ネタ晒し編   作:yoshiaki

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フォースの意思「内輪で予定調和やってても変化なくておもろないなあ…せや!」


スター・ウォーズ エピソード3/寿司の仕返し ~嵐を呼ぶ モーレツ!ラカタン無限帝国の逆襲~  

やあみんな!みんなのイクス・オルタちゃんだよ~!

おまえ誰だって?

転生者ですよ転生者。

いやーまさか隕石で死ぬとは思わなかったです。

気が付いたらなんかよくわからん空間にいて『望みは?』とか聞こえてきたから夢だと思って全知全能の最強美少女エターナル17歳になりたい!とか最高に頭悪いお願い事しちゃいましたよもうね。

 

で、直後に超大昔のスターウォーズの惑星タイソンに一人で放り出されてたのです。

…え、名前ですか?見た目がなんかヒロインXオルタなもので。

神様っぽい声の主はどうやら私の脳内イメージから美少女ボディを形成したようで、世界観が近いお気に入りのキャラだからこのようになったのだと思います。

なんか口調とか精神とかも男だったのに女と言うか元ネタ寄りっぽく加工された感じがしますしね…。

腹ペコっぽいですし。

TSは趣味じゃない?

やかましゃ!

 

そんなことはともかく。

現地のジダイの皆さんは不審者全開の家無き子の私を快く受け入れてくれましたが、その安寧も長くは続かず、数十年ともたなかったのです。

 

フォース戦争。

ラカタン無限帝国のタイソン星系侵略を契機としたアシュラ(ライトサイド)とボガン(ダークサイド)の争いは、私がこの地にいることを望まない勢力の拡大をも招きました。

いつまでたっても年を取らず、この星で最もフォースが強い私が脅威に映ったのでしょうね。

ジダイ・オーダーは論争の火種となった私にタイソンからの即時退去を要請し、それを受け入れざるを得なかったのです。

穏便に離れる予定でしたがボガンのやつらが闇討ちしてきたので返り討ちにして大騒ぎになったのは予定外でしたが、ラカタの鹵獲船でなんとか宇宙に飛び出したのです。

 

さあ、ここから私の大冒険が始まるのだ~。

 

そうは問屋が卸しませんでした。

ハイパースペースから出た途端、目の前に超キモい化け物がいました。

アベロスです。マザーですはい\(^o^)/オワタ

 

この時はさすがに精神加工済みの私も絶望しましたが、恐怖のあまりテンパった私は『このまま食われるぐらいならお前を食ってやる!!』とアベロスに突撃して文字どうり食らいつきました。

 

 

とっても、とっても…おいしかったです。

 

 

え?アベロス食えたのかって?

なんか食べれちゃったんですよね。元ネタ的に捕食機能でもつけられてたのでしょうが、どうやら私はあらゆるフォースを際限なく喰らって吸収することができるようでした。

味的にはダークサイドの方が好みのようですね。これも元ネタの影響だったのか。

マザー完食してからなんか目の色とかも赤金に変わってダークサイドに堕ちてる感出ちゃってますし。

 

強制暗黒進化イベントから何年経ったのか。

銀河中を旅して回っていた私は、主要な航行ルートから外れたとある宙域でラカタン無限帝国のクルーザーに襲撃を受けたのです。

フォースライトニングであっさり返り討ちにした後に、身ぐるみはいでやろうとワクワクしながら敵艦に乗り込むと中には予想外の光景が広がっていました。

艦内は病気で死にかけているラカタで溢れかえっていました。

なんだか異様に怯えた様子の死にかけラカタが助けてとかお慈悲をとか叫んじゃうしもうね。

なんだかめんどくさくなった私は、フォースの練習台にちょうどいいとばかりに手加減してフォース・ヒーリングを試してみたら艦内の全員が元気になっちゃったのでした。

ついでにラカタを狂わせていたダークサイドエネルギーもイイ感じにお代にもらってあげたら、なんか皆感極まっちゃったのか泣きながら感謝されました。そんなに嬉しかったのかな?

 

他の仲間も助けてほしいというので、礼儀正しいし特にすることもないのでホイホイラカタについていった先にはなんか大規模な移民船団と巨大な構造物がありました。

 

というかスター・フォージだこれ!!

