンジョンの5階まで降りたんだ。今の俺達の力量じゃ、そこまでが精一杯だったんだが、その時にこいつが宝箱のトラップを受けて灰になったんだ。うちのメンバーにいた僧侶が灰になったこいつに蘇生呪文をかけたけど失敗して、こいつは1度消失(ロスト)したんだ。その時は5階の半分くらいの地点にいたんだが、そこで俺達は偶然に泉を発見したんだ。こいつを連れて帰れなくなった事を悟った俺は、せめてここで眠ってくれと願いを込めてこいつが消失(ロスト)した時に出来た灰を泉に沈めた。そうして泉を後にしようとした時その泉が光ったかとおもうと、復活が2度と出来ないはずのこいつが何故か復活して泉からあがって来た、って事なんだ。」
その話を聞いた私は、彼にいくつか質問をしてみる事にした。
「ふうん?それで、その泉の場所はわかるの?」
その言葉に彼は首を左右に振り
「いや、その時にはダンジョンの座標を知る事のできる呪文もつきていて、その場所がどこなのかわからなかったんだ。その後も勘を頼りにダンジョンを進んで戻って来た。こうして帰りつけたのも運がよかったんだ。」
その言葉に私は更にもう1つ質問をしてみる事にした。
「それじゃ、もう1つ聞くけど、その泉って結構有名だったりする?冒険者の間で、とか。」
その質問にも彼は首を左右に振って
「いや、俺も何度もギルガメッシュの酒場に足を運んじゃいるが、その泉に関する噂すら他の冒険者が話しているのを聞いた事もなかったぜ?だから、これは俺達だけが知っている事だと思ってる。あんたらに偶然話は聞かれたが、それ以外の冒険者にもしゃべっていない俺達だけの秘密だった。」
その言葉に私は少し考え込んでいたが、冒険者達に
「わかったわ。貴重な情報、ありがとう。もう行っていいわよ?痛い思いをしたい、っていうなら別だけど。」
そう言うと、冒険者達は短い悲鳴を上げてその場から立ち去って行った。
私は逃げていく冒険者を見送ってから黒子に
「黒子、どうやら、手掛かりがつかめたかもしれないわ。」
そう言うと、黒子も頷きながら
「そうですわね。とにかく、この事を皆さんにお知らせして今後の行動を決めないといけませんわね。」
そう言う黒子に私も頷くと、私達の得た情報を伝える為に家へと走り出す私達だった。
みゆきside
御坂さんや白井さんが街に情報収集に出かけている間、私はこの世界にある文献の保管場所である資料館を訪れ、この世界に関する様々な情報を漁っていました。
膨大な量の資料の中から私は、冒険者が残した記録を重点的に漁って調べを進めていたのですが、中々成果が現れず、私自身にも疲れが出始めていました。
中々あがらない成果に私は半ば諦めの境地に入りかけていたのですが、その時、1つの冒険者の記録に目が止まりました。
その内容はまさに、私の知りたいと思っていた内容そのものだったのです。
記述にはこうありました。
<迷宮の探索中、仲間の1人が消失(ロスト)してしまった。仲間を取り戻す事はかなわぬと諦めていたが、そこで1つの泉を発見した。その泉に仲間の亡骸の灰をうっかり落としてしまったが、驚く事に、取り戻せぬはずの仲間が復活を果たしたのだ。この泉の正体は不明だが、この泉は長きリルガミンの常識を覆すものらしい。冒険者よ、諦めるなかれ。もしも仲間を失ったとしてもこの泉を探し出すのだ。その時、泉の恩恵は汝等を希望へと導くだろう>
文献にはそう書かれていました。
