「主殿、主殿」
夜、晩御飯も食べ終え、部屋で読書をしていると、なのはを尾行していた小太郎がやって来たので、顔を上げて小太郎を見る。
当然ながら小太郎の姿はどこにも傷はなく、先走った行動は取らなかったみたいだ。
まぁ、八神はやてが闇の書の主だった場合、小太郎が奇襲して返り討ちにあった前提だけど。
「で、どうだったの?」
「ハッ! 真っ白だったでござる」
つまり、八神はやては闇の書の主ではない。
これは、なのはに謝らなくちゃいけないかな。
原作の知識に囚われていた。
私のとこへ来たのなら、他の転生者のとこに行くよね。
それで闇の書のファンならそのまま受け入れるだろうし……。
「あと執拗に私達を狙ったということは、あちらも転生者から蒐集すれば闇の書を完成させる事が出来る」
でも、誰があんな文明破壊の魔導書を受け入れる? 例えファンでも世界を破滅に……………………。
「主様。 主様が仰られた人を発見しました」
段蔵が小太郎の影から現れて言った。
そして段蔵が調べた人物は終焉の鐘に所属していた八神はやての姉、八神かおる。
原作がどうのと言っていたから確実に転生者であるらしい。
終焉の鐘に入った動機は私が街中で魔力を解放し、冒涜的な魔力に触れての発狂し、『救済の死』だとかそんな感じで所属。
妹八神はやては変わり果てた姉を見て、部屋で怯えて暮らしてるらしい。
これに関しては正直すまないという気持ちでいっぱいだ。
「マスター、今戻りました」
「状況は?」
「マスターが以前、旅行先で助けた転生者を襲っています。 我々の何名かが助っ人として加勢してますが、どれくらい持つことやら」
旅行先で助けた転生者? ああ、博麗霊夢。
確か、海鳴市に引っ越すと言ってたっけ。
でも、彼女魔力あった?
「Cランク魔導師レベルです」
ハサンの報告に成る程と返す。
はぁ、とため息を一つ吐いて、私はエルとクーフーリンと共に霊夢の下へと駆ける。
☆
「……ぁぁあああああああっ!!!」
「マスター!!」
「っ!」
響き渡る霊夢の叫び。
ハサンが私を呼び叫ぶが、私も間に合わなかったかと顔を歪めるが、そこで立ち止まったら今で走ってきた努力が水の泡だと、必死に霊夢の声が聞こえる方へ走る。
暫くして私は霊夢の魔力を蒐集してる場所へとたどり着き、最速でクーフーリンの宝具を叩き込む。
「加減は……なしだ!!」
クーフーリンの肩が盛り上がり、投擲されるは朱い魔槍。
放てば心の臓に当たり、傷を負うってもその槍に秘められし呪いは傷を癒すことはない。
そしてクーフーリンの槍は、通常のそれよりも凶悪だ。
「っ!?」
「シャマルッ!!」
槍の邪悪な魔力に感付いたが、守護獣が守るよりも速く、槍は湖の騎士の胸を貫いた。
「ゴフッ……カハッ!!」
そしてそれだけでなく、貫かれた傷口から木が生えていき、次第にその木は木人形となって着火した。
クーフーリンの第二の宝具、『
「シャマルッ!!」
仲間の傷口から生えてきた木が普通の木じゃないと察した守護獣は、仲間の名前を叫ぶが助けられないと判断して私の方へ睨んできた。
「おいおい、睨むのはお門違いだろ? 先に仕掛けてきたのはそちらだ。 それも二回もだ」
「ぐっ!」
「正々堂々とか甘ったれた事を言わなかったのは誉めてやる」
「我々も………………報復される事は………………わかっていたが!! 納得出来るものではない」
「ハッ! なんと目出度い頭だ。 次は貴様だ」
納得出来るものではない? 出来るものではないとは何様だ? クーフーリンの言う通り、目出度い頭をしてらっしゃる。
貴様らに襲われた被害者が知れば、どの口がと思うだろう。
現に私もそう思ってる。
闇の書の主である八神かおるの命に従ってるとは言え、彼らがやってることは許されざる事ではない。
騎士として扱ってほしいなら奇襲ではなく、真っ正面から来て名乗りをあげてから来いというモノだ。
「クーフーリン……とりあえず私達の平穏を破壊してくれた彼を破壊してくれ」
「了解。 何、あの女のように始末すればいい」
「させるか!」
と、私の背後から声が聞こえるが、私は振り返ることなく、私のリボンに変容していたエルが鎖となって貫き拘束した。
「なにっ!?」
「闇の書事件は終わりだ。 闇の書なんていう呪われた魔導書はなく、古代ベルカから連綿と連なる歴史はなく、夜天でなく晴天、闇でなく日の光……そして私は私が犯した罪を償おう。 闇が私を選んだ時、街中で魔力を初めて解放し、ある一人の人物を破滅思想に導いてしまった罪を……闇の書よ、来たれ!」
