らき☆すた〜変わる日常、異世界冒険ウィザードリィ5の世界〜 作:ガイアード
龍兄達と無事に再会を果たし、これからの俺達のやるべき事と目標を定め、俺達は冒険者の宿へと赴き一晩の宿を取ることにした。
宿についた俺達は、今の財力で泊まれる部屋であるエコノミールームを借り、そこで改めてこの世界の事、そして、ゲームで俺が得ている知識を改めて皆に話す事となった。
皆は1つの部屋へと集まると、それを見届けてから俺は話し始める。
「皆、集まったな?それじゃ改めて、ゲームの方の知識も交えてこの世界で起きていること、そして、俺達が元の世界に帰るためにしなければならない事を話すぞ?」
俺の言葉に皆も黙って頷くと、次の言葉を待つ。
俺はその様子に1つ頷くと、早速話を始めた。
「まずは、この世界に起きていることだが、どうやらゲームの世界と同じようにこの世界に突如現れた力のある魔女ソーンにゲートキーパーと呼ばれるこの世界の守護者が、4元素の集まる場所の中心にソーンの仕掛けた罠によって捕らえられ、ソーンはその4元素の力を我が物とし、その中心にあるゲートを開き、そこに生じる渦に集まる力によってこの世界を崩壊に導き、新宇宙の創造を目論んでいる、というものだ。」
そこまで話して俺は一息つくと、さらにその続きを話す。
「俺達は何らかの力によってこの世界へと飛ばされて来た。その原因は未だにわからないが、俺達が元の世界へと帰るための方法は限られてくる、と思ってる。その中で、ギルガメッシュの酒場でこなたが言っていたゲートキーパーを救い、魔女ソーンを倒し、ゲームをクリアする、と言う方法が一番の近道なような気がする。その為に明日からそれを目指そう。と言うのが大体の流れだ。」
そこまで話すと、皆を見た。
俺の話を聞き終わった後、かがみが俺に質問を投げかけてきた。
「・・・大体の事は分かったわ。ちょっと聞きたいんだけど、あんたはそのゲートキーパーと魔女ソーン、だっけ?そいつらの居場所は知っているの?」
その言葉に俺は頷きながら
「ああ。この世界がゲーム通りであるなら、ソーンとゲートキーパーはこの町の郊外にあるダンジョンの最下層に居る筈だ。」
かがみにそう答えると、今度はみゆきが俺に確認を取りつつ質問をしてきた。
「慶一さんのお話ですと、ゲートキーパーさんと魔女ソーンさんはダンジョンの最下層にいらっしゃるという事でしたよね?つまり、これから私達はこれからそのダンジョンを攻略する為に動く事になる、という事なのですね?」
みゆきのその言葉に俺も頷きつつ
「ああ。そういう事になる。それと、ダンジョンの事だが、ゲームと同じと言う事ならば全8階、いや、777階だったな。それだけある。しかし、メインの攻略は8階までとなるだろうから、俺達はそこを目指す。」
そう説明すると、みゆきは俺の答えに頷きつつも不安げな表情で
「わかりました・・・。しかし、私達に出来るでしょうか・・・。元の世界ではただの一般人に過ぎなかった私達がそのような事を・・・。」
そんなみゆきの言葉にこなたと龍兄以外の皆は不安げな表情を見せていたが、俺はそんな皆に
「・・・確かに、普通なら無理かもしれない。でも、かがみ、つかさ、みゆき、みさお、あやの。お前らもこの世界に来てからは普通とは違う力を持った。それはお前らが戦闘をこなせたり、魔法を使う事が出来た事で分かったはず。何故かは知らないが、俺達はこの世界では、この世界の仕様通りにその職業の特徴と力を出せているみたいだ。そして、その特徴は今後ダンジョンを攻略する為に役に立つ。いや、そんな皆の助けがなければおそらくはダンジョンの攻略もままならないだろうと俺は思っている。だから、この力を有効に使って助け合おう。そして、ダンジョンの攻略を目指すんだ。ダンジョン内の謎については心配するな。俺はあのゲームはかなりやりこんだから謎に関してもかなりの知識がある。それに・・・。」
俺はそこで一端言葉を切ると、俺の腰に下がっている剣を鞘ごとみんなの目の前に掲げて