 

それらは停泊している茶色い荒野の星(ニュー・レオンという名前らしい)ごと複数の大規模クローキング装置で完璧に隠蔽されていたのだった。

私が最初に助けたラカタいわく、彼らは感染症と反乱、内戦で崩壊した無限帝国から逃げ出してきたようで、改良型のスター・フォージを抱えて新天地に植民を試みるも病には勝てずに死にかけていたようでした。

 

ぼーっとしてたらなんか凄い形相で懇願されたので仕方なく先程と同じ要領でちょっとだけ本気をだしてヒーリングかけたら移民が全員元気になったと思ったらそこで終らずニュー・レオンの荒野がも○のけ姫もびっくりの早送りで緑化されて命豊かな緑の惑星に大変身!

予想外のパワーに固まる私をよそに、ラカタの皆さんは大歓声を上げて大喜び。いや、いいんですけどね。ちゃんと病気治りましたし。

 

しばらくして最初に助けたラカタが声を上げると全員私に跪いてラカタは神に仕えたいとか国を捧げるとか言い出した。

…ええ?

もしかして私、神様かなんかだと思われてたんですか?

そりゃ奇跡っぽい行為はしたけどフォース界隈ではそこまで驚くようなことではないのでは?(感覚麻痺)

そんなに簡単に国を捧げるとか決めちゃっていいのかと思いましたが、どうやら最初に助けたラカタは皇族だったらしい。

めんどくさいので遠慮しようかと思ったけど、そこでふと気づいてしまった。

 

原作崩壊しちゃうじゃんこれ!

 

いちスターウォーズファンとして原作イベントが鑑賞できなくなるのはすごい嫌だった私は仕方なくどこかワクワク顔のラカタ達に『今は身を潜め、世を乱すことなく心穏やかに生き、未来に備えるのだ。遠い未来、この宇宙のフォースにバランスがもたらされ、真の調和と繁栄が分け隔てなくもたらされるであろう!』とか言ってお茶を濁したよ。

 

そしたらラカタの皆さん大号泣して大喜びしてくれました。

誤魔化せたかなー?

まあ原作の為には仕方がないね。

面倒見てやるかー。

かわいい私のラカたん!

 

 

 

***

 

 

 

この日、我々は未来を約束された。

 

数多くの過ちを犯したラカタは、絶望の果てに真の神に仕える栄誉を授かったのだった。

 

ラカタに…いや、この宇宙の全ての種に等しく慈悲深きイクス・オルタ神の祝福があらんことを願う。

 

 

[フォース・アカデミー・アーカイブ オルタ朝ラカタン無限帝国黎明期]

 

 

 

***

 

 

 

我々がイクスをこの地から追放したあの日、宇宙のフォースに激しい乱れを感じた。

 

何か生まれてきてはいけないものが誕生したような。

 

我らの曇った眼では何かが起こったということしかわからない。

 

彼女が紡ぐ未来は混沌として、何も見えなくなった。

 

我々は何か致命的な間違いを犯したのではないのか。

 

あの少女の形をしたフォースの化身のことを思い返す度に、私はそう思う。

 

 

[ジェダイ・アーカイブ フォース戦争録 第二章 タイソンの亡霊]

 

 

 

***

 

 

 

ラカたん達の神にして皇帝とか言う厨二病くさい大出世を遂げてから軽く二万五千年以上たったかな?

え、キンクリし過ぎ?

いちいち語ってたらキリがないから仕方ないでしょー。

私だってひたすら原作イベントの鑑賞だけして何もしてなかったとかいうわけじゃないんですよ。

文明再建に勤しむラカたんを見て癒されたり、スター・フォージを動かしてひたすら戦力量産したり。

精神汚染大丈夫なのかって?

動力は私が人力で動かしてますので問題ありません。外部に漏れないように吸収してますから奇麗になったラカたん達も安心です!

そんなに兵器生産して何に使うのかって?

それは祭りが始まってからのお楽しみなのだー。

 

しかしまあ、これまでいろいろ鑑賞出来て愉しかったなあ。

原作崩壊しない程度にあっちこっちでちょっかいかけたりしましたね。

シス・スペース侵攻に紛れて私もシス狩りしたなー。シスの踊り食いはおいしかったなあ…。

他にもコルサント陥落した時に備えてヴィズラのおねーさんが欲しがってたダーク・セーバーにフォースで消せない文字で『コルサント観光土産 イクス・オルタからシェイ・ヴィズラへ♡』とか刻んだり。

レヴァンとバスティラの仲を『祝福』したり。

またシスの踊り食いしたり。

その影響からか、私のことが世間でなまはげみたいな扱いになっているのは今でも納得いきませんが。

解せぬ。

 

それにしても愉しい愉しいクローン戦争も佳境の様相を呈してきましたね。

そろそろ準備を始めるようにラカたん達に号令かけてこようかな。

長年外野で冷やかしてきた私ですが、最後のイベントぐらいは参加したいんだよ…。

 

…もう我慢しなくてもイイよね。

 

いイよね。

 

私モそっチにイってもいイヨね。

 

ジゃあ。

 

愉シんじゃう、ゾ!

