キャロルがオタクになってしまった   作:岸寄空路

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またまた遅くなって申し訳ない。
気づけば5期の放送日ですね。
私は過去シリーズの限定配信を見てる途中でまだ録画したのを見てませんので感想などでネタバレはしないください。お願いします。


無印0.5話?

「結局、リディアンに進学したなあの二人」

 

 時が経ち、響達からリディアン音楽院に合格したと連絡が来た。原作通りの進路に一先ずほっとする龍也。何せここで響が違う学校に進学することになったとしても転生者か、あるいは政府(OTONAがいればそんな事にならないだろうが)によって結局リディアンに行く事になる可能性が有ったからだ。頑張って合格した意味が無くならなくて良かったと思うと安心したのだ。努力して受かった高校から強制的に転校など無い方が良い。

 

「原作通りで良かったと思うべきか嘆くべきか悩みますね」

「もう一人の転生者の目的が解らない以上は何とも言えないな」

 

 雑談しながら某大乱闘を続ける紫と龍也。

 

「むしろ私達もリディアンに行かなくて良かったのかな?」

「僕もそれを考えたのですが……フィーネに接触する可能性が有るのであまり推奨できません」

 

 燈とエルフナインも同じようにコントローラーを操りながら会話を続ける。

 

「よし! 今だ!」

「あー!? パンチが直撃!?」

「隙有り!」

「今のは青い弾丸!? 燈お前!」

「ふっふーん」

「そこをスマッシュです」

「あー!?」

 

 ちなみに紫がピンクの悪魔、龍也が隼の名を持つレーサー、燈が岩男、エルフナインは緑色の服装が特徴の勇者だ。

 

「こんにちはー」

「お邪魔します」

「あらあら、いらっしゃい」

 

 白熱した戦いを繰り広げていた四人の耳に聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

『え』

「あ、どうも」

「お邪魔してます」

 

 声が聞こえた方に四人が目を向けるとそこに居たのはこの世界(シンフォギア)の主人公、立花響とその嫁、小日向未来だった。

 

「響と未来?」

「はい」

「なんで家に?」

「前に家の住所教えてくれたじゃないですか」

 

 確認するように龍也が話しかけ、何故自分の家に来れたのかを聞く。それに対して響が教えてもらったからと答える。

 

「学生寮に入ったので今後はこちらに遊びに来る事も有るかと思って」

「いやまあ、色々貸したりしてるから別に構わないけどさ……」

 

 続いて未来と話していると――

 

『Player 1 Defeated』

「あ」

 

 余所見している間に龍也が操っていたゲームキャラは他の三人にフルボッコにされていた。容赦なしである。

 

 

「改めまして、唄川紫です」

「双子の妹の唄川燈です」

「私、立花響です! こっちは親友の――」

「小日向未来です」

 

 実は響と未来とは初対面である紫と燈が自己紹介を行っている間に龍也は冷蔵庫で冷やしていた角柱型のアイスボックスクッキーを包丁で薄く切っていた。ちなみに燈の双子の妹と言う肩書は表向きの物だ。

 

「こういう時のために大量に作れるものを常備しといて正解だったな」

「食べる人が多いとどうしても多目に用意する必要が有りますからね」

 

 エルフナインが龍也の用意したクッキーを焼くためにオーブンに入れていきながら会話する。

 

「しかし、まさか家に来るとは思わなかった」

「キャロル辺りは予想してそうですけどね」

「クエー(訳:ですねー)」

「お前まだ響といたのか」

 

 唐突にタカヤミーが現れるが特に驚くことなく対応する龍也だった。

 

「そういえば前に響が襲われていた時に出てこなかったけどどうしてだ?」

「クエクエ、クエ(訳:出る前に仮面ライダーが出てきたから動揺して固まっていました)」

「なるほど」

「…………」

 

 龍也とタカヤミーの会話を何時の間にか近くに来ていた燈が見ていた。

 

「あのー」

「ん? どうした?」

「いえ、その」

 

 燈は困った様な表情で言いあぐねている。しかし、何かを決したのか口を開く。

 

「なんでヤミーの言葉が解るんですか? 私にはクエクエ言っているようにしか聞こえないのですが……」

「え?」

 

 燈の言葉を聞き龍也は無言でタカヤミーの方を見る。

 

「…………」

 

 数分、数十分に感じられるほどの時間が経ち――実際は数秒――龍也が口を開いた。

 

「なんとなく?」

「……えー」

 

 納得のいかない答えだった。

 

「あ、タカくん! また勝手に出てきてる!」

「タカくんって安直な……」

 

 響がタカヤミーに向かって慌てながら近寄る。同時にタカヤミーの呼び方に龍也は反射的にツッコミを入れた。

 