「できる限りこいつで俺が皆を守ってやる。だから、頑張ろう。そして、俺達は揃って元の世界へ帰るんだ。」
そう力強く宣言すると、皆もそんな俺の決意を汲み取ってくれたみたいで
「まあ、私はあまり心配はしてないよ?慶一君と龍也さんがいれば百人力だしねー。」
そう言って気楽に笑うこなた。
「・・・そうね。私にもそんな力があるなら、私も戦ってやるわ。あんたたちもいてくれるのなら不安もほとんどないもんね。」
と、決意を見せてくれるかがみ。
「私のこの力がお役に立つと言うのなら、私も皆さんに協力したいと思います。ですから、慶一さん、龍也さんも私達を守ろうとするあまりに無茶はしないで下さいね?」
みゆきもまた、自分の決意を見せつつも俺達を心配してくれる。
「わたしもやるよ。皆と一緒に頑張る。だから、けいちゃん達もわたし達を助けてね?」
力強く頷いて、俺達と共に戦うと言ってくれたつかさ。
「私にも出来る事があんのなら、いっちょやってみっかな。そのかわり頭使うのは任せるゼ?」
いつもの明るい笑顔を俺達に向けながらそう言ってくれるみさお。
「皆がやるのなら私もこの力で皆を助けるわ。きっと皆で元の世界にもどりましょうね?」
まだ少し不安げな表情をしながらも、それでも頑張ろうと決意してくれるあやの。
「任せろ、皆。俺と慶一が皆に負担はかけさせない。皆の後ろは俺が引き受ける。だから、とっとと魔女とやらをぶちのめそうぜ?」
そう言って胸を叩き、力強く言葉を発する龍兄。
皆がここで、1つの目的に向かって決意を新たにした瞬間だった。
俺はそんな皆の気持に感謝しつつ、俺は皆を守り、絶対に元の世界へ帰ると心の中で強く誓うのだった。
「よし!それじゃ明日から早速頑張っていこう。今日は早めに休んで、明日はダンジョンへ入る準備等で動く。その事を頭の中に入れておいてくれ。それじゃ、後は各自、自由って事で。」
そうして、全体的は話し合いを終えた俺達はその後は各々思い思いに過ごした。
かがみやみゆきは特に重点的に下準備をしたいとの事で俺に色々と質問をぶつけてきて、重要な部分はメモに収めるようにしていた。
やがて夜もふけてきたので、俺達は全員同じ部屋にあるそれぞれのベットで眠りにつく事になった。
女性陣は渋っていたのだが、エコノミールームしか今の俺達には泊まれるお金もなかったので、仕方なく渋っていたメンバーも同じ部屋で眠る事となったのだった。
皆が寝静まった頃、俺は何となく目が冴えて寝付けなかったので、眠くなるまでの気晴らしも兼ねて宿をこっそりと抜け出し、夜の町へと繰り出した。
だが、その時、そんな俺の行動に気付き、俺の後を追ってきた者がいた事を俺は気付いていなかった。
俺は、俺の後をつけてくるものの存在に気付かないままに、何か飲み物でも飲もうとギルガメッシュの酒場を訪れた。
酒場に入ると、俺はカウンターへと腰掛け、マスターに飲み物を頼んだ。
もちろん、未成年なので、フルーツドリンクを頼んだが。
(・・・ふう。なんだか色々大変な事になったが、まだまだ不安はぬぐえないな・・・それに、方針は示したものの、それが正解なのかもわからない訳だしな・・・更には・・・皆に戦わせる事になってしまったしな・・・しっかりしないとな・・・皆を守るためにも・・・。)
心の中でそう考えつつぼんやりしている時、俺の背後から声がかかったのだった。
「はーい、お兄さん。私にも一杯ごちそうしてくれないー?」
と言う声で俺はふっと我に帰ると、声のした方に振り向きつつ
「あはは。申し訳ないんですが、持ち合わせが少ないので、すいません・・・ね?」
と、愛想笑いを浮かべつつその声の主に視線を移すと、そこにはいたずらっぽい笑みをたたえているこなたが立っていた。
俺はその事に驚きつつもこなたをジト目で睨みながら
「・・・こなた。お前一体こんな所で何してんだよ・・・。誰かと思ったよ、まったく・・・。」
呆れた声でそう言うと、こなたはニマニマと笑いながら
