キャロルがオタクになってしまった   作:岸寄空路

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今更ですがあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
最近スランプ気味で遅くなりました。


キャロルと二課

『君が奏くんを救ってくれた……』

「キャロル・マールス・ディーンハイムだ。好きに呼べ。それと敬った話し方はしなくていい。オレもいつも通りに話す」

 

 龍也が立花響と邂逅していた頃、キャロルは特異災害対策機動部二課と、正確にはモニターに映っている風鳴弦十郎と連絡を取っていた。

 

『ならばキャロルくん……改めて、奏くんを救ってくれて感謝する』

「気にするな。……正直言って実験に使ったようなものだ」

 

 一時的とはいえ天羽奏を人外に変えたのだ。キャロルからすれば罵られても仕方がないと思っているぐらいだ。

 

『仮にそうだとしても命を救ったのは君だ。我々に感謝以外の言葉は無い』

「……お人好しめ」

 

 弦十郎の言葉にキャロルは小さく呟いた。

 

「……さて、単刀直入に言うとオレ達の事を知りたいのだろう? それにノイズを倒したシンフォギアではない兵器の事とか、な」

『……そうだな。誰とは言わないが知りたがっている者は多数いる』

 

 そう語る弦十郎の表情には申し訳なさが浮かんでいた。

 

「かまわん。こちらもそうなる事は理解している。むしろ教える為に連絡したんだ。無論、全てを語る気はないが」

『それでも何も語られないよりは良いさ。可能な限り教えてくれ』

 

 最初から教えたくないことが有ると宣言するキャロル。これは弦十郎相手だからだ。原作の世界、平行世界であるXDを含めて信用できる二課のOTONA達。彼ら相手であれば下手に誤魔化すよりもある程度正直に言った方が良いと判断したのだ。

 

「そうだな……とりあえず貴様らの疑問に十、それだけ答えてやろう」

『……それ以上は答えない、と?』

「内容次第では譲歩してやる。だがこちらも何もかも話すつもりもないと言ったぞ」

 

 そう言うとキャロルは二課の返事を待つ。暫し悩んだのか少し間を置いて弦十郎は口を開いた。

 

『わかった。それで構わない』

「では、すぐにでも始めようか。こちらも暇ではないのでな」

『はいは~い、まずは私、櫻井了子からね』

「…………」

 

 唐突に映った櫻井了子にキャロルの口元が僅かに動いた。しかし、動揺は一切表情には出さずにモニターを見続ける。

 

『あの全身鎧の男の子についてなんだけど……聖遺物よね?』

 

 笑顔を浮かべながら質問を口にした了子。だが、聖遺物か否か聞いた時、一瞬だけ目が鋭く細まったのをキャロルは見逃さなかった。

 

「そうだ。あの鎧は聖遺物だ」

『……詳細を聞いても良いかしら?』

「二つ目の質問とカウントして良いのなら、な」

 

 キャロルの答えに了子は周りを見る様に視線を動かす。他の二課のメンバーにどうするか視線で確認しているのだろう。

 

『良いわ。それで答えてくれるかしら?』

「あの聖遺物の名は『応龍』。中国神話の神獣だ」

『応龍? 見た目はそんな風には見えなかったけど……』

「俺が改造してノイズと戦えるようにした結果だ」

 

 内心、まだ未完成だが、とキャロルは愚痴を浮かべる。

 

『どんな改造したか知りたいのだけど――』

「止めとけ。正直言ってお前が作ったシンフォギアと比べたら未熟にも程が有る」

 

 現状、応龍は鎧として無理矢理纏っている状態だ。ノイズと戦えるのは応龍自体がノイズと戦える機能を持っているため。龍也は融合症例となっているが立花響と違い元がシンフォギアではない。シンフォギアを纏えないのだ。ならば他のものをと言いたいが、少なくともライダーシステムはまだノイズと戦えない。もし、ノイズと戦えるならOTONAに変身させて全部解決してもらえるのだが。

 

『なら、ノイズを斬った剣は? あれも聖遺物なのかしら?』

「あれはオレが作ったノイズを倒すための武器だ」

『なんだと!?』

 

 キャロルの言葉を聞き弦十郎が驚愕の声を上げる。

 

『それを量産することはできるか!?』

「あれも未完成でな……」

『それでも構わない! それがあれば――』

「使えても三回」

『……?』

「ノイズを倒せる回数だ」

 

 キャロルの創ったメダジャリバーはセルメダルの力に耐えきれていない。オーズが使う物とは比べ物にならないほど耐久力が低い。

 

「それも剣を振った範囲に限定した場合だ。」

『聞いた話ではもっと広範囲のノイズを倒したって聞いたのだけど……』

「残念だがコンサートの時の様な広範囲はそもそも使う前に壊れる可能性すらあるし、使う事ができたとしても莫大なエネルギーに耐えきれず一回しか使えん」

 

 実際、龍也が使った物もガイアメモリと同時に使用した為か持ち帰った後に軽く叩くと砕け散ってしまったのだ。現在のメダジャリバーではセルメダルとガイアメモリの力に耐えきれない。その上、龍也に渡したのはできるだけ頑丈に創っていた物であり、それでも一回が限界だった。

 今キャロルが説明した通り、威力をそのままに範囲を狭くすれば使われる力も少なく済むため、使える回数を増やすことができる。具体的には広範囲はセルメダル三枚、限定すればセルメダル一枚に。

 それにキャロルはガイアメモリを二課に渡したくない。正確には了子に。だからルナメモリを使わなければノイズのみ(・・)を斬るのが今の処はできないメダジャリバーの広範囲攻撃は使わない方が良いのだ。

 

 

「それでも良いなら一本ぐらいならやるぞ。無論、タダではやらんが」

『それなら政府の方に自衛隊の装備として買い取る様に動いてもらおう』

『正直、日本以外の国も欲しがると思うけどね』

「創り方は教えてやるからそっちで量産しろ。オレは忙しい」

 

 キャロルにとって優先すべき事は他にあるため、メダジャリバーの量産をする気は無い。

 

『簡単に創れるものなのかしら?』

「一応、科学技術のみでも創れる。普通の剣として使うなら問題無し。さっきも言ったがノイズを斬るなら三回までだ」

 

 お前なら余裕だ。と、思いながらキャロルは了子を見ていた。

 

 




 短いですが続きは次回。
 メダジャリバーは普通に使えたら強すぎるからね。完成は少なくともノイズがいる間は完成させる気はありません。
 と言うか、むしろ何で出来ているんだメダジャリバー。ネットで調べても詳細が解らないのですが……。
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