亜種聖杯戦争 ~God's penalty~   作:あいますく

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3話 ライダー、そして、バーサーカー

「さて、私のことも知っていただいたようですし、さっそくパトロールです!」

「他のサーヴァントを探すってことか?」

「そうですね。実はサーヴァントの中には人間の魔力を奪う卑劣な奴もいるのです。」

「魔力を奪って自分を強化するって感じか。」

「はい。許せませんね。罪もない人の命が奪われるなんて。」

「だから『パトロール』か。」

「その通りです!さあ行きましょう!」

 

「…この場所は魔力が満ちていますね。」

「そうなのか?」

「紅藍市には大きな霊脈があるのかもしれません。」

「魔力の流れみたいなものか。」

「その通りです。そしてその霊脈が最も強いところに聖杯は現れる…はずです。」

「確定してる訳では無いんだな。」

「私は魔術に関して詳しくないので…」

「そう言えば、叶えたい願望があるからサーヴァントになるんだろう?どんな願いがあるんだ?」

「私の願いはただ一つ。私より強い者と戦うことです。」

「聖杯、じゃなくて聖杯戦争が願望ってとこか。」

「ふふっ、まあそうですね。」

楽しく夜の町を歩いていると、不気味な雰囲気を感じた。

「…この感じ…」

「サーヴァントですね。恐らくライダーでしょう。」

そう言うとセイバーは、路地裏へ向かった。

「出てきなさい!」

「呼んだかい?この僕を!」

そこにはどこかの民族衣装を纏った男がいた。

「僕はライダー!いざ尋常に勝負!」

ライダーは両刃の剣を取り出した。

「我が名はセイバー!いざ!」

 

セイバーの剣技は異質であった。

あれほど高く飛び、舞うように斬る流派があったのか。

「くっ…流石はセイバー。最優の名を語るだけはあるね。」

「何を。あなたの剣さばき、もはやセイバーとして現界もありえるぞ。」

確かにライダーの剣はセイバーの物よりも短く、圧倒的にセイバーが有利であるはずだ。

しかし、ライダーはセイバーと互角に渡り合っていた。

「当たり前だ。こいつは元々セイバーとして現界させる予定だったんだからな。」

そこに男の声が響いた。

俺はこの声を知っていた。

「…この声…永治先輩?」

「!やっぱり滝原だったか…まさかお前が魔術師だったとはな。」

ビルの裏から現れたのは、永治先輩であった。

「いや、俺は魔術師じゃないです。社長に言われたんですよ。」

「…ってことは大学側か。ライダー、一旦中止だ。」

「ええー。せっかくこれからって時にー。」

セイバーはこちらに寄ってきて耳打ちした。

「マスター。ライダーのマスターと知り合いなのですか?」

「ああ。会社の先輩だ。」

「…忠告はあとにします。」

そう言ってセイバーは永治先輩を睨み、言った。

「大学側、とおっしゃしましたね。それはどういう事です?」

「それはきっと私のことですわね。」

路地の奥から少女の声が響いた。

「!この魔力…バーサーカー!?ライダー!構えとけ!」

「はーい!」

奥からロリータ衣装を着た女の子が歩いてきた。

その姿は一見すればフランス人風の可愛らしい少女だが、とてつもない恐ろしさを感じた。

「ご明察。私はバーサーカーとして召喚されました。ですが、私は喋れるでしょう?きっと狂化のランクが低いのですわ。それに私は戦士でもありませんし…ですから私のことは追跡者…チェイサーのサーヴァントと呼んでくださいまし。」

「話してる内容はバーサーカーだな。それにお前の狂化はEじゃない。EXだ。規格外の狂化が付いてるぞ?」

「ならきっと私は狂化がついていないのよ。無いものを測ることはできませんもの。」

「とんでもないバーサーカーだな。ライダー。行け!」

「了解!」

ライダーは飛びかかった。

しかし、

「私のこと、怖い?」

バーサーカーはそう言うと、悪魔のような笑顔を浮かべてライダーに殴りかかった。

「ぐはっ…」

「うふふっ。もっと怖がっていいのよ?」

「セイバー!バーサーカーを止めろ!」

「もちろんです!ライダーのマスターには聞かなきゃいけないことがたくさんありますから!」

セイバーは斬撃を食らわせた。

バーサーカーの左肩に深い傷が入った。

しかし、バーサーカーは何事もないように右腕で首を絞めにかかった。

「くっ、痛みを感じないんですか…?」

「私は痛くないよ?ほら。血も出てない。」

確かに深く入ったはずの傷口からは血が一切出ていなかった。

「これは、圧倒的に僕達が不利だね。傷がつかない英霊って所かな?」

「…一旦引くぞライダー。滝原、着いてこい。」

「逃げれるのか?」

「私は逃がしてさしあげますわ。私の目的は別なので。」

「…人を殺す気か?」

「いいえ、人を殺しませんわ。人がいなくなったら私もいなくなってしまいますもの。」

「…訳が分からんな。逃げるぞ。」

「また会いましょう。セイバー、ライダー。」

俺たちはバーサーカーから逃げ出した。

 

逃げた先は三須華大学だった。

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