亜種聖杯戦争 ~God's penalty~ 作:あいますく
「どうした?止められるのか?ははは!所詮はその程度の英霊だったってことさ!」
キャスターは嘲笑した。
「ランサー!槍を貸してください!」
セイバーは叫んだ。
「セイバー!?何を言って…?」
「…当然何か考えがあるのだろうな?ならば理由は聞かぬ。持ってゆけ!」
ランサーはその槍を投げ渡した。
「ありがとうございます!法神流の真髄、此処に至れり!『天狗剣法・舞空』!」
セイバーは空へ踏み出した。そして、さらに空を踏み、空を駆ける。
永治先輩は目を見開いた。
「あれは…第二宝具!?」
「そう言えば、初めて戦った時、槍の使い手でもあると言っていた…」
ランサーは何かを納得したようにセイバーへ叫んだ。
「先も言ったがその槍の真名は蜻蛉切だ!上手く使え!」
セイバーは空を踏み、魔王へ槍を突き出す。
その槍は魔王の身体に突き刺さる。
アーチャーの宝具により脆くなっていた身体にヒビが入る。
「ァアアァアアアアァ!」
不気味な声が響き渡る。その神格は崩れていく。しかし、歩みは止めない。崩れる身体を引き摺るように近づいてくる。
「くっ…抑えきれない…!」
セイバーが降りて、槍をランサーに投げ返した。
「無駄無駄ァ!我が王はその程度では止まらない!耳をすまして聞いてみろ!これが絶望の音色だ!」
確かにあのフルートの音が近づいていた。共に、何かが崩れる音、不気味な叫び声。
「マスター!あれをやる。」
ライダーは叫んだ。
「…わかった。許可する。最後の令呪を使ってやる。その代わり、必ず止めろ!」
「おう!」
ライダーは宝具を展開した。
「『
塔が生える、紐が魔王を縛り付ける、火の鳥がライダーの元へ戻ってくる、彼の魔剣に火の鳥が宿る。
「吹っ飛べ!」
彼は魔剣を投げる。それは確実に魔王を貫いた。
「ウ…ア…ァア…」
「やったか!?」
止まらない…あの神霊は…もはや大方が崩れているのに進み続ける。
「
誰もが、絶望した。
キャスター一人を除いては。
「諦めろ。お前らは醜い存在だ。」
「…そうか…もう無理か…」
メロスは地に目を落とした。
「…なら、最大のチャンスってことだろ?」
メロスはしゃがんで、何かを掴んだ。
その手には銀色の鍵が握られていた。
「な…なぜ…それがここに…?」
「私の逸話だ。誰もが諦めた、その時に必ず救いの船が現れる。」
鍵を捻る。
「やめろ!それだけは!」
キャスターは初めて絶望の表情を見せた。
カチャリ
「門は、開けり。」
白髪の老父は旧支配者共を見下ろしていた。