私はこれこそが私達の希望であると確信しました。
そして、この記述を羊皮紙に書き写すと、私はこの結果を持って皆さんの元へと向かったのでした。
こなたside
みゆきさんや御坂さん達が慶一君を救う事をまだ諦めずに動き出している事を知らない私は、毎日慶一君のお墓の前に行って、一日中そこにいて、慶一君との思い出を反芻させていた。
これからの事を考える気力がいまだ沸いてこない私は、ずっと悩み続けていたのだった。
そんな事を思いつつ3日位が過ぎた頃、慶一君のお墓の前にいる私の所にかがみがやってきた。
かがみは私の隣に座ると、私に
「・・・こなた、ごめんね。」
と、謝ってくるのを受けて、私はそんなかがみに
「ごめん、って何がさ?」
と聞き返すと、かがみは自嘲的な笑みを浮かべながら
「あの時取り乱した私は、あんたの事を責めたわよね?あんたは悪くないのに・・・あんたは慶一くんを助けようと一生懸命だったのに私はそんな事すら忘れてあんたを怒鳴り散らしたわ。あんたを責めても仕方がないのにね・・・」
その言葉に私はあの時の事を思い出した。
私はそんなかがみに
「結局は慶一君を助けられなかったんだから、責められても当然だよ。」
と自嘲気味に言う私に、かがみは首を左右に振って
「そんな事はないわ。あんたは私達を不安にさせない為にずっと張り詰めて、張り詰めながらも平静を装ってそうやって頑張ってくれた。そんなあんたの気持も知らないで私はあんたを責めたのよ。あんたや慶一君に私は・・・私たちはずっと頼りっきりだったのに・・・そんな事も忘れて私は・・・」
その言葉に私は驚きながらも、私や慶一君の思いに気付いてくれたかがみの言葉が嬉しくて少しだけ涙を滲ませながら
「いいよ。気付いてくれたのなら、それでいい。私も、慶一君もそれで十分。その言葉だけで報われたからさ。」
そう言って笑う私にかがみもまた涙を滲ませていたが、かがみは不意に真剣な表情になって私を見ると
「こなた。あんたはこの後、どうしたい、って思う?」
その言葉に私は複雑な表情で
「どう、って言われても・・・すぐには決められないかな・・・かがみはどうしたい、って思ってるの?」
そう聞き返すと、かがみは私の問いに頷いて
「私は、今後あんたが元の世界に戻るために動くっていうのなら、今度はあんたに依存して動くんじゃなくて、私の意思であんたに協力したい、って思ってるわ。今まではあんた達におんぶに抱っこだったからね。私は私の為に、そして、皆の為に頑張りたいって思ってるわ。それに・・・」
一端言葉を切るかがみに私は「それに?」と聞き返すと、かがみ1つ深呼吸した後、言葉を続けた。
「・・・それに、慶一くんは失ってしまったけど、私達にはまだ私達を待っていてくれる人がいるからね。そう言う人達がいる限りは、帰ることを諦めちゃいけない気がするのよ。元の世界に帰る事も慶一くんの望みでもあったんだから。だから、私はその意思を受け継ぎたい。私達をここまで導いてくれた慶一くんをがっかりさせない為にも、ね。」
その言葉に私はかがみの決意を見たような気がした。
私はそんなかがみに
「そっか。やっぱりそうだよね・・・立ち止まる事は慶一君が望まないか・・・かがみの気持はわかったよ。でも、もう少し、もう少しだけ私に時間をくれる?きっと答えを出すから、だからもう少しだけ・・・」
そう答えると、かがみもそんな私の言葉に頷いて