「美人のおねーさんじゃなくて残念だったねえ?それと、私がここにいるのは君が部屋を後にするのが見えたから私も君の後を追ってきたんだよ。」
と、説明するこなたに俺は慌てつつも
「からかうなよ、まったく・・・。そうか、お前も眠れなかったのか?」
そうたしなめつつもこなたに尋ねると、こなたは俺の隣に座ってから
「まあねー。というか、私は元の世界での生活習慣ってやつもあるからねえ。本来ならまだ起きてる時間なんだよね。だから眠くないというか・・・。まあ、そんな感じ。それより、こなたも、って事は慶一君も眠れなかったんだね?」
その言葉に俺は苦笑しつつ
「なるほど、そういう事か。ん・・・まあ、そんな所だ。あ、マスター、この娘にもフルーツドリンクを。」
そう言って俺はこなたの分のドリンクも頼んだ。
俺の行為に慌てたこなたは
「え?待ってよ慶一君。君はさっき持ち合わせが少ないから、って言ってたじゃん。いいの?私の分を頼んじゃって。」
そう言うこなたに俺は頷いて
「ああ。このドリンク飲む程度ならあるから大丈夫だよ。それに、今更追い返す訳にも行かないだろ?何も頼まないんじゃマスターにも悪いしな。」
そう言って笑うと、こなたは嬉しそうな笑顔で
「そういう事ならご馳走になろうかな?ありがとね?慶一君。」
そう言うこなたに俺も頷いて
「いいさ、この程度の事。それはともかく、少し話さないか?こうして1人で飲んでいるのもつまらない所だったしな。」
俺の言葉にこなたも頷くと
「そうだね。それじゃあさ・・・・・・。」
そう言って俺達は、眠気がやってくるまでの間話していたが、その楽しい会話の最中にふいにこなたが真剣な顔になって
「・・・ねえ?慶一君。やっぱり不安ある?」
そう聞いて来たので俺はその言葉にドキリとしながら
「・・・はは、流石こなた、って所かな?お前には隠し事はできないみたいだな。ああ、お前の言うとおりさ。それで眠れずに気晴らしにここにやって来たんだよ。」
俺の言葉にこなたは真剣な表情で見つめながら
「・・・私達じゃ頼りない、だから不安なの?」
その言葉に俺は力強く否定するように首を振ると
「そうじゃないさ、そこは勘違いしないでくれ。俺は皆を頼りにしている。皆も俺を頼ってくれる限りは俺もその期待には応えるつもりだ。でも、本当ならこんな危険な事を皆にさせたくはなかった。俺が巻き込んだようなものかもしれない、そう思ったら、不安が増してきちゃってな・・・。この世界は俺達のいた、こんな荒事にはほとんど無縁の世界とは違う世界だ。ゲームとは違うのは、俺達が体を張って戦わなきゃいけない、って所だしな。当然、命の危険も、そして、下手をすれば生きて帰れない仲間もでてもおかしくはない。だからこそ不安なのさ・・・。」
そんな風に自嘲の笑みを浮かべつつそう言う俺の言葉をこなたはしばらく黙って聞いていた。
そして、しばらく何かを考えて俯いているようだったが、ふいに顔を上げると
「そっか・・・私たちが足手まといになるかもしれない、そう思っているんじゃなくてほっとしたよ。確かに慶一君の不安もわかるかな?でもさ、慶一君、忘れてない?今、君の周りには私達がいるんだよ?君はそうやっていつも1人で考え込んで、1人で抱え込もうとするよね?それは私達の為に、だけどさ。それはとても嬉しいことだと思ってる。でもね?慶一君。不安に思っているのは皆同じ。けれど、その不安も皆で分け合う事で少なくする事ができるよ?だから、1人で何でも抱え込もうとしないでよ。前にも言ったよね?君が背負う重い荷物を私達にも少し分けて、って。皆でそれを背負ってあげる、って。今度もまた、私達はそうするつもり。そして、その不安ごと皆で乗り越えようよ。ね?慶一君。」
こなたのその言葉に俺は、自分の中に渦巻いていた不安が和らいでいく思いを感じていた。
そして、俺は照れ笑いを浮かべつつ、こなたの頭をくしゃりとなでてから、こなたへと向き直ると
「ありがとう、こなた。なんだか胸のつかえが取れた気分だ。俺はいつもお前には励ましてもらってばかりだな。」
