キャロルがオタクになってしまった   作:岸寄空路

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戦闘描写難しい……。
誰かコツを教えてくれませんか……。


全ての始まり(中)

「もう少しで出口だ!」

「助かった!」

 

 ツヴァイウイングのライブに来ていた観客達は何人か脱出が済み、残りの人数もかなり減っていた。

 原作通りなら12874人と言う死者数だったが、原作知識よって可能となった龍也によるノイズへの先制攻撃、龍也の一喝による冷静さを取り戻した事による観客の迅速な行動。更にキャロルの創ったセルメダルによって生み出されたヤミーによる救出作業によって出入り口に殺到する観客が減った事により原作とは比較にならないほど犠牲者が大幅に減る事なった。

 その中には本来なら大怪我を負うはずだった少女も含まれた。

 

「ハァハァ」

 

 その少女も出口に辿り着き原作と違う結末を迎える

 

 

 

はずだった。

 

「それじゃ困るんだ」

「え?」

 

 不思議なほどに耳にはっきり聞こえた言葉に少女は反射的に振り向く。少女が振り向いた先にいたのは全身黒ずくめフードを被った――おそらく男性がいた。

 

「君は主役なんだ。英雄(ヒーロー)なんだ。そんな君が舞台に上らないなんて許されるはずがない」

「な、なにを……」

 

 少女は男から距離を取る。男が何を言っているか理解できなかったからだ。

 

「だから……君には舞台に戻ってもらうよ?」

「へ?」

 

 思わず間抜けな声を上げる少女の肩を誰かが叩く。誰か確認するために振り向くとそこには騎士に似た鎧――いや、ロボットが立っていた。

 

「おい! あんた何やって――」

 

 少女の様子に気づいた他の客がロボットに近づいた瞬間、彼らの首は胴体と泣き別れしていた。

 

「ひ!?」

「モブ如きが僕の邪魔をしないでくれ」

 

 あまりの光景に少女は腰を抜かしかける。しかし、ロボットに掴まれて崩れ落ちることもできずにいる。

 

「大丈夫。君に待っているのは栄光の未来だ」

 

 そんな言葉が聞こえたが少女の耳に届くことはなく、少女は意識を一瞬失った。

 そして、少女が気づいた時にはそこは――

 

 

 

 

「ガリィちゃん、行きま~す」

『クラーケン! プリーズ』

 

 ズィーガーリオンと対峙したガリィはキャロルが創ったプラモンスター、イエロークラーケンを呼び出す。しかし、呼び出したイエロークラーケンはガリィと大差ない大きさである。

 

「イカちゃん、お願いしますねー」

 

 ガリィに言われクラーケンはズィーガーリオンに突撃する。

 ズィーガーリオンはその突撃を腰に有った銃剣ブレードレールガンで受け止める。そこからズィーガーリオンはクラーケンを弾き飛ばし、ブレードレールガンで打ち抜く。

 

「そんなのじゃイカちゃんはやられませんよ~」

 

 ガリィの言う通り、クラーケンに当たった銃弾は全て弾かれた。その光景から倒すのが困難と判断したのか、すぐさまズィーガーリオンは高速でガリィの下に向かう。

 

「!」

「おや? イカちゃんの次は私ですか? けど――」

 

 ズィーガーリオンのマシンキャノンがガリィに向かって撃たれる。

 

「豆鉄砲でやられるほどガリィは弱くないですよー」

 

 だが魔方陣によって全て防がれた。更に魔方陣から追撃として氷塊がズィーガーリオンに向けて射出される。だが、ズィーガーリオンに全て回避される。

 

「すばしっこいですね……」

 

 ズィーガーリオンは機動力が高い機体の為に攻撃を当てるのは容易ではない。

 

「あまり時間はかけたくないんでー、本気で行きまーす」

『クラーケン! Show Time!!』

 

 ガリィのベルトから音声が鳴るとクラーケンはパーツ別に分離しガリィに装備された。

 

「では早速――」

 

