らき☆すた〜変わる日常、異世界冒険ウィザードリィ5の世界〜   作:ガイアード

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徐々に強くなる旋律達、1階のアイテムを集めろ!!中編

ダンジョンでの戦闘をこなし、自分達の能力をアップさせ、俺達はさらにダンジョンでの戦闘を行い、みさおやあやのらもある程度の成長をした。

 

繰り返した戦闘と能力アップでつかさ達もまた、使える呪文を増やしていた。

 

俺は2人にどの程度呪文を覚えたのかを確認する為に、2人に尋ねてみた。

 

「つかさ、みゆき。あれから大分能力も上がったろうけど、どの程度の呪文まで覚えたんだ?」

 

そう尋ねると、2人は呪文書を取り出して

 

「えーっと・・・わたしは”カツ””カルフォ””モンティノ””カンディ”だよ?」

「私は、”ポンチ””メリト””デスト””モーリス””ボラツ””マハリト”までですね。」

 

と、自分達が覚えた呪文を教えてくれた。

 

俺は2人に頷きながら

 

「うん。大分いい感じだな。つかさの”カルフォ”があれば、こなたの罠鑑定に不安がある場合の保険にもなるし、みゆきのマハリトは敵1グループに有効な炎の呪文だからな。戦いはかなり楽になるだろう。」

 

そう言うと、2人とも頷きつつ

 

「そっか。わたしもこなちゃんの助けになれるんだね?ちょっと安心したかも。」

「中々に強力な呪文なのですね。皆さんのサポートにますます貢献できそうですね。」

 

と言って喜んでいた。

 

「私もクロスボウが手に入ったし、奇襲ばかりの戦いだけじゃない戦いもできるようになったから良かったよ。」

 

そう言いながら、クロスボウの調整をしているこなたが俺に笑いかけると、俺も笑顔を返しつつ

 

「今後も中距離、長距離の攻撃は重要になってくるしな。今後もそっちはみゆき達同様、頼らせてもらうぞ?」

 

そう言うと、こなたもビシッと親指を立てて

 

「任せたまへー!慶一君達の手が届かない敵は私がなぎ払おうじゃないかー!!」

 

そう言って張り切っていた。

 

「私たちも大分、装備が整ってきたかしらね?とはいえ、あんたが私達優先で戦利品をくれるから今はあんた達の防御が少し心配だけどね。」

 

そう言って苦笑するかがみに俺も苦笑しつつ

 

「はは。とはいえ、俺もあまり無理はする気はないから安心してくれ。今後は俺達も防具を取らせてもらうようにするさ。」

 

そう言うと、かがみは少しだけほっとしたような表情で

 

「まあ、そうしてくれるならいいけど・・・。いい?慶一くん。無茶をせず、皆で元の世界に帰る、これは大前提だからね?だから、あんた達も今後も無茶は禁物よ?ちゃんと忠告しとくからね?」

 

そう言いつつもやっぱり俺達を心配してくれるかがみに俺は笑顔を向けて

 

「ああ。その忠告、心に留めさせてもらうよ。なあ?龍兄。」

 

かがみにそう言いつつ、龍兄にも話を振ると、龍兄も頷いて

 

「おう。大丈夫だ。俺もこいつには無茶はさせない。無論、皆にもな。」

 

その言葉に皆もほっとしたような表情をしていた。

 

「慶一、次の私らの出番があったら教えてくれよな?また頑張ってみせっからさー。」

「私もよ?少し妹ちゃんより成長が遅れ気味だしね。その分は取り戻さないとね。」

 

と、言いながら俺にそう言ってくる2人に俺は頷いて

 

「ああ。その時にはメンバーの入れ替えで2人を呼ばせてもらう。だから、いつでもいけるように準備は怠らずにいてくれ。」

 

そう言うと、2人も頷いて、早速装備品等の点検を始めた。

 

そんな2人を見やりつつ、俺は今回ダンジョンへ潜るメンバーに声をかける。

 

「よし!そろそろ出発だ。ある程度の場所は歩き回れるようになってきたし、いよいよ1階で集めるべきアイテムの捜索に向かう。皆、行くぞ!?」

 

俺の言葉に皆も力強く頷くのを見て、俺は先頭に立ってダンジョンへと足を向ける。

 

宿を後にする時にみさお達が

 

「皆!気をつけろよー!?絶対また全員無事で帰って来いよなー!?」

「皆の無事を祈ってるわ。しっかりね?」

 