私の転生特典の応用。
召喚という形で闇の書を手元へ持ってくる。
そして、私は闇の書に
★
それは一つの奇跡。
それは一つの魔法。
それは一つの御業。
たった一つの魔導書の時間が逆巻き、歴史がなくなっていく。
例えば一つの船が魔導書の侵食により、失われた人達が居たという歴史が消え、復讐に燃えていた一人の老人と二匹の使い魔達は平穏に日常を謳歌し、悲しみにくれた母子家庭は父の帰りに喜び、他の死ぬはずだった人達は伴侶と、恋人と、友人達と楽しく過ごしては歴史が紡がれていく。
例えば無数の村が、魔法生物が魔導書の完成と引き換えに破滅、全滅させられた歴史が消え、各々の生を全うし、或いは別の何かによって命を断たれたりしては歴史が紡がれいく。
例えば一つの世界が、魔導書の暴走で無くなった歴史が消え、今もなお文明は続き、別の次元世界との交易または発達しすぎた文明によって自滅した歴史になったり、、、
延々と世界の歴史が消えては、もしものifの歴史が書き換えられる。
そして闇の書の誕生の歴史が消え、夜天の魔導書の歴史が続く………………が、さらにそれを改変する。
夜天の魔導書まで、改変、改造、改善。
夜天は晴天となり、歴史が作られる。
改悪しようとする歴代の魔導師達を修正しては改悪の阻止。
そして、、、
終焉の鐘所属の転生者達が造り出した闇の書の暴走。
シングは自分と自分に関わりのある人間を伴って、その場へと現れた。
☆
数ある無数の次元世界の海上。
一つの化け物と対峙するのは、私と他数十名。
「いや、他数十名ってシング……」
詳しく言うならば、まずは魔力を蒐集された被害者である高町なのは、フェイト・テスタロッサ、博麗霊夢、キキーテル・ジブラルタ、ギャルタス・ノーメン執務官…………。
「………………。 おい、キキにノーメン。 お前ら闇の書の危険性とか理解してなかった?」
「あ、相手が一枚上手だったのよ」
「不意を突かれちゃって申し訳なく思う」
「使えないカスだな」
「「もっとオブラートに包んでぇえええ」」
そして蒐集されそうになったけど、なんとか回避した組が私ことシング、ステラ、座覇、クロノ・ハラオウン、猫姉妹、イーサー、晴天の魔導書の主である八神かおる、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、カイト、晴天の魔導書の発展魔導書、風転の魔導書の主の八神はやて、その騎士兼ユニゾンデバイスであるリイン・フォース。
「………………」
「なに見てんだ……です」
「いや、別に……ただちみっこいなって」
「喧嘩なら買うぞ! ゴラァ!!」
「こら、ヴィータ! 本当のこと言われて怒らないの」
「そうやよ、それにヴィータちゃんはそこがええねん」
「でも、かおる! はやて!!」
「シング、僕に何か言うことは?」
「はて?」
「はて?じゃない! なんでここに殺された筈のテスタロッサ家族が居る!?」
はぁ、ギャーギャー喧しい。
それと当然過保護組も居る。
フェイトを襲われて怒髪天のプレシア・テスタロッサ、霊夢を襲われたと知り、何処からともなく現れた東風谷早苗の転生者である
月村すずか、エイリアンのスズカ、吸血鬼の月夜すずか、
ナイチンゲールは家でお留守番。
そして、なんかもう一人
アザバールが粘土のように姿を変え、エヴァンゲリオンで現れた六対の羽根を生やした白い綾波レイのすずかvan。
「ねぇ、アレはすずか達……御親戚かなにか?」
「んー、私とスズカと同じサーヴァントだと思いますわ。 詳しくはステイタスを御覧くださいませ、旦那様」
吸血鬼の月夜すずかの言う通り、彼女のステイタスを見るとこんなん出た。
クラス:バーサーク・フォーリナー
真名:月村すずか(無限夢想アザバール13遊星融合)
≪以下略≫
備考欄一部抜擢……つよい(かくしん)。
知 っ て る
もうなんでもいいか。
さて、闇の書の暴走体は私達の方へ世界を壊す程の砲口を上げ、此処に闇の書事件の最終決戦を始めよう。
闇の書の暴走体は、原作のそれ以上の巨体だ。
言うなれば、私達の背後に居る巨大なすずかよりも巨大だ。
その巨体を覆う対物理、対魔力、対霊力、対斬撃、対貫通、対衝撃の障壁が有に600枚重なっている。
普通なら絶望的だが、此処には転生者が何人も居るし、バックアップだっている。
作戦は原作通り、全員で障壁ぶっ壊して本体へ連続攻撃してシャマルを始めとしたサポートがリンカーコアをアースラの射線上に転送してアルカンシェルでズドンだ。
