亜種聖杯戦争 ~God's penalty~ 作:あいますく
次の日、永治先輩からメッセージを受け取った。
「お前は行くか?」
それはもちろんあのことだろう。
「行くつもりです。」
そう返信した。
数分も経たずに、返事がきた。
「俺は、行かない。」
そう来たすぐ後に、こう届いた。
「ここからは俺達も敵同士だ。そういうことにしてくれ。」
「…ここからは敵同士…ですか。」
セイバーはあの最初に先輩とあった時の殺気を隠さない目付きをしていた。
「…殺すのは最小限だ。マスターは殺さないでくれよ。」
「もちろんです。ですが…なんだか彼のことは気に食いません。」
「そうか?いい先輩だけどな。」
「ところで、キャスターの件ですが。」
セイバーは改まって聞いてきた。
「私はマスターが行くというなら付いて行きます。それで、結論は出ましたか?」
実の所、俺は夜中ずっと悩んでいた。
キャスターは自分のマスターすら邪魔だからという理由で殺すことが出来るやつだ。
そんなやつが自分のフィールドに呼び込んだら一方的にやられるだけなのではないか。
しかし、彼の言葉が真実なら、聖杯を呼び出すのに7騎のサーヴァントが必要だ。
そして、永治先輩は来ない。
なら聖杯は現れないことになる。
それでも…
「俺は行くよ。たとえ聖杯がなくてもキャスターを野放しに出来ない。」
「流石は私のマスターです!」
そう言ってセイバーは笑った。
聖堂学院 懺悔室
懺悔室からシスターが出てきた。
彼女は神妙な面持ちだった。
彼女は凪城に呼び出された。
しかし、呼び出された懺悔室には誰もいなかった。
ただ、その奥から知らない声が聞こえてきた。
「僕はキャスター。こんな所からですまないね。こっちも事情があって。」
「!?キャスター!」
突如、ランサーは懺悔室の奥に向かって槍を突き出した。
「残念。ここにあるのはスピーカーだけだよ?」
確かに、そこにはスピーカーがぽつんと置いてあった。
「…何の用かしら?」
「僕の調査によるとね…この土地は聖杯を呼ぶ魔力が足りてないみたいなんだ。」
「どういうこと?」
「簡潔に伝えたいことだけ伝えると、紅藍市民ホールにサーヴァントを7騎集めた上でそこでサーヴァントを1騎になるまで戦わせれば聖杯が現れる。」
「…それは確かなの?」
「やってみないことには確証を持っていうことは出来ないね。」
「…分かったわ。そこに集めればいいのね。」
「頼んだよ?お姉さん。」
プツンとスピーカーが音を立てて切れた。
「…とりあえず広辻に伝えないとね。」
彼女は教室へ向かった。