「わかってるわよ。今はゆっくり考えなさい。それに、私も動くにはまだまだかかりそうだしね。ああは言ったけど、まだ完全に気持ちの踏ん切りがつけられていないから・・・」
その言葉に私は頷きで返す。
そして、そんな私の頷きを見たかがみはその場から立ち上がり、私に
「じゃあ、私は行くわね。こなた、あんまり思いつめるんじゃないわよ?」
そう言ってその場から立ち去って行くのを、私はかがみの姿が見えなくなるまで見送っていた。
そんな話を聞いてから3日後、いつものように慶一君のお墓の前で今後についての自問自答をしていた私だったが、そうしているうちに眠気が襲ってきて、私は慶一君のお墓の前で気付いたら眠り込んでしまったようだった。
そして、気付けば私は、私がこの世界に来る前に慶一君がこの世界に来るきっかけになったゲームをプレイしている所を私が横で見ているという夢を見たのだった。
(・・・あ、これって確か、この世界に来る何日か前に慶一君の家に行ってプレイしてる所を見ていた時の場面だ・・・確かこの時って・・・)
そこまで考えながら慶一君のプレイしている画面に目を移すと、それは丁度ダンジョンの5階の攻略を行っている場面だった。
その場面を見た私は、この時の事を少しずつ思い出して始めていた。
(そうだ。確かこの時は・・・慶一君がこの階でうっかり宝箱のトラップに引っかかって持ちキゃラの1人が灰化してしまって、慶一君はいちかばちかで僧侶の蘇生呪文に賭けた時だ。確かあの後・・・)
<慶一君、大分キャラも強くなってるんじゃない?この階の探索にも結構余裕出てきたじゃん。>
<まあ、大分成長はしたけどな。まだ、この階より下に行くにはちょっと力不足って所さ。おし!倒した!!よーし、早速宝箱を・・・>
<何が出るかな?この瞬間って結構ドキドキするよねー。>
<まあな。けど、ここら辺まで来るとそれ以外の事でもドキドキするがな。>
<あはは。この階からの宝箱トラップは怖いよねー。>
<解除に失敗したら即、死につながるようなトラップが多くなってるしな。さて、慎重に、っと・・・>
そこまでの場面を見た時、私はこの後の展開も思い出し始めた。
<うあ!盗賊(シーフ)が失敗しやがった・・・運が悪いなあ・・・>
<あちゃー・・・盗賊(シーフ)が灰になっちゃったねえ・・・慶一君、ご愁傷様>
<ぐ・・・そう言うなよこなた。こっちは結構落ち込んでるんだからさ>
<あはは。どんまい。で、盗賊(シーフ)をどうするの?>
<うーん・・・ここは一発賭けてみるか。僧侶の魔法、カドルトを、っと・・・うあ・・・>
<あらら・・・失敗しちゃったねー・・・キャラは消失(ロスト)しちゃったよ。>
<・・・ほんとに運が悪いな・・・>
<慶一君、どうするの?キャラの作り直し?>
<ん?あー・・・それはしないよ。何しろこの階にはとっておきの場所があるからな>
<とっておきの場所?>
<ああ。今からそこへ盗賊(シーフ)を連れて行く>
そこまでの場面を見て、私は、この時慶一君の取った行動を思い出した。
(・・・そうだ!確かこの時慶一君は消失(ロスト)したキャラを連れたままダンジョンを移動し始めたんだった!私は一応昔にプレイした事あったけれど、すっかり忘れてたこの作品ならではの救済策がある場所を思い出したんだ!よーく見るんだよ?私。ここは重要な所だから、絶対に忘れちゃだめだ!)
