亜種聖杯戦争 ~God's penalty~ 作:あいますく
「…くそ!」
怪物は強かった。
1体がサーヴァントクラスに強いのにそれが何千何万とここにいた。
「どうしたどうした?そんなことで聖杯が手に入るとでも?」
「くっ!攻め入る隙がない!」
ランサーは空中からの凍えるような冷気を吐き出す銃に戸惑っていた。
「すぐに足元を凍らされては…動き回ることも出来ないっ!」
セイバーは馬のような顔の鱗のついた鳥を斬っていたが、傷一つついていないようだった。
一番の問題はアサシンであった。
彼はマスターからの魔力供給が無くなってしまったため身体を維持するだけでもきついはずなのだ。
その時だった。
少女の声は名を告げた。
「『
突如、空間にライダーとアーチャー、永治先輩が投げ出され、キャスターの背後にバーサーカーが現れた。
「バーサーカー…貴様ぁ!」
キャスターはバーサーカーを思い切り殴りつけた。
「まさか本当に宝具を使うだけの魔力を残していた…?いや、貴様らが魔力を与えたのか!」
「その通り!このイワン様が命の水を渡してあげたのさ!」
「…ふふふ。ははは!」
キャスターは笑い出した。
「いいじゃないか!人間!僕に本気を出させるか…」
そう言うとキャスターは巨大な化物の姿に変わっていく。
黒い翼に、赤い一つ目が顔と手に一つずつ。馬のような足が3つ。あれはまさに狂気と混沌の具現化であった。
「アサシン。いいことを教えてやる。」
キャスターは絶望を楽しむように言い放った。
「お前のマスターは、聖杯の器だ。そして、三須華大学の奴らはお前のマスターを贄として聖杯を呼び込んだ!お前は仲間に裏切られたんだよ!」
狂気的な高笑いが響く。
アサシンはそれを聞いて、震えていた。
怒りか、悲しみか。
しかし、彼の第一声はひどく落ち着いていた。
「誰かあいつの隙を作ってくれ。宝具で決める。」
「隙…そうは言っても怪物が邪魔してやつに攻撃ができない!」
ランサーは悔しそうに言った。
「なら私がその奇怪な化物どもを引き受けよう。」
そこにはギリシア人のような風貌の男が立っていた。
「誰だ!さっきバーサーカーの後ろから入ってきたよな!」
永治先輩は叫んだ。
「ああ。彼女は私にとっては湧き水だった。また、諦めてしまうところだった。」
男は仁王立ちし、キャスター、いや、ニャルラトホテプに向かって告げた。
「告げる!我が名はメロス!