そう言うと、こなたも若干顔を赤らめつつ
「・・・どういたしまて、かな?でも、それは私も同じだよ。君にはいつも元気をもらってるし助けてもらってるよ?だから、お互い様だよ。」
そう言って笑ってくれるこなたに俺も笑顔を返したのだった。
そして、2人ともようやく眠気が出たようで、支払いを済ませると、2人で連れ立って宿へと戻ったのだった。
そんな事があった、次の日の朝。
俺達は冒険者の宿を後にし、ギルガメッシュの酒場にて朝食を取った。
そして、その後にやるべき事を皆へと伝える。
「皆、朝食が済んだら、まず、冒険者の訓練場へ行くぞ?そこで改めて俺達の職業をチェックして、そこからのパーティ編成を考える予定だ。」
そう伝えると、俺のその言葉にかがみが
「ねえ、慶一くん。冒険者の訓練所って何?」
その言葉にこなた以外の皆が俺に説明をして欲しいという視線を飛ばしてきた。
俺はそれに頷いて
「冒険者の訓練所、っていうのは、この世界で生きていく為に、冒険者を志願する者達が職業を得る場所さ。そこで得た職業に沿って成長するための基礎になる場所、と言えばいいかな?」
そう説明すると、その説明にみゆきが
「なるほど、つまり、この世界で戦うためには今の私達のような能力を得なければいけない、と言う事なのですね?そこは、それを教わる場所、と言う事ですか。」
その言葉に俺は頷いて
「概ねそういう事だな。そして、そこではさらに上位職への転職、及び、今の標準職業から別の標準職業へも転職したりもできる、そう言う場所だ。」
そう説明すると、皆も納得してくれたようだった。
その後、俺達は朝食済ませて店を出ると、早速、龍兄の案内で冒険者の訓練所へと赴いた。
そして、訓練所に到着した時、龍兄は中に入ってすぐにある人物の名前を呼んでいた。
「グリーグ!いるか!?」
そう叫ぶ龍兄に気付いた屈強な体格の訓練所関係者っぽい人が俺達の所へとやってきて龍兄に声をかけていた。
「おお?誰かと思えば昨日のタツヤじゃないか。ん?今日はまたずいぶん引き連れてきたじゃないか。ひょっとしてそっちの兄ちゃん達がタツヤの言っていた弟と仲間達か?」
その言葉に龍兄は少し驚きつつ
「グリーグ、お前俺の名前覚えてたのか?ちょっと驚いたよ。ああ、そうだ。あんたの言うとおりリルガミンへと行って見たらあいつらに会えた。あんたには本当に感謝だ。」
そう言いながら、龍兄は俺達の方を向いて
「慶一、皆、こいつが俺達を保護してくれたグリーグだ。俺はこいつに世話になったのさ。」
その言葉にグリーグさんは照れたように笑いながら
「あなたが、龍兄達を保護してくれたんですね?ありがとうございます。俺からも改めて御礼を言わせて下さい。」
それを皮切りに、他の皆も
「つかさを、妹を助けてくれてありがとうございます。」
「皆さんを見つけていただけて本当に助かりました。ありがとうございます。」
「あやのを助けてくれてありがとな?私も感謝してるゼ?」
まず俺の方にいたチームの面々がそうお礼を言い、そして、龍兄側にいた2人も改めて
「グリーグさん、わたし達を助けてくれてありがとうございました。」
「あなたのおかげでみさちゃん達と会えたわ。本当にありがとう。」
そう言うと、さらに照れながら恐縮するグリーグさんがいた。
そして、グリーグさんは改めて俺達を見ると
「それで?タツヤ達はどうしてここへやってきた?」
そう龍兄に尋ねるグリーグさんに龍兄は
「あんたが俺達がリルガミンへと向かおうとする際に言ってたよな?仲間が見つかったらその仲間の職業も見てやる、って。だからあんたの言葉どおり皆を連れて来たのさ。」
その言葉にグリーグさんはぽんと掌を打つと
「おお、そうそう。俺は確かにそう言っていたな。よし、それじゃ俺に見てもらいたい奴はこっちへ来てくれ。」
と言うグリーグさんの言葉に龍兄、つかさ、あやのの3人以外はグリーグさんの所へと向かう。
そして、俺達の職業鑑定が始まった。
「まず、あんたの名前は?」
と俺に聞いてくるグリーグさんに、俺は