 

 

***

 

 

 

パルティモぎちょうのめいれいでシスのほしについたへいしたちはおどろきました。

 

そこにはだれもいませんでした。

 

いきものはどこにもみあたりません。

 

うみはかれてひからびて、ほしぢゅうがさばくになっていました。

 

わるいことをしたシスはもうそこにはいませんでした。

 

「きっとかみさまにたべられてしまったんだ!」

 

こわがりなたいちょうがそういうとわかいへいしはふしぎそうにたずねました。

 

「かみさまってなんのことです?」

 

ものしりなぐんそうがこわいかおをしながらこたえます。

 

「ラカタのかみさまだ!」

 

 

[イラム童話 イクス・オルタとわるいシス]

 

 

 

***

 

 

 

あの時のことは忘れたくても忘れようがない。

 

だってそうだろ?

 

ヴィズラとの決闘に勝利して意気揚々とマンダロアの王権の象徴をかざした瞬間、柄にコルサント土産とか刻まれているのに気づいた俺の気持ちがわかるか?

 

 

[モール回顧録 第六章 マンダロリアンの旅行土産]

 

 

 

***

 

 

 

今になって過去を振り返ってみると、全てが仕組まれていたかのように思えてくる。

 

元々彼女はこうなる未来を知っていたのだ。

 

レヴァンとマラックが初めてラカタの集落を訪れた時、突然彼女はそこに現れたのだという。

 

まるで二人が来るのをわかっていたかのように。

 

彼女との『契約』で理を捻じ曲げて再会した時、すでに私達は呪いをかけられていたのかもしれない。

 

時空の海を自由に泳ぎ、気ままに生命を操り、戯れに人々の運命を捻じ曲げる彼女はフォースの化身、この宇宙の混沌そのものだ。

 

誰も彼女に抗うことはできない。

 

抗おうと思うことすらない。

 

生まれた子供は聖堂に預けることにした。

 

私とレヴァンの未来は彼女に捧げられた。

 

この子と同じ道を歩むことはできなくなったのだ。

 

愛する私達の子がフォースと共にあらんことを。

 

 

[バスティラ・シャンの手記]

 

 

 

***

 

 

 

敵が近くまで迫っているにも関わらず、愚かにも身内で殺し合いを始めたシス達の前に『それ』は現れた。

 

『それ』は太古より喰らうものと呼ばれ名だたるシス卿達も恐れた禁忌の怪物。

 

古い伝承によれば銀河史から姿を消したラカタ達がその文明終末時に崇めたとされる邪神。

 

軍議で殺し合いに没頭する愚者達の馬鹿騒ぎに辟易とし、真っ先に星を脱出していなければ私も喰われていただろう。

 

恥も外聞もない命乞いと『それ』に集られて生きたまま咀嚼される者達の絶叫が通信で飛び交い邪神が現れてから1分と経たずに地上は地獄と化した。

 

今更船で空に逃げ出そうとした者も取りつかれて船ごと端から齧られていく。

 

助けを求める声を無視して私はハイパースペースに逃げ込んだ。

 

あの惑星にいた者で生き残ったのは今や私だけだった。

 

ハイパージャンプの直前に見えたのは、『それ』の捕食に巻き込まれ、ついでとばかりに地殻ごと齧られてフォースを貪り尽されて砂の様に崩壊してゆく星の姿だった。

 

もはやあの宙域には朽ちた小惑星帯しか残っていないだろう。

 

邪神の魔の手から辛くも逃れた私は一息つこうと背もたれにその身を傾けた時、視界の端で何かが動いているのを感じた。

 

虫か何かかと思ったが目を凝らすとその小さな点は船の外で何やら蠢いているようだった。

 

ハイパースペース航行中に船に纏わりつく生き物など存在しない。

 

いろいろあって疲れているのだと己に言い聞かせて瞼を閉じて指で凝りを解した。

 

これで少しはマシになったかと笑いながら瞼を開くとそこには。

 

そこには!