そう強く意識を集中して、私はこの後の場面を食い入るように観察する。
<あ、こんな場所に隠し扉があったんだね。へえ?もう1箇所か。お?長い通路だねえ>
<ああ。目指す所はもう少しで着くぞ。まあ、見てろって>
<ん?小さな部屋があるね。もしかして、ここが目的地?>
<ああ、そうだ。ここの最下層にキャラを潜らせれば・・・ほらな>
<あ!消失(ロスト)したキャラが復活した!ええ?今までのシリーズにはこんな所なかったよねえ?>
そこまで見た時、ふいに夢の映像が乱れはじめる。
<ああ、この作品にある究極の救済場所だ・・・は・・・跡の・・・泉・・・呼ばれ・・・・・・>
肝心の場所がなんと呼ばれているのか、その部分は映像、音声が共に乱れ聞き取りにくくなり、ついには夢全体に光が差し込みはじめ、やがて夢全体が真っ白になった瞬間に私は目を覚ました。
飛び起きた私は、夢の余韻に呼吸を乱しながらも頭の中を整理し始めた。
そして、全てを思い出した私は、この手掛かりを皆に伝えるべく、家へと走り出した。
御坂side
慶一さんを救う為の重要情報を得た私と黒子は、みゆきさんよりも先に家へと辿りつき、走って来た勢いのままにドアをあけた。
丁度キッチンに集まっていた皆が私達に気付いて驚きの表情を見せながらその中で龍也さんが
「ずいぶん慌てているみたいだけど、何かあったのかい?美琴ちゃん。」
そう聞いて来たので、私と黒子は頷きながら
「ええ。実は慶一さんを助けられるかもしれない、ある手掛かりが見つかったのよ。それで、皆に伝えようと急いで帰って来たわけ。」
「そうですの。この情報は聞いてみる価値ありですわ。」
そう答えると、皆は更に驚きながら
「え?それはどういう事なの!?御坂さん!!」
「けいちゃんを助ける方法があるの?」
「本気(マジ)なのか?本当にそんな方法、あんのかよ!ちびっこはもう方法はないって言ってただろ!?」
「その話を詳しく聞かせてくれる?2人とも。」
そう言う4人に私は頷きつつ、話をしようと口を開こうとした時、激しくドアを開く音と共に誰かがキッチンへとやってきた。
そして、その人はその表情に希望を滲ませながら私達に
「皆さん、皆さんに見せたいものがあります!私はこの世界の冒険者達の記録を漁っていたのですが、そこに慶一さん救済へのヒントを見つけました!!そのヒントはこの羊皮紙に書いて来ましたので、見て欲しいんです!!」
そう言って、私達に更なる驚きをもたらしたのだった。
みゆきside
慶一さん救済のヒントを得た私は急いで家へと戻って来た。
そして、息を切らせながらドアを開いて中へと入り、キッチンにいる皆さんの姿をとらえると、私は皆さんの元へと急いで行き、私の得た情報を皆さんに話そうと
「皆さん、皆さんに見せたいものがあります!私はこの世界の冒険者達の記録を漁っていたのですが、そこに慶一さん救済へのヒントを見つけました!!そのヒントはこの羊皮紙に書いて来ましたので、見て欲しいんです!!」
そう言ったのですが、その時、別の行動を取って情報を集めていた御坂さん達が戻って来ている事に気付いて私は驚いたのでした。
私の様子を見た龍也さんは困惑しながら
「みゆきちゃん。今御坂さんから慶一を助けるためのヒントを得たって言う話があったんだよ。でも、みゆきちゃんも何かヒントを見つけたって言ってたよね?俺達も2人の話しを聞きたいから順番に話してくれないかな?」
そう言って来たのを受けて、私は御坂さん達と視線を合わせ、そして
「御坂さん達も何かを見つけたのですね?そうすると、どちらからお話をするといいでしょうか?」
そう言う私に御坂さんは軽く溜息をつくと
「とりあえずは来た順番で話せばいいんじゃない?」
そう言ったのを受けて私は少し考え込んだ後
「そうですね。それじゃ、御坂さんさから・・・」
そこまで言いかけた時、家のドアが激しい音を立てて開き、私達のいるキッチンへ誰かが飛びこんで来たのを見て、私は驚きました。