「森村慶一です。よろしくお願いします。」
と、そう伝えると、グリーグさんは頷いて
「よし、ケイイチ、だな?お前は戦士(ファイター)だな。お前の格好はタツヤと、他に2人同じ姿をしてる奴と一緒だ。」
その言葉に俺は頷いて
「やはり、そうですか。ありがとうございます。」
何故か俺がその事を分かっている、その発言に少し驚きの表情を見せていたグリーグさんだったが、気を取り直すと、残りの皆の職業も鑑定してくれた。
その結果は、こなた、盗賊(シーフ)かがみ、戦士(ファイター)みゆき、魔法使い(メイジ)みさお、戦士(ファイター)だった。
俺達はここでようやく自分達の職業を知る事が出来たのだった。
そんな最中にこなたがかがみに
「ふーむ。かがみんが戦士(ファイター)か。うーん、まさに天職だねえ。」
そう言いつつニヤニヤしながらからかっていたが、かがみはそんなこなたに問答無用で拳を落とすと
「うるさいわね!何が天職よ!それ以上変な事言ったら殴るからね!?」
と、激昂するかがみに、こなたは涙目で
「も、もう殴ってるよー・・・。かがみ、戦士(ファイター)になってから更に力上がってない?前以上に効いたよ・・・。」
と、頭を押さえてうずくまっていたのを見て俺は軽くため息をつくと、俺はこなたに
「今の能力のかがみをからかうのはあまりお勧めしないぞ?こなた。」
そう言うと、こなたもコクコクと頷きながら
「そうだね・・・。気をつけるようにするよ・・・。」
と言いながら重々しくため息をつくこなたに他の皆も苦笑していたのだった。
俺達の職業もはっきりとし、俺は次の事をするために皆に声をかけた。
「皆。職業も判明したから、次はダンジョンに潜るためのパーティ編成を行うぞ?」
そう言うと、こなたはため息をつき、俯いていた顔を上げて
「おっ?いよいよだね?どういう編成で行くの?」
と、聞いて来たので、俺はこなたの問いに頷くと、パーティ編成と言う言葉に緊張の面持ちで皆も俺の方を凝視していた皆に
「基本的なタイプで構成するつもりだ。前衛に戦士(ファイター)3人と4人目と5人目に盗賊(シーフ)か僧侶(プリースト)、6人目に魔法使い(メイジ)と言うタイプだな。」
そう説明する俺に、かがみはおそるおそる
「えっと、慶一くん。あんたの言う通りにするとなると、パーティ編成は6人と言う事でいいのかしら?」
そう聞いて来たかがみに俺は頷いて
「ああ。そうなるな。まあ、この人数だとどうしても2人余ってしまうのだけど、そこは臨機応変に入れ替えながらやっていこうと思ってる。」
そう説明した後、俺は更に言葉を続けて
「じゃあ、メンバーを発表するぞ?」
そう言うと、皆は更に緊張の面持ちで俺を見つめる。
俺はそんな中、ついにメンバー発表をした。
「まず、戦士(ファイター)3人だが、俺とかがみと龍兄だ。」
その言葉にかがみと龍兄は
「え!?わ、私?や、やれるかな・・・?」
「オッケー、良い判断だ。俺に任せろ!」
と、それぞれに反応を示していたのを見つつ、次を発表する。
「次に後衛の3人だが、つかさ、こなた、みゆきだ。こなたとみゆきは今の所被ってる職業の人間がいないからほぼ固定化してしまうかもだが、能力が上がって来てからの転職までは頑張って欲しい。」
発表を聞いてつかさ達はそれぞれ
「わ、わたし?う、うん。わかったよ、やってみるね?」
「おっしゃー!宝箱はお任せだよー!!」
「分かりました。頑張ってみますね。」
そう言うのを見て俺も頷いていたが、みさおとあやのが
「慶一、どういう事だよー?私らはお呼びじゃねえってのか?ひでえよ、せっかく張り切ってたのにさー!それともやっぱり私らは背景なんか!?どうなんだよ!!慶一ー!!」
「み、みさちゃん、落ち着いて。ねえ、慶ちゃん。私達は出番はあるの?」
と言うみさおの剣幕にたじたじになりつつも俺は2人に
「大丈夫だよ、みさお。お前の出番もちゃんとある。言ったろ?臨機応変に入れ替えつつやっていく、ってさ。あやの、出番の時にはちゃんと呼ぶから今回は済まないが、地上で待っていて欲しい。」
