亜種聖杯戦争 ~God's penalty~ 作:あいますく
紅藍市民ホール
そこには3人のマスターがいた。
俺、凪城、弥栄。
院都さんはどこにもいなかった。
しかし、そこにいるサーヴァントは
セイバー、ランサー、アサシンであった。
「…キャスターはみんなを呼んだはずだよね?」
凪城は悲しそうに言いながら壇上に上がった。
「ライダーは来ないぞ。」
俺は彼に言った。
「マスターは遅れてくるって。」
アサシンは不安げに言った。
「アーチャーも来ないみたいね。そういうあなたのバーサーカーも来ていないようだけど?」
「…」
凪城は突然向こうを向き、黙り込んだ。
「しかし、キャスターもいないのか…」
「マスター、お気をつけください。何か魔術を仕掛けてあるかもしれません。」
セイバーは周囲を警戒している。
数分後、凪城が突然笑い出した。
「何を言っているんだ…ハハハ!バーサーカー!お前は本当に消えたいらしいな!いいだろう。そこまで言うなら我が贄となるがいい!」
振り返った凪城の右頬にはさっきまでなかった令呪があった。
「な…そんな…」
弥栄は何かに気づいた様だった。
「なんだ…あれは…」
凪城は呟いた。
「宝具解放。」
突如、市民ホールは開けた空間へと変貌した。
しかし、それは存在自体が忌むべき空間であった。
見たこともない化け物が辺り一面に存在していた。
その中にはキャスターのマスターの家で見たあの怪物もいた。
「そんな…凪城君が…
「その通り。しかし、そうではない。」
凪城はみるみる姿を変えていく。
その姿は色黒の美少年へと変貌した。
「改めて名乗ろう。我が真名はラヴクラフト。しかし、そうではないもの。」
「どういうことだ?」
ランサーは凄んだ。
「そも、少年はラヴクラフトを喚んだ。しかし、ラヴクラフトはとあることに気づいた。自らが恐れ、慄いた『神』という存在を降臨させることも可能ではないかということに。」
一息置いて、彼はこう言い放った。
「我が諱はニャルラトホテプ。千の貌を持つ無貌の王。そして我がクラスはこの宝具『
「ルーラー…?なんだそれは?」
「セイバーのマスター。一時休戦としましょう。ルーラーはあらゆるサーヴァントを止めることが出来る絶対的権限を持つわ。」
「残念ながらこの世界に来たサーヴァントを支配することは出来ない。でも、ここにいる怪物達は違う。こいつらはみんなサーヴァントだ。」
彼は右頬の令呪を輝かせた。
「令呪を持ってかの男の生み出した怪物共に告げる!この世界にあってはならないものを駆逐せよ!」
大号令。まさにそれは殺戮の大号令なのだ。
醜い巨大な蛙のようなものは叫び、羽を持つ甲殻類のような生命体はハサミを鳴らし、1枚の羽の龍のようなものは雄叫びをあげた。
「狂気の幕開けだ。」