 

ああ!

 

ああ!

 

窓に!!窓に!!

 

 

[ジェダイ・アーカイブ 禁書庫 ダース・ベインの日記]

 

 

 

***

 

 

 

クローン戦争の終わりは突然始まった。

突如コルサントの上空に謎の宇宙艦隊が次々と現れ、コルサント本国防衛艦隊を冗談のような数のイオン砲で瞬く間に機能不全に追い込んだ。

バトルクルーザーから無数のファイターと揚陸艇が吐き出され、地表に降下したバトルドロイドと燈色のライトセイバー・パイクで武装した謎のエイリアン達が都市を制圧していく。

 

首都が奇襲で完全に占領されつつある事を危惧したコルサント・ガードのコマンダー・フォックスは、状況を把握するために防空司令部に飛び込んだ。

 

「いったい何がどうなってる!?状況報告!」

「わ、わかりません!突然現れたとしか。駐留艦隊は壊滅状態です」

 

狼狽していたオペレーター達もフォックスの言葉に落ち着きを取り戻していく。

 

「敵の戦力は?」

「あまりにも多すぎてレーダーでは測定不能です」

「…故障の可能性は?」

 

皆で対応を協議している間にも前線から通信が飛び込んでくる。

 

『こちら防衛艦隊!敵が多すぎて対処不能!船が七分に宙が三分!船が七分に宙が三分だ!!』

 

『こちらは保安部隊です!ラカタです!敵はラカタン無限帝国を名乗っています!!』

 

「無限帝国だと…」

「バカも休み休み言え!分離主義者の欺瞞工作に決まっている!」

「いったい何が起こっている…」

 

自分は夢でも見ているのではないのか。

立て続けに飛び込んでくる異常事態に己の正気を疑うフォックスの通信端末に通信が入る。

今度は何だと通信を開くとフードを被った少女の姿が映る。

 

『…コマンダー・フォックス、その時が来た』

 

可愛らしい声の主に疑問符を頭上に浮かべる。

 

『オーダーXXを実行せよ』

 

「はい、皇帝陛下」

 

通信が切れて周囲を見回せば、頷く部下達。

共和国軍の意思統一は完璧の様だ。

 

「いいかお前達、全てのジェダイをパン屋に転職させろとの勅命だ。この命令に従わないシスも反逆罪で転職させられる。分かったなお前達!」

「「「イェッサー!!!」」」

「部隊を分ける。お前の隊は私についてこい。最後の仕上げをする」

 

司令部を出て部下達と歩を進めながらフォックスは思った。

これでやっとこの戦争も終わると。

 

 

 

***

 

 

 

突然最高議長の執務室に突入してきたクローントルーパー達にブラスターを向けられている銀河共和国元老院最高議長 シーヴ・パルパティーンは兵達の先頭に立っているフォックスに毅然とした表情で問い質した。

 

「これは何の真似だねコマンダー!クーデターなど必ず失敗する。私とて国民を代表して国家を預かる重職にある身だ。反逆者の脅しには屈しないぞ!」

「この戦争ももうおしまいですシディアス卿」

 

シス卿の巧みな演技に付き合わず彼の正体を告げる台詞に責任感溢れる政治家、パルパティーン議長の仮面を取り顔を顰めるダース・シディアス。

馬鹿な、どこからか秘密が漏れたか?偽装は完璧だったはずだ。

他に可能性として考えられるのは…

 

「まさか、チップの誤作動か?」

「だめだゾ、パル君!頭に入れる大事なモノなんだから入れる前にちゃんと確かめておかないと」

「お前は…」

 

トルーパー達の後ろから黒いフードを被った少女が執務室に入ってくる。

 

「すり替えておいたのサ!」

 

ふざけた調子でフードを脱いで露わになった少女の顔を見たシディアスの表情が嫌悪と憎悪に染まる。

 

「貴様、ラカタの邪神か!?今になって余の計画を邪魔立てするか!」

「そう、ワシじゃよパル君。今頃ラクサスもラカたん達が制圧してると思うよ。残念デしたっ!」

 

 

 

***

 

同時刻

 

独立星系連合首都ラクサス

 

 

「お前は、いやあなたはまさか!?」

 

突如現れたラカタン・クルセイダーズの前に分離主義者達は屈服した。

ライトセーバーを片手にラカタ達を見事に指揮して首都を瞬く間に制圧した目の前の男にドゥークー伯爵は見覚えがあった。

そう、過去の記録で。

 