そう説明すると、みさおは落ち着きを取り戻したようで
「そっか、それならいいや。今回はちびっこ達に出番は譲ってやっか。皆、頑張れよなー。」
「わかったわ。慶ちゃん、皆、気をつけてね?絶対に無理しちゃだめよ?」
その言葉に俺達も頷いて
「大丈夫、序盤はそうそう無茶はできない。だから、かなり頻繁にダンジョンと地上とを行き来する事になるさ。」
「ま、そうだね。ある程度強くなんないと無茶はできないね。だからだいじょぶ、だいじょぶ。」
「私もそんなつもりはないわ。だからあまり心配はいらないと思うわよ?峰岸。」
「わたしも無理しないよ?だから心配しないで?峰岸さん。」
「皆で気を使いあっていけば大丈夫ですよ。だから、ご心配なさらずに。」
「俺も慶一もいるんだし、皆には無茶はさせないさ。だから、心配しなくても平気だぞ?あやのちゃん。」
そんな風に言う皆にあやのもまだ少し不安が隠せない表情はしていたが、とりあえずは安心したようだった。
だが、ここで1つ問題があった。
それは、俺達が留守の間の2人の事だった。
俺達がダンジョンへ潜っている間は2人は待機している場所がない。
冒険者の宿にも長くいるわけにも行かない。
その事を俺は悩んでいた。
そんな折、みさおが何気なしに
「なあ、皆がダンジョンに潜ってる時は私らはどこにいたらいいんだ?宿にずっといるわけにもいかねえだろ?」
そう言って来たので、俺はどうすべきか、と悩んでいたが、そこに先程のグリーグさんが
「それなら、ケイイチ達にお金の余裕ができるまではこの訓練所の宿泊所にいるといい。あんたらと出会ったのも何かの縁だろうからな。あんたの仲間達の世話はさせてもらうぜ?」
そう言ってくれたので、俺はその言葉に
「本当ですか?それじゃ、お願いしても構いませんか?」
と尋ねると、グリーグさんは豪快に笑いながら
「ははは!任せておけ。ああ、それとだ。リルガミンの街中には何軒か、うちの訓練所で買い取っている家がある。ケイイチ達がお金に余裕が出来たなら、それを買い取ってそこを拠点にする、という提案もあるが、どうする?」
その言葉に俺は少し考えてから
「・・・それは理想的ですね。それじゃ、その時が来たら買い取らせてください。それまでは2人をよろしくお願いします。」
そう言うと、グリーグさんは大きく頷いて
「わかった。後で物件は見ておくといい。場所は教えておくからな。それじゃしばらくはミサオとアヤノはうちで預かる。パーティを入れ替えたくなったらいつでもここへ来るがいい。」
そう言ってくれるグリーグさんに俺は「わかりました。ありがとうございます。」と礼を言うと、パーティメンバーの皆の方へ向き直って
「よし、これで準備は大体整った。装備品はまだお金がないからそろえられないけど、ここからいよいよスタートだ。皆、訓練所を出るぞ?そして、いざダンジョンへ!!」
その言葉にパーティメンバーの皆もまた「「「「「おー」」」」」と掛け声をあげ、そしてついに俺達はダンジョンの入り口に立ったのだった。
これからどんな冒険が待ち受けているのか、不気味に口をあけるダンジョンを見つめながら、俺は様々な思いを胸に秘めるのだった。
後書きと次回予告
かがみよ?
張り詰める緊張の中、ついに始まったダンジョン探索、そして、少しづつ成長する私達。
まずは1階を攻略する為にアイテムを集めなくっちゃね。
次回、変わる日常~異世界冒険、ウィザードリィ5の世界~
徐々に強くなる旋律達、1階のアイテムを集めろ!!
次回もまたお楽しみに!!
今回またいくつかの設定をいじっています。
パーティメンバーにあぶれた2人ですが、ゲームでは一応ギルガメッシュの酒場に行けば仲間にいれられます。
なので、訓練所に居座る事はないのですが、今回は2人を世話してもらう事にしました。
それと、自分達の拠点にできる家を手に入れる、これもオリジナル設定です。
ゲームではそんなものはありませんので、この辺りを追加してみました。