 クラーケンの触手と自身の両腕に氷の刃を出現させ、高速移動でズィーガーリオンに近づく。

 

「おや?」

 

 両腕の刃で斬りかかるがズィーガーリオンはブレードレールガンでそれを防ぐ。だが――

 

「それだけで良いんですかぁ?」

 

 そこからクラーケンの触手でズィーガーリオンの四肢を突き刺す。そのまま触手で持ち上げる。更に追撃として機体そのものを凍結させていく。

 

「これでもう動けませんねー。残念でした」

 

 ズィーガーリオンを見てガリィはつまらなさそうに一言呟いた。

 

「所詮はただの機械人形ですか」

 

 

 

 

 

「地味に頑丈」

 

 レイアは角付きと表現した機体、アルトアイゼンと戦っていた。レイアが投げたコインは全てアルトアイゼンに当たっているが致命的な損傷は一つも与えられていない。アルトアイゼンもその為かダメージを気にせずレイアに突撃してくる。このままでは懐に入り込まれるのも時間の問題だった。接近されても戦えるがアルトアイゼンの頑丈さを考えれば時間が掛かるのは容易に想像できた。

 

「ならば」

『ゴーレム! プリーズ』

 

 それ故にレイアはプラモンスター、バイオレットゴーレムを呼び出した。

 

『ゴーレム! Show Time!!』

 

 ゴーレムはパーツ別に分離するとレイアに装着される。

 

「派手に手を増やした」

 

 レイアの言葉通り、ゴーレムの腕がレイアの肩から直接生える形で接続されている。文字通り手を増やしたのだ。

 

「!」

 

 その姿を見たアルトアイゼンは両肩に内蔵されたベアリング弾を大量に発射する。

 それの応じるかの様にレイアは自身の手とゴーレムの手の合計四つの手から大量のコインを投擲しベアリング弾を打ち落としていく。アルトアイゼンはベアリング弾が打ち落とされていくのを気にせずレイアに接近する。

 だが――

 

「!」

「コインだと括った高がそうさせる」

 

 アルトアイゼンは何時の間にか自身を囲んでいた屑ヤミーに纏わり付かれていた。

 

「セルメダルを混ぜただけなのだが……存外上手くいくものだ」

 

 捕えられたアルトアイゼンは屑ヤミーを振りほどこうとスラスターを噴かす。

 

「派手に終わらせる」

 

 それを見たレイアはコインを巨大化させて屑ヤミーごとアルトアイゼンを挟み潰そうとする。だがアルトアイゼンも両腕で巨大コインを押しとどめる。

 

「私の腕はまだある」

 

 身動きできなくなったアルトアイゼンにゴーレムの手に持たせた巨大コインで上から叩き潰した。アルトアイゼンは爆炎を上げて名前の通りのスクラップへと変えられた。

 

「任務完了」

 

 

 

 

 

「さあ、始めましょうか」

 

 ファラ・スユーフはヴァイスリッターと対峙していた。

 

「!」

 

 ヴァイスリッターはネオ・ブラズマカッターでファラに斬りかかる。

 

「あら?」

 

 それをファラはソードブレイカーで受け止めるとエネルギーで出来た刀身は霧散した。

 

「通用するのですね」

 

 接近戦は通用しないと判断したヴァイスリッターは空中に退避しオクスタン・ランチャーBモードで狙撃を開始する。

 ファラは飛来する弾丸を風で弾道を変えて防ぐ。

 その様子を見たヴァイスリッターはオクスタン・ランチャーをEモードに変えてビームを放つ。

 

『ユニコーン! プリーズ』

 

 ファラはそれに対抗する為にプラモンスター、ブルーユニコーンを呼び出す。

 

「行きましょう」

『ユニコーン! Show Time!!』

 

 ファラの左腕にユニコーンが装着される。そして自身に向けて放たれるビームを高速回転させたユニコーンの角で受け止める。

 ビームを防ぎ切ったファラは風の力で飛んでヴァイスリッターに接近する。更に竜巻を発生させてヴァイスリッターを捕える。

 