「君ももういい歳だ。シスなど引退して店でも開くといい、後輩」

 

かつてダース・レヴァンと呼ばれ、ライトサイドに帰還した後に未知領域に姿を消した男はそう言って、穏やかに笑みを浮かべたのだった。

 

*

 

マンダロア

 

 

「ええいはなせっ!死なせてくれーっ!!」

 

「いい加減自分の運命(パン屋)を受け入れなさい。そうすれば楽になれる」

 

拘束されたダース・モールを前にそう女が呟く。

 

「誰がパン屋になんぞなるか!?」

「人間諦めが肝心よね…」

 

目の前の捨てられたシス卿にバスティラ・シャンは哀れみの眼を向けつつ、『彼女』に改変されたこの銀河の未来を憂う。

 

「みんな狂ってる!こんなことして何になるんだーっ!!」

 

 

 

***

 

 

 

「ぜええんぶ生中継で銀河中に真実を流してあげましたヨ!」

「おのれ…何故邪魔をする。我らに恨みでもあるというのか」

 

くるくると意味もなく回転していた身体を止めて首をこてんとシディアスに向けて傾ける。

 

「とんでもない。これまで『私を愉しませる為に』万年単位で悪役を頑張ってくれたシスの皆さんには感謝の念しかないですよ。貴方達のおかげで長年いろんなお話が楽しめたうえに最期にはおいしいお菓子にもなってくれるのですから。でも…」

 

赤と金の眼をギラつかせ、光と闇がぐちゃぐちゃにかき回され、少女の形をしたフォースの塊が吐露する。

 

「シークエルはいらないんです…」

「…何を言っている?」

 

シディアスには目の前の邪神の思考が理解できなかった。

理解したくもなかったが。

 

「つまらない、つまらないつまらないツまらナいいいいィーッ!!そんなつまらない貴方は見たくないっ!…ダカラここで貴方の役割を終わらせることにしたんデス」

 

わからない。

目の前の怪物が何を言っているのかわからない。

 

「でも、安心してください…」

 

ふと気が付く。

 

いつの間にかトルーパー達が部屋からいなくなったことに。

 

周囲を同じ容姿の少女たちに囲まれていることに。

 

窓の外にもいる。

 

逃げ場は…ない。

 

「復活なんてできナいよう二最期まで美味しく食べてあげマスからァ」

 

「ココにクる前にコリバンも喰いつくシましたからアナタで最後」

 

「我慢できないがまんできないガマンでキないヨォオ!!」

 

「端かラ切り刻みながら齧ってあゲます」

 

「出来るだケ苦しんで」

 

「コワがって」

 

「ニクんでくださいネ」

 

「「そのほうガ」」

 

「「「オイシく」」」

 

「「「「タベラレルカラァアア!!!」」」」

 

 

「こ、の、化け物めがああーーッ!!」

 

何とか隙を作ろうとフォースライトニングを浴びせるが効果はない。

彼女にとってその行為は養分でしかないのだ。

 

「オイシイダケです」

 

「それじゃア」

 

「イタダキ」

 

「「「「マアアースッ!!!」」」」

 

同じ容姿の怪物達が躍り掛かってくる。

最後のシス卿がその人生の終焉に見た景色は、己を貪り尽していく悍ましい数の唾液に塗れた口腔の色だった。

 

 

 

***

 

 

 

銀河元老院会議場

 

 

「…こうして、シスの暗黒卿による共和国乗っ取りは未然に阻止できたのです」

 

元老院議員達の拍手をよそに後から入場してきたベイル・オーガナ議員はパドメ・アミダラ議員に問いかける。

 

「どうしました?」

「共和国軍の私兵化と言うシスの陰謀を説明しているところです」

 

議長席に居座った可愛らしい少女の演説に皆取り込まれる。

誰も彼女を無視できない。

 

「フォースの意思に見放され、陰謀を見抜けなかった怠惰なジェダイも一人残らずパン屋に転職させねばならぬ!」

 

「なんでパン屋?」

 

思わず突っ込みを入れてしまうベイル。

他の議員たちは疑問も抱かず拍手喝采である。

脳死プレイにも限度があるだろうに。

 

「アベロスめに襲われ…その時の恐怖から、可愛くなった(目の色的な意味で)」

 

「だがあえて言おう。私の決意は以前(25,773年前)にも増して強くなったと!」

 

「アベロスって何?」

 