そう言って俺達を送り出してくれたので、俺達もその激に力強い頷きで応えるのだった。

 

ダンジョンへ降りて、しばし進むと、少し開けた場所へとでる。

 

何度かの探索でわかった事だが、このダンジョンの中心となる場所には意味の良く分からない記号が掘り込まれた柱が存在している。

 

その記号は、この場所にしか書かれていない事から、ここがダンジョンの中央だと判断できた。

 

俺達はこの場所から北へと向かう。

 

すると、扉が1つ見えてきた。

 

扉の前に立って、こなたが俺に

 

「ねえ、慶一君。この扉の向こうって何があったっけ?」

 

そう尋ねて来たので、俺はこなたに

 

「そうだな、何があったのかは、お前自身で確かめてみたらどうだ?」

 

と、少しとぼけつつそう言うと、こなたは俺の態度に少し不審な物を感じつつも

 

「んー?ならちょっと入ってみようかな?皆、ここに居てよ?先に行ったらやだよ?」

 

そう言うと、こなたは扉を開けておそるおそる中に足を踏み入れた。

 

そんなこなたの行動と俺の態度を見ていたかがみが

 

「ねえ?どうしてこなただけ行かせたのよ?それに、あんた、この場所の事、何か知ってんじゃないの?」

 

そう突っ込んで来るかがみに俺はいたずらっぽい笑みを向けると

 

「はは。かがみは何か感づいたみたいだな。まあ、この先に何があるのかはこなた自身で知ってもらう為に、って所さ。」

 

その言葉に呆れたような顔をしつつかがみは

 

「あんた、意外と意地悪ね?でも、危なくないの?」

 

そう聞いて来たので俺は頷いて

 

「ああ。それは大丈夫だ。だから、俺はこなたに先に入らせたんだからな。ほら、扉を見ててみな?」

 

と言う俺の言葉に皆もそちらへと顔を向けると、扉が淡い光を放ち、こなたが扉から押し出されて来た。

 

「うわっ!!ど、どうなってんの?これ。」

 

慌ててそう言うこなたに俺以外の皆も心配そうに見つめていたが、俺は苦笑しながらこなたに

 

「すまんすまん、こなた。そこはあるアイテムがないと通る事が出来ないのさ。このダンジョンには他にもこういうような場所が存在する。お前にもその事を体で覚えてもらおうという事だったんだ。」

 

その言葉にこなたは頬を膨らませて怒りながら

 

「むう・・・酷いよ慶一君。知ってたんなら言ってくれてもいいじゃん!」

 

その言葉に俺は更に苦笑しつつもこなたに詫びていた。

 

そういう場所がある事を知って、俺達は気を取り直すと、その扉から今度は西へと歩みを進める。

 

そして、すぐに、ドアのない壁に到着する。

 

俺は、皆に向き直ると

 

「皆、この場所のどこかに隠し扉があるはずだ。壁を探ってみてくれ。何か発見したら声をかけてくれ。」

 

そう言うと、皆も頷いてこの辺りの壁を探り始める。

 

「うーん・・・本当にそんなものあるのかしら?ただの壁にしか見えないんだけど・・・。」

「・・・見つからんな・・・うーむ・・・。」

「こういう場合は壁を叩いてみたりするのがいいかもだね。よっと・・・。」

「ねえ、ゆきちゃん、何か見つかりそう?」

「そうですね・・・よく探してみるしかないかもですね・・・。」

 

そうこうしているうちに探しているメンバーの方からカチャリという音が響いた。

 

俺達はそっちの方へと目を向ける。

 

「お?あった!あったよ?慶一君。これでしょ?隠し扉。」

 

その言葉に俺達はこなたの方へと集まる。

 

「お?そうそう、これだ、これ。よくやったぞ、こなた。このダンジョンにはこういう隠し扉もあるから、行き止まりといっても怪しそうな場所では油断しない事だ。よし、この扉を抜けて行くぞ?」

 

こなたを褒めつつそう言うと、こなたは照れ笑いを浮かべつつ、皆も頷いて俺の後に付いてきてくれた。

 

その隠し扉を抜けて少し北へと進んでいく途中で右手にドアが見えたのをかがみが気付いたみたいで、俺がその扉を無視して進もうとすると、慌てて声をかけてきた。

 

「ちょ!?慶一くん。そっちにも扉あるけど、調べなくていいの?」

 