「まずはお前達から行こうか!」
手を振り上げて、ポジションに着いた三人に指示を出す。
「一発目行くぜ! 高町なのは! キキーテル!」
「しくじらないでね」「ヴィータちゃん」
「言ってろ! 鉄槌の騎士ヴィータと鉄の伯爵グラーフアイゼン!!」
アイゼンがカートリッジをブーストしてそのフォルムをサイズを変えた。
「轟天爆砕!! ギガ!」『ギガ!』「ギガ!」『ギガ!』『「ギガント……シュラーーーーーーーーーークッ!!」』
巨大な鉄槌は闇の書の暴走体の障壁の何枚かを破砕するが、まだまだ余力はあると障壁が修復される……………………が、そんな事させる筈がない。
次に控えてるのはキキ。
「破面のキキーテルと我が斬魄刀ロンゴミニアド! 聖槍抜錨!!」
そう言って霊力の嵐に身を投じるキキ。
黒い和服から白い服、晒してた顔には獅子の上半分の頭蓋を被った金髪の女性。
つまりは聖槍持ちのアルトリア。
確かにBLEACHの能力だが死神限定じゃなかった? 始解しか出来ないってのは帰刃一回分という事として、まぁソニードを瞬歩、虚閃や虚弾を鬼道と誤魔化せばいけ……る?
「これが今の私の全力!
霊力の嵐から現れたキキは、BLEACHに出てくるネリエルの帰刃みたく、下半身には馬の四つ足で上半身は獅子王の鎧を着た姿をしていた。
そして放たれる霊力と魔力の奔流。
キキの変貌に驚いたなのはだが、私が目を向けると慌てたように構えて二人に続いて名乗る。
「高町なのはとレイジングハート・エクセリオン……行きます! エクセリオン……バスター!! ブレイクシューーーーーートッ!!」
レイジングハートの新しいフォームの新しい魔法。
ディバインバスターよりも強力なのか、四つの砲撃の後に五つ目の砲撃が四つを纏め上げて巨大な砲撃となって障壁が崩れる。
「次だ」
ヴィータ達の向かいへと目をやる。
そこにはシグナムとカイト、プレシア、フェイト、イーサー。
「烈火の将シグナムと炎の魔剣レヴァンティン! 刃と連結刃に次ぐもう一つの姿」
レバ剣と鞘が一つとなり、弓となる。
そして先と先が繋ぐ魔力の糸をシグナムは引っ張り、矢が具現してシグナムの周囲に燃え盛っていた炎が矢の先へ集中して放たれた。
一条の矢は彼の大英勇のより弱いが、それでも全力で放ったのだろう集束してる触手を凪ぎながら障壁をぶち破る。
「無双の騎士カイトが魔拳ゲイボルク……因果逆転の一撃!」
ギュッと力を込めた朱いナックラーに禍々しい魔力を一点に集中させて放つ魔法は、障壁を貫通させて闇の書の暴走体に擦った。
障壁はただ穴が入っただけで顕在。
しかも変にダメージが入ったお陰で、暴走体はさらに進化。
「貴様、あとでシメる」
「……………………すまない」
「此処からあの暴走体にまでダメージを通せば良いのでなくって?」
「いや、何枚あると思ってるの?」
プレシア女史が問題ないと言わんばかりに言うけれど、障壁はまだまだあるのだ。
「プレシア・テスタロッサ……行くわよ。 極雷必滅! アルティメットサンダーストリーム!!」
プレシア=サン ノ ハナッタ イカズチ ガ ショウヘキ ヲ ナンマイ カ ウチクダイタ。
「母さんに続きます! フェイト・テスタロッサと閃光のバルディッシュ・アルティメットザンバー!!」
おかしい、バルディッシュ・ザンバーじゃない。
『カートリッジ・ロード』
斬艦刀並のバルディッシュが魔力ブーストを行い。
フェイトはバルディッシュを振り上げ、そして……
「エタ」「まさかエターナルサンダーソード、相手は死ぬとか言う気じゃあるまいな?」「それで!」
私のツッコミに天然ボケでホームラン打った後、フェイトはバルディッシュ・アルティメットザンバーなるモノをぶん投げて障壁を何枚か貫いて砕いた。
当然、暴走体に掠りもしてないので、死んでない。
「流石、私の娘ね」
どんな教育してるのか激しく心配になった。
「聖天の騎士、イーサー・ペンドラクルと」
「「「我ら聖天の騎士団にして円卓の騎士! 我が主の威光を持って消滅させる!!」」」
いつの間にか自分の騎士を呼び出したイーサーは、聖剣を掲げて騎士達が手に持つ宝具を重ねる。
すると聖剣から魔力の波動が拡がり、波動を受けた障壁に皹が入る。
「
そして放たれる宝具。
え? 英霊とは言え異性を召喚でき、転移魔法も使えて宝具も使える? 英霊召喚しか出来ない私を挑発してるんですかねぇ? んー?