パドメすら突っ込まないので一人寂しく突っ込むベイル。

皆どうかしてしまったのだろうか。

 

「銀河の安全と安定を恒久的に維持していく為には共和国は解体再編され新しく『統一ラカタン無限帝国』が、誕生するっ!!」 

 

「より安全で、安定した共同体に…変わるのだ!!」

 

銀河に和平をもたらした慈悲深い神聖皇帝に向けられた盛大な拍手に満ちる会議場。

いくら末期だからってこんなノリで国家体制決めちゃっていいのだろうか。 

 

「自由は今死にました…万雷の拍手の中で」

「なんだこれ」

 

国の未来を憂う聖女っぽい顔を作りながら独り言ちるパドメ。

置いてきぼりなベイルをよそに、予定調和にない銀河史がこの瞬間始まったのかもしれない。

 

 

 

***

 

 

 

1年後。

 

ジダイ・ベーカリー・オーダー コルサント本店

 

 

ここは転職させられた元ジェダイが働くパン屋チェーン。

その本店の喫食スペースで、アナキンとオビワンが歓談していた。

 

「もうすぐ生まれるんだって?おめでとうアナキン」

「ありがとうございますマスター。とうとう僕も父親か…」

「オーダーが解体されてからもう隠す必要もなくなったからな。オーダーがなくなったのは正直複雑だが、生まれてくる子供達の為にはこうなって良かったと私は思うよ」

「マスター…」

 

弟分の幸福を願い微笑むオビワンに謝意を示すアナキン。

戦争が終わったあの日、突如現れた無限帝国の皇帝を名乗る『タイソンの亡霊』は、全てのフォース=センシティブ達の頭に強制的にありえた可能性の未来のビジョンを叩きこんできた。

シスに『ラカタの邪神』とも呼ばれる彼女の行いによって、ジェダイ・オーダーは空中分解したところをコア・ワールドに帰還した古のジェダイ、レヴァンとバスティラが指揮するラカタン・クルセイダーズによってパン屋に強制転職させられたのだった。

 

「イクス・オルタによって何もかもが変わってしまったようにも思えるね。未来は、わからないが…」

「僕は彼女を信じますよ。彼女のお陰で、こうして笑っていられる。運命なんてものに振り回されることもなくなったから。それに…」

 

アナキンがちらりと目線を厨房の方に向けるとオビワンもそれに続き、納得したように笑う。

 

「いい感じに人生変わった人たちがそこにいるし」

「違いない」

 

「どうですかマスター。やはり私の作ったブラックヨーダメロンパンの方が評価が上だったようですな」

「そんなバカな!ワシの渾身のヨーダメロンパンが…負けてしまうとは。不正をしたのではあるまいな?うん?」

 

悪あがきをする店長のヨーダに、副店長のドゥークーが不敵な笑みを浮かべながら畳み掛ける。

 

「これは異なことを。このパンの生地はセレノーで採れる複数のハーブとスパイスをブレンドした一品。その調合比率を探求するのには苦労しましたよ」

「むう、確かにこれは…素晴らしい出来じゃ」

 

なにやら商品開発で盛り上がっている老人二人。

引退後のセカンドライフを満喫しまくっているようだ。

 

「くそっどうして私がこんな所でパンなんぞこねなきゃならんのだ!」

「うるさいですよ総督。黙って手を動かしてください。見張りのラカタに睨まれますよ」

「わかってる!シスなんぞと組んだのが間違いだったわ」

「総督、予約分ノパンマダ出来マセンカ?午後ニハオ客サン来チャイマスケドー。アッ元総督ダッタネ!」

「やかましいわ!?黙ってウェイターでもしておれ!」

「ラジャラジャ」

 

…セカンドライフを満喫できていない者達もいるようだ。

 

「そういえばこの前ジャージャーから連絡があったんですよ。現地の子とも仲良くなれたって嬉しそうでしたよ」

「マスター・ウィンドゥと組んで今はダソミアで営業中だったか。彼の人徳が役に立ってるようで何よりだ」

「アソーカも移動販売船で旅に出ているし正直うらやましいですよ。こっちは新しく設置されたフォース・アカデミーの講師役で缶詰状態だってのに」

 

ビジョンを見せられてから考え方を変えたメイスは己を見つめ直すことも兼ねて修行兼営業の旅に出た。

悩んでいた彼を見かねた友人のジャージャーは彼に付き合うと言って共についていったのだった。

だが心配はいらないだろう。

あのグリーヴァスですら今ではイクスに元の肉体を与えられて過去の自分を取り戻し、かつてのように誇りある武人として軍務尚書の任に就き、精力的に働いている。

一度選択肢を間違えた者が二度とやり直せないということはない。

人は変われる。

生き方は、変えられるのだ。

 