というかがみの言葉に俺は頷いて

 

「ああ。その扉は鍵がかかってる。鍵を手に入れない限りは調べに行った所で無意味だからな。今は無視していいぞ?」

 

そう説明すると、かがみも納得してくれて

 

「そういう事か。でも、いずれはそこにも入るのよね?」

 

その言葉に俺も頷いて

 

「ああ。その為にはそこよりも優先して集めないといけないアイテムがあるからな。まずはそっちからだ。」

 

俺のその言葉にかがみも改めて頷いてくれたのだった。

 

俺達はそのまま道なりに進むと、正面にドア、そして、左手にも通路が見えたので、俺は左手の通路の方へと進んでいく。そして、しばらく進むと、行き止まりへと行き着いた。

 

だが、そこには動物の形をかたどった象が立っており、俺達はその像を緊張の面持ちで見上げた。

 

「ねえ、慶一くん。これは何?この場所に何かあるの?」

「見たこともない動物の像だな?」

「これもアイテムに関係あるの?慶一君。」

「結構不気味だね・・・像の口に生えてる牙が怖いよ・・・。」

「それで、慶一さん。この場所、そして、この像にはどのような秘密が?」

 

みゆきのその言葉に俺は頷くと、そっと像に手を振れた。

 

その行動に緊張をみなぎらせる皆。

 

すると、像の前に、突然文字が浮かび上がってきた。

 

”我は、夜の生き物、そして、光の影に住む。我が渇きに満ちた吐息を感ずる者生きる屍の破局を迎えん!”

 

という文字の後に俺達に問い掛けてくるように

 

”我とは何?”という文字が浮かび上がってきた。

 

俺以外の皆はこの問いらしき物に首を傾げていた。

 

「何これ?どういう意味かしら?」

「夜の生き物?うーむ・・・。」

「光の影に住む、かー・・・あ!?何となく分かったかも!!」

「ええ?こなちゃん分かったの?わたしちっともわかんないよ・・・。」

「渇きに満ちた吐息・・・生きる屍、ですか・・・どういう事でしょうか?」

 

この問いに対する答えを考える皆だったが、こなたは何か感づいたみたいだったようで、そんなこなたに俺やかがみ、みゆきが

 

「ほう?お前はこの問いに対する答えがわかったのか?なら、お前の答えを聞かせてくれないか?」

「このワードだけでわかったの?あんた、時々鋭いわね・・・。」

「泉さん、あなたの辿り付いた答えを教えてください。」

 

そう言うと、こなたは得意げな顔で

 

「いいよー?まっかせなさい。まず、夜の生き物、光の影に住む、の部分だけど、これは夜行性で、しかも光の苦手な動物の事を示してる。それで、次に生きる屍、の部分だけど、これってアンデットの事を言ってるっぽいね。で、そこまで想像して、最後の部分、渇きに満ちた、だけど、普通のアンデットはそんな感覚もなくなってるはず。だから、ゾンビやスケルトン、ゴーストのような奴とも違う。けどそれ以外にもアンデットと呼べるモンスターが1つだけいるんだよ。それが、人間の生き血を欲する奴。ここまで言えば分かるよね?」

 

その言葉につかさと龍兄以外の全員は

 

「なるほど、流石こなた、と言ったところだな。よくそこに辿り付いた。」

「そっか、そういう事ね?あんたにしては中々やるわね。」

「私にも理解が出来ました。つまりその問いの答えというのは・・・。」

 

そう話す俺達の外でつかさと龍兄だけは頭にハテナマークを浮かべて

 

「おい、慶一。俺にもよくわからないぞ?頼むから分かるように話してくれ。」

「わたしもわかんないよ~。」

 

という言葉を聞いて俺達は苦笑すると、こなたは俺に

 

「ねえ、慶一君。この像に答えを言っちゃっていいよね?」

 

そう聞いて来たので、俺は頷きつつ龍兄とつかさに

 

「いいぞ?やってくれ。それと、龍兄、つかさ。答えは今こなたが言うからそれを聞いててくれ。」

 

と言う俺の言葉に2人ともとりあえず頷いて事の成り行きを見守っていた。

 

そして、こなたは俺の頷きに応えると、像へと向き直り、答えを告げた。

 

「答えは・・・ヴァンパイア、だよ?」

 

その答えに、像は淡い光を放ったかと思うと、突如地面に沈み始めた。

 