こなたside
慶一君を助けるヒントを得た私は、この事を皆に知らせようと急いで家へと戻った。
そして、荒々しくドアを開けて中に飛び込み、キッチンに集まっている皆を見つけた私はそこへと急いで向かい、皆に
「皆!慶一君を助けられるかもしれない手掛かりを見つけたよ!今からそれを話すから聞いて・・・ってあれ?」
そこまで言った時、苦笑している御坂さん、黒子、みゆきさんの3人の顔が見え、その周りで困惑顔を浮かべる皆の姿も目に止まり、私はおそるおそる
「えーっと・・・何か大切な話でもしてたの?」
と言う私の言葉に、盛大な溜息をつく御坂さん達以外の皆を見たのだった。
そんな中、かがみが私に
「御坂さん達もみゆきも慶一くんを助けられるかも知れないヒントを掴んだって言ってたのよ。それで、その話を3人から聞こうとしてたらあんたもやって来た、ってとこよ?」
そう言うかがみに私は苦笑しつつ
「まさか4人同時にそのヒントを得た事について話そうとしてたとはね・・・まあ、いいや。とりあえず来た順で話そうよ。」
そう言って御坂さん達にもアイコンタクトをすると、御坂さん達も頷いて
「分かったわ。それじゃ話すけど・・・・・・・・・・・・って言う訳よ。その泉は冒険者の間では中々知れ渡っていないものらしい、って事なのよね。」
そう、御坂さん達は自分達の得た情報を教えてくれる。
そして、次はみゆきさんが持っていた羊皮紙に書いて来た冒険者の残した記述を見せて
「私は文献を調べて、これを見つけました。これに書かれている事が事実なら、慶一さんを助けるヒントになるのではと思いまして。」
そう言うみゆきさんが見せてくれた記述は、御坂さん達とも共通し、そして、私の情報とも共通する部分があったのを改めて感じ、私はそんな2人の情報の報告の後に口を開いた。
「皆。私のは、この世界に来る前に慶一君のゲームをプレイしてる所を見ていた時の夢を見たんだよ。そして、その時慶一君が取った行動を見て、私はその時の事を全て思い出したんだ。それと同時に御坂さんやみゆきさん達が見つけてきたヒントは、私が見た夢と一致する部分があるんだよね。そして、恐らくだけど、それが慶一君を救う唯一の方法と見て間違いない、って思ったんだ。」
その言葉に御坂さんとみゆきさんは
「一致してる部分?こなたさん、それって?」
「泉さん、そこの所を詳しく教えていただけますか?」
そう言ってきたのを受けて、私も2人に頷くと
「うん。まず、共通のキーワードがいくつかあったね。”5階””消失(ロスト)から復活””泉”これらは私達が得たヒントの中の共通のキーワードだね。そして、私はその泉の場所と名前も思い出した。その名は”奇跡の泉”」
その言葉に全員が驚愕の表情に変わるのが見えた。
そして、龍也さんは私に
「”奇跡の泉”か、本当にそれが慶一を助けてくれる希望なのか?」
そう言い、私はそれに力強く頷くと
「そうだよ。そこの泉の効果はカント寺院とは比べ物にならない。何しろ復活の成功率は100%なんだから。しかも消失(ロスト)からの復活も可能なまさにチートな泉なんだからね。」
その言葉にかがみが私の言葉に複雑そうな顔で
「本当なの?こなた。本当にそこに行けば慶一くんを・・・助けられるのね?」
その言葉に私は自信を持って頷く。
そこへつかさもおそるおそる
「こなちゃん。もう一回わたしたち、けいちゃんにあえるの?」
その言葉に頷きながら
「うん。きっと会える。大丈夫だよ。」
そう答える私に、つかさはその顔に明るさを取り戻したようだった。
そして、みさきちもまた、真剣な表情で
「ちびっこ、それはどこにあるんだ?そこに行くって言うなら私も協力するぞ?」
その言葉に私も頷いて
「そう言ってくれるとありがたいよ。大丈夫、道順も私が思い出したからさ。だから、助けよう。慶一君をさ。」
そう答えると、みさきちに気合が入るのが感じられた。
「私も一緒に連れてって?私の出来る事ならなんでもするわ。」