「ダソミア支店の設置、上手くいってるといいな…」

 

アナキンはそう呟き、ブルーミルクを傾けた。

 

 

 

***

 

 

 

ジダイ・ベーカリー・オーダー ダソミア支店

 

 

「よしよしメリン、もう大丈夫だよ!ほら、新作のグローグーパン一緒に食べよう」

「グスッ、…うぅ、ありがとうジャージャー」

 

怯えた様子のナイトシスターの子供を慰めるジャージャーの横を拘束された髭面の男がマグナガードに拘束されている。

いったい何があったのだろうか。

 

「こちらハンター。逃亡したタロン・マリコスを確保した、迎えをよこしてくれ。座標を送る」

「子供を人質にとろうとするなんてふてえ野郎だ!」

「離せぇ!パン屋になんて戻りたくない!見逃してくれーっ!」

「僕の計算によれば、脱走犯のあなたが矯正施設で頭にチップを埋め込まれてパン屋が天職だと思うようになる確率は99.9%です」

「パン屋はもう嫌だあ!新商品の実験台になりたくない!ブラックメロンはもう見たくないんだああーーッ!!」

「ジェダイもパン屋も何の違いがある…」

「お前どうかしてるぞ」

「いやだああああ!!」

 

メイスはクローンフォース99に連行されていく同僚の姿から目をそらしながらこの事態の収拾に協力してくれた『ダソミア支店長』に語りかけた。

 

「この目で見るまでは到底信じられなかったが…どうやら本当にお前は変われたのだな。いや、元に戻ったというべきなのか。皇帝にダークサイドを浄化されたと聞いてはいたが」

「俺自身が今の状況を一番信じられんよ。いまさらただのモールに戻されるとはな…。それが悪くないと思ってしまう自分も確かにいる。何もかもあの厄介な神の思惑どうりかと思うと腹立たしいかな」

「『タイソンの亡霊』か…」

 

渋い表情を浮かべるモールを見て、メイスは古い伝承を思い出す。当時のイクスと今の彼女は果たして同じ存在と呼べるのだろうかと考え、今更詮無きことだと頭を振る。

 

「…そうだ、これも持って行ってくれ。もう俺には必要のない代物だからな」

「これは、ダークセイバーか。いいのか?決闘で勝ち取ったものだと聞いているが」

「厄介払いみたいなものだ、気にするな。…これ以上持ってたら恥ずかしいしな」

「恥ずかしい?何を言って、ん?柄に何か…あっ」

 

今日もダソミアは平和であった(ゴリ押し)。

 

 

 

***

 

 

 

とある宙域を航行中のタートル・タンカーに海賊船が接弦してくる。

海賊船にはオナカー海賊団のマーク。

彼らの今日の獲物はどうやら大物らしい。

 

「邪魔するぜえェ…ってうおおおい!?」

 

意気揚々とお宝探しにダイナミック乗船したホンドー達を大量のBXシリーズ・ドロイド・コマンドーとドロイデカが取り囲む。

 

「なんだこりゃ!?乗る船間違えたか!?」

「あら、だれかと思えばホンドーじゃない。こんなところで出会うとは奇遇ね」

 

予想外の事態に狼狽するホンドー達の前にアソーカが現れて呆れたように声をかける。

 

「アソーカ!我が友よ!再会出来て嬉しいぜ!早速で悪いんだがこの物騒なブリキのお友達を紹介してくれると助かるんだが…」

「何?あなたニュースとか見てないの?戦争が終わって余ったバトル・ドロイドはジェダイと一緒にパン屋になったのよ。この船も移動販売の店舗よ。出店した場所は治安が良くなるって評判なんですからね。知らない?」

 

思わぬ返事が返ってきて思わず目を丸くするホンドー。

警備にしては過剰戦力ではないだろうかと思っていたがまさかの店員とは。

 

「ゴ注文ハ?」

 

E-5ブラスター・ライフルを構えながら御用聞きをする店員(強弁)に両手を上げたホンドーは笑いながら答えた。

 