「これで終わりですわ」

 

 逃げることのできないヴァイスリッターをファラは高速回転しているユニコーンの角で容赦なく貫いた。風穴を空けられたヴァイスリッターは爆散し跡形もなくなっていた。

 

「思っていたよりも大した事はなかったわね」

 

 

 

 

「こいつ堅いゾ」

 

 ミカはカーボンロッドでジガンスクードを殴りつけながらその頑丈さに面倒くさそうに呟く。

 

「ガルーダを使っても攻撃力が足りないゾ……」

 

 オートスコアラーの中でも最強であるミカには戦闘能力の強化はあまり行われていない。それ故にミカもうんざりした表情でジガンスクードを睨む。だからと言って倒せない訳ではなく、ただこのまま戦うと時間が掛かり過ぎる事が解るが故の発言だ。

 

アレ(・・)しかないゾ。うん、仕方がないゾ」

 

 と言いながらただ単に自身に追加されたある技を使いたいだけである。近くにキャロルか龍也が居れば「おいやめろ、バカ!」と止めに入る様な技だが搭載したキャロルと教えた龍也が悪いのである意味自業自得である。

 

 ミカはバーニングハート・メカニクスを発動させる。その様子を見ていたジガンスクードはギガ・ワイドブラスターで応戦しようとする。

 

「ほっ! はっ!」

 

 しかし、ミカはあっさり躱しカーボンロッドを掌から射出し牽制する。そのまま一気に接近し――

 

「捕まえたゾ」

 

 正面から抱きついた。だがジガンスクードは両腕部のシーズシールドから高圧電流を放ちミカを破壊しようとする。しかしミカは平然と技を放つ準備をする。

 

「とっておきと言うやつだゾ」

 

 ミカの全身から高熱が発生し空気が揺らぐ。

 

「確か……ウルトラダイナマイトだゾ」

 

 その瞬間、ミカの体は大爆発を起こし、ミカとジガンスクードは爆炎に飲み込まれた。そして双方ともにバラバラに爆散した。

 

「おおー!」

 

 訂正、ミカの頭だけはキャロルの足元に吹っ飛んできた。

 

「その技はいざという時以外に使うなと言ったはずだが? ミカ」

「メモリを使っていいならやらなかったゾ」

 

 ミカの頭を持ち上げながらキャロルは溜息をついた。ウルトラダイナマイト――ウルトラ兄弟の6番目が使う自爆技だ。これをミカに使える様にしたのは最強のミカでも倒せない敵を確実に倒す為、つまり最後に切り札と言っても良い技だ。それでもミカが使おうとしたのは実際に使えるかどうか試す為でもある。まあ、興味本位なのも否定しないが。

 

「マスター、これ使います?」

 

 ガリィが触手でグルグル巻きにしたズィーガーリオンを引き摺って持ってきた。

 

「そうだな、成分だけ回収しとこう」

 

 そう言ってキャロルはフルボトルでズィーガーリオンから成分を回収する。

 

「処分しとけ」

「了解で~す」

 

 キャロルの命令を聞きガリィは触手でズィーガーリオンを雑巾絞りの様に締め上げて潰した。

 

「ふむ。これで機械人形共は全てスクラップか」

「これで安心して――」

「いやぁぁぁー!!」

「「!?」」

 

 スーパーロボット達を全て破壊し、ノイズも粗方退治し一安心とキャロルと龍也が気を抜いた瞬間、少女の悲鳴が響き渡った。

 その声を聴き特に龍也は驚愕した。何故ならその声に聞き覚えが有ったからだ。その声の主を確認する為に目を声の聞こえた方へ向けると

 

「嘘だろ……なんで……立花響がいるんだよ!」

 




オートスコアラー、と言うよりガリィのパワーアップはS.I.C版のウィザードがモチーフです。




本音言うとガリィちゃんに毒か触手を使って欲しかっただけです。(ゲス顔)

17/12/25
分割していた話を統合しました。
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