「いやー良い名前が思いつかなくて……」

「まあ変に凝った名前にするよりは良いんじゃないか?」

「そうですよね!」

「良いのかな……」

 

 燈が疑問の声をあげるが、聞こえなかったのかその言葉に賛同する者はいなかった。

 

 

 

「なんか騒がしいと思ったら立花響と小日向未来が来ていたのか」

「キャロル」

 

 時間が経ちクッキーが焼けた頃に来客がいるため大人モードになったキャロルが現れた。キャロルは龍也の友達など外部の人間がいるときは大人の姿で対応する。見た目が子供のままだと活動に支障が出る為である。余談だが大人姿のキャロルと共にいる処を見られた龍也はクラスメイト達に嫉妬で追いかけまわされたとか。

 

「この際だからオレも挨拶しておくか」

「そういえばお前も一応面識なかったな」

 

 実際は響にはコンサートで出会っているが目と髪の色が違うので恐らく響も気づかないだろう。

 

「あ、こんにちは」

「お邪魔しています」

「初めまして。ここでホームステイしているキャロル・マールス・ディーンハイムだ。エルフナインの姉でもある。気軽にキャロルと呼んでくれ」

「解りました! キャロルさん」

「よろしくお願いします。キャロルさん」

 

 ホームステイと言う事にしているキャロルを普通に受け入れる響と未来。見た目が明らかに外国人なキャロルが居る理由としては納得がいくのだろう。

 

「日本語上手なんですね!」

「(世界中で活動するために)しっかり勉強したからな」

「凄いなあー。私は勉強苦手で……」

 

 仲良く話しているキャロルと響の姿に龍也は感動していた。原作でもXDでも未だ手を握る事が出来てなかった二人の姿に笑みを浮かべずにはいられなかったのだ。

 

「龍也さん? どうかしました?」

「い、いや、なんでもない」

 

 そんな龍也の様子を変に思った未来に話しかけられ咄嗟に誤魔化す龍也。ちなみに紫もどこか嬉しそうに響とキャロルを見ている。龍也と紫の様子に気づいているキャロルは誰にもばれない様に苦笑を浮かべた。

 

「それにしても……」

「な、なんだ」

「いえ、同居人が多いなと思って」

 

 しかも女性ばかり、未来は誰にも聞こえない呟きを口にする。

 

「紫と燈は父さん達の友人の子で、両親が亡くなってから家で世話しているんだ。キャロルとエルフナインも父さんの知り合いでその関係でな」

 

 その様子に龍也は疑問に思うが、さすがに不自然に思われたのだろうと判断して表向きの理由を説明する。

 

「そうなんですか? よく四人も……確かに家は広いから可能だと思いますけど……」

「ああ、それは父さんも母さんも子供は三人の予定だったらしくてなぁ……俺が生まれた時点で大きめの家を買ったんだ」

「とらぬ狸の皮算用……」

「言わないで上げてくれ……」

 

 結局子供は自分一人なのだから確かにその通りではあるのだが、両親はまだ諦めていないのだ。……年の離れた弟妹が生まれるのも困るが。前世の記憶が有るから年が近くても変わらないかもしれないが。

 

「そう言えば寮暮らしなんだよな?」

「あ、はい」

 

 これ以上、同じ話を続けたくない龍也は話題を変えた。

 

「一人部屋なのか? それとも誰かと共同生活か?」

「それが響と同じ部屋になったんですよ」

「マジか」

 

 知っていたが驚いたふりする龍也。原作通りになる保証はないから不安ではあったが。だが未来には不自然に思われたらしい。

 

「……あんまり驚いていませんね?」

「いや、二人ならそうなりそうと思っていたから」

「どんな予想ですか」

 

 二人の仲の良さならあり得なくはないと言う謎理論で誤魔化す龍也。

 

「まあ、共同生活では色々あるだろうが――」

「?」

「何か困った事が有ったら気軽に相談しに来ると良い。特に最初のうちは大変だろうしな」

 

 これは龍也なりの考えが有っての事だ。響と未来の仲が原作以上に拗れない様に自分が少しでも関われるように布石を打っておこうとしているのだ。しかし、龍也自身は上手くできる自信は全く無い。ただできる事は少しでも増やしておきたいのだ。

 

「ええ、その時は遠慮なく頼らせていただきます」

「言っておいてなんだがあまり期待しないでくれよ……」

 

 未来の笑顔の返答に龍也は苦笑を浮かべていた。

 

 

 

 始まりまであと、数日。

 




今日中にもう一話投稿したい……!

とりあえず五期が終わる前に一期分は投稿したい……!
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