「俺もちょうど腹が減ってたところだ、ジェダイとブリキのお友達の転職祝いだ!あるだけ全部くれ!お前らも腹が減って仕方ないだろう、そうだな!?」

「へ、へい。腹が減って死にそうだった所でさ!こんな所でパン屋に出会えるたァ今日はついてまさァ」

「俺達パン大好き」

「ぬへへ…」

 

バトル・ドロイド達に愛想笑いを浮かべるお客様達に店長のニッコリである。

 

「あらそう?じゃあこちらの席にどうぞ…」

 

団体客のご到来で今日の分の在庫はこれで空だ。

在庫が捌けてご機嫌なアソーカ支店長は鼻歌を歌いながら『お客様達』をテーブルにご案内するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠い未来 はるかかなたの銀河系で…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西暦1936年 アメリカ合衆国 コネチカット州 マーシャル大学

 

 

やあ、久しぶりみんな!

みんなのイクス・オルタちゃん17歳だよー!

え?なんでいきなり地球にいるのかって?

それはもう話せば長くなるんですが…え?やっぱいい?そんなー。

まあそう言わずに。

 

この世界に生れ落ちてからいろいろな出会いがありました。

まあ伊達に長生きしていませんが、それに反して「そっち系」の出会いはとんと無かったんですよね。

私は長年美少女やってきましたけど、ずっとその手の経験の機会が無いままでした。

何もしてないときはいつも周りはラカたんに囲まれてましたし。

ちょっといいな、と思えるような人もみんな運命的なカップリングだからファン的に気が引けちゃいましたしね。

 

誰のことだって?

レヴァン夫妻とかーアナキン夫妻とかーオビワン夫妻(じゃない)とかですかね?

 

え?ほも?

失礼な!

こちとら万年単位で美少女やってるんですからね!

そんじょそこらのTS美少女とは格が違うんです。

何万年も美少女やってるのに泣きました。

私はなまはげでバイで、らかタンの神様です。ハハッ(ポリコレネズミ調)

 

まあ、そういうわけでムラムラ身体を持て余していた私はとうとうキレて心の故郷にやってきたわけです。

ご存じない方も多いでしょうがこの世界にも地球は存在していたんです。

私が初めて地球に来た当時はまともな文明なんてありませんでしたが。

わざわざ宇宙くんだりでここに来たのはイイ男がここに存在する可能性があったからです。

一応公式ネタとは言え半信半疑でしたが、『一目で分かるオーパーツ』も見つけましたしね。

 

そう、その男の名は…

 

「インディ~!はかせー!私を冒険に連れてってくださーい!」

「やめろこらイクス!?公衆の面前で破廉恥な振る舞いするな!」

「つれないなー、一度寝たらポイですかそうですか。呪ってやル…」

「人聞きの悪いこというんじゃない!いくら幼馴染だからって見た目の年齢が違うんだから誤解される!公的にはお前の身分は学生ということになってるんだからな」

「責任取れー認知しろー」

「聞いて!?」

 

かつてどこかに存在した男に生き写しの教授とその生徒は、騒々しく騒ぎ立てながら講堂を後にする。

 

「まあキミは厄介事に巻き込まれる顔をしてるから祝福(不死の呪い)しておくよ。…もうすぐ次の冒険も始まるし」

「嫌な予感がしてきた…」

 

がんばれ教授!負けるな教授!

人生の墓場はすぐそこにまで迫っていた。

 

「愉しい愉しい冒険、だよ」

 

ここにまた、新たな物語が紡がれていく。

青い空の下、苦労人の男の旅路を先導するかのように、彼らの頭上を鮮やかな色をした鳥が舞っていた。

 




変なモノ拾い食いするからおかしくなっちゃいましたね。

この娘は全知全能(笑)なのでたいていのことはできます。
ぶっちゃけ不老不死も死者蘇生や時空改変もできますはい。

イクスが食事してる時のイメージは戦車級BETAとかのわゆのバーテックスみたいなノリです。
シスの皆さんだけジャンルが違う世界観で生きてました。
ハッピーエンドの割を食った形になりましたね。
気の毒に。

パン屋はヨーダのメロンパンネタが好きだったからと言うだけです。パンでも捏ねてろ!

なんJ民…じゃなかった、ジャージャーはメイスとコンビを再結成しました。
ダソミアにいた子供とオッサンはフォールンオーダーのあの人達です。

最後の地球の教授は公式ネタです。
転生した船長もセカンドライフと言っていいのだろうか…。
年下を狙う17歳美少女
実質おねショタですね(キリッ

飛んでた鳥はモライです。
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