そして、像の邪魔がなくなった場所の背後には扉が現れていたのだった。

 

皆はその仕掛けに驚きの表情を見せていたが、そんな皆を横目に俺はつかさに

 

『つかさ、この扉を通って少し行った場所にこのダンジョンに住み着いている者がいるはずだ。そいつに出会ったらすぐに”カツ”を唱えろ。そして、”カツ”が効いたのを確認したら、そいつの持ってるアイテムを見せてもらい、その中から”鍵”を選んで買い取れ。いいな?』

 

と、小声で言うと、つかさはとりあえず俺に頷くと

 

『う、うん。わかったよ。これから出会う人に”カツ”を唱えてその人から”鍵”を買うんだね?わたし、やってみるよ。』

 

その言葉に俺も頷いて

 

『任せたぞ?つかさ。』

 

そう言うと、つかさもコクリと頷いてくれたのだった。

 

それを確認してから俺は皆に

 

「さて、そろそろ動くぞ?目指す所はもう少しだからな。」

 

そう声をかけると、皆も俺の言葉に頷きつつ、俺の後についてきてくれた。

 

少しの間歩いていると、前方から何者かが歩いてくるのを感じ、俺はその場に足を止めてその先を凝視する。

 

すると、立派な髭を蓄えたドワーフがこちらへとやってきた。

 

皆は彼を見て口々に

 

「ずいぶん小さい人?ねえ・・・。それにその体格で立派な髭があるわね?」

「ふうん?姿をは俺達にも酷似してるみたいだが、どこか違うな?」

「そりゃ、そうでしょ?あの人、妖精族のドワーフだしね。」

「ドワーフ?妖精さんなの?こなちゃん。」

「妖精、と言う事は、あの方は人ではないのですか?泉さん。」

 

つかさとみゆきの質問にこなたは頷いて

 

「そうだよ?土の妖精としては結構有名な種族だよ?それに、妖精といっても比較的人にも近いからね。この世界では一緒にも冒険できるよ?」

 

と言うこなたの言葉に2人とも感心していた。

 

そんな風に話す俺達を訝しげな表情で見ながらもそのドワーフは俺達を見ると、ニヤリと笑いながら声をかけてきた。

 

「ようこそ、この薄暗い迷宮へ。俺の名前は迷宮の行商人・アイロノーズだ。所で兄さんたち、入用の物があるかい?」

 

と言う彼に、俺はつかさにそっと合図を出すと、つかさは頷きつつ前に出てアイロノーズに”カツ”を唱えた。

 

すると、彼を魔力の淡い光が包み込み、つかさの魔法は効力を発揮したようだった。

 

それを確認したつかさはアイロノーズに

 

「え、えっと・・・あなたの持っているアイテムを見せてもらえますか?」

 

そう言うと、アイロノーズは柔らかい笑みを浮かべて

 

「いいとも。これが俺の持っているアイテムだ。何か欲しい物があるかい?」

 

そうつかさに言って来たので、つかさはその中にある鍵を指差して

 

「その”鍵”を売ってください。お金はここに。」

 

そう言うと、アイロノーズも頷いて、つかさとお金と”鍵”を交換した。

 

それが済んで俺もとりあえずはホッと一息つくと、彼に「ありがとう。」と一言礼を言うと、もと来た道を引き返し始める。

 

そんな俺に質問をしてくるかがみ。

 

「ねえ?今何をやったの?さっきも慶一くん、つかさに何事か囁きかけていたわよね?それに、つかさの使ったあの魔法って?」

 

かがみの質問に俺は頷きつつ

 

「あれは、このダンジョンに住み着くああいう連中を魅了して交渉を進めやすくするだけでなく、モンスターに使えば戦闘を止めさせることもできる魔法さ。そして、つかさにはさっきの奴にそれを使ってもらって、交渉しやすくしてから、この階での重要アイテムである”鍵”を売ってもらったんだ。」

 

その言葉にかがみは感心したように頷くと

 

「なるほど、そうだったんだ。交渉の為の魔法、か。この世界にも色々な魔法があるのね。」

 

その言葉に俺は笑いながら

 

「はは。そういう事だな。そういうのも駆使しながら進めなきゃいけない部分はこれからもたくさん出てくる。だからこそ、重要なんだけどね。」

 

その言葉に皆もなるほど、と頷いていたのだった。

 