そう言ってくる峰岸さんに私は頷いて
「もちろん。皆で行こう。2つのパーティでそこに向かおう。道案内は任せてよ。」
そう言って親指をビシッと立てる私に峰岸さんも笑顔で頷き、そして、その表情には決意が見えた。
そんな私達を見ながら御坂さん達も笑いながら
「やれやれ、これで私たちも皆への恩を少しは返せたかしらね?まあ、それはともかく。私達も一緒に行かせてもらうわよ?ちゃんと見届けたいからさ。」
「そうですわね。もしも慶一さんが復活したら、皆さんで説教タイムといきませんこと?皆を散々心配させた罰は必要ですわよね?」
そう言う2人に私は苦笑しつつも
「あはは。そうだねー。なんにしてもまずは慶一君を復活させなきゃね。全てはそれからかな?」
そう言う私にみゆきさんもクスリと笑いながら
「ふふ。でも、よかったです。まだ私達に希望があって・・・でも、1つ疑問に思ったのですが、何故今までそこまでの効果がある泉が冒険者の間で有名にならなかったのでしょうか?」
その言葉に私はある仮説が頭に浮かんだので、それをみゆきさんに言ったのだった。
「んー。おそらくだけどさ。そんな効果がある泉がある、って知れ渡っちゃったらカント寺院自体が利用されなくなる事を恐れたからじゃないかなあ?って思うよー?だって、その事が広がっちゃったら失敗する確立のあるカント寺院よりも100%の成功率のあるそっちを利用する方がいい、って皆思うだろうしね。」
その言葉に掌をぽんと打つみゆきさんを見て、私も思わず笑っていたのだった。
私はそんなみゆきさんを見ながら更に
「それに、場所が場所だけに低レベルのキャラじゃ行けないような場所に泉がある事もまた、そこに行けるだけの限られた実力を持ったパーティでなければ辿り着けない事もまた、その情報を持ち帰りにくくしている要因なんじゃないかな?って思うんだよ。おそらくはあの階を行き来できるパーティの数も多くはないと思うしねー。」
そう説明すると、そんな私の言葉に皆もなるほど、というような表情でうんうんと頷くのが見えた。
そして、泉の件に関して考察する私達を見回しつつ龍也さんは
「こなたちゃん、御坂さん、黒子ちゃん、みゆきちゃん。皆ありがとう。俺達の次の行動はこれで決定だな。今日は次の日に備えてゆっくりと休んで、明日、ダンジョンの5階へ乗り込もう。俺も慶一の灰の入った袋を墓から掘り出して準備しておく。そして、今度こそ慶一を助けよう。」
そう今後の方針を示し、その言葉にここにいる全員が利き手を天に掲げて
「「「「「「「「おーーー!!」」」」」」」」
と気合を入れるのだった。
私達にあった絶望は今、希望へと変化を遂げる。
そして、次の日、私達は”奇跡の泉”を目指し、ダンジョンへと降り立つのだった。
後書きと次回予告
慶一だ。
皆が見つけてくれた希望が、俺を再び皆の前へと戻してくれた。ありがとう、みんな。
次回、らき☆すた〜変わる日常、異世界冒険ウィザードリィ5の世界〜
目指すは奇跡の泉、復活の慶一、前編
みんな、悲しませて、泣かせてごめんな。もう、大丈夫だから・・・
ちょっと長くなりそうなので、前後編でやろうと思います。
改めてお楽しみに。
今回出てきた奇跡の泉について
ゲームでもこの泉は存在し、小説中にあるようにダンジョンの5階にあります。
泉は3層になっていて、一番上はHPの全回復、2番目はHP、及びステータス異常の回復、3番目はHP、ステータス異常、死、ロストの回復となっています。
ただ、ゲームの場合、ロストしたキャラを連れたままでダンジョンを出てしまったらロストの回復はできなくなりますが、今回はその部分の設定を少しいじり、地上でロストしてもこの泉に連れてくれば回復が可能なようにしてあります。
まさにチートな泉であるのは設定をいじらなくてもその効果を見ていただければ分かるかな?とは思いますが、そういう事が出来るのが2次創作の醍醐味って事でご理解いただけたら、と思います。