亜種聖杯戦争 ~God's penalty~ 作:あいますく
「あら。お久しぶりですわね。セイバー、ライダー。それに…初めてお会いしますわね。アサシン。」
そこに立っていたのはバーサーカー。その後ろに中学生らしき少年が立っていた。
「あれ?あなた達は大学側の人達だね。ってことはキャスターを始末しに来たのかな?」
永治先輩は前に出て、話しかけた。
「君がバーサーカーのマスターの凪城君か。」
バーサーカーとそのマスターは同時に言った。
「そうだよ。」「違いますわ!」
「…どっちだ?」
「まさかバーサーカーの言うことを信じるのかい?」
「…はぁ。で?何故わざわざ出てきた?キャスターの応援か?」
「まさか。僕は中立だよ。勝手に教会側に入れられてるけどね。」
「はあ?」
そこでアサシンが口を挟んだ。
「…僕は君がランサーのマスターと話し合ってるのを見てたけど確かに若干いがみ合ってたね。」
「そうそう。僕は中立。その証拠に大変な事実をお知らせしましょう。」
「何だ?」
「この家に住んでる人達がキャスターに殺されちゃった。 」
「!!」
ちょうどその時、院都さんがこう言った。
「結界を破壊しました!」
俺は走ってドアを開けた。
そこは一言で言うなら“地獄”だった。
床には血溜まり、壁には引っかき傷のようなものが深々と残っている。
そしてそこに、数匹の人間のようなものが動いていた。
「何だ…あれは…?」
1匹がこちらを見た。
顔はまるで魚のようで、手には鉤爪の間に大きな水かきが付いていた。
「ひっ…」
「マスター!下がって!」
セイバーが俺の前に現れる。
続いて、ライダーも現れた。
「バーサーカー、お前はここで見ていろ。」
「…」
永治先輩は左手の前に突き出して、言った。
「ライダー!令呪の魔力を流す!アレを使え!」
ライダーは叫んだ。
「ならば!僕の宝具の本気を見せてあげよう!」
「『
放たれたのは炎を纏った鳥であった。
ゆらゆらと揺らめく炎に照らされた怪物は火を恐れているようにも見えた。
「行け!火の鳥よ!」
火の鳥は怪物に襲いかかった。
怪物達は必死に応戦しているが、戦況はこちら側に傾いていた。
「なんだ。この程度か。」
ライダーがそういった矢先、炎の奥から1匹が飛び出してきた。
「危ない!」
セイバーは居合で怪物を切り裂いた。
「お怪我はありませんか?」
「ああ。大丈夫だ。敵は片付いたのか?」
鳥が消えると、そこには黒焦げになった怪物が数体倒れていた。
「終わりか…」
俺が呟いた直後、アサシンが二階から降りてきた。
「びっくりしたよー。降りようとしたら一階が火の海なんだもん。」
「アサシン!いたのか…全く気づかずに宝具を使っちゃったよ…すまないことをした。」
「ははは。しょうがないしょうがない。」
「アサシン。どうでしたか?例のマスターは。」
「…死んでた。令呪があっただろう左手は悲惨なことになってたよ。」
それを聞いたバーサーカーは悲鳴とも嗚咽ともつかない声を上げた。
「さて、ボク達は帰るよ。言いつけがあるからね。」
永治先輩は振り返ったその背中に問いかけた。
「こうなることがわかっていたのか?」
振り向かずに彼は答えた。
「さあ、どうだろうね。」
「ただ一つだけ言えることがあるよ。」
「キャスターはボク達の味方だ。」