元来た場所へと戻りつつ、俺達が入って来た隠し扉の付近まで近づく頃、ふいに俺は妙な気配を捉えた。

 

その気配を感じて俺は思わずその場に足を止める。

 

俺の突然の行動に皆もまた、何かを察したのか武器を構えて周りを油断なく探る。

 

そうしているうちに、妙な気配は急激に強くなり、その気配は一番後ろのみゆきの側に現れた。

 

「っ!後ろ!?みゆき!!気をつけろ!!」

 

俺の言葉に思わず緊張するみゆきだったが、次の瞬間「え!?あ、ああっ!!」というみゆきの短い悲鳴が上がるのを聞いた俺達は一斉にみゆきの方へと向かってダッシュした。

 

そして、そこに現れたのは、足はなく、半透明の姿で魔法使いのようなローブ姿で両手には鋭い爪を持つ異形の姿がだった。

 

俺達がみゆきのフォローに辿り付く頃にはみゆきは”そいつ”の攻撃を受けたらしく、その場にぺたりと尻餅をついていた。

 

「かがみ!つかさ!みゆきの側でフォローを頼むこなた!龍兄!行くぞ!!」

 

そう叫ぶと同時にかがみとつかさは

 

「わ、わかったわ!こっちは任せて!!」

「ゆきちゃんの傷を治すよ!けいちゃん、皆!そっちはお願い!!」

 

そう言い、こなたと龍兄も

 

「任せて!!みゆきさんに手出しした事、後悔させてあげるよ!!」

「ちょいと油断しちまったが、この借りは返すぜ!!」

 

そう言ってこなたは奇襲の準備で隠れ、龍兄は”そいつ”に剣を向けていた。

 

俺も剣を抜いて構えながら、”そいつ”を睨む。

 

それと同時にみゆきのフォローに行ったつかさが悲鳴を上げた。

 

「けいちゃん!!ゆきちゃんが!ゆきちゃんの様子がおかしいよ!?傷は治ったけど、体が動かないみたい!!」

 

その言葉に俺とこなた以外の全員が驚愕の表情になる。

 

こなたは俺を見てコクリと頷くのを見て、俺も頷きを返した。

 

そして、俺は”そいつ”を油断なく見据えながら声を発した。

 

「皆!そいつはアイスファントムだ!!奴の攻撃には注意しろ!!運が悪ければ今のみゆきのように麻痺させられてしまう!!そうなる前に倒すんだ!!でやあっ!!」

 

そう言い、奴に斬りかかる俺の言葉にこなたと龍兄はそれぞれ頷いて

 

「やっぱりね、みゆきさんの体が動かなくなってたのはあいつの特殊攻撃の所為だったか・・・。みゆきさんの仇、きっちり取らないとね。行くよっ!!」

「成る程な。そういう攻撃もあるのか・・・。中々緊張するじゃないか!だがっ!!」

 

そう言って素早く行動に移る2人と共に俺も奴を斬りつけに飛び込む。

 

「せえりゃあああっ!!」ズパッ!!

「それっ!!」ブシュッ!!

「りゃああああっ!!」シュパアッ!!

 

「オオオオォォォォ・・・・・・」

 

そう叫び声を上げつつ、俺達の斬り伏せと奇襲の3連攻撃を受けて消えていくアイスファントム。

 

こなたと龍兄はそれを見届けてからみゆきの側へと走って行き、俺は奴を倒した後、周りに危険がないか確認してからみゆきの元へと急いだ。

 

俺は体が硬直し、動けなくなってるみゆきに

 

「大丈夫か?みゆき。今回はちょっと運がなかったかもだな。とにかく、今の俺達にはみゆきの状態を回復させる呪文がない。すぐにダンジョンを脱出してカント寺院へと向かうぞ!?」

 

俺の言葉に皆も頷いて立ち上がる。

 

みゆきは俺に途切れ途切れの言葉で

 

「・・・ゆ、油断・・・して・・・いました・・・。ご迷惑・・・を・・・おかけして・・・すみません・・・。慶一・・・さん・・・。」

 

そう言うみゆきに俺はその言葉を否定するように首を振ると

 

「そう言うな、みゆき。今回の事は仕方のない事だ。だから、気に病む事はない。それよりも、お前を運ばないとな。ちょっとだけ我慢しててくれよ?みゆき。」

 

そう言うと、俺はみゆきをお姫様抱っこで抱え上げる。

 