「はいはい、障壁はまだまだあるからどんどんやっちゃおう」
「その前に攻撃が来るぞ!」
「ここは」「私達とクロスケに」「任せてもらおうか!」
「させないよ。 呼び起こすは星の息吹、人と共に歩もう……僕は、、、故に
猫姉妹とクロノが張り切っていたようだが、エルの宝具で攻撃体制だった触手は軒並み貫かれて拘束スタン。
固まる三人を無視して、次のアタッカーに指示を出す。
「行くわよ! 早苗!」
「はい、霊夢さん!!」
「博麗の巫女、博麗霊夢と」「現代っ子の現人神、守矢早苗……私の恋人を襲った罪を償ってもらいますからね!!」
「相思」「相愛!」 「「神風天生!!」」
数える事すら馬鹿馬鹿しい程の弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕 中略 弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕弾幕。
二人の巫女によって放たれた弾幕は障壁七割を叩き割った。
「あともう少し!」
「では、シングちゃん。 私も行きますね」「行ってくる」
「行ってらっしゃい」
続いて母さんとクーフーリンが動く。
母さんは京極という馬を召喚し、クーフーリンは全呪力を開放する。
「行きますよ、京極!! 金時より学んだ私流のどらいぶ!
母さんにしては珍しく黄金の雷と英語力で、暴走体の障壁へ突貫というか……。
「え、あれ、大丈夫? 逆に潰れたりとかしない?」
「しませんよ」
私の疑問に背後から母さんの声が聞こえて、振り向けば母さんが居た。
居たっていうか、え? なに?
「あの突貫した私は牛頭天皇の私です」
あ、なるほどっ!?
「「「「はぁ!?」」」」
天を揺るがす程の衝撃音。
振り返って暴走体を見ると、そこには京極が爆走しており、天を仰げば京極にぶっ飛ばされたと思わしき暴走体。
まずどうやってぶっ飛ばしたし……
「子を思う母の愛に不可能は御座いません」
「いや、いやいやいや! おかしいから!」
「あら、あれくらい出来なきゃ子なんて持てないわよ」
「常識よ常識」
「黒い人は何をそんなに、驚いてるんですか?」
「いや、クロスケじゃなくても驚くわよ!!」
「何を言ってるのかな? こんなのシングちゃんを想えばデコピンだけで浮かせれるよ」
「無理だよ! すずかちゃん!!」
「「「あ?」」」『Aaa……』
「ひっ!」
「あ、あかん、うち、もうわけわからん」
「はやてもまだまだね」
「言うたかて姉ちゃん出来んやろ?」
「あら、はやてを思う愛は誰にも負けないわ」
「あかん……」
にしても、クーフーリンの活躍を見逃してしまった。
が、暴走体から生えてる赤い棘がたぶんクーフーリンの成果なのだろう。
再生しようにも呪いのせいか再生出来てないのが見てとれる。
「次は僕が行きましょう。 見ていてね、ステラさん。 僕の貧乳に、対する想いの熱さ!」
「あ、死んでもらっていいですか、ノーメン執務官」
「酷い!! でもその罵声も貧乳キャラ筆頭のシングさんなら興奮して力が増す!!」
「いや、マジで死んでよ」
すずかがそれはそれは冷たい声でノーメンに言うが、興奮してるノーメンは無視してるのか、そもそも聞いてないのかデバイスを天へと放り投げて、別のデバイスを起動する。
その姿は魂の碧き巨人型のデバイス。
「ソウルゲイン、フルドライブ!! でぇぇえええええええやっ!!」
ノーメンの拳から放たれる弾幕、全弾撃ち尽くしたノーメンはまだまだ終わりじゃないと言わんばかりに暴走体に近付いては、バキンッとかドカッとか恐らくは超接近戦で殴ったり蹴ったりして……
「あ、拳と蹴りで暴走体を持ち上げて徐々に吹き飛ばしてる」
そして最後に蹴り上げ、ノーメンも暴走体の後を追うように大跳躍。
