亜種聖杯戦争 ~God's penalty~   作:あいますく

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21話 魔王、襲来

「キャスター!」

「ちっ…クトゥルフでも抑えきれないのか…」

キャスターは振り向いた。

その顔はそれを待っていたかのように笑顔を浮かべていた。

「残念ながら遅かった!我らが王はここに召喚される!」

キャスターは両手を広げた!

「ああ!魔王よ!遍く神々の王よ!白痴にして盲目の王よ!今ここに狂戦士として君臨し給え!」

召喚サークルの上にいるバーサーカーは徐々に消えていく。

「バーサーカーの真名はメリーさんの電話さ!この世に存在しない者、しかし、確実にそこにいたのだ!ミームとして後世に残り続けた反英雄!僕自身が無辜の怪物で生まれた存在なら、彼女は無辜の怪物に生かされている存在!」

キャスターはメロスを指さして言った。

「君だってそうだろう?実態はない、されど人から人への伝聞により存在が確定する。本来この世界ではそんな存在はここにはいられないはずなんだ。なぜ君はここにいる?」

「愚問だな。」

メロスは天を指さした。

「私はそれがどんなに過酷な道でも、自らが信じる道を進む!そこには誰も邪魔することは出来ない!」

「もはや単独行動スキルを超えている…たかだか1サーヴァント風情が…」

「そんなこと話してる場合じゃない!魔王がちかづいているぞ!」

永治先輩が空を見上げて叫んだ。

 

そこには冒涜的でおぞましい影があった。

多くの触手が生え、不気味に揺れ動いている。

それと同時に、フルートのような音色が近づいてきていた。

 

「キャスター…あれは『魔王』なんだな?」

アーチャーが尋ねた。

「ああ。あのお方に勝てるものなどいない…それこそあいつらでなければな…」

アーチャーはそれを聞くとニヤリと笑った。

「おうお前ら!おじさんはここに来る時にバーサーカーにマスター殺されちゃってなぁ!単独行動スキルでもここが限度だ!あれが『王』なら俺の『林檎を王を射殺す一矢(シューティング・ザ・デスアロー)』である程度片付くはずだ!あとは頼むぞ!」

そう言うとアーチャーはクロスボウを引いた。

「1ミリも外さないぜ…『林檎を王を射殺す一矢(シューティング・ザ・デスアロー)』!」

クロスボウから一条の矢が光のように飛んでいった。

「待て!」

キャスターはその進路を遮ろうとするが、

「先には進ませないよ!」

ライダーは宝具から火の鳥を出し、キャスターを制止する。

 

光の矢は魔王に直撃した。

その光は魔王を貫き、その身体の向こう側が見通せる。

魔王はこの世のものではない叫び声をあげた、しかし、その歩みを止めない。

 

「クソっ…止められないか…」

アーチャーは最期に、言い残すように俺に縋った。

「頼んだぞ…」

アーチャーは、消滅した。

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