それを見たこなた達は驚きつつも何やら不満気な、それでいて不機嫌な表情をしながら口々に

 

「いいなー・・・みゆきさん。羨ましい・・・。」

「う、羨ましくなんてないわよ・・・それよりも慶一くん、変な所触ったりしたら承知しないからね!?」

「な、何だか見てるだけで照れちゃうね~・・・今度はわたしもしてほしいかも・・・。」

 

そう言っていて、それを聞いたみゆきも顔を赤くしながら

 

「・・・あ、あの・・・その・・・すみません・・・。」

 

と言っていた。

 

俺もまた、みゆきを運びやすいようにと考えた末での体制だったのだが、流石に意識してしまうと恥ずかしさがこみ上げてきて、少し顔を赤くしていたのだった。

 

そして、俺は照れ隠しに皆に

 

「こ、これはあくまでも救命行為であって、それ以上に特別な意味なんてないぞ?あまり勘違いしないでくれよな。」

 

と、苦しい言い訳をしていたのだった。

 

龍兄はそんな俺を見てニヤニヤと笑って

 

「慶一もすみにはおけないもんだな。ふむ、眼福眼福。」

 

と言う龍兄のからかいに更に顔を赤くする俺だった。

 

そんな風にからかわれつつも俺達はその後はたいした敵にも出会わずに地上へと帰り着く。

 

地上に着いた俺達は、急いでカント寺院へとみゆきを連れて行き、みゆきがかかっている麻痺を解いてもらった。

 

その後、ボルタック商店にて、先程手に入れてきた鍵を鑑定してもらい、俺達は1階の重要アイテムの”真鍮の鍵”をゲットしたのだった。

 

とりあえずの成果を手にして俺達は冒険者の宿へと戻る。

 

一晩の宿を取りながら、俺は、次の謎とアイテムの取得に思いを馳せるのだった。

 

 

 




後書きと次回予告

みゆきです。

今回は運が悪くモンスターさんから麻痺を受けてしまいました。
次は注意しないといけませんね。
更に1階の探索を続ける私達。
更に2つの重要アイテムを見つけに行きます。

次回、らき☆すた〜変わる日常、異世界冒険ウィザードリィ5の世界〜

徐々に強くなる旋律達、1階のアイテムを集めろ!!後編をどうぞお楽しみに。

慶一さん!皆さん!!頑張りましょうね!!

今回、つかさとみゆきが新たに魔法を覚えました。

その名称と効果を書いておきます。

僧侶(プリースト)レベル2魔法

”カツ” 魅了の魔法。今回出て来たようなダンジョンに住み着くNPC(ノンプレイヤーキャラクターを魅了し、交渉しやすくする為に使う。後は、モンスターにかけると戦闘を止めさせることも可能です。

”カルフォ”盗賊の罠鑑定に不安な時は唱えさせてこちらでも罠鑑定をさせてみるといいでしょう。
しかし、鑑定率は95パーセントなので、5パーセントは鑑定を外す事になります。

”モンティノ”敵の呪文を封じ込める呪文。使用頻度は結構多い呪文の1つです。
効果は敵1グループ。

”カンディ”ダンジョン内にいる仲間の居場所の座標を教えてくれます。正しい座標を教えてくれる訳ではないので、ほとんど使用しない魔法です。

魔法使い(メイジ)レベル2

”ポンチ”パーティ1人の攻撃回数を増やす。攻撃力は高いが、素早さが低い味方に使用すると効果的。

”メリト”敵1グループに魔法の矢で攻撃、攻撃力はそれ程高くはないので序盤向き。

”デスト”今回はでてきませんでしたが、ダンジョン内にある特殊な鍵を使わないと開けれない、鍵のかかった扉以外の、鍵のかかった扉をこじ開ける為の魔法。盗賊(シーフ)も指先技が使えるので、そっちの方が成功率が高いから主にそっちを使用する頻度は高い。 

”モーリス”敵に恐怖を与える魔法、敵はこの魔法を受けて効果があると、逃げるか防御するしかできなくなる。

”ボラツ”敵1体を石化させることができる。成功率は術者の能力に左右されるが成功率はどちらにしても低い呪文。

魔法使い(メイジ)レベル3呪文

”マハリト”火炎で敵1グループにダメージを与える。攻撃力的にはメリトよりも高いので序盤では中々役に立つ魔法。

今回は以上です。
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