暴走体を通り過ぎる程の跳躍は、果たして計算か偶然か……まぁ、計算なのだろう。
最初に放り投げたデバイスを突かんで起動。
そのデバイスは大きな大きな……そうフェイトが持ってる斬艦刀並の大きさとなった。
「見るがいい! これぞ乾坤一擲の一撃なり!! 一刀!! 両断!!」
そしてすれ違い様に斬るが、ノーメンがさらに斬艦刀の刀身をエネルギーの刃に変換し、振り上げる事で暴走体を貫いて吹き飛ばす。
「我が斬艦刀に断ち貫けるモノなし」
大分、そう大分、暴走体にダメージは通ってはいるが、それもまだ微々たるモノ。
次は誰かと思えば、ああ、そうかと思い至る。
「お前も憤慨していたんだな」
私達が居るこの場所が、星が、生命の輝きを、気として取り込む漢。
「ハアァァ……」
その身に気を充満させ、黄金へと輝くその光りは魂を燃やす黄金の炎。
「流派! 東方不敗が最終奥義……」
演武を披露するように、見せつけるようにゆっくりとしかし確実に……。
集中で閉じてた目はカッと見開く。
「石破! 天驚けぇぇえええええええええええええんっ!!」
地響きと共に放たれる気の爆流。
それは暴走体の八割を消し飛ばす程の力を持っていた。
八割……そろそろリンカーコアを摘出出来るまでに弱らせたが、実は今までちょこちょこしか再生を許してないせいか、暴走体に内蔵されてある魔力はまだまだ尽きていない。
あっという間もなく、暴走体は元の姿へと再生しきった。
「ほう、オレの
だが、こちらにもまだ切り札がある。
「ステラ……」
「うん」
私が呼び、ステラは黒いウイングを展開し、暴走体の上を陣取る。
今からステラが行うのは、歌。
別にマクロスみたいな歌で沈静化させるとかじゃない。
その歌は総督が最後の切り札として、ステラに向けて放とうとして放てなかった愛の歌。
その歌の名は――――
「シング・ラブ」
暴走体の体はステラの歌が終わるまで半壊し続け、魔力は再生へと回され続けていく。
ステラの歌が終わる頃になれば、暴走体の体は六割程しかなく、次に待つは四人のすずかによる総攻撃。
「月夜すずか。 旦那様の為に尽力します」
「エイリアン、スズカ。 妻の為に全力で蹴散らします」
『AaAAAa''AAAAAAa''AaAAAAAAAAAaaaAAAAAa……AAAaaaAAAaaa''AAa……AAAAaAaaaaaAAAaaa!!』
「まだ地球人の月村すずか……害獣は消えろ」
次の瞬間、六割しかなかった暴走体は肉片となって、海へと散乱した。
「シャマル、ジェイル、管理局!」
「リンカーコア、摘出完了しました! すごい、心苦しい程に弱ってる」
『闇の書の闇のリンカーコアをアースラの射線上に転送する……というか、私、今どうなってるんだろうね? すずか君化したアザバールに居るのだが』
『リンカーコア、転送確認!』
『アルカンシェル、、、
宇宙での、観測はアースラクルーに任せるとして、私達は海上に散らばる肉片の監視を行う。
恐らく、たぶん終わったと思うけれど、不意の事態に警戒するに越したことない。
「ね、ねぇ……もう言っていいんじゃない? 良いよね?」
「ああ、ここまでやれば言っても逆転されないはずだよね、シングさん!!」
「……………………言ってみろ。 続いたらどうなるか全てを終えた瞬間海の藻屑にしてやる」
「やめときます」
暴走体を完全に消滅したような雰囲気で、あの台詞を言いたいのはわかるが、まだ確証があったわけでもないので、私達はアースラクルーとジェイルの完全消滅の報告があるまで喜ぶことは一切なかった。
正直に申しますとラストがダレてきた。
でもこれ以上待たすわけにはいかないと思い書き上げた。
だってだらだら書いてるともっと時間かかりそうだったし