亜種聖杯戦争 ~God's penalty~   作:あいますく

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7話 同郷の者

「さて、パトロールの時間か?」

俺は椅子から立ち上がり、伸びをした。

「お疲れの様でしたら今日は休まれてもいいのですが…」

「ただ疲れたってだけで休んでたらヒーローにはなれないよ。」

「別にヒーローになりたい訳では…」

「さ、行こうか。」

「あ、待ってくださーい!」

 

バーサーカーがいるらしい場所は避けて見回りをしている。

本来なら危険なバーサーカーを優先的に片付けるのがいいのだが、院都さんによるとかなり危険なサーヴァントらしい。

相応の準備をしなければ勝てない。

「…!マスター下がって!」

「いるのか!?」

「この魔力…ランサー…?」

「然り。ランサーとはこの俺である。」

セイバーの前に立ち塞がったのは、鎧を着た大男であった。

その手には長い槍が握られている。

「その甲冑…同郷の者ですね。」

「確かに。その衣は日の本特有のものであるな。」

「もしかしたら生前剣を交えたかもしれませんね。」

「否。それはない。俺は槍使いであるからな。」

「そうですか。私も槍の心得はありますよ?」

「面白い。我が槍の一閃を見て同じことが言えるかな?」

 

二人の間に静寂が流れている。

 

ランサーが槍を目にも止まらぬ速さで突き出した。

セイバーはそれが見えていた様にその刀で矛先をいなした。

それでもセイバーは後ろに吹き飛ばされた。

「くっ!」

「ほう。なかなかやるな。流石はセイバー。しかし、短い。なんと短い刀であるか。たとえ5尺あっても我が武勇には足らん。」

「5尺の刀…?人一人分の長さの刀なんて扱えるわけがないだろ!」

「マスター、その刀は確かに存在します。そして、ランサーの真名も見えてきました。」

「それでは、容赦をする必要も無いな。まあ、マスターに宝具の使用を禁じられている故、本気は出せないがな。」

「ランサー。その真名に恥じない戦いを期待したい。」

「もちろんだ。」

「では…いざ!」

セイバーは飛び、斬りかかった。

「何!?」

ランサーはその異端な剣技に一瞬遅れてしまった。

セイバーはその隙を逃さなかった。

「ぐっ…!なんだその剣法は…?」

「摺り足では空飛ぶ鳥は狩れませんから。」

「ふっ…ふははは!面白い!だからこそ倒し甲斐がある!」

ランサーは長槍を見せつけた。

「セイバーのマスター。お前は5尺の刀は扱えないと言ったな。この槍はどれほどの長さと見る?」

「…4.5mが槍の平均的な長さだったか。」

「この槍は2丈。6mだ。高々5尺の刀を振り回せないはずがないだろう。」

「ランサー。いつまで自慢話を続けるつもり?」

ビルの裏から女性が出てきた。

「おお、すまない。心高ぶる戦いであったため。」

俺は既に院都さんから情報をもらっていた。

「ランサーのマスター。弥栄美玲だな?」

「ええ。その通りよ。」

「何故教会が聖杯を欲しがる?」

「三須華大学に取られてはまずいからよ。」

「なるほどな。」

闇の中から声が響いた。

「そしてこの僕こそが!アーチャーのマスター!真木涅虚!ここに三騎士が揃った!さあ戦おうではないか!」

「どこだ!どこにいる!」

俺がそういうと、屋根の上から弓矢が飛んできた。

「上か。セイバー!気をつけろ!」

「わかっています!」

そういった矢先、二発目が飛んできた。

「ランサー。セイバーを倒しなさい。そうすれば我々の勝利が見えるわ。」

「…なるべくなら一騎打ちが良かったのだが…まあ仕方あるまい。許せ、セイバー。」

「お気になさらず、私も生前は集団で戦っていましたから。」

すると空に光り輝く四角いものが飛んでいた。

「あれは…UFO…?」

「マスター…あれは恐らく…」

突如四角いものはこちらへ飛んできた。

そしてそれは疾風より早く、アーチャーを轢いた。

「ぐぁ…!」

アーチャーが落ちてきた。その姿は狩人のようであり、手にはクロスボウを持っていた。

しかし、ここにいる全ての者は四角い飛行物体に気を取られていた。

「やあ、こんな所で宝具を使うことになるとはね。」

そこから降りてきたのは、ライダーと永治先輩だった。

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